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各市町の財政健全化指標を公表
『声と眼』367号 2008/11/13

 地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づいて、埼玉県内市町村の「財政健全化指標」が公表されました。
下表はさいたま市を除く69市町村の内、県東部地区21市町の指標の一覧です。

A.実質公債費比率=地方債の償還金等の大きさ の指標。財政規模に対する公債費等の負担割合。
B.将来負担比率=標準財政規模に対する地方債 残高や将来支払う財政負担額の大きさ指標。

平成19年度決算に基づく健全化判断比率一覧(暫定値)
順位は、69市町村中、将来負担比率の高い順番です。

順位 実質公債費比率 将来負担比率
1 騎西町 13.9 218.3
2 大利根町 15.6 195.0
3 栗橋町 18.7 193.6
6 羽生市 13.2 166.5
8 越谷市 13.5 156.7
9 杉戸町 17.3 154.3
10 春日部市 13.6 144.0
14 鷲宮町 16.6 125.7
15 菖蒲町 14.0 121.4
16 松伏町 14.8 119.5
19 三郷市 14.7 113.0
21 幸手市 16.6 111.1
23 八潮市 16.5 107.3
28 蓮田市 15.5 98.1
29 宮代町 11.7 97.3
30 久喜市 9.9 94.5
31 吉川市 13.7 91.2
33 白岡町 17.7 89.5
40 行田市 8.7 79.9
55 加須市 10.3 52.4
63 北川辺町 10.9 37.3

職員や市長の退職金制度、見直しを
2008年6月議会一般質問 『声と眼』358号 2008/6/22

 久喜市では職員の退職手当支給は独自の制度でなく、県内市町村で構成する「埼玉県総合事務組合」で共同事務を行っています。これに加盟している市町村は毎年負担金を拠出し、事務組合の基金から退職金が支給されていますが、最近、団塊の世代の退職者急増に伴って負担金も急増しています。負担金と支給額の合計は次の通りです。

負担金 退職金支給額
2003年 3億0647万円 2億1086万円
2007年 4億3026万円 4億9734万円
過去20年間の合計 43億1943万円 37億8126万円
2011年(試算) 5億1600万円 5億1000万円
今後10年間の合計 50億5900万円 50億9800万円

 一方、市長等の特別職の退職金もこの事務組合で扱っています。
過去5年間の特別職の分の負担金2744万に対して退職金支給額4506万、過去10年分の合計では負担金4598万に対して支給額9080万円で、退職金支給額が負担金を大幅に上回っています。
これは市長等特別職の退職金は[給料月額×在職月数]を基準として算定され、4年の任期満了ごとに支給される規程になっているためです。
(市長の1期ごとの退職金は推定約1900万円)

 長期的に算定してみると、久喜市職員の退職金支給額は負担金額を下回っていて、事務組合を脱退した場合、今までの積立金から5億3900万円が還付されることになります。
また市長等特別職の退職金支給率は事務組合で決められていますが、本来は各自治体の実情に応じて独自に決められるようにすべきではないでしょうか。

退職金支給事務について、総合事務組合にこのまま入っていた方がいいのか、脱退して独自に退職金を積み立てていったらどうかなど、メリットとデメリットを検討していくべきではないでしょうか。
市では「脱退したら独自に事務をやらなければならなくなる。市単独の退職金制度を、事務組合に準じて作るとすれば収支は変わらない」として、このまま継続していく方針です。


市民プール、中央幼稚園を廃止!?
『声と眼』356号 2008/5/08

 久喜市の7つの公共施設の管理運営の方針が公表されました。
まだ市民の意見は聞いていませんから、今後、議会などでも問題になりそうです。

市民プール 2010年(合併の年)に廃止を検討
偕楽荘 2010年度から民間の社会福祉法人等の指定管理者制度に移行
のぞみ園 2010年度から民間の社会福祉法人等の指定管理者制度に移行
児童センター 2010年度から民間の社会福祉法人等の指定管理者制度に移行
市立図書館 直営では利用者サービス向上が困難として、2010年度から指定管理者制度に移行
市立中央幼稚園 民間幼稚園と競合するため、2011年度以降に廃園を検討する
ふれあいセンター 当面は直営とするが、指定管理者制度への移行を検討する

市長の給与カット幅の縮小に反対
『声と眼』353号 2008/3/31

 財政が厳しいという理由で、3年前から市長は20%、副市長10%、教育長8%の給与カットをしてきましたが、カット幅を半減するという提案がされました。「県内他市の状況を勘案して」というのですが、財政状況が変わったわけでもないのに、市長などの給与を引き上げるのは大義名分が立ちません。この議案に、猪股と矢野が「反対」しましたが、「賛成多数」で可決されました。これにより4月からの市長の支給額は81万9000円で県内32位となります。


市長の給与カットの減額幅を縮小
『声と眼』351号 2008/2/25

 2005年度から市長、副市長、教育長の給与の減額を実施していますが、4月から減額幅を縮小します。
そもそもこの給与カットは「財政状況等を考慮して行財政改革の一環として」実施してきましたが、市長がなぜ今年からカット幅を縮小しようと判断したのかは……?
 4月からのカット幅は、市長10%(現在は20%カット)、副市長5%(同10%)、教育長8%(同4%)となります。

4月から 現在の額 条例の金額
市 長  81万9000 72万8000 91万円
副市長  74万1000 70万2000 78万円
教育長  67万2000 64万4000 70万円

2008年度予算のおもな事業
『声と眼』351号 2008/2/25

 2月14日に定例市議会が開会され、新年度予算が提案されました。おもな新規事業は

◆昨年、“みどりのカーテン”を市役所とふれあいセンターで実施しました。今年は各小学校、さくら保育園、児童センター、東公民館、水道部などで。費用は145万円
◆子ども医療費の支給で、10月から市内の病院での窓口払いを廃止し直接市から支払います。1億1239万円
◆妊婦健診の助成金を、現在の2回から5回にし、検査項目も拡大。2758万円
◆民間のボランティアなどによるミニデイサービスに補助金を支出、1団体10万を上限に5団体に。
◆清久小学校に学童保育を実施するため、空き教室の改造工事1563万円。秋ごろに開設予定。
◆小学校校舎耐震化を進める。これまでに東小、北小、久喜中、太東中、南中が耐震化を実施済み。今年度は青毛小の校舎と体育館の耐震診断を実施。980万円。必要なら耐震化工事を行います。
◆総合文化会館の施設老朽化対策で、09年1〜3月全面休館とし空調設備改修工事。1億5000万円
◆市民活動団体の事業費に対する公募型補助金、市民活動推進基金100万、福祉基金から200万円
◆放課後子ども教室358万円。昨年の久喜小、清久小、東小に加え、江一小、本町小、青葉小で実施。
◆市営釣場の施設の老朽化が著しいので、清久大池の桟橋や仕切り網の安全実態調査、西池の休憩場所、管理小屋やトイレの改善費用144万
◆清久工業団地北側地区の開発推進、企業誘致へ
向けて調査費3010万円を計上。
◆総合病院建設補助金、08年度分は10億円。

2007年度一般会計予算案と前年比
2008年度 構成比(%) 2007年度 構成比(%) 増減比(%)
総 額 217億8600万 206億0200万 +5.7%
収入 市税 116億9808万 53.7% 116億7369万 56.8% +0.2%
地方譲与税 2億1500万 1.0% 2億1600万 1.0% ▲0.5%
地方消費税交付金 5億5400万 2.5% 5億7900万 2.8% ▲4.3%
自動車取得税交付金 1億5700万 0.7% 1億8900万 0.9% ▲16.9%
地方特例交付金 1億1400万 0.5% 1億1400万 0.6% 0.0%
地方交付税 1億5000万 0.7% 1億1500万 0.7% 0.0%
分担金・負担金 2億0893万 1.0% 2億4303万 1.2% ▲14.0%
使用料・手数料 1億5198万 0.7% 1億5279万 0.7% ▲0.5%
国庫支出金 14億6185万 6.7% 16億3096万 7.9% ▲10.4%
県支出金 8億6884万 4.0% 9億3661万 4.5% ▲7.2%
財産収入 1億8712万 0.9% 3271万 0.2% +472.0%
寄 付 金 *12億8050万 5.9% 102万 0.0% +125439.4%
繰入金 18億6396万 8.6% 8億9448万 4.3% +108.4%
繰越金 2億5000万 1.1% 2億5000万 1.2% 0.0%
諸収入 * 5億2114万 2.4% 5億4471万 2.6% ▲4.3%
市債 ★ 19億5460万 9.0% 28億3050万 13.7% ▲30.9%
合計 217億8600万 206億0200万 100.0% +5.7%
  
支出 議会費 2億4123万 1.1 2億3986万 1.2% +0.6%
総務費 25億8789万 11.9 25億5821万 12.4% +1.2%
民生費 57億6527万 26.5 58億4443万 28.5% ▲1.4%
衛生費 25億6552万 11.8 17億5751万 8.5% +46.0%
農林水産業費 1億4537万 0.7 1億6405万 0.8% ▲11.4%
商工費 8852万 0.4 9307万 0.5% ▲4.9%
土木費  *38億9766万 17.9 30億9924万 15.0% +25.8%
消防費 9億2920万 4.3 9億2613万 4.5% +0.3%
教育費 18億8590万 8.7 24億6675万 12.0% ▲23.5%
公債費 ★ 23億0061 10.6 33億4442万 16.2% ▲31.2%
諸支出金  *12億9539万 5.9 988万 0.0% +13011.3%
合計 217億8600万 206億0200万 100.0% +5.7%
(約1億円以上の費目のみ、掲載しました。)

 鷲宮南部開発関連の道路新設費として開発事業者から12億8000万の寄付 → 諸支出金で道路整備基金に積み立て → 基金を取り崩して一般会計歳入に12億4300万円を繰り入れ → 土木費で工事費に同額を支出。
同じ金額が歳入・歳出に二重に計上されています。

★ 過去の高利率の市債8300万円を低利率の市債に借り換えるため、市債と公債費に同額を計上しています。
これらを除くと実質的には予算額約205億円、前年比4.6%増となります。


県内市町村の2006年度実質公債費比率、ワーストランキング
2008/2/19

 実質公債費比率は、借金負担の重さを表す。
 自治体の毎年の収入に対して、借金返済額の占める割合で、数値が大きいほど、収入に対して借金返済額の割合が大きいことになる。
 自治体財政健全化法に基づいて、2009年度以降、25%以降になると「早期健全化団体」とされ、35%以上になると「財政再建団体」となる。

 県内の市町村を全体的に見ると、6割弱の市町で悪化した。(▲は実質公債費比率が上昇した=悪化したことを示す)。
 特に、実質公債費比率が18%を超えると、地方債の発行に国の許可が必要になるのだが、八潮市、長瀞町、鷲宮町、幸手市、白岡町の5市町がこれに該当する。
 
 久喜市は県内で36位、ちょうど真ん中だが、合併をめざしている、鷲宮町がワースト3位、昨年度比▲5.8%という大幅な悪化、栗橋町がワースト6で昨年度比▲2.3%の悪化!
 両町の悪化率は県内最大、こんなに急激に悪化している自治体は他にない。
何があったのだろう。理由、原因があるはずだが、両町はどのように分析しているのだろう。

 菖蒲町は28位と「まあまあ」?

 1市3町の枠組からははずれたが、幸手市、白岡町もワースト5位だ。

 お隣の宮代町はたいへん良好といえる。

 一般的には、公債費比率が高くなった自治体は、身の丈以上の借金で、公共施設、公共事業を大盤振る舞いして、将来につけ回ししてきたと見られるが、実際にこれらの市町はどうだろう。

 合併協議の前に、また協議の中で、これらの町の財政運営の問題点を明らかにさせるとともに、本来ならそれぞれの町の財政健全化の方策を立てさせることが先決ではないか。
 合併したとしてもその後、新たな公共事業など起こすことはできないことを踏まえておくべきだろう。

2006(平成18)年度 実質公債費比率 ワーストランキング
県内
順位
全国
順位
実質
公債費
比率
05年
県内
順位
全国
順位
実質
公債費
比率
05年
1 257 八潮市 20.6 0.5 36 1280 久喜市 13.3 0.1
2 280 長瀞町 20.3 ▲0.2 37 1384 川越市 12.5 ▲1.3
3 403 鷲宮町 19.0 ▲5.8 38 1401 行田市 12.4 ▲0.5
4 428 幸手市 18.8 0.3 39 1407 蕨市 12.3 ▲0.8
5 448 白岡町 18.5 ▲1.8 40 1417 志木市 12.2 ▲0.2
6 511 栗橋町 17.9 ▲2.3 41 1430 さいたま市 12.1 0.1
7 590 本庄市 17.5 ▲0.8 42 1430 生越市 12.1 ▲1.6
8 590 越谷市 17.5 ▲1.3 43 1430 川島町 12.1 0.4
9 677 羽生市 17.0 0.7 44 1454 入間市 12.0 ▲1.3
10 708 小鹿野町 16.8 ▲0.8 45 1454 富士見市 12.0 ▲0.7
11 708 杉戸町 16.8 ▲1.7 46 1469 滑川町 11.9 2.8
12 749 大利根町 16.5 ▲1.7 47 1487 秩父市 11.7 ▲0.1
13 765 春日部市 16.4 0.4 48 1487 上里町 11.7 0.4
14 765 草加市 16.4 ▲0.2 49 1510 深谷市 11.5 ▲3.3
15 765 皆野町 16.4 0.6 50 1524 上尾市 11.4 ▲0.9
16 818 鳩ヶ谷市 16.1 0.3 51 1528 宮代町 11.3 0.9
17 932 三郷市 15.5 ▲0.2 52 1536 日高市 11.2 0.3
18 946 川口市 15.4 ▲1.9 53 1545 吉見町 11.1 0.0
19 965 蓮田市 15.3 2.4 54 1572 寄居町 10.7 ▲0.2
20 994 加須市 15.1 ▲0.8 55 1587 飯能市 10.6 0.4
21 1010 鳩ヶ谷市 15.0 ▲2.2 56 1587 三芳町 10.6 ▲1.3
22 1010 松伏町 15.0 0.2 57 1613 北川辺町 10.2 ▲0.6
23 1039 吉川市 14.8 ▲0.7 58 1635 東秩父村 9.9 0.0
24 1039 騎西町 14.8 ▲0.5 59 1641 所沢市 9.8 ▲0.2
25 1077 北本市 14.6 1.2 60 1646 小川町 9.7 0.4
26 1077 伊奈町 14.6 0.9 61 1661 鳩山町 9.5 ▲0.9
27 1089 坂戸市 14.5 0.7 62 1671 狭山市 9.1 ▲1.1
28 1103 菖蒲町 14.4 0.0 63 1672 東松山市 9.0 ▲0.5
29 1148 神川町 14.1 ▲2.6 64 1684 美里町 8.7 7.5
30 1148 新座市 14.1 ▲1.5 65 1695 ふじみ野市 8.4 ▲0.2
31 1186 横瀬市 13.9 0.0 66 1726 和光市 7.7 1.3
32 1220 鴻巣市 13.7 ▲0.6 67 1726 毛呂山町 7.7 ▲0.6
33 1238 熊谷市 13.6 0.9 68 1765 朝霞市 6.5 ▲0.2
34 1238 桶川市 13.6 0.6 69 1789 戸田市 5.3 2.2
35 1266 嵐山町 13.4 ▲1.0 70 1819 ときがわ町 3.4 0.1

