2004年
           




  2月


 1日【鎌ガ岳(三ツ口谷)】

 1月の3週は場所が決まらず、美山と湖北の撮影会となった。4週もなんか気分が乗らず家でぶらぶらしていた。2月に入って今週は早々と(昨年は比良山系へと執心していたが)鈴鹿界隈の冬も見てみたいと、おっちゃんが鎌ガ岳・三ツ口谷コースを提案して来たので(前もって準備をしない、道具のメンテナンスもしない、なぜか靴だけは手入れする暢気なおっちゃんの尻をたたいて)準備万端整え、おっちゃんの5時30分だな! で寝た。
 3週間ぶりの山という事で、目覚ましの音でサッと起き出して時刻を見ると、4時30分! 家を出るのが5時30分だったのか〜、えらい張り切ったものだ!

 近畿・西名阪自動車道(1300円)〜名阪国道と走って亀山からは日曜日だから空いているだろうと、東名阪自動車道をパスして地道を走ったが信号が多く時間を食って3時間も掛かってしまった。湯ノ山温泉街を奥まで走っていると、長石尾根ルートだろうか何台か車を停めて準備をしていた。奥へ行くごとにあちこちに車が停めてある、そして冬季閉鎖の鈴鹿スカイラインに突き当たる所(ガードレールがあり行き止まり)の駐車場は満杯だったが、なんとか停める場所を見つける事が出来た。此処かしこで準備をしながら話している内容(本谷コース、藤内沢等)では、御在所岳に登る人がほとんどのようだった。



 準備を整えて出発は8時40分だった。道路から民家の横を通った所に一の谷に架かる橋があり、“表道”へと続く道がある。今日の“三ツ口谷コース”も、この道を辿る。雪道にはしっかりとしたトレースがあるので安心だ。ここは、昨年、鎌ガ岳からの下山路に使っているので、まだ記憶に新しい。やがて、大きな堰堤を巻いた(スカイラインに出合う)所が“表道”への道との分岐で、堰堤の水溜まりは全面氷結だった。

 三ツ口谷の道へ入って、直ぐの小滝脇でアイゼンを履くために小休止した。9時過ぎだった。その間に、先ほど追い抜いた男性の二人連れが登って行った。このルートはトレースはしっかりしているが、今日はあんまり人が入っていないみたいだ。直ぐ先で、先ほどの二人がアイゼンを履いていたので、私達が、またしても先行する。トレースは直ぐに谷沿いの道と巻き道へと分かれていた。おっちゃんは予定どおり谷へと進んで行く。別れからの谷沿いのトレースは薄いもののはっきりと判る跡だった。



 雪の道は、所々で踏み抜く箇所はあるものの、今日のコンディションでは不安はなさそうだ。やがて凍りついた滝が現れた。滝を写しているおっちゃんに「デジカメを貸して、私が撮るから!」と、おっちゃんの登る姿を撮った。この滝がガイドブックに記述されてる大滝だった。巻き道には戻らず滝の直下の左岸を、おっちゃんに続き登っていると、先ほどの二人連れが滝に着いたのが見えた。滝の上部付近で巻き道に合流した。しかし、直ぐに谷への道を選んだおっちゃんが雪を踏み抜いて起き上がるのに苦労していた。後から行くのが楽だわ!っと。

 次の滝の登りは踏み跡でなくシリセードの跡を登るみたいだった。雪は締まってなくて、おっちゃんはなんとか登ったが、私はというとおっちゃんの踏み跡に片足を乗せると重みでずり落ちるので、次の片足が届かなくなってしまうという具合で・・とほほ・・、軽量級を羨ましく思った。悪戦苦闘の末にやっと巻き道に着くと、おっちゃんは巻き道をきた例の二人連れと何か話していた。



 前を行く二人とペースが合わないのか、おっちゃんが「休憩しようか?」と、小休止だ。時計を見ると10時15分で、もう一時間は歩いたのだった。いつものように、10分ほどの休憩後再出発したが、直ぐ先で二人組みも休憩していた。そして、谷道と尾根道との別れは左の尾根道を進んだ。長石尾根の道と合流すると、目指す鎌ガ岳が目の前だが急登は続いていた。途中の展望がいい所で休憩しょうと提案したが、もう少しだからと却下されて休まずひたすら登って、11時30分前に頂上に着いた。頂上には中高年の5〜6名のグループと単独行の人が2人いた。

