−体力学の講義内容について−

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(1)体力とは何だろう?

 体力とは,心身両面での“行動体力”と“防衛体力”に分けて考えられる.本授業では身体面の“行動体力”について概説する.

 行動を起こす能力…筋力・筋パワー
 行動を継続する能力…持久力(全身持久力,筋持久力)
 行動を調整する能力…調整力(平衡性,敏捷性,瞬発力)

 ★筋力と筋パワーの違いについて説明(体育学部学生なのに知らない者が多い)

(2)体力をどう測るのか−体力測定評価について

 体力を測るには,各体力要素を反映する体力・運動能力テストを行い,結果に基づいて段階評価する.各体力要素ごとの段階評価を総合して,さらに総合体力を評価する方法を説明する.また,平成11年度から体力テストが新しく刷新された(現文部科学省体力テスト:新体力テスト)理由,削除されたテスト,新しく導入されたテストなどについて紹介する.
 運動能力を評価するテストとともに,健康に関連した体力(健康関連体力)についての研究動向や国内外で実施されている体力測定法について紹介する.

 ★健康関連体力,新体力テスト方法について説明

(3)体力の発育発達

 行動体力の発達は,身体の発育に密接に関連している.身体の発育をスキャモンの発育発達曲線から説明し,運動能力に関連している“一般型”と“脳神経型”を概説する.身体の構造的な発育と機能的な発達について生理的年齢で考えた運動・スポーツ指導が重要であることを説明する.
 簡便に生理的年齢を算出する方法として,身長の年間発育量(cm/年)を用いた最大発育速度(PHV:Peak Height growth Velocity)を求めるやり方を紹介する.また,PHVを4つのステージ(phase)に分けて,発育が加速するなでのステージ,発育が加速しピークまでのステージ,発育のピークからほぼ発育が完了するステージ,発育が完了したステージごとの運動・スポーツ指導の具体的内容・問題点を概説する.

 ★スキャモンの発育発達曲線,PHVについて説明,発育期のけが(オスグッドシュラッテル氏病など)

(4)運動能力の発達と少年期スポーツ指導の問題点

(5)体力・運動能力の加齢変化

(6)筋力と全身持久力の加齢変化

(7)筋力へのトレーニング効果

(8)全身持久力へのトレーニング効果