2006年度一般会計決算額と前年比
2007年9月議会一般質問 『声と眼』344号 2007/10/26

(約1億円以上の費目のみ、掲載しました。)
2006年度 構成比 前年比増減
歳 入 市税 111億4641万 57.6% + 2億8145万
地方譲与税 7億3719万 3.8% + 2億4716万
地方消費税交付金 6億2683万 3.2% + 3363万
自動車取得税交付金 1億9752万 1.0% + 489万
地方特例交付金 3億2418万 1.7% ▲5655万
地方交付税 5億3879万 2.8% ▲5億6631万
分担金・負担金 2億5853万 1.3% + 5521万
使用料・手数料 1億5258万 0.8% ▲9655万
国庫支出金 12億4855万 6.5% + 2373万
県支出金 7億2003万 3.7% + 1543万
財産収入 1億0942万 0.6% ▲2873万
繰入金 3億4294万 1.8% + 1億8824万
繰越金 4億7908万 2.5% ▲4383万
諸収入 8億6120万 4.5% ▲3億7889万
市債 14億6130万 7.5% + 1億6320万
合計 193億2733万 100.0% ▲1億6752万
歳 出 議会費 2億4770万 1.3% + 174万
総務費 23億8201万 12.8% ▲2471万
民生費 56億1488万 30.1% + 2億2086万
衛生費 14億7609万 7.9%  ▲8963万
農林水産業費 4億2270万 2.3% ▲2052万
商工費 9166万 0.5% ▲2505万
土木費 28億2086万 15.1% ▲1億8504万
消防費 9億0987万 4.9% + 2820万
教育費 23億0014万 12.4% + 3億0556万
公債費 23億0040万 12.4% + 3554万
合計 186億0899万 100.0% + 2583万


歳入歳出差引残額 7億1835万
実質収支(繰越金) 6億7384万
内、財政調整基金繰入額 3億3692万
19年度への繰越金 3億3692万


久喜市の財政力を表す主な指標
2006年度 2005 2004
自主財源比率 67.6 % 65.4 % 66.1 %
義務的経費比率 46.3 % 45.7 % 44.1 %
財政力指数 0.927 0.894 0.877
公債費比率 14.9 % 15.3 % 15.0 %


地方交付税算定の基礎数値
2006年度 2005年度
基準財政需要額 98億2440万 97億6611万
基準財政需要額 94億8620万 88億5261万


交付税ゼロ、市長の財政認識を問う
2007年9月議会一般質問 『声と眼』344号 2007/10/26

 久喜市の07年度の地方交付税がゼロとなったことについて、田中市長が公的な場やあいさつで、「合併していれば不交付団体にならなかった」「合併していたら地方交付税が増えていた」かのような発言を繰り返しました。

 しかし久喜市が「合併しなかったから交付税ゼロになった」わけではありません。
久喜市のホームページでは
【「三位一体の改革」で、交付税の総額を抑制し、不交付団体を増やす方向性が示され」「国は、地方交付税総額の抑制」を図り、基準財政需要額の算定基礎となる積算単価の引き下げなどにより交付税改革を進め」、その結果、不交付団体となるケースも増えてきています】と説明しています。
−県内では14市が不交付団体ですが、その多くが政府の交付税の算定基礎の数字操作によって不交付団体にさせられたものです。

 合併した市は、構成市町ごとに算定した交付税の合算額が交付され、合併特例の加算もありますが、それでも実際に県内で合併した市は、秩父市を除いて、軒並み地方交付税が大幅に削減されました。

 それにもかかわらず田中市長が“交付税ゼロ”と合併問題を結びつけて発言しているのは政治家としてあまりにも無責任です。
 財政部長は「交付税制度改革で、合併による割り増し加算を上回る削減が行われているのが実態である」と答弁。田中市長は「合併していれば、合併算定替えの適用によって少なくともゼロにはならなかったのではないかという趣旨で話をした」「合併すれば交付税が増えたかのように言ったわけではない」と苦しい答弁でした。
合併への未練はわかりますが、交付税と合併失敗とを結びつけて話すことがそもそも間違っているのであって、交付税制度への理解程度を疑われます。
 今年度、幸手市と鷲宮町は大幅減とはいえ合わせて23億円の交付税が交付されました。
合併していたら“桜宮市”に23億円が交付されたわけですが、久喜市分がゼロである現実は変わりません。

★3年前に市長は、合併すれば桜宮市に60億円の交付税が入ると宣伝していました。それをアテにして大型公共事業をやっていたら、財政は大変なことになっていたと思われます。★


市営釣り場の設備や運営の改善を
2007年9月議会一般質問 『声と眼』343号 2007/10/5

 清久の市営釣り場は大池が1987年、西池が96年オープンで、1年間に約4万人のお客さんが入り、1000万円以上の黒字を計上する、久喜市の貴重な“観光資源”です。管理運営はシルバー人材センターに委託してきましたが、昨年からは経営もシルバー人材センターが行って、入場料収入で経費をまかない、利益の内から市に1400万円を納付するという仕組みになっています。
 しかし釣り場の施設・設備は20年間ほとんど改修してこなかったため老朽化し、特に釣り人が並ぶ浮き桟橋の痛みが激しく、危険性も指摘されています。管理棟、トイレや休憩所の改善も必要です。大池では、釣り場と外側を区切る網が壊れているため、外来種のブラックバスが侵入してヘラブナに被害も出ています。西池では増水時などに通路の一部や釣り座が水没。休憩所もありません。
 シルバーに経営移行して1年目の昨年は、天候のせいもあって入場者数が激減(05年度42000人→06年度38000人)、入場料収入も、05年度3800万→06年度3400万円で、12%減となってしまいました。そのため経費節減でヘラブナ放流量を減らしましたが、市に1400万円を上納すると約140万円の赤字で、シルバーの持ちだしになっています。
 6月議会で施設の改善などについて質問し、市民経済部長が「今後検討する」と答弁しました。−9月議会でその後の検討経過について質問したところ、部長は「設備の改善を引き続き検討する」「管理棟などできるところから改善していく」「安全性優先で、危険箇所からできるだけ早く修繕していく」などと答弁しました。しかし具体的な方針となると、「財政部門と協議して…」とはっきりした答弁はありませんでした。また、市への納付金については、契約の中で「特別の事情」が生じたときは協議するという規定があって、3年間の経営状況を見ながら納付金の額についても協議していくということです。


★市営釣り場は早期に改修や経営改善に着手しないと、設備の老朽化、入場者数の減少、経営悪化、ヘラブナ放流量の削減、人気低下…、悪循環に陥っていく恐れがないか。★


入札改革の行程表を9月中に公表
2007年9月議会一般質問 『声と眼』342号 2007/9/25

 久喜市の最近3年間の公共工事の落札率は98%を上回っており“きわめて談合が疑われる”状態です。久喜市はこれまで入札改革に消極的でしたが、ようやく一般競争入札に移行させていく方針を確認しました。今年度は5000万円以上の工事は一般競争入札を原則とし、来年度は1000万円以上の工事を一般競争入札にする、09年度以降はすべて一般競争入札にしていく方針です。9月中には電子入札や総合評価方式の導入なども含めた最終的な検討報告書と入札改革の行程表を公表すると答弁しました。


クレジットカードで納税は?
2007年9月議会一般質問 『声と眼』342号 2007/9/25

 税金や水道料金などの公共料金は、現在は市役所や金融機関での支払いか口座自動引き落としで納付していますが、クレジットカードも利用できるようにしてはどうかと提案しました。他市ではコンビニでの納付なども広がっています。支払い方法を多様化し、利用者がいろいろな方法を選択できるようにすることで、市民の利便性を向上させ、収納率のアップにつながると思われます。
 クレジットカードでの支払いの場合、利用者にポイントがつくなどの特典がある、市は確実な納付が見込め、督促事務経費が削減できるなどのメリットがありますが、デメリットは手数料が高いこと。−市は今後、コンビニでの納付などと合わせて検討していくと答えました。


選挙開票事務の迅速化を求める
2007年9月議会一般質問 『声と眼』342号 2007/9/25

参院選の久喜市の開票時間は4時間50分、蓮田市や加須市の2倍もの時間がかかっています。開票の迅速化のために、久喜市選挙管理委員会がどのような取り組みを行ったかをただしました。いろいろな工夫はしているもののなかなか成果が上がっていないのが現実で、今後さらに先進的な市のやり方を取り入れていくよう求めました。


総合窓口を1月にオープンします
『声と眼』341号 2007/9/5

 久喜市役所で1月から“総合窓口”が開設されます。
市民課、税務課、納税課、保険年金課、児童福祉課の5課を、1階西側フロアの総合窓口エリアにまとめ、身近な証明書交付や手続きを1か所ですませられるようになります。
銀行のような管理職のフロアマネジャーも配置して、窓口の案内や書類の記入、相談にあたります。

 “総合窓口”はワンストップサービスともいわれ、手続きや申請書を出すのに市民が担当窓口を移動するのでなく、一つの窓口に書類を出せば職員と書類が担当課を動いていくサービスで、最近全国の自治体で取り入れられてきています。
他市では介護保険関係の証明手続き、保健センターや教育委員会の事務の一部、水道料金などの料金徴収関係も統合している所もあります。

 久喜市では当面、5課を1階フロアにまとめることによって、たとえば市民課と保険年金課は隣接の窓口で手続きできる、2階のいちばん奥にあった児童福祉課が市民課の近くになるなどの改善をはかりますが、それぞれの各課の窓口で手続きするのはこれまでと変わりません。
−今後、「総合窓口課」を設けて窓口を一本化し、文字通りのワンストップサービスの実現を検討すべきです。

 10月から現在の市民食堂の場所に窓口の一部を移動するための改造工事も行われます。一般会計補正予算に工事費約3400万円が計上されました。

 市民食堂は10月で廃止となります。


埼玉県内、市の財政力指数と地方交付税(普通交付税)の比較表
2007/8/28

平成19(2007) 平成18(2006)
財政力指数 交付税額 財政力指数 交付税額
さいたま市* 1.041 14億5291万 0.995 5億4307万
川越市 1.097 0 0.989 0
熊谷市* 0.996 25億7576万 0.902 19億6760万
川口市 1.074 0 1.005 0
行田市* 0.802 27億4284万 0.731 30億1821万
秩父市* 0.647 54億6657万 0.613 53億8934万
所沢市 1.093 0 1.064 0
飯能市* 0.864 19億7295万 0.819 21億8628万
加須市 0.853 13億7716万 0.787 16億3558万
本庄市* 0.822 25億3068万 0.754 29億3053万
東松山市 0.980 2億1494万 0.907 4億9382万
春日部市* 0.836 52億5791万 0.769 63億5184万
狭山市 1.155 0 1.119 0
羽生市 0.821 13億9175万 0.743 19億1871万
鴻巣市* 0.846 36億1260万 0.781 37億6225万
深谷市* 0.870 42億6270万 0.796 46億6555万
上尾市 1.020 0 0.946 4億6153万
草加市 0.990 2億5474万 0.931 12億7906万
越谷市 0.967 11億8396万 0.900 25億3056万
蕨市 0.942 5億2805万 0.874 7億5738万
戸田市 1.509 0 1.425 0
入間市 1.038 0 0.972 0
鳩ヶ谷市 0.834 12億1075万 0.777 14億9153万
朝霞市 1.148 0 1.098 0
志木市 0.950 3億2684万 0.929 5億5414万
和光市 1.375 0 1.210 0
新座市 0.980 3億5076万 0.935 8億3531万
桶川市 0.898 9億7184万 0.836 13億5485万
久喜市 1.004 0 0.927 3億4378万
北本市 0.890 9億0548万 0.829 12億1798万
八潮市 1.092 0 1.033 0
富士見市 0.795 28億3188万 0.743 31億1149万
ふじみ野市 0.948 13億8450万 0.884 15億9225万
三郷市 0.963 5億6983万 0.876 8億0382万
蓮田市 0.836 13億7252万 0.804 13億8420万
坂戸市 0.908 11億4769万 0.860 14億8095万
幸手市 0.816 12億9982万 0.754 14億1967万
鶴ヶ島市 1.001 0 0.909 4億4644万
日高市 0.929 5億2218万 0.860 8億8799万
吉川市 0.869 10億7283万 0.826 11億4399万
県平均、県総額 0.962 488億9247万 0.898 579億5969万

