No127
沖縄珍道中(その5)
2002.09.29掲載
5日目、7月12日(金)石垣・晴れ/那覇・くもり時々雨、やや強い風 いよいよ5日目ともなると、こうして書いてる今もさみしくなってきてしまう。 でも、こうして記憶をたどりたどり書いてるおかげで、2度楽しめているのも事実(^-^) 夕べもやっぱり眠れなかったなぁ。だもんで、ホテルの部屋から見える郵便局の明か りが夜遅くまでこうこうと点いていた事におどろいた。夜遅くって言っても、何も夜中の 2時3時ってワケじゃなくて、普通こっちでは考えられない、って言うことで。時計は見 てないから何とも言えないんだけど。きっと、ワタシ達をはじめ、たくさんの観光客が 宅急便を頼んでるからなのね。 さてさて朝起きてカーテンを開けると、思わぬ青空のプレゼントにびっくり♪やっほぅ♪ 今日はいよいよ本島へ戻ってしまう日。その午前中を石垣で存分に味わう予定の日 だった。ほんとは昨日の午後そうする予定が、あいにくのお天気のため、おみやげ 選びデーに変更したのだった。あの、おととい、ぐるくん亭でご馳走になったおねえさ んのご厚意には申し訳なかったけど。あの様子じゃ、ほんとに仕事を休んで電話を 待っていたかもしれない・・・そう思うと、ちょっとムネが痛かった。おねえさん、ごめん なさい。 段取り屋のぱきらが昨日のうちに予約しておいたバイクを借りて、久しぶりの青空の 元走り出す。やっぱり今日も時間が無い(^-^;A"始めに目指すは『八重山自然村』 おととい、ぐるくん亭で知り合ったおねえさん(名前は幸子さん)が「石垣案内したげ るよ。あそこ行って〜あそこ行って〜・・・」って言ってた「あそこ」に名前があがって いたから。 看板はスグに見つかったものの、その名のとおり自然の中に「まんま」に作られたも のだからか、辺りはドラゴンフルーツ畑があったり牛さんがいたりする普通のところで、 なかなか分かり難かった。 駐車場はひっそりしていて、ワタシのツボの”長崎バイオパーク”を彷彿ととさせると ころがあった(^m^)開園して間もないみたいで、ちょうど餌をあげる時間なのか、高校 生のアルバイトらしき男の子3人組のちょっと後から歩いていくかたちになってしまっ た。 一番初めは、リスザルのいる小屋を通り過ぎる順路になっていた。 リスザルと言えば、地元の幸子さんがうれしそうに「八重山自然村に行くとリスザル がいてね〜」って話してたけど、「リスザル〜?あんまし興味ないな」って思ってたワ タシはさっさと通り過ぎるつもりでいた。 だけど、そうは問屋が卸さなかった(古っ)。さっきのアルバイトの男の子達が、少し 先に来てエサをあげていたので、みんながワタシたち人間のところに集合してきてい たからタイヘン!すぐ目の前の、もらったグレープフルーツの皮を器用に剥いて食べる 姿がかわいくてかわいくて、もうワタシは大はしゃぎだった。人間の小さい子供の仕 草と同じで、わーわーきゃーきゃー見ていて飽きなかった。 それだけでも充分だったのに、ひとりの男の子が他の男の子に「お客さんにもエサあ げてもらって・・・」って言ってくれて( ̄w ̄*) エサ代を払うことなく、グレープフルーツ をあげさせてもらってしまった。恐る恐る差し出したワタシの手からグレープフルーツ を持って行って、上手に皮を剥いて食べた♪リスザルを侮る無かれ。幸子さんはここ に連れて来たかったのか〜。 すっかり「つかみはOK!」状態のワタシはるんるんで園内を歩き始めた。熱帯の植 物もいっぱいで、居酒屋で食べさせてもらった”オオタニワタリ”もあった。へぇ〜・・・ これを食べたんだ〜。他にもところどころに、プレーリードックとか、コウモリとか、い ろいろ小動物がいて、ワタシのツボをくすぐってくれた。引退して(何を引退したのか 忘れてしまった!)隠居生活を送っているらしい水牛の”幸子”さんとやらもいた(笑)。 生きてるヤシガニも遂に見ることが出来た。 そのときどきで、やっぱり出会う素朴なバイト3人組。 