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<4> 楽譜(譜表)について
音符は音の長さの比率を表わすものでしたが、五線の上に置かれると、その位置によって、長さと同時に「音の高さ」を表わすようになります。では、まず五線上の位 置を表わす言葉を説明します。
線は、それぞれ「第◯線」と呼ばれます。線と線の間は「間(かん)」と呼び、「第◯間」と言うように呼ばれます。5本の線のみでは不足になる場合、短い線を付け加えます。この短い線のことを「加線」と呼び、加線によって作られた五線上の位 置は、「上(かみ)第◯線」とか「下(しも)第◯間」などのように呼ばれます。
五線上の位置だけでは音の高さは決まりません。次の例を見て下さい。
上の例では、左側にも右側にも「第2間」に全音符が書かれています。この二つが同じ高さの音ではないことは言うまでもありませんね。このように、五線は「音部記号」と組合わせられることによって初めて、音の高さをはっきりと示すことが出来るようになるのです。
ピアノの中央付近にある「ハ音」(「ド」の音)のことを、「中央のハ」と言います。では、譜表と鍵盤との関係を確認しましょう。 中央から高いほうの音を書き表わすために「ト音記号」を用います。 ト音記号は「高音部記号」とも言います。高音部記号を用いた譜表のことを「高音部譜表」と言います。
高音部譜表を用いるものとしては、通常の歌の楽譜のほか、フルート、バイオリン、トランペットなどの高音用の楽器で用いられます。また、ギターやサキソフォンなどのような、もう少し低い音の出る楽器でも、読みやすさから、高音部譜表を用いています。低音部譜表は、チェロ、コントラバス、ファゴット、チューバなどの低音用楽器で用いられます。
・・・では、ピアノやハープ、オルガンなどのように、低音から高音まで幅広く鳴らせる楽器ではどのような譜表を用いるのでしょうか?
高音部譜表と低音部譜表を組み合わせ、すべての音域を表現できる様にした下図の(おなじみの)譜表のことを「大譜表」と言います。
1.次の高音部譜表の楽譜を1オクターブ低く低音部譜表に書きなさい。
2.左側の二つの楽譜を合わせて、右の大譜表に書き移しなさい。