地方交付税交付金、久喜市はゼロ
『声と眼』340号 2007/8/28

 2007年度の地方交付税交付金の交付額が公表されました。
地方交付税は、一地方自治体の収入が、一定水準の行政サービスを実現するための必要額に対して不足しているときに、国が不足額を交付する制度です。
−税などの財源が「豊か」で自前の財源で財政運営が可能な自治体は交付税を受けられなくなります。
「財政力指数」が大きいほど財政力が強いということになり、[1]を超えると不交付団体になります。

 埼玉県は1769億円で、昨年度比マイナス360億円(1.6%減)で7年連続のマイナス。

 久喜市も毎年減り続け、2006年度は交付額が約3億円でしたが、07年度に初めて財政力指数が[1.004]となり交付税額がゼロ、不交付団体になりました。
−不交付団体は昨年は川越市、川口市、所沢市、狭山市、戸田市、入間市、朝霞市、和光市、八潮市、さいたま市、今年は久喜市、鶴ヶ島市、上尾市が加わって、40市中14市になっています。

県内で交付額が多かった市(前年比増減)
@秩父市 54億6657万円 (+7717万、1.4%増)
A春日部市 52億5791万円 (▲10億9393万,17.2%減)
B深谷市 42億6270万円 (▲4億0285万、8.6%減)
C鴻巣市 36億1260万円 (▲1億4965万、4.0%減)
D行田市 28億4284万円 (▲1億7537万、5.8%減)

 昨年より交付額が増えたのは、熊谷市25億7576万円(+約6億円、30.9%増)と秩父市だけでした。
 交付税額が多かったのが、いずれも合併した市だったので、一部の議員らが『3年前に合併していれば不交付団体にならなかった』と言いふらしています。
しかし合併した市の実態は−
◆春日部市は、庄和町と合併前の04年の交付税合算額は73億3984万円でしたが、合併後は減り続け、07年度は52億5791万円、合併前と比較するとマイナス20億8193万円、28%減となりました。

◆深谷市は、岡部、花園、川本町と合併する前の05年の合算額は72億4709万でしたが、07年には42億6270万となり、合併前に比べてマイナス29億8439万円、41%もの減となりました。

◆鴻巣市は、川里、吹上と合併前の04年の合算額は40億4322万円でしたが、07年は約36億万円、合併前よりもマイナス4億円、11%減です。


◆行田市は、南河原村と合併前の04年度の合算額は37億6064万円だったのが、合併後の05年から減り続け、07年は27億4284万円。合併前に比較してマイナス10億1780万円、27%減です。

◆さいたま市の場合、01年度の浦和、大宮、与野の合算額が約28億円でしたが、04年の交付税額は約11億円に激減。さらに04年、岩槻との合併前の交付税合算額は33億4914万円でしたが、07年は14億5291万円、マイナス19億円、56%の激減です。

◆合併後に交付額が増えたのは秩父市だけですが、これは合併効果ではなく、秩父市が合併前も後も財政力がきわめて弱く、交付税が多く配分される仕組みになっているためです。−秩父市の財政力指数は、04年度は0.559、07年度が0.647で、合併後も県内最低は変わりません。

 秩父市を除いて、合併した市のどこも地方交付税交付額は大幅に減額されているのが現実です。

「桜宮市」は1年で財政破綻!?

 04年度の久喜、幸手、鷲宮の地方交付税合算額は43億5139万円でした。
07年度の交付税額は久喜市はゼロ、幸手市が12億9984万、鷲宮町が10億8442万です。
−合併した場合には、もとの市町の合算額が交付されるので、「桜宮市」には今年の3市町の交付税合算額23億8424万円が交付されていた計算になります。
久喜市分はゼロは変わらず、合併前に比べて3市町でマイナス19億6715万円、45%減となっていたわけです。
−3年前の合併騒ぎの時に市では、合併すれば地方交付税が「桜宮市」に毎年60億円も交付されるという財政計画を作って宣伝していたのに、実際には23億円しか交付されなかったとすれば、もしあの時に合併していたら「桜宮市」の財政は破綻していました。

 合併に伴う事業の市債(借金)を発行して、その返済分の70%が交付額に上乗せされる制度がありますが、それでも実際に合併した市のほとんどは交付税額が激減しています。
この合併特例債は事実上、自治体の借金として残ってしまうため、実際には使えない制度だからです。

 『合併していれば交付税が増えた』『不交付団体にならなかった』かのような発言は、国の財政状況や交付税の仕組みを知らない間違いであり、市民に対する詭弁・ウソに他なりません。

★財政力指数1を超えたということは「久喜市の財政が豊か」ということ? 実は国が地方交付税の算定の仕組みそのものを操作して、交付額をムリヤリ減らそうとしているのだが…。★


選挙開票事務ランキング
『声と眼』340号 2007/8/28

 7月に行われた参議院議員選挙の開票時間「全国ランキング」が公表されました。

 全国951市の開票時間で最短は長野県小諸市の1時間39分、埼玉県内では蓮田市が2時間17分(9位)、加須市が2時間31分(20位)。久喜市は4時間50分かかって549位、県内では30番目でした。
 また、開票事務に当たった職員が1分間に平均何票を開票したかという“効率性ランキング”も発表されました。
1976市区町村中、全国1位は群馬県みどり市で5.24票、県内では蕨市が4.55票、蓮田市が3.80票でした。
久喜市は職員1人1分間に1.96票を開票した計算で、全国476位、県内90市町村の中で51番目。
久喜市の選挙開票事務は平均よりも時間がかかり、効率も悪かったということになります。蓮田などの2倍の時間(効率性は半分)がかかっているのはなぜでしょうか。

 久喜市の選挙事務も、開票事務の円滑化・効率化にもっと改善する余地がありそうです。

【所要時間ランキング】
県内
ランキング
全国
ランキング
開票数 所要時間
(時 分)
1 9 蓮田市 31233 2.17
2 20 加須市 28818 2.31
3 48 蕨市 32646 2.55
4 55 日高市 26314 2.57
5 67 入間市 70028 3.03
6 109 飯能市 39531 3.20
7 119 行田市 40088 3.24
8 178 鶴ヶ島市 32087 3.38
9 192 さいたま市大宮区 50431 3.41
10 204 羽生市 24247 3.45
11 204 坂戸市 47876 3.45
12 222 秩父市 33423 3.50
13 222 八潮市 33000 3.50
14 222 本庄市 36121 3.50
15 302 狭山市 74257 4.05
16 302 川口市 207782 4.05
17 358 さいたま市桜区 39881 4.15
18 373 さいたま市中央区 43902 4.16
19 381 さいたま市緑区 47464 4.20
20 381 幸手市 24734 4.20
21 381 北本市 33657 4.20
22 415 和光市 33336 4.20
23 429 富士見市 47493 4.26
24 461 三郷市 55591 4.31
25 477 吉川市 26354 4.37
26 506 さいたま市西区 38424 4.41
27 507 草加市 102398 4.42
28 515 新座市 71924 4.45
29 544 さいたま市岩槻区 51590 4.49
30 549 久喜市 33853 4.50
31 571 さいたま市見沼区 70763 4.55
32 571 朝霞市 56197 4.55
33 583 志木市 32186 4.56
34 593 川越市 149459 5.00
35 638 さいたま市浦和区 69958 5.06
36 645 ふじみ野市 48027 5.10
37 645 鴻巣市 55062 5.10
38 667 鳩ヶ谷市 27536 5.13
39 672 桶川市 35563 5.15
40 708 さいたま市南区 76487 5.21
41 730 さいたま市北区 61719 5.29
42 732 熊谷市 87791 5.30
43 732 戸田市 48338 5.30
44 772 春日部市 110247 5.38
45 772 所沢市 158837 5.38
46 786 上尾市 104855 5.41
47 842 深谷市 60638 6.05
48 901 越谷市 139942 6.44
49 933 東松山市 40761 7.23
【効率性ランキング】
(職員1人が1分間に開票した票数)】
県内
ランキング
全国
ランキング
市区町村 所要時間
(時 分)
効率性
(票)
1 6 蕨市 2.55 4.55
2 21 蓮田市 2.17 3.80
3 50 川口市 4.05 3.13
4 73 さいたま市大宮区 3.41 2.94
5 74 日高市 2.57 2.94
6 76 戸田市 5.30 2.93
7 79 加須市 2.31 2.91
8 82 さいたま市中央区 4.16 2.91
9 93 入間市 3.03 2.83
10 99 三郷市 4.31 2.81
11 102 八潮市 3.50 2.79
12 106 狭山市 4.05 2.73
13 109 騎西町 1.50 2.72
14 114 鶴ヶ島市 3.38 2.70
15 123 さいたま市桜区 4.15 2.67
16 131 さいたま市緑区 4.20 2.65
17 140 熊谷市 5.30 2.61
18 149 上尾市 5.41 2.57
19 157 宮代町 3.12 2.53
20 160 さいたま市見沼区 4.55 2.52
21 162 川島町 3.12 2.52
22 171 草加市 4.42 2.49
23 172 さいたま市浦和区 5.06 2.48
24 179 白岡町 3.48 2.48
25 188 毛呂山町 4.40 2.47
26 189 小川町 3.55 2.47
27 218 飯能市 3.20 2.40
28 223 新座市 4.45 2.39
29 229 さいたま市西区 4.41 2.38
30 234 本庄市 3.50 2.36
31 236 川越市 5.00 2.36
32 245 さいたま市南区 5.21 2.34
33 283 春日部市 5.38 2.27
34 292 さいたま市岩槻区 4.49 2.26
35 300 行田市 3.24 2.25
36 355 所沢市 5.38 2.18
37 342 伊奈町 3.05 2.17
38 349 栗橋町: 3.52 2.16
39 352 ふじみ野市 5.10 2.15
40 354 さいたま市北区 5.29 2.14
41 358 朝霞市 4.55 2.14
42 375 深谷市 6.05 2.12
43 377 上里町 3.15 2.11
44 404 鷲宮町 3.44 2.08
45 420 吉見町 3.50 2.06
46 426 三芳町 3.30 2.01
47 440 秩父市 3.50 2.02
48 449 鳩ヶ谷市 5.13 2.00
49 451 越谷市 6.44 2.00
50 474 寄居町 3.08 1.96
51 476 久喜市 4.50 1.96
52 498 杉戸町 4.00 1.93
53 525 横瀬町 2.26 1.91
54 535 富士見市 4.26 1.89
55 544 北本市 4.20 1.88
56 547 ときがわ町 2.50 1.87
57 552 桶川市 5.15 1.87
58 571 志木市 4.56 1.84
59 629 滑川町 2.58 1.78
60 655 羽生市 3.45 1.75
61 692 松伏町 4.42 1.71
62 712 坂戸市 3.45 1.69
63 714 鳩山町 2.48 1.69
64 742 和光市 4.25 1.66
65 758 幸手市 4.20 1.64
66 789 東松山市 7.23 1.61
67 798 嵐山町 3.31 1.61
68 804 吉川市 4.37 1.60
69 880 長瀞町 2.07 1.53
70 904 鴻巣市 5.10 1.52
71 1010 北川辺町 2.10 1.41
72 1110 大利根町 2.35 1.32
73 1129 神川町 3.43 1.31
74 1166 越生町 3.45 1.28
75 1457 菖蒲町 4.20 1.05
76 1491 皆野町 3.52 1.03
77 1512 美里町 3.00 1.01
78 1533 小鹿野町 3.42 0.99
79 1824 東秩父村 2.17 0.69

「3年前に合併していれば、不交付団体にならなかった」
なんて、ウソをついてはいけない

2007/8/13

【久喜市、幸手市、鷲宮市が合併して、桜宮市になっていたら…】

 2004(平成16)年度の、久喜、幸手、鷲宮の地方交付税合算額は43億5139万円でした。
 今年度は久喜市はゼロ、幸手市が12億9984万円、鷲宮町が10億8442万円と算定されています。合併した場合は、合併しないとしてそのままの交付税額が合算されて交付されることになっていますから、【桜宮市】の交付額は23億8424万円、合併前に比べると、マイナス19億6715万円、45%減となっていたと推定されます。

 ただし、実際に合併した場合には、これに、合併に伴う事業を行って、そのための市債(借金)を発行すれば、その返済分の7割が交付税の算定基礎に加えられますから、数億円は上乗せされていた可能性があります。
 しかしそれでも合併前の交付税額より、大幅に減額となっていたことは間違いありません。
しかも、同時に借金も増えていたわけです。

 一部の議員や田中市長が、「3年前に合併していれば交付税が増えていた」かのように言うとすれば、それは間違いであり、市民に対する詭弁(ウソ)に他なりません。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17) 2004(平成16)
桜宮市(?) 【合併算定替えによる交付税額】
23億8424万(?)
【久喜、幸手、鷲宮の合算】
43億5139万円
久喜市 0 3億4378万 8億8997万 8億7118万
幸手市 12億9984万 14億1967万 18億5943万 20億6021万
鷲宮町 10億8442万 11億9612万 14億1361万 14億1999万

 3年前の合併騒ぎの時に、久喜市・幸手市・鷲宮町合併推進協議会が、「久喜市・幸手市・鷲宮町の将来 ゆたかで活力ある16万人の都市を目指して」というパンフレットを全市に全戸配布しました。
 その中に、新市「桜宮市の財政計画」が掲載されていて、「合併すると健全な財政が維持できる」と説明しています。
「新桜宮市」の地方交付税の金額が大幅に増えるとして、次のような数字も載っていました。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17)
地方交付税 60億00700万 61億6800万 63億8400万

これについて、次のような説明も付いていました。

歳入  地方交付税
 普通交付税については、合併に伴う算定の特例(合併算定替え)により算定し、合併特例債の償還に伴う各年度の交付税算入分と合併直後の臨時的経費に対する普通交付税措置分を見こんでいます。

