2008年「waiwai隊」 秋の山歩きの記録(撮影山行)   
   2008年10月2日(木)〜10月5日(日)   
  ・10月2日(木)   【吹田IC(名神)〜(中央道経由東海北陸道)〜飛騨清見IC〜平湯(市営アカンダナ駐車場)〜横尾山荘】    
     
     
    今日からの“紅葉撮影行”は、涸沢での滞在で実現となった。その計画は、相棒の所属している“山岳写真協会関西支部”のAさんの案内で実現した。Aさんは、もともと“山や”さんだそうで涸沢小屋を拠点としての撮影を毎年行っているそうだ。私は、京都での協会展の際にお会いしているが、数分間の立ち話のみである。取りあえず、待ち合わせ場所の“上高地でお昼頃に・・”を目指して、我が家を6時に出発である。  
       
   アカンダナ駐車場 10:4 平湯までのバス 10:20 上高地バスターミナル 11:0着  河童橋 11:13  
     
    昨年の夏山行の際にも利用したルートで飛騨清見ICから平湯のアカンダナ駐車場を目指す。しかし、新しい道路が延びていた。高山市内へと延びているバイパスの行き着く先で、標識を見失うもののコンビニで尋ねて窮地を脱出。無事、アカンダナ駐車場へと到着した。予定より早い10時過ぎだった。

 結局、10時20分のバスに間に合い上高地へと向かう。
 
     
      
     
    明神館では、もう携帯のアンテナは立たなかった。ここはもう山の中なのだ。明神館での昼食を終え、次に目指す場所は徳沢である。直ぐの徳本峠分岐は、昔からの道である。一度は辿りたい道の一つでもある。古池を左手に見ながら、アップダウンのそれ程もない道を淡々と進む。所々で、梓川を挟んで樹林の間に垣間見える明神岳がその威容を誇っている。私達は、未だに間近では見ることもない山の一つである。  
     
      
     
    徳沢の手前では、山側の工事で道が梓川へと導かれていた。工事の人たちが数名働いている脇を通り、徳沢園で小休止である。ベンチでコーヒを沸かし、一昨年のテント泊での夏山行に思いを巡らす。今日は平日なので、テントサイトでのテントの数は少ないようだ。明日以降の連休に差し掛かると、テント村の様相となるのだろう。  
     
   徳沢 13:52発 横尾 14:53着  
     
    コーヒタイムでの休憩は、我々の場合は所要時間は20分である。もう10年になる山行でのペースは、すっかり定着しているのだ。再出発後、新村橋を見送り横尾へと目指す。その新村橋を渡り、奥又白分岐をパノラマコースへと辿れば、目指す涸沢へも行けるのだが、今日は、横尾山荘泊まりである。左手に見える山々は、前穂高岳から屏風岩へと変わって行く。ゆっくりと休憩をとりながらの歩行だったが、予定より随分早く横尾に着く。山荘へ着き、予約の件を話すのだが『全員が到着しないと入れません』と、つれない対応である。仕方ない・・日帰り客にも開放している休憩所で暇つぶしである。

 時間つぶしの間、ガヤガヤと何やら事件が起きている様子である。暫らくすると、三角巾を首に下げ、左手を吊っている女性が入って来た。涸沢への紅葉見学ツアーに参加した女性だそうで、事情を聞くと『朝方、明神池に寄った際に木道で滑った際転び、左手を突いた。何がなんだか判らなかったが、直ぐに左腕が腫れてきたが、リーダが“涸沢に医者がいるので、そこで診てもらう”と、涸沢を目指した』そうである。考えられない対応に唖然である。

 待ちくたびれた頃、Aさんご一行様の到着である。Aさん以外は初めてお会いする方ばかりである。挨拶もそこそこに、部屋へ案内された。明日の予定を聞き、風呂へ入る人や寛ぐ人などそれぞれに過し、夕食である。あとは、寝るだけ。
 
     
     
     
     
 
 それにしても酷い。昼間の小屋での出来事である。ここで、怪我をしたご婦人の言葉をご紹介しよう。
 『今朝は早くから明神池に寄って、涸沢へ行くことになったの。朝早かったので、霜が降りていたみたいで、木道で滑って転んだんだけど、その時に手を付いたらしく手首が痛かった程度と思ったのですが、見る見るうちに腫れてきたんだけど、ツアーの引率者が“涸沢まで上がれば医者がいるから、取り敢えずいきましょう”と言うんです。引率者は、包帯も三角巾も持っていなくて、私が持っていた三角巾で腕を吊って涸沢まで行くことにしたんだけど、橋(注:本谷橋)のところで、上から降りてきた同じツアー会社の引率者に“今は、涸沢には医者は居ない”と言われ、一緒に降りて来た』との事である。
 その引率者は、横尾山荘へ着くなり、車を依頼して応急手当をして・・と、大忙しだった。その顛末を横目で見ていたのが我々だった。彼女は、一人で“涸沢の紅葉ツアー”に参加したのだったが、『怪我をしたのは私が悪いんだが、その後の対応が悪い・・』と嘆いていた。ツアー会社の対応は、その担当者にも依るのだろうが、問題点は担当者だけにあるのでは無いと思う。山へと入るツアーのあり方の問題だと考える。携帯が何時でも繋がる場所へのツアーと同じに考え、山のツアーを募集している旅行業を営む会社こそ問題だと考える。儲かれば良ぃんだろうか?

 今回の例は、命には直接かかわる出来事では無かったものの考えさせられる問題だった。 
 
       
     
     
     
   Aさんには、3月の日本山岳写真協会関西支部展の時に、涸沢の写真を出されていたので、「一度は行きたいので10月のいつ行く事になっても、絶対に行きますから連れて行って下さい」とお願いしといたんじょ。実現して嬉しかった〜ヽ(^。^)ノ
 横尾山荘で、予約してあるのに「全員の宿泊料を払って貰わないと入れません」と言われたんでがっくりじょ。汗をかいてたんで着替えたかったんやけど・・、お陰で寒くて手がレイノー現象になって風邪をひきそうになったんじょ。全員が揃って通された部屋は、既に決まっていたみたいやのに・・・。増築されて、お風呂も温泉みたいで快適だったけど、お決まりの対応やなくてちょっとした融通も利かせて欲しかったわ〜。