雨乞岳方面

 去年9月15日に来た時は、灌木や笹の陰で休んだのに、頂上は雪で覆われて、鳥居も半分ほど埋まっている。頂上から少し南側の展望のいい場所で昼休とした。長石谷からのルートからだろう、男性が上がってきた。しばらくすると、私達と同じルートを来た二人組も到着した。鎌尾根と呼ばれる尾根や水沢岳へと続く尾根が眼下だった。遠くにには、仙ガ岳や野登山へと続く仙鶏尾根も望まれる。もちろん、左手には四日市の街や伊勢湾が霞んで見える。

 中高年の5〜6名のグループが長石谷へと下山して行った。12時に私達も腰を上げて予定通り武平峠に下りる事にした。頂上で記念撮影をして、雨乞岳方面や御在所岳を見ながら直下のザレの場所を鎖を持ったりして慎重に降りた。50分弱で峠に着き、トンネル出口もすぐだった。スカイラインをゆっくり歩き、ベンチがある展望所でコーヒーを沸かした。ずっとスカイラインを歩いてもいいと思っていたが、トレースがあったので、登山道を下りた。表道登山道への分岐には石碑がたくさん建っている。



 2時過ぎに駐車場に到着、鈴鹿の冬山を満喫出来た。湯ノ山温泉の国民宿舎で温泉に浸かって、府知事選の投票に間に合うように、帰りは四日市から東名阪自動車道(亀山まで700円)を通って、名阪国道〜近畿・西名阪自動車道(1300円)と乗り継ぎ帰った。

 
8日【御在所岳(裏道〜表道)】

 吹田に転居後、近所で唯一親しく話す事が出来るKさんから、山へ連れてってと頼まれていたのに、なかなか具体的に決まらず、やっとスケジュールが合ったのでご一緒する事になった。
 初めてなので、一ヶ月に1回は登っている、アイゼンは持っているとの事で、御在所岳(裏道コース)ならと決めた。
      

 先週に引き続き、5時30分に出発、今回は東名阪自動車道も使った。湯の山温泉の蒼滝登山口の駐車場には既に6,7台駐車している。仕度をして8時30分に出発、蒼滝までは細い遊歩道の雪が踏み締められてツルツルになって滑り易い。蒼滝は湯の山八景と言われるだけあって見事な滝だった。右岸が少し凍っているだけで、水量が多い。ここからは苦手な急な階段でスカイラインの橋をくぐるまで27分、藤内小屋で一息入れようと一つ目の日向小屋を通り過ぎたが、なかなか着かない。前は下りだったのですぐだったのか〜、55分で到着した。

 男女二人、若い女性二人、ヘルメットを持った中高年のグループが8人と次々到着してアイゼンを着けたりしている。私達もアイゼンを着けて9時40分に出発。しっかりとトレースがあり迷う事はないっと、濃い踏み跡があるのに、おっちゃんが薄い踏み跡の方へ行こうとするので、「こっちじゃないの?、石に○印(中は黄色)と矢印があるよ〜」、「かまん、かまん」でそちらを見ると、枝に赤いテープ、そして、石には△印(中は青)が、そしてすぐに登山道に戻った。藤内沢分岐で先ほどのグループが準備をしている。やっぱり、藤内沢コースを行くんだな〜。私達も行きたいけど、
★★★コースだしな〜(ちなみに先週は★★コース)・・・。雪がちらちらしてきたが、それ程の降りではない。登山道は石がゴロゴロしているはずなのに、すっかり雪の下で歩き易い、これだから雪山は好きだわ〜♪ と言っても、トレースがないと地獄だけど・・・。。
 6合目で一休み後、8合目の国見峠に11時に着いた。
標識も雪に埋もれて、夏道の面影はなく、水晶谷の方面への踏み跡はなかった。


 