 当時、合併したすべての自治体が、このような甘い見通しのもとに地方交付税が大幅に増えることを前提として「財政計画」を作り、公表していました。
「合併すれば地方交付税が増える」「財政がよくなる」と宣伝していたわけですが、実際には、ほとんどの自治体は、合併直後から、地方交付税が減額されていったわけです。

 政府・財務省は全体として地方交付税を大幅に減額する計画を持っていて、2000年頃から全国自治体の合計で毎年1兆円規模で地方交付税を削減してきています。
 2000年には約21兆4000万円の地方交付税を、全国に配分していましたが、2004年には16兆9000億円まで削減されました。
 さらにあと3〜4年後には13兆円程度まで減らす計画といわれます。
 合併する自治体がどんな「財政計画」を立てようが、そんな甘い見通しに関係なく交付税は削減されてきているわけです。

 総務省は2010年代初頭には、交付税の不交付団体の人口割合を3分の1程度にすることを目指すとしています。
 埼玉県内の40市中、「不交付団体」は、2006年が11市、2007年が14市になりましたが、最終的には半分くらいの市が「不交付」となると見られています。


合併した自治体のほとんどが、地方交付税が激減しているという事実をどう見るか
07/8/12

 2007(平成19)年度の地方交付税額が確定しが、久喜市が「不交付団体」になることが明らかになってから、「3年前に合併しておけばこんなことにはならなかった」、「合併できていれば久喜市の地方交付税が増えていたはずだ」と言い回っている人たちがいます。
 無責任な一部の議員が勘違いしているだけかと思ったら、田中市長までもがあちこちで、「あの時に合併していれば…」と言っているといいます。

 確かに、秩父市、春日部市、深谷市、鴻巣市、行田市などの地方交付税の金額が多い自治体がすべて合併した市であり、
また、熊谷市、秩父市、さいたま市などでは、交付税額が増えています。
 しかし今年度の交付税の決定金額だけだけを見て、「合併していれば地方交付税が交付されていたはずだ」というのは単純すぎます。
 ほとんどの市で、合併前よりも地方交付税額は大幅に減額されてきているのが実態です。

【熊谷市の場合】

 熊谷市は2回、合併しています。1回目は2005年(平成17)年度に、熊谷市、妻沼町、大里町で合併しましたが、その前年の3市町の地方交付税合算額は34億1503万円でした。
 ところが、合併した年の交付税額は32億7177万円と微減、2年目の2006(平成18)年度は19億6760万円で、合併前に比べて42%も大幅に減額となってしまいました。
 2回目の合併は2007(平成19)年度で、その前年の熊谷市と江南町の交付税合算額は24億8559万円でしたが、合併した今年の交付税額は25億7576万円で、わずかながら増えました。
しかし、2005(平成17)年度の熊谷市、妻沼町、大里町、江南町の交付税合算額39億7729万円と比較すると、マイナス約14億円、35%減となっています。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17) 2004(平成16)
25億7576万 19億6760万 32億7177万 14億9794万
【熊谷、江南の合算】
 24億8559万
【熊谷、妻沼、大里の合算】
34億1503万
【江南町も含めた合算額】
39億7729万

【行田市の場合】

 南河原村と合併する前の2004(平成16)年度の地方交付税合算額は37億6064万円でした。
 1年目の2005(平成17)年度は微減ですんだものの、2年目から大幅減少に転じ、今年は27億4284万円で、合併前に比較してマイナス10億1780万円、27%も減少しました。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17) 2004(平成16)
27億4284万 30億1821万 37億0882万 32億0632万
【行田、南河原の合算】
37億6064万

【春日部市の場合】

 庄和町と合併する前の年、2004(平成16)年の地方交付税合算額は73億3984万円もありましたが、やはり1年目から交付税は減り続け、2007年度は52億5791万円、合併前と比較するとマイナス20億8193万円、28%減となりました。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17) 2004(平成16)
52億5791万 63億5184万 70億8601万 53億3877万
【春日部、昭和の合算】
73億3984万

【鴻巣市の場合】

合併前の2004(平成16)年、鴻巣市、川里町、吹上町の交付税合算額は40億4322万円でしたが、合併1年目から減り続け、2007年(平成19)年度は36億1260万円、合併前と比較するとマイナス4億3062万円、11%減となりました。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17) 2004(平成16)
36億1260万 37億6225万 38億4313万 23億2149万
【鴻巣、川里、吹上の合算】
40億4322万

【さいたま市の場合】

1回目の合併前の2001(平成13)年、浦和市、大宮市、与野市の交付税合算額は28億3910万円でしたが、2004(平成16)年度の交付税額は11億3620万円で、合併前から比較すると、マイナス18億円、40%減となってしまいました。
 2回目、2004(平成16)年、岩槻市との合併前の交付税合算額は33億4914万円でしたが、何と2年目にはわずか5億4307万円に急減し、今年は盛り返したものの、それでも14億5291万円、合併前に比較してマイナス19億円、56%も減少してしまいました。

2007
(平成19)
2006
(平成18)
2005
(平成17)
2004
(平成16)
2003
(平成15)
2002
(平成14)
2001
(平成13)
さいたま市* 14億5292万 5億4307万 30億4665万 11億3620万 39億2565万 30億9036万
(浦和市) 12億4789万
(大宮市) 0
(与野市) 15億9121万
【浦和市、大宮市、与野市の合算額】
28億3910万円
(岩槻市) 22億1294万 26億4662万 30億8675万 34億5905万
【さいたま、岩槻の合算】
 33億4914万

【その他に、埼玉県内で合併した市】

 合併した市で地方交付税が合併前よりも増えているのは秩父市だけです。
 これは合併で交付税の特例によるというよりも、秩父市、吉田町、荒川村、大滝村、いずれも合併前も、合併後も財政力がきわめて弱いという事情があるものと考えられます。
 ちなみに、秩父市の「財政力指数」は、2004年(平成16)年度は0.559、2006(平成18)年度が0.613で、県内で最低となっています。

他の市はいずれも、合併前と比較して、地方交付税額は大幅に減額となっています。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17) 2004(平成16)
秩父市* 54億6657万 53億8934万 56億5702万 29億2079万
【合併前との比較】
+9億3659万
+21%
【合併前の4市村の合算】
 45億2998万
飯能市* 19億7295万 21億8628万 25億9655万 18億8019万
【合併前との比較】
▲4億2125万
▲18%
【飯能市、名栗村の合算】
 23億9420万
本庄市* 25億3068万 29億3053万 31億1877万 23億3276万
【合併前との比較】
▲14億5130万
▲36%
【本庄市、児玉町の合算】
 39億8198万
深谷市* 42億6270万 46億6555万 48億7639万 24億5851万
【合併前との比較】
▲29億8439万
▲41%
【深谷市、岡部、花園、川本町の合算】
72億4709万
ふじみ野市 13億8450万 15億9225万 17億5207万
(上福岡市) 13億9533万
【合併前との比較】
▲3億6457万
▲21%
【上福岡市、大井町の合算】
17億4907万

【久喜市の交付税額の推移】

 他市の多くが、最近3〜4年間で数億〜10数億、場合によっては20億円以上も交付税が削減されています。
 久喜市の場合は3年前(2004年・平成16年)で交付税額8億円ともともと少なかったため、財政への影響はあまり大きくないという皮肉な結果となりました。

2007(平成19) 2006(平成18) 2005(平成17) 2004(平成16)
久喜市 0 3億4378万 8億8997万 8億7118万
財政力指数 1.004 0.927 0.894 0.877

《財政力指数》 財政基盤の強さを示す指標である。標準的な行政活動を行う財源をどのくらい自力で調達できるかを示した指標で、財政力指数が大きいほど財政力が強いと見ることができる。通常過去3年間の平均をいう。
 原則、単年度で「1」以上の市町村には、普通交付税は交付されない。
     ↑
 今年度、久喜市は財政力指数が「1」以上になったわけです。

 「財政力が強くなった」ことを、喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか…。


今年の地方交付税交付金、久喜市はゼロ
国は交付税削減をますます強める

2007/8/11

 2007年度の地方交付税交付金の交付額が明らかとなりました。
 地方交付税は、一地方自治体の収入(基準財政収入額)が、一定の水準の行政サービスを実現するための必要額(基準財政需要額)に対して不足しているときに、国が不足額を交付する制度です。
 税などの財源が「豊か」で自前の財源で財政運営が可能な自治体は「不交付団体」となって、交付税を受けられないことになります。
 埼玉県は1769億円で、昨年度比マイナス360億円(16.9%減)で7年連続のマイナス。都道府県平均ではマイナス4.6%をも上回っています。
埼玉県の税収が「好調」ということもありますが、国は全国的に地方交付税の交付総額そのものを大幅に減らそうとしていて、そのために数字の操作を行って、基準財政需要額が低く出るようにしているのではないかと思われるフシもあります。

 久喜市は2006年度は交付金額が3億円ほどでしたが、07年はゼロ、つまり不交付団体になりました。
 算定根拠は、基準財政収入額が基準財政需要額を上回ったことになっています。

2007年度 2006年度
基準財政需要額 97億4433万円 98億2440万円
基準財政収入額 97億8754万円 94億8062万円

 昨年は川越市、川口市、所沢市、狭山市、戸田市、入間市、朝霞市、和光市、八潮市、さいたま市が不交付団体で、今年は久喜市、鶴ヶ島市、上尾市の3市が加わって、14市となりました。
 県全体の市町村分の交付額は758億1354万円、前年度比でマイナス92億8543万円、10.4%減です。

 交付額が多かったのは、

07年度交付税額 前年度比
秩父市 54億6657万円 +    7717万 + 1.4%
春日部市 52億5791万円 ▲10億9393万 ▲17.2%
深谷市 42億6270万円 ▲ 4億0285万 ▲ 8.6%
鴻巣市 36億1260万円 ▲ 1億4965万 ▲ 4.0%
行田市 28億4284万円 ▲ 1億7537万 ▲ 5.8%

となっています。

 県内で、交付税額が増えたのは、次の2市だけです。

07年度交付税額 前年度比
熊谷市 25億7576万円 +6億0816万 +30.9%
秩父市 54億6657万円 +   7717万 + 1.4%


 なお、交付税額が多かったのは、いずれも合併した市でした。
そのため、合併すれば交付税額が多く出るかのように思いこんで、久喜市も3年前に合併がうまくいっていれば不交付団体にはならなかったのではないかと勘違いしている人もいるようです。

 合併した場合、交付税の算定は、構成自治体が合併しなかったと仮定して算定した交付税額の合算となるので、仮に当時、久喜市が合併して「桜宮市」となっていた場合、旧久喜市の交付税はゼロでも、旧幸手市と旧鷲宮市の交付税が出れば、その合算が「桜宮市」に対して交付されることになっていたわけです。
 つまり今年でいえば、幸手市は13億円、鷲宮市が11億円の交付税が出るので、その合計24億円が「桜宮市」に交付されることになっていたわけですが、これは、「旧久喜市」分の交付税が増えていたわけではなく、「旧幸手市」と「旧鷲宮町」の交付税が「桜宮市」全体に交付されていたに過ぎません。
しかも、幸手市(12億9984万円、マイナス約1億円、7.3%減)、鷲宮町(10億8442万円、マイナス約1億、8.7%減)と、両市とも減り続けているのは同じことです。
その場合、「旧幸手市」と「旧鷲宮町」の分として交付された24億円を、「旧久喜市」分の事業に使うことができたかどうか。

 また、合併で新規事業をおこして市債を発行し、その償還分を地方交付税でみてもらえるという制度もありましたが、実際にはそうした市債の発行は厳しく制限されていたり、かえって借金の増になってしまっています。
 いずれにしろ、国が、国の財政不足を解決するために地方交付税そのものを大幅に削減しようとしてきている中で、毎年、不交付団体が増えていくことは間違いありません。
今年はかろうじて交付された自治体も、来年以降は見通しがわからないというのが実情です。


入札改革、久喜市の姿勢が問われる
2007年6月議会一般質問 『声と眼』338号 2007/7/2

 公共事業の官製談合が全国で頻発しています。総務省や埼玉県も、指名競争入札が談合の温床になっていたことの反省に立って、「一般競争入札を原則」とし、今年度から1000万円以上の工事は一般競争入札で、すべての市町村に導入する方針を打ち出しました。蓮田市では今年から段階的に一般競争入札を導入する計画を発表しています。
 久喜市では最近3年間の公共事業の落札率(落札額/予定価格)は98%を上回っており、“談合がきわめて疑われる”状態です。−これまでの議会答弁では「一般競争入札は事務が繁雑になる」
と入札改革に消極的で、今回も「実態調査をして10月頃までに方針を決めていく」という態度でしたが、久喜市がそんなに甘い姿勢でいることは許されません。何度も質問してようやく最後になって、「2009年度を目途に一般競争入札を導入していきたい」と答弁しました。今後の取り組みを注視していく必要があります。


「○○を指摘して賛成」がおかしいという議員の、おかしな論理
その場で文句を言わないで、陰で悪口を書き散らす困った議員さん
【少し書き加えました。】

2007/3/30

本当に、他人の悪口を言うためなら、手段を選ばない、困った人だ。
公明党の角田議員がこう書いた。【まず、原文の引用】

22日(木)が2月議会最終日で、市長提出議案に対する討論、採決が行われた。'07年度当初予算に対する討論は、各会派が賛成、反対の討論を行った。

ある会派の討論はあきれたものであった。
「今予算には目新しいものは何もない」「子育て家庭が転出しているのは、保育園の改築などの予算を執っていないから」「合併はただ大きくすればいいだけではいけない、こういう街を創るという理念がなければ」などなど。最後に「これらの事を指摘して、賛成」と言い放った。

