子宮頚部癌について

女性の生殖器に発生する悪性腫瘍のなかでも、子宮頚部癌は、ヒトパピロ‐マウイルス(HPV:human papillomavirus)の感染が原因として重要です。ヒトパピロ‐マウイルス(HPV:human papillomavirus)には、いろんなタイプのものがありますが、全てが子宮頚部癌と関係があるわけではありません。このうち、16型と18型がとくに関係が深いとされ、この2型に有効な2価ワクチン(サーバリックス)が最初にワクチンとして認可され、つづいて、6型、11型、16型、18型の4型に有効な4価のワクチン(ガーダシル)が認可され、現在はこの2つのワクチンが、日本の予防接種で使用されています。

CURRENT medical diagnosis and treatment 2013 によりますと、アメリカ合衆国のACIP(The Advisory Committee on Immunization Practices)は、11歳もしくは12歳から26歳までの女性に、子宮頚部癌の予防接種をするのが有益とされており、
日本も、これを参考にして、平成25年度からは、小学6年生の女児から中学生までを対象として、予防接種をすることになりました。本院でも、平成25年からは、この子宮頚部癌のワクチンを扱います。このワクチンは、計3回接種するもので、くわしい接種時期や注意事項については、☎052-760-9981までご連絡ください。詳細を予約とともに、お話させていただきます。

本院は内科のクリニックなので、あまり、婦人科疾患の診断や治療についてはふれませんが、ワクチンを接種したから、
子宮頚部癌は絶対大丈夫!というのではなく、からだの変調や異常に気づいたときは、きちんと婦人科を受診して診察を受けましょう。ワクチンについても、①ワクチンの効果が何年持続するのか?①女性だけをワクチンして、このヒトパピロ‐マウイルスが予防できるのかについては、アメリカでも「未検討」の段階であり、今後は、11~12歳の少年へのワクチン接種をふくめて、今後議論されていくと]思われます。


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