No126

沖縄珍道中(その4)

2002.09.04掲載

4日目、7月11日(木)くもり時々雨

畳の部屋でゆっくり眠れると思いきや、やっぱり夕べも眠れなかった〜。
外は涼しいんだけど風が強くて窓を開けられず、結局エアコンのタイマーを
セットして布団に入ったけど、ワタシが眠りにつけたのはエアコンの運転音
が静かになってからだった。それと・・・竹富島の自転車、この島でのバイク。
もちろん日焼け止めは塗っていたけど曇り空でも侮れない沖縄の日差し。
で、その日焼けした肩が真っ赤になってひりひり痛く、その上、ここの旅館の
バリバリに糊の利いた浴衣・・・。これからは、パジャマと枕を持参にしなくて
は。。。

お天気はやっぱり相変わらず。
海はやっぱり諦めたほうがいいのかな〜って、昨日、ずっとワタシがバイク
の後ろで背負っていたシュノーケリングセットを、とうとう旅館に置いて、昨
日の続き。今日は、海沿いを通らずに一気に南へ下って比川浜へと向かっ
た。

ほんとは登りたかったティンダハナの近くを通り過ぎる。この辺は少し標高
が高くなっている。竹富とは対照的で、ほとんどが舗装された広い道路。こ
こは自転車では回り切れないな〜って思う。あ、強靭な自転車部の人とか
を除いて(笑)。そして、行き交う人の少ないこと少ないこと。ときどき見かけ
るのは、草を刈っている人くらいだった。

20分ほども走ると、目的の比川浜に着いた。
諦めた、と言いつつ、やっぱり海を見に来るぱきら(笑)。ここは、浅そうでや
けに静かな海だった。「ここなら入れるかな。」ほ〜ら見ろ。やっぱり、ぱきら
は諦めてなどいなかった。結局、またぶぉぉぉ〜んってバイクを飛ばして、旅
館にシュノーケリングセットを取りに戻った。

玄関を入ってスグの食堂兼ロビーを掃除していた宿のおばちゃんに「やっぱ
り海に入ろうと思って(^-^)」って、預かってもらってた荷物を肩に担ぐと、「だ
いじょうぶ?」って心配そうだった。比川浜に行ってみたら波がなかったこと
を言うと、あそこは南側だから北風がまともじゃなくて静かなのだそうだ。昨
日初めて旅館に来て、荷物を預かってもらいに来たとき、ぱきらは「なんや
コワそうなおばちゃんや」って言ってたけど、人間第一印象も大事だけど外
見だけで判断してはいけない。沖縄の人は、特にそう思う( ̄w ̄*)

また、同じ道を走って比川浜へ。急げや、急げ。なんと言っても時間が無い。
今日はまた、お昼過ぎの便で石垣へ戻るのだった。でも、急いでいるのは
ぱきらだけ。どうせ、この曇り空で入ったって寒いに決まってる。ちょっとでも
海に入ったらカラダはねちっこくなるし、めんどくさいことこの上ないので、ワ
タシは入るつもりはさらさらなかった。

だぁ〜れもいない完璧なプライベートビーチ状態。サササッと水着に着替え
て、「ちょっとどんなカンジか見てくるわ」ってぱきらはとっとと海に入って行
った。これは、どこの海でも同じこと。ワタシはというと、浜辺で砂に字を書い
たり・・・ってそんなことはしないけど(笑)、よ〜く見るとたくさんいる小さいか
わいいオカヤドカリを見て過ごした。ところどころ、指くらいの大きさで、結構
深い穴が掘られていたけどあれはどんな生き物が掘った穴だったのかな。

ぱきらはどうしているだろう・・・と顔を上げると、顔も上げずにずーっと潜った
まま。しばらくそうして見ているけど、蛍光色の空気穴(?)だけがずーっと
ひとりで泳ぎ回っている。一番始めに「魚おるわ〜♪」って言ったっきり。海
の中はどんなカンジなんだろう?待ってるモノにとっては「ちょっと様子見てく
る」って言われたら、とりあえずはスグに何か報告してもらえるものだと思っ
ているわけで・・・。

そうして、悶々としながら、その辺のヤドカリを見たり、海を見たりしていた。
ふと、ぱきらが長い長い沈黙を破ってやっと顔を出して「まるぼー!」って呼
んだ。おぉ♪なにっ?海の中は?どんな魚がおるんっ?って、心の中では
質問攻めだった。ぱきらからの報告を待った・・・。だけど、ぱきらはそれっき
りまた海の中に消えてしまって、何の報告もない。また、長い沈黙。な、なに
・・・さっきのはただ・・・呼んだだけ?だったの?

