2004年
           




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 6日【大台ケ原(西大台)】
 関西も梅雨入りと言う事で、鈴鹿は山ヒルがいるし・・、雨だし・・と行き先が決まらない。去年の大台ケ原撮影会で西大台の途中で引き返したし、今年の撮影会でも西大台は止めて、別の所の撮影になったので、行きたいな〜と思っていた。撮影も出来る、山歩きも出来ると持ち掛けたら、「行ってもいいよ」と言ってくれた。

 
 2年前転居してすぐに、大台ケ原に行こうとしたが、通行止めで行けなかった事があり、おっちゃんは初めての大台ケ原だ。南阪和道が開通しているので、1時間は短縮されて、途中で撮影しながらでも3時間も掛からず大台ケ原の駐車場に着いた。
 8K・4時間のコースなので、ゆっくり仕度をして物産店でコーヒーでも飲んでトイレを借りようと思ったら、『バス停の所に綺麗なトイレがありますので、そちらを利用して下さい』と貼り紙がしてある。飲むのをやめて、1回100円の利用料を出して公衆トイレを利用した。

 登山口は分りにくいが、バス停の所から大台教会の方へ降りて行き、私は二度目なので、分岐でも迷わない。撮影ポイントのナゴヤ谷へ着いても靄はなくて残念。「こんな天気なのに何故かな〜」などと言いながら歩いて次の撮影ポイントへ。倒木に苔が生えている所は、鹿避けの網がずっと張ってあり、入れないようになっていた。

  
去年の画像
 そのうちにギンリョウソウが生えてきたので、撮ろうとするが低いので難しい、三脚を立てるのは無理なので、手持ちで撮影したがどうかな〜?
 ブーンと虫が寄って来たが、夢中で撮っているうちに腕7ヶ所、眉の下1ヶ所刺された。あまり腫れても来ないので蚊かな〜と思っていたら・・・、月曜日になって痛く腫れてきた。(>_<) やっぱり、おっちゃんは刺されない。
 去年の撮影会は四分の一弱の場所(中ノ谷)までだった。去年と同じ倒木の苔に生えたトリカブトを一生懸命に撮ったが風に揺れて・・どうなっているかな〜。

 
 中ノ谷から少しで七ツ池湿原だ。やっと靄も出て来て、いい雰囲気になってきた。バイケイソウの群落、湿原に点在する小池の映りこみ、倒木とブナの原生林・・。どこを切り取っても絵になるが・・・迷うわ〜、あまり奥に入ると道にも迷いそうなところだ。
 一通り撮り終えて登山道に戻ると、駐車場に停まっていた近鉄バスの団体だろうか、12、3人の登山者が休んでいた。
ここでやっと四分の一だ。

 
テンも渡る橋
 ヤマト谷の白い花を写して、飛び石とロープをたよりに渡渉すると、開拓跡だ。道標が至るところにあるので、気をつけていれば迷う事はない。コウヤ谷、ワサビ谷を越えると、展望所・逆峠から小所温泉への分岐がある。ここでやっと半分だ。随分降りて来たのだろう靄が暗い。
 赤い吊橋を2つ渡ると、岩がゴロゴロした登りになり息が切れる。こんなに遠いとは思ってなかったので、お茶とポカリあわせて1リットルしか持って来てなかったが、登り切った所に“タタラ力水”が湧いていて嬉しかった。真新しい木橋を渡り、右手のナゴヤ谷が近づいて来た所で休憩。坂を登ると、コンクリートの橋が見えて来て団体さんに追い付いたが、追い抜くのはしんどいので、ここでゆっくりする事にした。コンクリートの橋も降水量日本一の大台では、この通り苔むしている。

 橋の向こうが綺麗だし、どう写せばいいんだろうと、いろいろ考えるがイマイチだな〜とカメラを下ろして後ろを向いたとたんに、おっちゃんが「撮れ撮れ!!」と叫ぶので見ると、な、なんと! 橋の上を“テン”がこっちを向いて歩いているじゃ〜あ〜りませんか〜 

 で、見とれていただけで写せなかったんです〜 ^_^;  残念だわ〜。そして少しで往路の分岐に出て駐車場に戻り、物産店で葛餅とコーヒーのセットを食べて帰路についた。さて、金庫入りの写真は撮れてるでしょうかねぇ〜。(尚、Walking Mapは大台ケ原ビジターセンターで貰える)
西大台の写真を見る。(戻る時は、プラウザの戻るでお願いします)


 12日【笹倉湿原】
 身内に不幸があり急に愛媛に帰る事となった。10日、おっちゃんの仕事が終わってから高速を乗り継いで、着いたのが23時30分過ぎだった。11日は台風の余波の大雨の中、いろいろな儀式で一日過ごした。
 気疲れで体調が悪いが、9日付けの朝日新聞に笹倉湿原の記事が載っていたのを思い出して、苔も丁度いいし靄もあるかもと、撮影がてら行く事にした。

  
 ところが、久万町あたりまでは山に靄がかかっていたのに、石鎚スカイラインに入ると、霧が上がってきた。湿原までの登山道は原生林で、ブナに混じって、シャラの大木が美しい。先週の大台ケ原に勝るとも劣らない、これで靄があればな〜とぼやいてもしかたないか〜。
 いつものように、沢の所で一休みして1時間30分くらいで着いた。