討論は賛成、反対がある。しかし、賛成には賛成の理由があって賛成をするし、反対には反対の理由があって反対をする。

先ほどの例を挙げた討論者の討論の中味は、賛成の理由ではなく、反対の理由をあげて、最後に言葉だけ、「賛成」している。おかしな姿勢である。反対の理由をあげたのであれば、堂々と反対をすれば良いではないか。

私が議員になったばかりの委員会で、賛成討論をした事がある。その討論の中で「指摘して賛成」と言ったら、件の議員が、同じ委員会に所属していたのだが、大声で「指摘して賛成はあり得ない」と怒鳴った。他の先輩議員が助け舟を出してくれ、休憩中に「要望をして賛成にすればいい」と教えてくれた。

そのような過去の事はすっかり忘れているのだろうが、あまりにも恥ずかしい。

「理路整然」が彼の持ち味だったはず。―この頃少し違ってきたかも…。

つまり、猪股が一般会計の討論で、「…………。以上を指摘して賛成します」といったのに対して、「指摘して賛成はおかしい」というのである。
この文章、問題が2つある。
@市長提出の議案に対して、「問題点を指摘して賛成」と述べたのがおかしいのかどうか。その場合、「指摘」することが反対を意味するかどうか。
A角田氏が議員になったばかりの頃(20数年前)に、「指摘して賛成」といったら、猪股が「指摘して賛成はありえない」といったのに、一貫していないのではないか、ということである。

@について
 ある議案(この場合は予算)に対して、全体としては賛成だが、問題もあるので、「○○や△△については課題として指摘しておく」という態度は当然あることではないか。
 「指摘」という言い方が「反対」を意味するものでもなく、「○○を指摘して賛成」という論理に、日本語として間違いもない。
 こうした討論の仕方に、何らおかしなことはない。
 現に、今回の猪股の討論で、「指摘して賛成」と述べたのに対して、議長からも、議会のだれからも、「指摘して賛成はおかしい」という声は出なかった。
角田議員が「おかしい」と思ったのなら、本会議でそういえば良かったのだが、角田氏…今、副議長という要職を務めている…も黙っていた。
議員は議会で発言を保障されているはずなのに、その場で何も言わないでおいて、別の場所で悪口を書き散らすというのもおかしな話ではないか。

A「猪股が昔々に、『指摘して賛成はありえない』と言った」というのだが、考えられるのは次の4つのケースである。 

 【a】 当時、猪股が何かのカン違いをして、「指摘して賛成はありえない」と、間違った注意をした。
 【b】 角田議員が、当時の猪股の別の親切な忠告を、カン違いをして、「猪股が『指摘して賛成はありえない』と言った」と受けとめた。
 【c】 20年前のことなので、角田議員の記憶自体が間違っている。
 【d】 その話自体が角田氏の作り話。「そのような過去の事はすっかり忘れているのだろう」と布石を打っておいて、過去のことならばれないだろうと「作り話」を書いた。

角田議員は、下にも書いたように、他人がまったく言ってもいないことを、文章を勝手につなぎ合わせてねつ造してしまうような人だから、多分、真相は【b】か【c】か、【d】だろうと思われる。

 よく賛成討論で使われるのは「○○を要望して賛成します」という言い方である。
・これに対して、新人議員たちがよく間違える言い方がある。
 一つは、 「○○を要望して反対」という言い方。…「要望」は賛成の立場だからこそ求められるものであって、反対討論は反対の理由を述べるものだからである。
・また、「○○の条件を付して賛成」という言い方は、論理的に、「条件が受け入れらなかった場合には反対」となるので、実質的に賛成討論でなく、反対討論になってしまうので、「条件付き賛成」も認められない。

 「○○を指摘して賛成」という言い方がいけないというのは聞いたこともない。

 それにしても、角田議員に助け船を出してくれたという先輩議員さんも、「○○を指摘して賛成」はおかしいと思っていたのだろうか。
 その先輩議員さんは、そんないいかげんなことを言う人ではないと思うのだが…。

ただ、角田議員がそういう教えを受けたと信じているのなら、やっぱり、角田氏が本会議で、「そういう討論の仕方はおかしい」とその場で発言すべきだった。
なぜあの時に何も言わなかったのだろう。本当は自分に自信がなかったのだろう。
その場で言ってくれれば、「指摘して賛成」がおかしいかどうか、みなさんの判断を仰ぐことができたのに、残念だ。

「あまりにも恥ずかしい」のは角田議員さんご自身だろう。
もう少し、「理路整然」とした文章を書かれるよう心がけた方がいいのではないか。


2007/3/25

2007年3月23日(金)議会最終日

 2月議会最終日の、私の一般会計に対する賛成討論に対して、公明党の角田議員が「ウソ」を書き散らかしていることがわかった。
 彼女は、猪股が討論の中で、『今予算には目新しいものは何もない』『子育て家庭が転出しているのは、保育園の改築などの予算を執っていないから』と言ったというのだ。
 私がそんな発言をしていないのは、昨日掲載した、下の討論原稿を見ればすぐにわかる。
私は原稿を全部棒読みしているわけではないが、いくら何でもそんなデタラメなことは言うはずもない。
 彼女は、猪股を貶めるために、私の討論の発言の後先を、前後関係も無視して勝手につなぎ変え、ねじ曲げて、「ウソ」を作ってもかまわないと考えているのだろうか。
私が討論の原稿をこのホームページに掲載していることを知らなかったのだろうが、「ウソも百回言えば本当になる」と言う。これが彼女らのやり方か。

2月議会、2007年度一般会計予算に対する討論
久喜市政の問題点、課題は何か…合併、医療問題、少子化・高齢化対策をどう考えるか
2007/3/24

3月22日、2月議会が閉会しました。
私は、一般会計当初予算に対して、以下のような「賛成討論」を行いました。
私の発言にもあるように、今回の田中市長の予算は、久喜市の重点施策が見えないながらも、財政困難の中で「不可」ではない、と判断し、「賛成」したものの、評価は厳しいものとなりました。
議会の一部議員からは、「まるで反対討論みたいじゃないか」という驚きの声もあがりました。
まあ、この人たちは他人の悪口を言うのにばかりいっしょうけんめいで、賛成討論をきちんとは聞いてもいないので、困ったものです。
特に、新政議員団や公明党などは、「評価します」「高く評価します」「市民の期待に応えるものです」などと、歯の浮くような誉め言葉を並べ立てて、田中市長をせいいっぱい持ち上げる「賛成討論」が多いのですが、そうした人々には、少しでも「批判」を込めると「反対討論みたい」と映るのかも知れません。
 しかし、「与党」だからといって、すべて「すばらしい」「すばらしい」と誉めてばかりいるのが議員の仕事ではないはずです。

 どんな政策でも、予算でも、「100点満点」はありえないはずではありませんか。
ところが、今年の予算をせいいっぱいに誉め讃え、これ以上望むものは何もないかのような「賛成討論」をしている会派、議員さんたちは、「今年の予算は100点満点で、問題点は何もない」「これで久喜市の未来はバラ色だ!」とでも言いたいようです。
 市民にもそう宣伝するのでしょうか。こうなるともう、「信仰」に近いといわざるをえません。

 同じ「賛成」でももっと謙虚に構えた方がいいのではないでしょうか。
 たとえば仮に「80点」と見るとしたら、20点減点となった理由があるはずで、それをきちんと指摘し、改善を求めなければなりません。それを指摘するのが「討論」であるはずです。

 私にとって、今回の田中市長の予算は、「厳しい中で、苦しいながらも、よく組んだ予算で、その意味では評価できる」けれど、「医療問題や合併など、政治姿勢があいまいな点があること、久喜市の将来展望を示し得ないでいる」などから、かなり厳しい注文を付けていくべきと考えました。
 したがって、点数を付けるならば、きわめてアバウトな付け方ですが、「まあ、55点か60点くらい」と見ています。
 「批判的な目で評価する」、「問題点を批判しながら、今後の市政の課題を指摘し、それらに取り組む積極的な姿勢を求める」という「賛成討論」を行いました。
(下記は討論の原稿ですが、実際には本会議でしゃべった際に、言い回しなどが若干変わっています。)

 2007年度一般会計当初予算は総額206億200万円、前年度比11%増、約20億円の増となりましたが、借換債の分を除くと実質5.6%増の予算となりました。
 国の財政困難を地方自治体にしわ寄せしてくることによって、地方自治体財政は、きわめて厳しい環境に置かれることになったわけですが、それでも、歳入面では市税で9.8%増という精一杯の予算編成であったと見ることができます。

 地方交付税については、当局の説明によると、ほとんど見込めない、普通交付税はゼロ、科目設定のみという予算編成になったのですが、今日の埼玉新聞の報道によると、総務省で新型交付税の試算を行ったところ、これは2006年度ベースで試算したということですが、県内ほとんどの市町で地方交付税が増額になるということです。
そうすると久喜市の07年度地方交付税は少なくとも3億円程度が確保される、一般会計はそれだけ財源が増えることになります。
つまり、地方交付税は、ほとんど見込めないのではなくて、どれくらい来るかわからないということなわけです。
したがって交付額の決定は夏以降になりますが、増額となることが予想されるわけですから、市政運営は、地方交付税がないものとして財政運営するのではなく、増額分を市民にいかに還元するかという対応が求められます。

 歳出では土木費が21.5%増ですが、その増の要因はおもに圏央道関連であって、久喜市としての政策的意図によるものではありません。
市長の施政方針をお聞きしても、重点をどこに置いたのかよくわからない、特に目玉といえるものもない、先行きの見えない予算編成といわざるをえません。
「可」といえるかどうかわかりませんが、特に「不可」ではないという予算と言わざるをえません。
 したがって、今年度予算をふまえて、今後の久喜市の市政運営、財政運営に向けて、懸念される事々について、指摘しておきます。

 一つは、合併問題です。5市9町の合併とか、3市6町とかという大構想は、はじめから望むべくもない。
市長自身がいわれているように、合併しようという意志のある自治体と協議を始めざるを得ない。久喜市と菖蒲町、あるいはそれに一つ二つくらいの自治体が加わるかどうか、きわめて小規模の合併話です。
いずれにしても、今より大きくなればいいという、将来構想もない合併の話です。どういう自治体を作るか、政策でまとまるという話ではありません。それぞれの自治体の特長を生かすとしても、1+1=2以上にはならない、財政見通しが暗い自治体同士が合併して強い方が弱い方を助けるというような、せいぜい1+1を足して2で割って、結局1.5くらいの成果しかあげられないと予想されます。私自身はそういう合併の進め方には反対です。

 それでも市長が合併協議を進めるのだとしたら、早期に市民の意向調査くらいは行うべきです。
そして、経過を逐一市民に明らかにしながら進めること、最終段階では市民が合併を決める、つまり住民投票によって決するという前提を約束をしてから進めるべきです。
そうでなければそれは自治基本条例違反です。政治家としての資格が問われるといわざるをえません。

 2つ目は総合病院です、当初掲げていた周産期医療、小児救急、ガン治療、この3本柱はすでにできない、先送りせざるを得ないことになるときいています。
構想では300床を堅持するとしていましたけれども、結局は192床という現実で出発することになるとも聞いています。
本当に久喜新病院の建設によって、市民の命と健康を守る医療体制を作ることができるのか、市民からは注視されています。
新病院の建設は既定方針なのですが、今市民には、総合病院さえ来れば、市民はいつでも優先的にそこに運んでもらえる、優先的に入院できる、たらい回しや行ける病院が見つからないという事態はなくなる、すべて安心というようなムードがあります。
新病院によって何ができるのかという、その内容を、市民に明らかにし、説明していかなければなりません。早急に明らかにしていくべきです。

 最後に、久喜市において今後ますます少子高齢社会が進んでいくことが明らかです。
埼玉県などの首都圏は人口減少にはなっていないのですが、久喜市は人口減少傾向に入っています。しかも自然減だけではなく、社会減になっています。
特に子育て世代で、転出が転入を上回っています。合計特殊出生率は全国平均や県平均よりも低い。
久喜市が子育てしやすいまちとして選ばれていないということです。
こうした現実を率直に認めて、現実を踏まえて、これからの久喜市の子育て政策を打ち立てていく必要があります。
 その意味で、ひまわり保育園に続く、保育園改築を先送りし、保育園整備計画を見直していくというが、後ろ向きの見直しにならないかどうか、懸念を持ちます。
そうならないように期待します。
 選ばれるまちは、現に住んでいる市民にとっても住みやすいまちであるはずだからです。
そして同時に、高齢単身世帯が増えていく市民の、高齢者がイキイキと暮らせる地域を作っていく、子育てと高齢者政策、底に久喜市の政策の最重点が置かれるべきです。  


市職員の退職手当の規則は…
2007年2月議会一般質問 『声と眼』331号 2007/3/12

 埼玉県内の市町村では、退職手当組合を作って、職員の退職手当の積み立て・支給事務を共同で処理しています。今年から「埼玉県総合事務組合」に組織変更になりましたが、この組織の規則などが事実上公開されていません。市役所に1部しかなく、議員もほとんど知らないのが実情です。−職員の退職金制度がどうなっているのかを市民が知ることができないというのはおかしな話で、一般に閲覧できるように求めました。

埼玉県総合事務組合
(埼玉県市町村退職手当組合が昨年10月から「総合事務組合」に組織変更になりました。)

埼玉県市町村総合事務組合負担金条例

第3条(一般負担金)
 一般負担金は、次の各号に掲げるものに対応する額の総額に1000分の200以内で、毎年度組合議会の議決を経た立を乗じて得た額とし、当該月分を翌月15日まで憎み合いに納入しなければならない。
(1)市町村職員退職手当条例第2条第1項に規定する職員  毎月の給料月額

退職手当にかかる負担金 職員給与総額(共催費を除く) 負担率
平成19年度一般会計予算 3億9366万円 17億4328万円 1000分の195
+特別負担金(5000万円)
平成18年度 3億3713万円 17億8802万円 1000分の180
+特別負担金

