2月
2日【武奈ガ岳】
朝寝坊してしまい、坊村の明王院の前の駐車場を9時20分の出発となってしまった。既に車は4,5台止まっていた。雪が少し降る中、のっけからの急登を先行者のトレース通り辿った。
1時間程で少し平らになった所に着き小休憩。ここからは谷に向かってトラバースと思っているのに、トレースは上に向かって付いている。「えらい、急やな〜」と言いながら登る。所々、トレースがあちこちに付いているが冬道だからと、直登の方を選んだ。
稜線に出て休んでいると、5、6人が通り過ぎた。身なり、装備、物腰等から<しろうと>ではないぞと思い「山岳会ですか?」と聞くと、「はい」というので、最近オバサン化?してきた私は、まだしつこく「何会ですか?」と聞き、前回、青ガレであった方と同じ関西○△会である事を聞き出した。おっちゃんは、もう少し若かったら・・と思っているのが垣間見える。
12:00過ぎに御殿山に着き、アイゼンを装着した。西南稜や武奈ガ岳手前のピークが時々霧が晴れて見え、先行者の姿も確認出来た。立派な雪庇が所々に出来ている。風も強く頬が冷たい。13:00に武奈ガ岳に着いた。○△会のグループはツェルトの中で食事をしていた。私達はテルモスのお湯でインスタント味噌汁を作り、巻き寿司を食べた。隣でおにぎりを食べていた人がえらいキョロキョロしてるな〜と思っていたら、「アイゼンも何も持って来ませんでした、夏道と同じですな〜、2時間40分で来ましたわ。連れが来ないんですわ」と言うので、「それは早いですねぇ」と答えた。私なんか、夏でも3時間、今日なんか3時間40分もかかっている。
30分程頂上で居たが、まだ連れは来てないみたいだった。下山していると、まだ登ってくる人がいる。その中に、寒いと言って、疲れた様子の方がいたが・・・。雪庇を踏み抜いた跡もあったりしたが、「ここなら落ちてもたいした事にはならないね」と言いながら御殿山を越え、低木の稜線をトレースに導かれ降りるが、所々の風が通る所のトレースはたくさんの人が歩いた筈なのに、消えている。木に赤ペンキで矢印が書いてあったり、目立つ丸いトタンを着けてくれてあるので迷う事はない。時々、冬のお楽しみの尻シェードをしたりしながら2時間で駐車場に着いた。
すると、また頂上の人探しの方が、ウロウロしていて、早く降りすぎて仲間が降りて来ないと言っていた。早く登るのも、降りるのも勝手だが、せめて仲間と来た時は一緒に行動すればいいのにと思った事だった。
10・11日【東天狗岳】
山に恋する “雪の天狗岳”へ
22日【武奈ガ岳】
天気予報は降水確率が午前中は60%、午後は90%となっていたが、山は雪だろうと2月になって2度目の武奈ケ岳に登った。登山口には私達を含めて車は3台、そのうち一人はあいさつをして牛コバ方面に行った。
前回と違って登山口付近は雪はなく、少し登るとだんだん雪道になって来た。雪は昨日降ったのかフワフワで、下りている一人の足跡と、上がっている二人の足跡が続いていた。55分で前回休んだ平らな所に着き休んでいると、おじ様が一人登って来て休むでもなく、あっさり抜かれた。
ここから急な斜面を登り、左へトラバースし、ジグザグに登るとあちこちにトレースがついており、先ほどのおじ様が右手から戻って来た。前回、尾根の印どおりに下りたら右手の方からこの地点に来たので、「どちらでも、尾根で合流しますよ」と話した。尾根に上がってから、おじ様は休むみたいだったので、先行したが簡易アイゼンを着けただけみたいで、すぐに追い抜かれた。
このあたりから雪がちらちら降り出したが、御殿山の手前から武奈ケ岳への西南稜がよく見えた。御殿山からワサビ峠の間で早くも二人が下りてきた。風を避けて木の陰で休み、前回より登りやすいねといいながら、樹林帯を抜け稜線を行くようになると、やっぱり風が吹きつけてきた。武奈ケ岳の手前ピーク辺りで早くもおじ様が降りてきた。ほんとうの岳人は冬山では腰を下ろして休まないというが・・・ほんとうだ。
前回より、一回休憩をとらなかったので、3時間15分で頂上に着いた。頂上は吹雪いていて寒い。スノーシューでロープウエイの方から来た人達が10人位いた。今回も雪の斜面を掘ってツェルトをかけているグループがいたが、私達はワサビ峠でお昼にしようと、写真を撮って下りる事にした。アイゼンを装着し、良く締まった稜線をザクザクと気持ちよく下りた。雪はボタン雪になって来て、先ほど休んだ所も風がきつくなっていたので、木に敷物を結わえて風除けにして昼食とした。
御殿山の頂上でバスで来たのだろう6,7人のグループがちょうど着いて武奈ケ岳を眺めて写真を撮ったりしている。行きと帰りでこんなに違うものかと思うほど雪は緩んでいる。この頃から雪が雨になってきた。覚悟はしていたので淡々と下り、途中でコーヒーも沸かして飲んだ。
あ〜あ、これで今季の雪山も終わりかな〜、寂しいな〜。