毒を持つへびの小屋の前ではおかしかった。お水を替えてあげるのも命がけ(^m^) 小鳥の小屋で、また一緒になって、そしてまたエサをあげさせてもらった。「うわ〜 って飛んでくるから覚悟しといてください。」って言われてなかったらパニックに陥って いただろう。覚悟して、広げた両手のひらにエサを乗せて立つと、瞬く間に鳥が集ま ってきた。ワタシの腕や手に止まって、エサを食べる鳥たち。すごかった。ボタンイン コって言うのかな。きれいな色のインコだった〜。普通のハトもいた。ふと、視線を落 とすと足元にはころん〜とかわいいウズラもいた♪ うん、ここは間違いなく石垣の”長崎バイオパーク”だ。相変わらず、しぃ〜ん・・・とし ていて、他の観光客に会うことも殆どなかった。真夏だったから?(笑)そんなところ もバイオパークそっくりだった。バイト3人組くんもありがとう(^-^) 次に目指すはミンサー織りの織り元「みね屋」 石垣の公設市場の2階で見たバケツ型トートバッグが気に入って、そこに行くとと安 くしてもらえるかもって教えてもらったから( ̄w ̄*) さすがは織り元。種類も色も揃っ てて、おかげで散々迷ったけど、紺色のに決めた。ぱきらは「地味過ぎる」って言って キレイ色のを薦めてくれたけど、これまでの経験上、初めのインスピレーションで「イイ 」思ったものが一番いいみたいだから。 とは言うものの、また海沿いを走り出すとめちゃめちゃきれいな海の色で、さっき「み ね屋」さんで「これは八重山の海の色をイメージした色です」って言ってたキレイ色ブ ルーのにしとけばよかったかなぁ・・・帰りに交換してもらおうかなぁ・・・と思ってしま う優柔不断なワタシなのであった。 いよいよ10年目の川平湾へ。幸子さんに「石垣に来たら川平でしょう」って言われて。 ちょっと迷ってしまったけど、やっぱりきれいなところだった。ただ、もうちょっと静かで ひっそりしたイメージだと思ってたけど・・・。グラスボートの遊覧船がたくさんいた。こ こはやっぱり青空でないと許されない所。写真を撮りまくるぱきらの横で、ワタシはま たまた飽きもせず、オカヤドカリを眺めていた。 さてさて、またしても飛行機の時間は迫ってくる。 また来た道を戻って行く。途中、ぱきらがバイクを降りてすたすたと海に下りて行った。 と思ったら、さっき飲んださんぴん茶の空のペットボトルにオカヤドカリを5匹捕獲して きた。見ると、ここのオカヤドカリは、他の場所で見たどのヤドカリよりもごつくてかわ いくなかった。「こんなもん捕まえてきてどうするん?!どうせ死ぬのに」って不機嫌な ワタシに「いいから、いいから」といつものぱきら( ̄w ̄;) (注:この時点で私たちは、まさかオカヤドカリが天然記念物だということなど知らなか ったのです。ほんとにほんとに(^-^;A"誓って) とにかく、急いだ。 そのとき、風で飛びそうなヘルメットを押さえていた手首の内側に、ぴりぴりっと鋭い 痛みが走った。一瞬、ガラスの破片かと思った痛み。その痛みはしばらく消えなかっ た。蜂かなぁ?蜂に刺されたことがないから分らないけど、見た目には何も変わった ことはなかった。 バイクを返して、預かってもらってた荷物を引き取りにホテルに行くと、ふと、フロント にどこかで見た様なフラワーアレンジメントを見つけた。あ(・0・)!なんだ〜。昨日の お花はフロントの花だったんだ〜。いつもはフロントに飾ってあるお花を一晩だけ、ワ タシ達の部屋に出張させてくれたんだ。でも、それもいいアイデアだな。とにかく、ナ イスな心遣いに変わりは無いわけで、ありがとさんでした。 ようやく台風から逃れて晴天の石垣から、次の台風が近づいてきている来ている沖 縄本島へ( ̄w ̄;) 飛行機は揺れに揺れた( ̄w ̄;) だのに、ワタシの席の隣の外 人さんは、ウォークマンで音楽を聴いているのか、激しく足を床に踏み鳴らしてノリノ リだった。その度に、響く床。ワタシは生きた心地がしなかった。