退職手当支給条例

第4条(普通退職の場合の退職手当)
第5条(長期勤続後の退職等の場合の退職手当)
25年以上勤続職員 勤続期間ごとに、給料月額×下記の割合の額の合計額
 1〜10年の期間 1年につき125/100
11〜20年 137.5/100
21〜30年 150/100
31年〜 125/100

第7条(特別職等の職員の退職手当)

市長 給料月額×在職月数×35/100

13日から2月定例市議会が開会
2007年度一般会計予算の主な事業と職員の給与構造改革

2007/2/13

2007年度一般会計予算案と前年比
2007年度 構成比(%) 2006年度 構成比(%) 増減比(%)
総 額 206億0200万 185億6700万 + 11.0%
収入 市税 116億7369万 56.8% 106億3581万 57.3% + 9.8%
地方譲与税 2億1600万 1.0% 7億2364万 3.9% ▲70.2%
地方消費税交付金 5億7900万 2.8% 5億8000万 3.1% ▲ 0.2%
自動車取得税交付金 1億8900万 0.9% 1億8500万 1.0% + 2.2%
地方特例交付金 1億1400万 0.6% 2億7400万 1.5% ▲ 58.4%
地方交付税 1億1500万 0.7% 9億0000万 4.9% ▲ 83.3%
分担金・負担金 2億4303万 1.2% 2億0819万 1.1% + 16.7%
使用料・手数料 1億5279万 0.7% 1億5230万 0.8% + 0.3%
国庫支出金 16億3096万 7.9% 12億3612万 6.7% + 31.9%
県支出金 9億3661万 4.5% 6億2485万 3.4% + 49.9%
繰入金 8億9448万 4.3% 8億1440万 4.4% + 9.8%
繰越金 2億5000万 1.2% 2億5000万 1.3% 0.0%
諸収入 5億4471万 2.6% 6億9318万 3.7% ▲ 21.4%
市債 28億3050万 13.7% 11億5930万 6.2% + 144.2%
合計 206億0200万 100.0% 185億6700万 100.0% + 1.9%
  
支出 議会費 2億3986万 1.2% 2億5175万 1.3% ▲4.7%
総務費 25億5821万 12.4% 24億8435万 13.4% + 3.0%
民生費 58億4443万 28.5% 53億4832万 28.8% + 9.3%
衛生費 17億5751万 8.5% 16億9028万 9.1% + 4.0%
農林水産業費 1億6405万 0.8% 4億4192万 2.4% ▲ 62.9%
商工費 9307万 0.5% 9295万 0.5% + 0.1%
土木費 30億9924万 15.0% 25億5114万 13.7% + 21.5%
消防費 9億2613万 4.5% 9億0937万 4.9% + 1.8%
教育費 24億6675万 12.0% 23億7159万 12.8% + 4.0%
公債費 33億4442万 16.2% 23億1350万 12.4% + 44.6%
合計 206億0200万 100.0% 185億6700万 100.0% + 11.0%
(約1億円以上の費目のみ、掲載しました。)

 新年度予算の主な新規事業は、
▲圏央道の側道整備事業で国への負担金4億円、
▲道合雨水排水ポンプ場改修費約6億円、
▲ひまわり保育園改築事業3億8753万円、
▲児童手当4億7152万円、新規に0〜3歳未満児に一律月1万円支給で約1億7000万円増、
▲子どもの居場所づくり、久喜小、東小、清久小に放課後子ども教室278万円、
▲江面小学校に学童保育を新規開設、久喜養護学校で2か所目の学童保育所開設で、運営費補助など約1000万円増などです。また、
▲06年度からの継続事業で南中学校校舎改築工事費5億7144万円も計上されました。
▲団塊世代の職員が今後大量に定年を迎え退職金の負担が急増しますが、県内市町村で共同負担しています。今年の負担金の拠出金額は約3億9366万円(5600万円増)となります。

 ◆歳入で市税収入が10億円増となっていますが、市民の所得が増えたわけではなく、国の所得税の減税分を地方税で増税となって税源移譲されたことによるものです。
◆一方、地方にとっては重要な財源である地方交付税が大幅に削減され、久喜市は今年度はほとんど見込めない状態です。

 ◆一般会計予算総額では約20億円の増額となっていますが、その内の10億円は10年前に発行した市債を借り換えるためのもので、実質は5.6%増にとどまっています。

 2007年度予算を歳出項目別に比較すると、民生費や教育費はひまわり保育園や南中の改築事業費を含めても1ケタ台の伸びにとどまりましたが、土木費が21%増と突出しています。
これは昨年度までは農林水産業費に入っていた集落排水事業が土木費に変更になったためにふくらんだのですが、その分を除いても土木費の伸び率が12%で最も高くなりました。

◆市の借金である市債が28億円に対して公債費が33億円で、新規の借入金よりも返済の方が上回っている状態です。


職員の給与構造改革

 市の職員給与の体系が「給与構造改革」で抜本的に改められることになりました。
これまでの職能給から、勤務成績評価が導入されることになり、評価によって昇級に大きな差が付けられます。


2005年度一般会計決算額と前年比
『声と眼』320号 2006/9/11

歳 入 2005年度 構成比 前年比増減 前年度比増減率
市   税 108億8650万 55.7 % + 4億8327万 + 4.7%
地方譲与税 4億9004万 2.5 % + 1億2879万 + 35.7%
利子割交付金 4837万 0.2% ▲1798万 ▲27.1%
配当割交付金 2604万 0.1% + 1172万 + 81.9%
株式等譲渡所得割交付金 3976万 0.2% + 2261万 + 131.8%
地方消費税交付金 5億9320万 3.0 % ▲4430万 ▲6.9%
自動車取得税交付金 1億9262万 1.0 % ▲196万 ▲1.0%
地方特例交付金 3億8073万 2.0 % ▲1573万 ▲4.0%
地方交付税 11億0509万 5.7 % ▲218万 ▲0.2%
交通安全対策特別交付金 1590万 0.1% + 59万 + 3.9%
分担金・負担金 2億0332万 1.0 % + 1920万 + 10.4%
使用料・手数料 2億4913万 1.3 % + 111万 + 0.4%
国庫支出金 12億2482万 6.3 % ▲6684万 ▲5.2%
県支出金 7億0460万 3.6 % + 7844万 + 12.5%
財産収入 9213万 0.7% + 8115万 + 142.3%
寄付金 232万 0.0% ▲4万 ▲1.7%
繰 入 金 1億5469万 0.8 % ▲5億6601万 ▲78.5%
繰 越 金 5億2291万 2.7 % ▲3億1996万 ▲38.0%
諸 収 入 12億4009万 6.4 % + 9822万 + 8.6%
市   債 12億9810万 6.7 % ▲23億6280万 ▲64.5%
合   計 194億9485万 100.0 % ▲24億6878万 ▲11.2%


歳 出 2005年度 構成比 前年度比増減 前年度比増減率
議 会 費 2億4596万 1.3 % ▲107万 ▲0.4%
総 務 費 24億0672万 13.0 % ▲2億5095万 ▲9.4%
民 生 費 53億9402万 29.1 % + 3億9563万 + 7.9%
衛 生 費 15億6572万 8.4 % ▲ 1億3159万 ▲7.8%
労働費 3907 0.2 ▲3684 ▲48.5%
農林水産業費 4億4322万 2.4 % ▲797万 ▲1.8%
商 工 費 1億1672万 0.6 % ▲624万 ▲5.1%
土 木 費 30億0590万 16.2 % ▲3億9785万 ▲11.7%
消 防 費 8億8167万 4.7 % ▲3969万 ▲4.3%
教 育 費 19億9458万 10.7 % ▲2億7185万 ▲12.0%
公 債 費 22億6386 12.2 % ▲16億4539万 ▲42.1%
諸支出金 2億2470万 1.2% + 187万 + 0.8%
合   計 185億8315万 100.0 % ▲23億9194万 ▲11.4%


歳入歳出差引残額  9億1170万
実質収支(繰越金) 8億6524万


久喜市の財政力を表す主な指標

2005年度 2004年度 2003年度
自主財源比率 65.4 % 66.1 % 61.3 %
義務的経費比率 45.7 % 44.1 % 39.5 %
財政力指数 0.894 0.877 0.854
公債費比率 14.6 % 14.1 % 13.5 %

久喜市のホームページ
市長の鉱滓非公開のページへのリンク

ちょっと気になる市長交際費
『声と眼』319号 2006/8/28

 2006年度の市長交際費は280万円で、支出内訳は久喜市のホームページに毎月、『支出日、支出内容、金額』などが公開されています。今年度の支出は、4月・20万4700円、5月・16万7100円、6月・6万1000円、7月・23万1375円。その多くが、市内の団体の総会や会議に対する「会費」、公職者関係や職員(家族も)の慶弔費などですが、中には少し気になる支出も見られます。

◆7月は市内各地区の神社の祭礼に対する支出が多く、20件・8万2000円を「祝金」「会費」として支出しています。神社の宗教的行事の祝金を公費から支出することの適否…、
◆祭りにつきものの飲食費を会費という名目で支出していますが、“公務”とはいえ飲食代を税金から支出するというのは…?
◆他に、カラオケ教室の暑気払いや業者団体の集まりに税金から「会費」を支出していますが、問題はない…?

◆昨年度にはある商店の開店○周年や特定の事業所の懇親会に税金から会費(祝金)を出していた例もありました。


市の「政策実行計画工程表」
重要課題は“継続実施”に…

2006年6月議会一般質問 『声と眼』318号 2006/7/24

 昨年の市長選挙で田中市長が掲げたマニフェストについて、4年間の年次計画=「工程表」が市のホームページに発表されました。
 ◆総合病院の誘致については、2006〜08年に基本構想、基本設計、実施計画を作成し、09年度に着工と明記されていますが、その他の重要課題については「継続実施」の表現が目立ちます。
 《すぐに実現・着手》の政策で、
▼サリアビル再開への取組は「継続実施」…「市、ダイエー、再開発ビル管理会社、地権者と協議を続けていく」としています。
サリアビル再生への見通しはまったく立っていません。《4年以内に実現・着手》の政策で、
▼ごみ焼却炉・生ごみ全量たい肥化施設の建設は、工程表は09年度まで「継続実施」だけ。
用地買収や環境影響調査、焼却炉の設計などの年次計画はなし。もともとの計画では07年(来年)度に新設焼却炉を稼働させる予定でした。
工程表では2011年度実現に先送りしましたが、現状は地元住民との話し合いもできず、実現どころか見通しも立っていません。
▼再度、「市町村合併の推進」を掲げたものの、工程表では「継続実施」だけ。年次計画はなし。実際には合併の話を進める気はないようです。
▼「市立保育園の計画的な改築」も、ひまわり保育園の改築以外は、「継続実施」とあるだけです。
 またこの工程表では、「市議会議員の定数削減」は定数22名が可決(来年の市議選から)されて、“すでに実現した”ことになっていますが、多くの市民は「もっと大幅削減」を求めています。


2006年度一般会計予算に対する、いのまた和雄の賛成討論…市長の政治姿勢に対しては厳しい批判も
2006/3/29

 3月22日、市議会本会議で、一般会計予算の採決にあたって、以下のような賛成討論を行いました。

 2006年度一般会計予算について、政策的な面ではおおむね評価し、賛成する立場です。
 しかし、田中市長の政治姿勢の問題として、いくつかの疑問、懸念を表明しておかざるをせざるを得ません。
(1)第一には、幸手総合病院の誘致・移転問題です。
 これまでの当局の、誘致促進についての努力に敬意を表するものであるが、政治の問題として、田中市長は、幸手市民、幸手市に対して、真摯に説明し、理解を求める努力を行うべきであリましたし、これからでも行うべきです。
 「将来、よい病院になれば理解してくれるはずだ」というような態度でいることは、大いに疑問であると、指摘しておきます。

(2)南中の校舎改築問題については、本来は生徒の安全を最優先に判断すべきでした。
 ところが、行政は、財政問題を優先させ、仮校舎を作らないで、改築を進めることにした。
 その結果、きわめて耐力度の弱い、危険校舎で、生徒たちがこれから1年半もの間、学び続けなければならないということに対して、保護者、生徒らが不安を持たざるを得ないことも当然です。
 耐震の観点から、今からでも、何らかの調査をすべきでしょうし、避難対策を面等すべきです。ぜひ検討していただきたい。
 すでにPTAを中心とした陳情署名が提出されていますが、市長は、その、学区内4000名、市内6000名、全部で7000名もの署名の重さを率直に受けとめるべきです。

(3)まちづくり交付金事業は17年度に予定されました。
 しかし、中央4丁目に計画されているバスターミナルについては、地権者との協議も話し合いも、調査測量もまったく進んでいません。
 地権者との話し合いなしに計画された、このバスターミナル計画について、いったん白紙撤回を明確にすべきです。
 その上で、市街地の活性化について、住民といっしょに検討する、そういう姿勢を示すべきではないでしょうか。

(4)西口サリアビルについては、市がまったく主体的な方針を出さず、努力もしていないことは極めて遺憾と言わざるをえません。
 田中市長は、すべてダイエーまかせではなく、久喜市の問題として、久喜市の政策として、西口の活性化、サリアビルの再生に向けて、必要なことを行う姿勢を示すべきです。

(5)子ども医療費の新設は、乳幼児医療費の対象はにを拡大し、自己負担の廃止を行うことを決断されたことを評価します。
 しかしそもそも、4年前、田中市長自身が自己負担制度を導入した、その時に、大いに議会でも議論になったのですが、田中市長が「受益者負担の原則」を強調された。
 本来、子どもの医療費支給制度において、受益者負担の原則がなじまないものであって、受益者負担原則を適用したこと自体の誤りを反省すべきです。
 田中市長は、この点をあいまいにしてすますのでなく、考え方を変更したことを率直に明言すべきです。