 25分程で9合目のロープウェイからの道に出会うと、スキーや雪遊びをする家族連れや、子供達がいっぱいで、スキー場までの歩道で滑っては転んでいる。スキー場でトイレを借りて、頂上へ。広い道路は傾斜がないので(?)、なぜかアイゼンをつけたままでは歩きにくい。
 20分で頂上に着き記念撮影、周囲の山の稜線の落葉樹が縁取りのようで綺麗に見えた。風の当たらないところでお昼にしょうと思ったのに、吹きさらしで風の当たらない場所がないので、下山路の武平峠方面の休憩所で昼食とした。食べているうちにそこも風が吹いてきて寒いのでゆっくりとは出来なかった。
国見岳・釈迦ヶ岳・遠望で御池岳〜藤原岳〜竜ヶ岳方面 雨乞岳鎌ケ岳

 下山ルートは武平峠か“表道”かはっきり決めてなかった。下山口で武平峠への踏み跡がなかったので、2,3人が歩いた後がある表道”を下りていると、道路の終点みたいな所で左手に堰堤があり、足跡が続いている。谷の向こうに表道らしい足跡もあったので、おっちゃんが地図を取り出して確認し、堰堤へ下りて、少し登り返し“表道”に合流した。そこには、通行禁止の札がかかっていた。
 途中の谷を渡った所に、先ほどの道路終点へ登る道があったが、ここも通行止めになっていた。後はひたすら降りるのみ、“裏道”と違って岩が出て急坂だった。Kさんの簡易アイゼンがたびたび外れる、もう少しいいのを買うと言っていた。私達は10本爪(靴は冬靴で重い)か、ほんとの簡易アイゼンしか持っていない。この間写真仲間と樹氷の写真を撮りに高見山へ行った時に、6本爪のアイゼンを借りたら、軽くて使い勝手がよかったので、来期は買おう。
 登りでも前後しながら登って来た女性3人男性2人のグループと、前後して下りる事となった。女性の方が元気だ。スカイラインに出た所でコーヒーを点てて、今回はスカイラインをのんびり歩いた。最後の階段にはこたえた。
 今回は湯の山温泉の“ヘルシーパル湯の山”で温泉に浸かって帰った。Kさん、今回は樹氷がなくて残念だったけど、今度は花が咲く頃に行こうね。


 13日【三ケ森】
 去年のこの時期は、八ヶ岳の天狗岳へ行った。今年は冬の時期は西赤石山〜東赤石山の間の前赤石辺りはどうなっているのか?と、残り少ない有給休暇を取って赤石山系の縦走の予定だった。ところが!

掲示板へのわいわいさんの書き込み
11日pm13時に仕事を終えて、中国ICの池田へ向かうが『事故の為、宝塚ICまで閉鎖』の電光掲示板で、渋滞のR176を経由して高速に乗りました。

・・・が、体調が変??熱っぽい!!休憩を採りながら高松道へと入ったものの「ここが板野じゃない?」の千代さんの声はすでにIC出口は通過。もちろん、次のICで引き返して、ドラッグストアで薬を買って、徳島道へ入った。

筏津山荘に着くなりぐったり、食欲なし!熟睡!
翌12日、赤石山系の縦走計画を箒←じゃなく放棄!写真撮影を兼ねて帰宅。


となった。で、別子ラインの渓流のいい所で車を停めて貰い(その間、おっちゃんは爆睡)撮影、川内町の白猪の滝(家から近いのに、写真を習うまでは余り滝に興味がなかったので行った事がなくて、30分も歩くとは・・・)にも行って半分(?)凍結の滝を写し、さくらの湯に入湯して帰った。

   

おいわさんの写真では日曜日には真っ白だった。ちょっと残念!霞んでいたし・・。(家の前より石鎚山方面)


 13日、おっちゃん少々回復!三ケ森へ行く。

 高速道路上り線から見える三ケ森への道沿いは、数年前にはなんでこんなに伐採しているのかと思うほど、跡がなまなましかったが、今は“志河川ダム”の工事が進んでいる。楠窪林道に入ると雪が多く、11日に通ったのだろう‘轍’が出来ている。道路に落ちている石は、私が片付ける事になっているが、大きな岩はいくら力持ち(?)でもどけられないわ! 二人ででも無理! なんとか路肩ぎりぎりにすり抜けて、登山口に着いた。
  