もぉ〜あったま来た。大声でぱきらを呼んだ。
そして、結局ワタシは居ても立ってもいられなくなって、とうとう海に入ること
にした。ようやく浜辺に戻ってきたぱきら。「ここで入らんかったら絶対後悔
するわ」って、アンタ、そう言うのならもっと早く教えてよ#

時間がない、時間が無いってせかされまくって慌てて着替えて、さて、恐る
恐る海に入ったはいいけど、ワタシの大事な命綱、浮き輪がないんだった。
さすがに浮き輪は持ってこなかったのだ。しかも、足ひれも。そうなると、や
っぱり怖くて足の届くところまでしか行けやしない。

泳ぎは一応、小さい頃にプールで父に猛特訓されてから泳げるようになっ
てはいるし、もちろん好きなんだけど、なんせプール育ちなもので、深さが
まちまちの海はどうも苦手。やっぱり海は生きている。足元に何が来てい
るか分らないっていうのが、ワタシの怖さの元でもあった。こんなに浅いと
ころでもジョーズ!が来てるかも・・・って本気で思ってしまうのだ。

そんなワタシを置いて、スイスイスイ〜ってあっという間に行ってしまったぱ
きら。ここまでおいでって言うけど、行けない。も〜、ここでいいもん。ここで
も魚見れるし・・・。「ここまで来んとクマノミおらんよ」って言われて「えっ?
クマノミ?」って一瞬心を動かされたけど、だってコワイんだもん〜。なんか、
クマノミみたいなヤツいたような気がするからもういいよ〜。ってダダをこね
て、とうとうぱきらに手をつないでもらって連れてってもらった。はぁ〜情け
なや。

でも、それも束の間。なんてたって、この旅行の為に買い換えたデジカメ。
水中写真も撮れる様にちゃんとカバーまで買ったのだ。ぱきらは、とにかく
写真を撮りたくてたまらないのだ。だから、ワタシといつまでも手を繋いでな
どいるワケがなかった。「ここにおられ」って言われて、ちょっと大き目の岩
の上に足を揃えて立ったところで、海の中なのでゆらゆら揺れる。かといっ
て、その岩のまわりはもうワタシの背の届かないところばかり。仕方なく、
そこでゆらゆら揺られながらも足はそのままで、何とかバランスをとりなが
ら少しだけ腰を屈める様な情けない格好で、顔だけ水に浸けてその辺の
魚を見たりした。

そんなわけでじっくり見れはしなかったけど、とにかくとりあえず、海には入
った。ここで入るのと入らないのとでは大違いだ。だけど、やっぱりここは砂
地だから、いつも行くワタシ達のプライベートビーチには及ばなかった。

さぁさぁ、飛行機の時間が迫っている。またそそくさと着替える。いつの間に
かプライベートビーチじゃなくなってたので、着替えもさっきよりは慎重に。
そして、ぱきらは気付いた。海パンの下はぐっしょり濡れたパンツだった。
慌てて着替えて、パンツの上にそのまま海パンを履いたぱきら。どうして
そんなこと今頃気付くのだろう(笑)。もう、お腹をくねらせて大声で笑わせ
てもらった。仕方が無いので、ノーパンでショートパンツを履くぱきら。さぞ
かし、涼しかったろうねぇ〜( ̄w ̄*)

ようやく気も済んでふたりにこにこと、またゆるやかなアップダウンをバイク
で走り抜ける。道端で草を刈っていたおじさんが手を振ってくれた。うれしい。
あぁ、与那国ものんびりといいところだったな。

来たときとは違う、東の海に抜けて海岸線を走ってみたら、思ったよりも遠く
て、時間がかかってしまって焦った。今度こそ、入福旅館のおばちゃんとお
別れ。名残惜しく挨拶をすると「またおいでね。今度は海底遺跡を見に。」っ
て言われた。うん、絶対また来るよ。

空港では少し時間があったから、小さいおみやげものやさんをうろうろして、
クバ餅を買って、沖縄の本をにやにや立ち読みした。沖縄大衆食堂とか何
とかって言うタイトルだったけど、すっごいおもしろかった。

そしてまた、飛行機に乗って石垣に戻ってきた。どこに行っても相変わらず
のお天気。そう、あの台風は台湾から与那国を経て、今ちょうど石垣の辺り
をうろうろしているはず。そろそろ温帯低気圧に変わったはずだけど。

今日のお宿、石垣ベルハーモニーにチェックイン。街に近くてめちゃめちゃ
便利なところだ。いちいちタクシーやらバスに乗って来なくたっていいのだ。
いいカンジじゃん( ̄ー ̄) って思ってると、さらに!さらに、なんとそこで、
「結婚10周年だそうでおめでとうございます」ってフラワーアレンジメントを
いただいてしまったのだ。ぱきらがメールで予約を入れた時に、10周年と
書いたのだそうだ。まさか、ホテルでそんなお花をいただくなんて思っても
いなかったから(ぱきらにさえもらってない!)びっくりして、ちょっとウルウ
ルしてしまった。