(6)財政調整基金は平成17年度末でほとんどなくなる、と言われていましたが、実際には、10億円を超える基金残高となりました。
 市はすぐに財政危機を言いますが、単に、「財政危機」を叫ぶだけでなく、さまざまな努力をした結果、本当にどれくらいの財源不足が見込まれるのか、市民にわかりやすい、明確な財政計画を示すべきです。

(7)18年度予算の市税は106億円、前年度予算比で5億円の増となりました。
 この内、増税による増収分が約3億円と見込まれています。
 定率減税の廃止による影響が、35000人、約2億円、
 65歳以上の非課税措置の廃止による影響、1700人、1200万円
 老年者控除の廃止、公的年金控除の見直しによる影響が、3000人、7600万円、
 妻の均等割見直しによる影響が、5000人、800万円、
と、特に低所得者に厳しい増税によって、地方税収入が確保されるという現実があります。
 格差社会と言われ、その格差がますます拡大しつつある日本社会において、
市民生活を守るのは地方自治体の役割と言えます。
 久喜市が、市民が安心して暮らせるセーフティネットを構築にむけて、努力されるよう、強く要望します。


14日から2月定例市議会が開会
『声と眼』308号 2006/2/20

2006年度一般会計予算案と前年比
2006年度 構成比() 2005年度 構成比(%) 増減比(%)
総 額 185億6700万 182億2400万 + 1.9%
収入 市税 106億3581万 57.3% 101億4177万 55.6% + 4.9%
地方譲与税 7億2364万 3.9% 4億6500万 2.6% +55.6%
地方消費税交付金 5億8000万 3.1% 5億6000万 3.1% + 0.0%
自動車取得税交付金 1億8500万 1.0% 1億8000万 1.0% + 2.8%
地方特例交付金 2億7400万 1.5% 3億7460万 2.1% ▲ 26.9%
地方交付税 9億0000万 4.9% 9億5000万 5.2% ▲5.3%
分担金・負担金 2億0819万 1.1% 1億8894万 1.0% + 10.2%
使用料・手数料 1億5230万 0.8% 2億3313万 1.3% ▲ 34.7%
国庫支出金 12億3612万 6.7% 14億3422万 7.8% ▲ 13.8%
県支出金 6億2485万 3.4% 5億8011万 3.2% + 7.7%
繰入金 8億1440万 4.4% 5億3971万 3.0% + 50.9%
繰越金 2億5000万 1.3% 4億0000万 2.2% ▲37.5%
諸収入 6億9318万 3.7% 8億4426万 4.6% ▲17.9%
市債 11億5930万 6.2% 11億4860万 6.3% + 0.9%
合計 185億6700万 100.0% 182億2400万 100.0% + 1.9%
  
支出 議会費 2億5175万 1.3% 2億5117万 1.4% + 0.2%
総務費 24億8435万 13.4% 27億8512万 13.8% ▲ 1.0%
民生費 53億4832万 28.8% 53億4894万 29.3% ▲0.0%
衛生費 16億9028万 9.1% 16億1764万 8.9% + 4.5%
農林水産業費 4億4192万 2.4% 4億5946万 2.5% ▲3.8%
商工費 9295万 0.5% 1億1789万 0.6% ▲21.2%
土木費 25億5114万 13.7% 26億0223万 14.3% ▲2.0%
消防費 9億0937万 4.9% 8億9889万 4.9% + 1.2%
教育費 23億7159万 12.8% 19億9819万 11.0% + 18.7%
公債費 23億1350万 12.4% 22億9964万 12.6% + 0.6%
合計 185億6700万 100.0% 182億2400万 100.0% + 1.9%
(約1億円以上の費目のみ、掲載しました。)

 新年度の主な新規事業は、
▲子ども医療費支給事業の拡大(1億2000万円。支給対象を、入院は従来の小学生から中学生まで、通院も4歳から就学前までに拡大。自己負担を廃止)、
▲久喜小、青毛小、中央幼稚園のアスベスト除去(7000万円)、
▲総合文化会館の空調設備補修(8700万円)…7月から9月まで休館、
▲青葉公園の公衆トイレ改修(2200万円)、
▲バリアフリーマップの作成、
▲市民参加条例、市民活動支援条例の策定など。

◆南中学校の校舎は耐力度調査で危険校舎と判定され、06〜07年度の2か年で改築します。全体事業費は約9億円。市では財政節約のために仮校舎を作らずに、現在の校舎の南側に新築する方針です。しかし南中PTAなどからは、『生徒の安全を優先し、まず仮校舎を作って、危険校舎から移動させるべき。市の計画では校庭が分割されることになって好ましくない』などと「現在の校舎位置に新校舎を建設してほしい」という陳情署名(7493名)が提出されています。
◆市長選挙で公約していた「小学校の警備員配置」は、警察官OBなどの「監視員」を非常勤の嘱託で委嘱し巡回してもらう方式になりました。
◆久喜宮代衛生組合の焼却炉は、毎年2億近くの補修費がかかっています。2年間で大改修し、特に2号炉はほとんどの装置を新設・更新・補修することになりました。(久喜市負担分11億6860万円)

行財政改革の取り組み

▲収入役を廃止(給与月額70万円。現在は10%カット)、
▲諸手数料の値上げ(印鑑証明、住民票
・戸籍の附票の写し交付、市税証明など、現在の150円→300円に。増収額1500万円)などを実施。
 なお、久喜市の貯金である「財政調整基金」について、昨年3月には、「05年度末で2億円を切り、ほとんどなくなる」と言っていたのに、結果的には年度末現在の基金残額は10置1814万円と逆に大きく増えていることがわかりました。−市は今度は、「06年度末には5億円くらいしか残らない」と言っていますが、『財政危機』というのは当局の常套文句のようです。


総合文化会館の運営方針が迷走
2005年6月議会一般質問 『声と眼』294号 2005/6/27

 総合文化会館の経営は、昨年度、自主文化事業費4500万に対して事業収入2000万で約2500万の赤字、貸し館事業は、会館の運営費・維持管理費1億3000万に対して収入3000万で約1億円の赤字。
−3月議会の一般質問で、民間手法も取り入れた経営改善を求め、当局もPRなどの営業努力を行うと答弁しました。
しかし実際には、今年度の自主事業は小ホールでの落語2回だけで、他は全部中止。『文化会館友の会だより』も廃止。プラネタリウムも休館。……経営努力どころか、久喜市は文化会館をつぶす方向のようです。
 久喜市行財政改革戦略会議が今年度の予算編成方針をまとめる過程で、文化会館は「一時閉鎖」、「大規模改修期間として休館」、「閉鎖も含めあり方を検討」などと限りなく閉館に近い方向で検討されていました。
その後も、運営方針は定まらず、右往左往・迷走を続けています。
−当面は事業を大幅に縮小して継続していますが、これで経営を改善できるかは大いに疑問です。
これまで、自主文化事業の赤字だけでなく、貸し館事業もふるわず、開けておくだけで赤字が増えてきたというのが実情です。

 その後、21日に開かれた市議会全員協議会で、突然、来年7〜9月まで文化会館を休館すると発表されました。冷房設備が故障したため、一時休館して修理することになったと説明しています。
 しかし実情は、建物や舞台設備の老朽化、楽屋の雨漏りなど、もっと深刻です。
当局は今のところ、部分的な個別の修理で切り抜けていくとしていますが、本当は全面的大規模改修計画を立てなければならない状況です。
また、会館の運営方針、維持管理方法そのものから抜本的に見直すべきです。−それにしても、長期的に文化会館をどのように位置づけて運営していくかという基本方針がはっきりしないのではどうしようもない……。

久喜市は文化会館をつぶす気か
『声と眼』292号 2005/5/30

 総合文化会館は、毎年4回の落語、年6本のコンサートや子ども向けのショーなどを「自主事業」で実施してきましたが、今年は2回の落語だけを残して他は何もやらないことに決めてしまいました。プラネタリウムも休館(小学校の授業の学習投影は続けるというが、事実上の廃止)です。つまり文化会館は民間や企業への貸ホール、貸会議室の仕事だけをやるということです。また宣伝費をカットして、催し物案内の『友の会だより』も廃止。老朽化している施設の改修もしない。−ということは、高い使用料を払って会議室などを借りる人はほとんどいませんから、かえって維持管理費や補修費で赤字だけが累積していきます。久喜市当局は文化会館を政策的につぶす方針を固めたようです。経営努力もせずに、このままでいいのでしょうか。


−2月定例市議会−
一般会計予算案に反対しました

『声と眼』290号 2005/4/25

 久喜市の市立保育園はみな30〜40年前の建築で、2004年に策定した『保育園整備計画』では、全園の建物を2010年度までに改築する計画になっています。ひまわり保育園は昨年度に改築設計を行い、05年度には改築工事に着手、06年度完成予定で、子育て支援センターを併設、病後時保育なども実施して、次世代育成支援行動計画の中心的施設に位置づけられていました。さらに引き続いて、すみれ、あおば、さくら、中央保育園の改築を進めることになっていて、12月に開かれた次世代育成支援行動計画協議会や児童福祉審議会、保護者らにも説明していました。
 また、南中学校の校舎も老朽化しているため、震災対策として耐力度調査した結果、全面改築が必要と判断されました。昨年の11月議会で教育委員会が、05年度に調査設計、06年度に工事着手、07年度完成と説明していました。

市の財政運営・計画行政の欠陥!?

 ところが1月に発表された新年度の一般会計予算では、これらの事業のいずれも予算化されませんでした。代表質問や一般質問、議案質疑、委員会審議などでも大きな問題になりましたが、当局は『財源不足で見送った。計画通り進めようとすると06年度にひまわり保育園と南中学校の改築が重なるので財源の確保ができない。あらためて改築計画を見直す』と説明しました。昨年11月の段階ではもう新年度の財政状況はわかっていたはずで、その時点では改築すると行っていたのに、わずか1か月後に“両方とも中止”の結論を出したわけです。今後については『18年度以降のできるだけ早い時期に進める』というだけで、見通しも示すことができないというのは、市の財政計画の立て方に欠陥があるのではないでしょうか。
 しかも市民や保護者に対して、改築に着手することを説明=約束したのに、中止については、予算案の公表まで市民にまったく説明していません。2月市議会の市長の施政方針演説でも全く触れられませんでした。−当局に都合の悪いことであっても、まず最優先に市民に対する説明責任を果たすのが、政治の最低限のモラルです。

市民参画、説明責任の欠如

 当局は予算編成にあたって『当初、10億円の財源不足が見込まれた。行財政改革の緊急措置で4億円余の支出削減を行ったが、なお財源不足なので見送らざるを得ない』と説明しています。しかし、10月には新年度予算編成へ向けた行財政改革の緊急方針を出しながら、その具体策をまとめ、実施に移したのは今年になってからでした。他市では昨年中に市長らの報酬カットなどの緊急対策に取りかかっているのに、久喜市の行政の甘い体質も問題です。−田中市政はこの困難な状況において、▼市民参画での政策決定、▼市民への説明責任という政治の責任を果たさず、政策の優先順位の選択を誤ったと言わざるをえません。

政府の財政危機のツケ回し

 この地方自治体の財政危機をもたらしたものは小泉内閣の“三位一体改革”による、国の財政危機の地方へのつけ回しで、地方交付税や補助金の削減が地方財政を直撃しています。これまで地方自治体に地方債(借金)を大幅に発行させて、それを地方交付税で補填すると言ってきたのに、その約束は反故にされています。
 国に頼らずに地方自治体の財政を立て直すためにこそ、情報公開と市民参画で大胆な行財政改革を進めることが求められています。


ふれあいセンターに市職員は必要か
2月議会一般質問 『声と眼』289号 2005/4/11

 ふれあいセンターには市職員が3名、臨時職員2名が配置されています。私は以前から、職員の配置をやめて、社協などに管理委託するよう主張してきました。−当局は「住民票や戸籍の写し、印鑑証明の交付などの事務があるので市の職員の配置が必要」と言っていますが、ふれあいセンターの事務は会議室の貸し出し手続きや管理運営がほとんどです。委託や指定管理者制度=民間事業者に運営をまかせた方が効率的です。戸籍や住民票の交付はほとんど自動交付機で行っており、どうしても必要なら、本庁から職員1人を毎日交代で派遣すればすむ話です。−当局は「さらに検討が必要」としていますが、委託や指定管理者制度への移行を積極的に検討するよう求めました。

文化会館に民間営業手法の導入を
2月議会一般質問 『声と眼』289号 2005/4/11

 総合文化会館は、今年度からプラネタリウムの一般投影を中止。当局は今後、会館自体の『休館』や『閉鎖』も含めて検討するとしています。−確かに、大ホールなどの貸し出しや利用者数、自主事業の集客状況は低迷しており、維持管理費に毎年1億円、老朽化で大規模な改修も必要になっていますが、すぐに“閉館”というのは短絡的です。まずお役所仕事的な体質をなくし、人の集まるイベントの企画や営業活動によって、収益事業を積極的に展開していくべきです。現在は文化スポーツ振興事業団(市の全額出資の外郭団体)に管理運営を委託していますが、これを指定管理者制度に移行させ、市の職員の派遣をやめて、完全に独立させる。民間の事業運営手法を大幅に取り入れることなどを提言しました。