 丁度土曜日に来れたので、湿原を独り占め(2人?)にして、思いっきり撮影出来たが・・、これは難しいわ〜!! そのうちに、男性一人、女性二人のグループが来て「すごいカメラですね」と言うので「退職金で買いました。大阪の写真教室へ入ったので、愛媛の山を宣伝しょうと思って」と答えると、男性も以前習っていたとかで、私のカメラでフレーミングして見せてくれた。長い間、ああでもないこうでもないと写していたので、おっちゃんが寒がっているので帰ることにした。
 下山中に単独男性と若い男女(登山者には見えない)が上がってきた。おっちゃんが「大丈夫かな〜」と言うので「クライミングの時に使う袋を腰に着けてたから・・」と言っているうちに登山口に着いた。今日は蚊取り線香を腰に吊り、防虫スプレーを吹きつけた(あわてて、目にまで吹きつけた(>_<))ので、ほっぺに一箇所刺されただけだった。(刺されなかったと言いたいところだけど・・ハっハっ)

 いつも寄る、面河の○○茶屋(?)に寄り「久しぶりやわ〜」と言うと、愛想のいいおかみさんが「奥さんは覚えているわ」と言ってくれた。うどんとおでんを食べながら、「トンネルが出来たら店は?」と聞くと、「その方が静かでいいとお客さんが言うんです」とおかみさんが言っていた。そして、川内の桜の湯に入湯して帰った。

笹倉湿原の写真を見る。(戻る時は、プラウザの戻るでお願いします)

  
家に咲く花
 13日は、いつもだと、U氏と皿ケ嶺に行ってから帰るのだが、なんかどっと疲れていた。気疲れってほんとにあるのね。草を抜いたり剪定をした後、川内の井内の棚田と、ご来光の滝を見て帰った。明石大橋PAで休んでいると、ももからU氏と夫婦で皿ケ嶺に登っているとメールが入った。
 庭には、ホタルブクロがいっぱい咲いていた。(決して、山で採って来たのではありません。愛大病院に行く電車の駅の近くで無人販売の所で売っていたのを買ったもので、家の庭は、いまでは野草の宝庫になっている。)


 20日【百里ガ岳】
 梅雨と台風6号が接近している影響で降水確率が高いが、太平洋側よりは日本海側に近いほうがいいだろうと朽木の山に決めた。朝5時に起き6時出発した。車の中で特選ガイドを見せられた、一泊2日のコースとなっている。「ええ〜!、台風が来とるのに〜そんな長いコース?」とよく読んでみると、JRやバスで来ることが前提のようだ。
  
 8時30分に登山口の小入谷を出発。ここ2,3日、写真をマウントしたりスキャンしたりする場所がちょうど冷房の風が当たる所で、体が冷えすぎたのか調子が悪いし、朝寝床でふくらはぎがこむらがえったので、ゆっくり歩いてねと声をかけ歩き始めた。ところが、思いのほか風があり涼しくて快適な道だったのでバテもせず歩けた。

 尾根コースなのでアップダウンがあるが、おっちゃんが「100メートルは下らん」と言う。最近のわいわい隊のアップダウンの基準は、連休の鞍瀬の尾根のアップダウンなので(笑)それ程たいした事はない。
 植林帯と自然林の境を歩くようになり、ヤセ尾根になっている所から比良山系と山頂が見えるはずだが、雲の中だった。突然、鹿が横切って「ピー」と泣いた。そして、すぐにシチクレ峠に着いた。
   
 急な尾根道を登り、植林帯に下りると県境尾根で靄が出て来た。ここから頂上まで30分と聞いて、意外に近いので元気百倍だ。ブナの大木が現れてきて素敵だ。靄も出てるし、おっちゃんに写真を撮ったらと言うのにあまり撮らない・・。しょうがない帰りに撮るか、でも靄は晴れるかも・・と思いながら登る。一つピークを越えて急登を登ると頂上だった。
 百里四方が見えることから付けられたというのに、何も見えない。ところがお弁当を食べていると、靄が晴れてきて少し青空も見えてきた。エゴの木の花、コナスビ、アリドオシが咲いている。
  
 そして帰り道、やっぱり靄は晴れてしまった。今日は誰にも会わないと思っていたら、男性二人が登ってきて、続いて“敦賀○○会”と名札をつけた23人の中高年グループが登ってきた。
 先程の県境尾根出合からは根来坂方面に進む。後は下りるだけと思っていたのに、県境尾根のピークまでなんという急坂だろう(@_@;)
根来坂には祠がありお地蔵様が祭られている。コーヒーをたてて一服した。
 
 ブナの大木があり、木の間からは日本海や小浜が見えた。

  
 根来坂から降り始めてまもなく林道が下に見えるが、登山道は山腹に新しく付けられたようで、切った木が谷側にそのままだし、削った岩がゴロゴロして歩きにくい。やがて林道に降りて少しでまた登山道に入る。また林道に出ると大きなお堂に焼尾地蔵が祭られている。シマヘビがサッと逃げた。また、登山道に入る、掘割の滑り易い道だ。
 大倉谷林道出合からはコンクリートの上に水が流れているところがある。小入谷には、壊れた家屋、良く手入れされた茅葺きの家、自分でログハウスを建てている人もいる。小入谷越まで、車道を登るのかと思っていたら、小入谷橋を渡った所から峠まで山道があり10分で登山口に戻った。13時25分だった。
 今回も、大賑わいの“てんくう温泉”に入湯して帰った。