だからってワケじゃないけど、部屋もシンプルでよかった。洗面所の他に、
シンクがあってレトルトものを温められるようになっていた。荷物を預かって
もらうだけのつもりがチェックイン出来たのでラッキ〜。おかげで、ぱきらもや
っとパンツが履ける(笑)。シャワーを浴びて、お役が済んだシュノーケリング
セットを洗って、お腹がすいたので、与那国空港で買ったクバ餅を食べてみ
た。クバ餅って言うのは、クバの葉っぱで包んで蒸した(と思われる)お餅。
思ったとおりの味で黒糖味が美味しかった。もっと買ってくればよかったな〜。

潮を流してすっきりして、ちょっと遅い今日のお昼ご飯に出かけた。メニュー
は決まっていた。沖縄で初めてのファーストフード、あこがれのA&Wへ。事
前に、いろいろ食べたいものをチェックしてあったそのひとつ。ファーストフード
はJEFのゴーヤーバーガー・ゴーヤーリングも食べてみたかったんだけど、
行程的にムリらしく泣く泣く却下。(なんせ行程はぱきら任せで、ワタシは直
前に本を開いて、行きたい&食べたい印を付けたので(^-^;A")

A&Wもほとんど諦めていたんだけど、石垣の街を歩いていたら見つけてし
まった( ̄ー ̄) ここでは、あの有名なルートビアをぜひとも飲んでみたかっ
たのだ。サロンパスの香りのコーラ(笑)とか、空港で読んだ本にもいろいろ
書かれてた。今はお代わり自由だから、初めはSサイズを頼んだ方がお得
とか( ̄w ̄*) 味は、まぁ、ほんとにそんなカンジだった(笑)。甘かったけど
ワタシ的には好きな味だった。ほんとかなぁ・・・って思いながら恐る恐るお
代わりを頼んだら快く次のが出てきた。(あ〜今書いてると、また無性に飲
みたくなってきた〜。あれは絶対クセになる。)

お腹も落ち着いて、今度は石垣タウンの散歩。ホテルでもらった散策地図を
参考に枯山水の庭園や、桃林寺なんかを見て歩いた。沖縄のお庭って、や
っぱり独特で、それはそれで趣があってよかった。赤瓦の屋根やシーサー
を見ているだけでも飽きなかった。

ちょっと喉が渇いて入ったお店では、ぱきらが珍しく即決でアップルゴーヤー
ジュースに決めた。お?未知の世界に挑戦するの?って、口あんぐりして
いると「だんだん、アンタのがうつってきたわ」って言われた( ̄w ̄*)えへへ。
ぱきらに先を越されてしまって、ワタシは何を飲んだのか覚えていない(笑)。
ただ、島バナナのフライが食べたかったのに、晩飯がまずくなるからダメって
言われたことだけ覚えてる。バナナのフライなんて食べたければ作って食べ
ればいいんだろうけど、そのバナナに『島』がつくだけで、みょ〜にそそられて
しまう。

そうそう、アップルゴーヤージュース。その組み合わせに一瞬うえっって思っ
たけど、どうしてどうしてすっごいおいしかった。市販のアップルジュースに
ゴーヤーを入れたってカンジですっきりしていた。

今日はこうして、ぶらぶら歩き回っておみやげも買って送ってしまう予定だっ
た。ここにはおとといも来てたから、だいたいの目安は付けていたけど、優
柔不断のワタシ。公設市場や特産品展示販売センターを行ったり来たり。
フルーツは絶対に買うつもりだったけど、さてさてどこのおばぁの所で買おう
かねぇ。。。アップルマンゴーにドラゴンフルーツにパッションフルーツ、それ
に島バナナ。紅いもチップス。よそで買ってきた、泡盛やちんすこうも一緒に
送ってもらうことにした。だって、送り賃ハンパじゃないもん(^-^;A"

そうして、今日のばんごはんはまたまた居酒屋。
こないだ行列だった『島の食べ物や南風』はやっぱり今日も行列だったので
通り過ぎ、1ブロック先の角にある居酒屋さんに入ってみた。まだ、食べてな
かったゴーヤーチャンプルー、ゴーヤーの酢和え、ミミガーのピーナッツ和え、
マンボウのにぎり、ちびちびくじって食べた豆腐ようもお酒にぴったりで旨か
った。父ちゃんにも食べさせてあげたかったなぁ・・・。ここは、あたりだった。
本にも載ってなくて名前は忘れてしまったのだけど、どれも美味しかった。
なんて名前だったかな〜。『ん』?あ、それは京都(^-^;A"どうしても、『ん』と
しか思い出せない。まっ、場所は覚えてるからいいかな。

満腹で大満足の4日目の夜。もう、沖縄での夜もあと1日になってしまった。
さみしいよぅ〜(iдi)

帰りに、薬屋さんでアロエローションを買って帰る。いよいよ肩の日焼けが
痛くなってきた。今日は人とすれ違うたびに思わず「痛ーーーーい!」って
声が出た(^-^;A"

5日目につづく。。。



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