着陸時もかなり風が 吹いているようで、機体を何度も体制を立て直しつつ・・・ってカンジで右に左にゆらゆ ら揺れて怖かった。そんなしぃ〜んとした中でも、ワタシの隣の外人さんの一味なの か、他の外人さん達は陽気にぺちゃくちゃしゃべったり笑ったりして、ヒトの神経を逆 なでするのであった( ̄w ̄;) 那覇の天候は雨交じりのやや強い風だった。 沖縄最後の夜を過ごす西部オリオンホテルまでタクシーに乗った。乗ったはいいけど 国際通りにかけては相変わらずの渋滞で、運転手さんもイライラだった。今工事中の モノレールが完成したら少しは緩和されるのかな。その車の中で、富山市内で銀行 強盗があったってニュースを聴いてびっくりだった(^-^;A" 西部オリオンホテル。ここは10年前に泊まったホテル。シンプルで割と好きなカンジ。 荷物を整理してちょっと休んで、だいたいの明日の行動を決めてから、やっぱりお散 歩。外は傘を斜めにさしてる人が多く見受けられるけど仕方がない。お、そうそう、驚 いたことに、ペットボトルの中のオカヤドカリたちは揃って無事だった。 初日のバスと、今日のタクシーの中からもう充分下見は済んでいる(笑)。 絶対行くって決めてる店と、ひょいっと入ってみたくなる店。ひょいっと入ってみる方は 何か変わったものはないか見回して、ちょこちょこっと試食させてもらって、比較の為 に値段をチェックして出てくる。 絶対行く店の中に『高良レコード』。 沖縄んミュージックがいっぱい揃ってて、なんと200曲もの試聴が出来た!すんばら しい( ̄w ̄*) ワタシは、主に『沖縄いいもの探検隊』さんや機内でチェック済みのCD を聴いてみたけど、結局買ったのはぱきらで、夏川りみさんのだった。ワタシはおじぃ (登川誠仁さん)のが欲しかったけど、それはないみたいだった。 市場にも入り込んで行った。雑然としてるけど活気のある市場。 ここはおもしろかった。こーゆう場所は存在自体が好きなのだ。あぁぁ〜大阪の市場 を思い出すよぅ〜。市場はいろいろ折れ曲がって迷路みたいにどんどん枝分かれして 行ってた。ぱきらは魚屋さんを見てみたかったらしいけど、魚は並んでなかった。って ゆーかもう終わりだったのかな。 と思いきや、公設市場とか言う建物の中に入っていくと、あったあった。魚屋さんがた くさん。鮮やかなブルーや模様の入った大きな魚がいっぱい。それらをゆっくり見る間 もなく、とっ捕まえられた。好きな魚貝類プラス500円で料理したのを食べれるから どう?って。ばんごはんの予定は決めてなかったけど、ふたりで同じ種類の魚ばかり 食べるのもあれなので断った。そこを歩いている間中何度もとっ捕まった(笑)。ここで は試食させてもらった不思議な触感の”海ぶどう”をゲット。びっくりなことに冷蔵しては いけないのだそうな。 そして、お茶の先生へのおみやげにと決めていた『謝花きっぱん店』へ。 ”きっぱん”って言うかんきつ類の丸ごと砂糖コーティングに見えるお菓子と、砂糖で煮 た冬瓜漬けとやら。恐る恐る「あのぅ・・・きっぱんって・・・」って入っていって、初めてだ って言ったら、お茶とセットで味見までさせて下さった。いわゆる甘い甘〜いよくある ○○の砂糖漬けみたいなのとは全然違って、上品な甘さと素朴な味わいで美味しかっ た。 もちろん買って帰ったけど、コレ、見かけの割には値段が高いんだよな〜。たぶん、誰 もそんな高額(あくまで見かけに対して)だとは思ってくれないだろうなぁ。自分用に買 うのが一番かも(笑)。そのお店は、そのお菓子と”古酒ケーキ”だけで勝負しているみ たいだった。古酒ケーキも美味しそうだったな・・・。っていつも後になって言って、ぱき らに「買えばよかったんに」って言われるまるぼーであった。 後は、店頭で安売りされてた缶入りルートビアと、またまた出会ってしまった"ミキ”を 自分のおみやげ用に買って帰った。 さてさて、今夜、沖縄最後の夜のばんごはんは、じゃじゃーーーん!初めての民謡居 酒屋に決定!!