 今までで一番雪が深い、小屋までの登山道は尻滑りをしたのだろう、固くしまって滑りやすく歩きにくい。冬のお楽しみの尻滑りも、後から来る人の事を考えると・・・、私達はつづら折れのショートカット等は安全を確かめてする事はあるが登山道や、ラッセルをした後はしない。
 小屋を過ぎて尾根道になったが、雪解けのアイスバーンと違って適当な雪でアイゼンをつけなくても登れた。山頂手前の岩からは、鞍瀬の頭(五代の別れピーク)への稜線が良く見えた。「横海からはどの辺りにあがるの?」「どこら辺に大岩があるんやろか」とか、「凍って光っている高瀑からの稜線とどちらが傾斜がきついか」とか話した。


 その稜線の画像が20日、画像掲示板に・・・。『■イグルーとカマクラのミックスした寝床を作り泊りました。1800m付近の雪は締まっていて東斜面に雪面がありました。五代の別れ〜鞍瀬の頭の斜面は真っ白で迫力があったじょ』と書き込みがありました。

waiwai隊の為に撮ってきました。これは根性要りますね。ロッククライミングかも!? from ANちゃん 2月18日〜19日

鞍瀬の頭から見下ろした尾根筋です。合成画像の向かって右から2枚目の頂上から直下の突起がこれです。

ANちゃんからの画像・・凄すぎ〜! 誰かおっちゃんと一緒に行ってやって〜!! 私は保井野から登ってテントを張り、鞍瀬の頭で待ってるから!

その後、ANちゃんから送って貰った拡大版と25,000図を見ていたおっちゃんが 24日、画像掲示板に

『例の尾根の画像について、ちょっと疑問が発生しました。
25,000図を見ますと、鞍瀬の頭の北方稜線(町界の破線)とは別に、夫婦滝の方向へと落ちている尾根が一本ありますが、その尾根が写っているのではないでしょうか?

それは、「天野さん」の記述の『細い尾根を進み、1521mピークを越えるあたりからは傾斜もきつくなり、灌木を右左と避けながらかき分けて進み、倒木を跨ぎ、枝をくぐり、なかなかしんどい。右手に派生して鞍瀬谷に落ちる尾根はすごい岩稜となっている。』の部分と思いますが、どうなんでしょう・・

鞍瀬の頭からの“北方稜線”の写真や、二の森側からの写真が無いので特定できかねますが、25,000図からの疑問です・・』

と書き込むと、早速ANちゃんから


こんにちは。
山頂で確認すればよかったのに失礼しました。
カシミールと地形図で確認したらあの険しい岩稜は夫婦滝の方へ落ちていますね。



と、書き込みがあった。このすばやい展開!楽しいわ〜♪ で、この尾根・・、私は・・どうする?


石鎚山〜西の冠岳〜ニノ森〜鞍瀬の頭
黒森山〜沓掛山〜笹ケ峰〜瓶ガ森

 下山もアイゼンなしだったが、土が露出している所の方が、凍っていて危なかった。久しぶりに11号線・桜三里の‘ロバのパン’で売っているアイスクムーリ(看板ではこう書いてあるが、わざとなのか??謎だ〜)を食べた。 (*^_^*) さくらの湯に入湯。


 15日【皿ケ嶺】

14日、所用を済ませ、実家で夕食団欒後、友人のU氏宅へ押しかける。
15日、予定通りU氏と皿が嶺へ行く。
  

 水の元で、会社の先輩I氏の車を見つけた。風穴には私達の車だけ、直登コースを登るが、途中でロープが張ってあった。何の為に?
頂上には単独の男性が一人休んでいた。しばらく来ないうちに、頂上の木が切ってあり様子が変わっている。記念撮影をしていると、見覚えのある単独の女性がやって来た。毎週のように、上林の下から登っているそうだ。木の伐採の事や、去年はササユリが蕾のまま刈られていた事などを話して「笹の刈る時期を考えて欲しいわね」と言ってわかれた。

  

 U氏とおっちゃんは、古い地図にあるルートが気になっていたと雪の時期でないと笹が茂って歩けないのでと、三角点のある所から行って見る事にした。誰か一人歩いているようで、そのトレースを歩いて行くと、途中にも又足跡があった。結局、愛大小屋の横に出て来た。「いろんな歩き方をしてる人がいるんやな〜」「会ってみたいな〜」等と話しながら小屋で昼食とした。結局先輩I氏とは出会えず、重信町の温泉「利楽」に入湯して、
3時帰阪の途へ・・8時半、自宅に着いた。