有名な人のいるお店に行ったら行っただけど、ちょっと離れてるみた いだし、お天気も悪いし、いちかばちか国際通りにあったそのお店に行って見ることに した。 ライブの時間は書いてあったから、その時間に合わせて、やっぱり恐る恐る(もう定番) 入っていってみた。しぃ〜〜ん・・・と暗く静まり返った店内・・・と思いきや、お店は2階 だった。 2階へ上がって行ってみると、え?ここ?ほんとにここなん?って言うくらい明るく繁盛 したお店でびっくりした。もっとなんかこう、地味〜なものを勝手に想像してしまってい たもので。。。やっぱり、沖縄ってこーゆうところなのね♪ 店内はほぼ満席で、あいにくの相席になってしまったけど、都会じゃ当たり前のことな ので、そのそんなに若くはない男の人ふたり組の前に座らせてもらった。オーダーを頼 んだ後は、なんとなく手持ち無沙汰で、しばらくお互いおすまししていたけど、ワタシ達 のところに頼んだ覚えのない料理が運ばれてきた。 「これなんやろう?」「ワタシらじゃないよね〜」って言ってたら「それ・・・私らのです」っ てお向かいさん。あ、そうだった。お向かいさんのことなんて、すっかり忘れていた。そ んなことで言葉を交わしてからは、急に「これもよかったらどうぞつまんでください」とか 「どちらから?」とか交流が始まった(笑)。これから、ダイビングで沖縄ステイを楽しむ ふたり組と、明日帰るワタシ達。今日も楽しい居酒屋の夜になりそうだった。 ライブは男性ひとりと若い女性ふたり。沖縄の女の人の声はかん高い〜。って民謡は みんなそうか(笑)。さらさらと歌った後は、リクエストタイムもあった。当然リクエストし たい曲もあったけど、何しろ初めてなもので、もじもじしてるうちに遅い者は負けてしま った。最後はカチャーシー。好きなように、思い思いに踊ってくださいって言われても。。 。 何度も言うけど、こーゆう店は初めてなもので勝手が分らないんだけど、1回のライブ ごとに出なければいけないのかと思っていたら、席を立たない人の方が多かったから 別にいいみたいだね、例えば2回分のライブチャージ料を払うとか、そんなからくりなん だろうってことで、ゆっくり飲むことにした。 ぱきらはすっかりお向かいさんの泡盛をごちそうになって(相変わらず薦められるまま に呑む)、酔っ払って真っ赤な顔でご機嫌だった。ワタシはというと、冷房が効きすぎ てて寒くて震えそうだった。ワタシの真向かいに座っているお向かいさんもお酒が飲 めないらしく、沖縄のフレッシュジュースは濃ゆくておいしいって言って、ひとりでジュ ースを頼んではバンバン飲んでいた(笑)。 だから、お向かいさんにおすそ分けしてもらった中身汁はあったかくて美味しかった。 そして、ぱきらの頼んだヤギ刺しは最悪だった( ̄w ̄;) まぁ、どっちかって言うと、こ のお店は食べ物はそんなでもなかったけど。 そして、2回目のライブが始まった。それが、今日のラストステージだった。 当然ラストステージは盛り上がった。ちょっと勝手知ったるワタシ達もやっとリクエスト が通った。もう忘れてしまったけど確か『十九の春』や『涙そうそう』、他の人がリクエ ストしてくれた『てぃんさぐの花』も歌ってもらえたと思う。 当然、最後のカチャーシーはさっきよりも前に出て踊ろうって人が多かったし早かった。 しばらく様子を見ていたワタシ達だったけど、お向かいさんが「ふたりの写真を撮りま すから出てください」って言って、じゃあ一緒に♪ってことで、恥ずかしくてげらげら笑 いながらも、一緒に仲間に加わった。結局店中のほとんどのお客が席を立って踊る ことになった。踊る阿呆に見る阿呆、同じあほなら踊らにゃ損そん〜♪カチャーシーは 別に踊り方が決まっているわけではなく、好き勝手に思いのままにやればいいのだ そうだ。 あ〜楽しかった。こうして、沖縄最後の夜は更けていったとさ。 いよいよ最終日につづく。。。 |
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