行財政改革は市民参画で進めるべき
2月議会一般質問 『声と眼』288号 2005/3/28

 05年度予算編成を進めるために、『久喜市行財政改革戦略会議』が設置され、1月に「平成17年度予算編成に向けての行財政改革」の検討結果が示されました。市役所の各課からの提案に基づいて、約200項目の検討を行い、「17年度に実施」「17年度以降に実施」「17年度に検討」「18年度から実施」などの「検討結果」が並んでいます。
 しかし問題は、これまで障害者の社会参加の促進などノーマライゼーションや、少子・高齢化対策、男女共同参画社会の実現、環境対策、市民への公開と市政への参画の促進など、重要な政治的・政策的目的をもって進めてきた事業の多くについて、単に「経費節減」を優先させて後退させようとしていることです。−公民館等の有料化、ボランティア育成事業の削減、障害者の福祉タクシーやガソリン代助成事業の見直し、介護保険の低所得者に対する利用者負担軽減策の見直しなど、特に福祉政策でのこれまでの久喜市の先進的政策を、みずから否定するような項目が多くあがっています。
 しかもこれらは市役所の『戦略会議』の中だけで検討され、市民にはその結果だけが示されてそのまま実施に移されようとしていることも問題です。こうした政治手法は、久喜市自治基本条例にも明記された、“市民への説明責任、市政への市民参画”をも否定するものです。
 そこで、一方的に「検討・決定」して市民に結論だけを押し付けるのでなく、行財政改革検討懇話会などの市民参画の場で協議すること、市民への説明責任をきちんと果たすよう求めました。
 当局は、「政策的にも検討し、すぐに実施できるものは新年度から実施した。検討に時間を要するものは17年度以降に実施とし、引き続き検討していく。市民参加のあり方についても合わせて検討する」と答弁しましたが、市民参画で検討を進めていくことについては明言しませんでした。

 また、戦略会議の検討項目・検討経過の中で、各種の審議会等(市民参加の政策審議機関)の「会議録の簡略化・要約のみとする」方向が示されています。しかし審議会等の会議録は、市民が政策検討過程を知る上で大切なもので、議論のかんじんな部分や都合の悪い発言を省いて要約だけにしてしまっては、後で市民が政策の検討経過を知ることができなくなってしまいます。しかも今回は全部で50以上もある審議会等の内、10くらいのほんの一部についてしか検討していません。これでは戦略会議の検討自体が“欠陥”といわざるをえません。−『行財政改革戦略会議』といいながら、実際には久喜市の行財政改革のあり方を総合的に検討したとはとてもいえません。

団体補助金のあり方、総合的な見直し
2月議会一般質問 『声と眼』288号 2005/3/28

 『戦略会議』で、団体に対する補助金・助成金のあり方についても、「見直し」を行っていますが、これも実質的には10団体くらいの補助金についてしか検討していません。しかも政治的に弱い団体や削りやすい団体について「削減」の方向が打ち出される傾向も見えます。この団体補助金についての「見直し検討」も“欠陥”です。
 現在の『久喜市補助金等の交付に関する規則』では『交付の対象となる経費は、補助事業者等が要する経費とし、その補助率は、市長が別に定める』、各団体に対する補助金交付要綱では『対象となる経費は、その目的を達成するために実施する会議及び事業に要する経費とする』となっていて、事実上、団体の運営費でも何にでも使えるようになっています。補助率の規定もありません。
 そこで、団体補助金について、部分的な見直しでなく、久喜市の補助金交付規則や補助要綱について総合的に見直して、団体補助金はこれまでの運営費補助から、できるだけ事業費補助へ移行させ、補助金を既得権的にしないためにも、補助金申請を公募方式にするよう求めました。
 当局は、「今回の検討は短期的なものであり、新年度に補助要綱の大幅な改正・見直しをしていく」と、公募方式についても検討する姿勢を明らかにしましたが、それも、行政の中だけでなく、市民参画で検討していくべきです。


2005年度一般会計予算案に反対しました
2005/3/24

 私は、田中市政になってからの7年間、毎年2月議会で、久喜市一般会計当初予算案に賛成してきました。
 それ以前は、当初予算に賛成したことはありませんでしたが、田中市長の「市民の目線に立った市政運営」「市民への情報公開、市民参画、説明責任」を果たそうとする政治姿勢を評価したこと、そして、予算に盛られた個々の政策については、物足りない点や政策の優先順位の選択が違うのではないかと、疑問を持つことも少なくはありませんでしたが、中長期的に見れば大筋としては間違っていない、と考えたからです。
 それらは、久喜市総合振興計画、自治基本条例として結実しました。この2つは田中市政の大きな成果と言えるでしょう。

 しかし新年度予算編成については、その前段の合併問題からして、大きな疑問を持たざるを得ませんでした。
 昨年、住民投票によって、田中市長のめざした合併は、必然の結果として、失敗しました。そして、それと時期を一にして「国」の財政破綻を地方自治体に押し付ける「三位一体の改革」により、久喜市も財政困難に陥りました。
 久喜市政は、この困難な状況においてこそ、市民参画で政策を決定する、市民への説明責任を果たす、さらに政策の優先順位をきびしく選択することが必要であったはずです。しかし、田中市政は、残念ながら、この大切な時期に市民参画と説明責任を果たさず、政策の優先順位の選択を誤ったと言わざるをえません。
 したがって、私は、この予算案に反対しました。
 以下は、3月18日、市議会最終日の本会議における、私の「一般会計に対する反対討論」の原稿です。
【実際の本会議場での討論は、その場で言葉を挟んだり、言い換えたり、話し言葉になっていますから、少しもとの原稿とは異なります。】

 私は昨年2月議会、16年度の当初予算に対して賛成討論をしました。賛成理由の最初に述べましたことは、
 昨年度の市政の基本方針と新年度予算は、子どもたちや障害者、高齢者らが地域であたりまえに暮らしていけるノーマライゼーション社会を創造していくという行政の最大の目標を実現する上で、大きな前進が見られたということを評価した。保育園の計画的改築整備の最初として、ひまわり保育園の改築設計費、障害者就労支援、手話通訳者派遣事業、県内でも先進的レベルに達していると思われる介護保険制度と施策の充実です。
 しかし今年、その、ひまわり保育園の改築が先送りされました。これは、18年度完成へ向けた市民への約束でありました。しかし、財源不足を理由として、市民には説明なしに、いや、12月までは17年度に着手する」と言っていたにもかかわらず、予算には盛り込まれませんでした。ひまわり保育園の改築は、少子化対策、次世代育成基本計画、そのための保育園改築計画の出発点となる事業になるはずでしたが、そうした計画的な行政を、みずから崩すものとなりました。
 また、昨年、久喜市政の基本として決定した、自治基本条例、その基本であるはずの市民への説明責任を、みずから反故にすることにもなりました。
 これは、南中の改築事業の先送りも同じことです。

 計画的な行政を、ということは、市民への約束は守ること、市政と市民の信頼関係を崩してはなりません。予算編成の過程で、それがどうしても不可能となったと判断したのであったら、少なくとも、市民への説明責任は、何が何でも最優先で実施し、市民にお詫びしなければなりません。今回、それもしなかった。議員の多くも、市民も、予算が発表されて初めて、これらの約束が果たされないことを知ったのです。
 しかも市長は、施政方針演説でも、また予算発表の記者会見でも、これらの都合の悪いことがらには、一言も触れないですませてしまいました。この後の議案討論でも触れますが、国保税の大幅引き上げもそうです。

 こうしたやり方自体が、市民からの信頼を失わせるものです。久喜市政の行政手法として、政治手法として、容認することはできません。
 本来なら、なぜこうなったかも含めて市民に知らせ、理解を得る努力をすべきではないでしょうか。原因の最大のものは何か、それははっきりしているのです。政府の三位一体改革という名の、地方自治体への財政圧迫であり、国の財源不足を地方へ着け回しする政策です。それによって、補助金も減らされ、地方交付税も減らされ、見せかけだけ景気回復で、地方税収が増えて来るかのように説明して、地方財政を圧迫してきている。これまで、たとえば、臨時財政対策債など、交付税の基準財政需要額に参入して、全額補填するかのように言ってきたものの、そうではないということが分かってきた。これが、今現在の地方財政の困難の直接の原因ではないですか。

 久喜の「新年度予算編成について」という予算編成方針は10月に示されました。しかし、その具体的な対策がいつになっても打ちだされてこなかったことは、市民にもたいへん奇異な感を与えました。本来なら、市長をはじめとした行政の側の痛み、身を切る努力を、できるところから、実施していくべきでした。しかしそうした具体策は一向に出てこなくて、行財政改革戦略会議がまとめて、200項目ほどの検討結果を公表したのは、1月になってからでした。あまりにも、行政の動きは遅すぎます。なぜでしょうか。これでは、市民への説明責任を果たしながら、大胆な行財政改革を機動的に進めていくことはできないのではないでしょうか。

 この検討結果の一覧には、多くの「17年度から実施」「17年度に検討」「18年度から実施」「廃止」「削減」などなどの言葉が並んでいます。しかし、ここでも問題です。久喜市当局はこれらの施策を、戦略会議という、内部の会議だけで、実質的に決めてしまって、ここでも、市民への説明責任を果たそうとしていないのです。しかも、政策検討会議の会議録の策定や、補助金の見直しなどについても、すべてについてきちんと検討したのではなくて、一部にすぎないようです。当事者への説明も行っていないにも関わらず、それらは、必要に応じて、当該の団体に対して説明すれば足りると考えているようです。
 そうではなくて、相対的な検討を、市民への説明責任を果たしながら、市民参画のもとで協議、決定していかなくてはなりません。

 もう一つ。市民の最大関心事の一つである、西口ビルサリアの再生問題です。ダイエーが事実上、サリアの再生からは手をひこうとしていて、今度は追い打ちをかけるように、産業再生機構の再建策からもはずれようとしています。これまで久喜市政は手をこまねいて、積極的な再生策を打ち出して来れなかった、その結果に他なりません。久喜市議会としては、昨年、サリアビルの再生へ向けた提言をまとめましたが、久喜市政は、残念ながら、これを無視しました。どのようにしたら再生策が導き出せるのか、検討しようとはしませんでした。これも、市民の市政への信頼を失わせるものです。

 これら、分権と自治の時代において、しかし一方で政府の政策による財政危機が地方自治体をおそっている、これに対処しなくてはならない、今の状況下において、久喜市政の基本的なあり方、政策検討と決定のあり方に、私は基本的な疑義を表明せざるを得ません。よって17年度当初予算に反対します。

地域福祉基金、取り崩して活用を
2月議会一般質問 『声と眼』287号 2005/3/14

 久喜市地域福祉基金は、1億5000万円の積立金の利子をボランティア育成などにあてていますが、この低金利時代、昨年度の利子はわずか35万円。これでは税金をムダに眠らせているようなものです。そこで、この基金を取り崩して地域福祉の充実に活用するよう提案しました。


2月定例市議会
機構改革、市民参加条例の策定

『声と眼』286号 2005/2/21

 2月定例市議会に市長が提案した議案は35件。
◆機構改革で、これまで市長直轄だった秘書政策室を分割して、▼総務部秘書課と、▼企画財政部を新設し財政と政策企画部門を統合します。しかし秘書政策室は、重点政策を市長の直轄で推進するという目的で、前回の市長選挙後に設置されました。わずか3年で廃止するというのでは、組織の一貫性が問われます。また今回の機構改革で1部1課が増えることになります。
 人事面では、市職員の中で団塊の世代の層が厚くなっていて、管理職ポストの配分の問題も出てきています。職員数400人中、課長補佐以上の管理職が100人。職員数は減、給与費も減少していますが、管理職手当は10%以上も増えています。
 新設された企画財政部の政策課は、◆自治基本条例の実施・進行管理、◆市民参加条例の検討(策定)、◆将来的な合併問題の調査研究、◆医療体制の検討などを担当します。

新規に、医療体制の検討など

◆“医療懇話会”を設置して、将来的な医療体制について検討します。【委員15名、会議5回分】
◆衛生組合で発生する焼却灰を溶融固形化し、道路資材として資源化します。
◆市民参加条例、市民活動支援条例の策定
◆LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)等の児童生徒が在籍する学校に臨時教員を配置。【補助的な臨時教員の配置。本来は少人数学級・少人数指導が必要ではないでしょうか。】
◆06年度には、総合振興計画の後期計画、総合福祉計画、障害者福祉基本計画、高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画、男女共同参画行動計画など、各種基本計画の策定が進められます。

行政改革、事業の見直し・廃止など

 “財政難”を理由として、多くの事業の見直し、廃止や縮小が予定されていますが、★これまでのムダ遣いをただす当然の行政改革か、★公的に進めるべき事業なのに、安易に行政の責任を放棄してよいのか、よく見極めなければなりません。
【05年度から実施】
▼市長交際費、議長交際費の削減、▼職員福利厚生事業の大部分を廃止、職員調整手当の削減、▼管理職手当の削減、▼市営駐車場(第1)の廃止、▼各種施設維持管理の見直し、清掃回数の減、▼『広報くき』はカラー刷りから2色刷りへ、▼日本女性会議への市民派遣補助を廃止、▼敬老会の廃止、▼審議会等の委員報酬の削減、▼ボランティア育成事業費の削減、▼ふれあいセンター印刷機の有料化
▼太陽光発電設置補助金の削減、▼合併処理浄化槽設置補助金の削減、▼大気汚染調査、ダイオキシン調査の回数、調査地点の削減、▼小中学校の就学援助費の削減、▼在宅重度心身障害者手当支給の削減……“財政難”でも、福祉と環境問題、生命と健康、生活安全は最優先すべきではないでしょうか。また、単なる「弱者へのしわ寄せ」であってはなりません。
▼総合文化会館の自主事業の縮小、プラネタリウム一般投影の中止、▼市民プールの利用期間短縮(8月だけの営業)……“赤字→事業規模縮小するだけでいいの? お客さんが増えるように営業努力は? また、1年に1か月しか利用しない(!)プールをこのまま維持していく必要があるの?

05年度中の検討、来年実施も

★有料化を検討……公民館・集会所等、高齢者福祉センター(いきいき温泉久喜)、学校開放・体育館使用料、★市営釣場使用料の値上げ、★高齢者大学、市民大学の授業料徴収、★総合文化会館の閉館を検討、★市内循環バスの縮小、★障害者の福祉タクシー、ガソリン代補助事業の削減

★行政改革の名の下に、安易な「受益者負担」=有料化ばかりが目立つ。有料化しても「客」が減ることはないというお役所的発想。民間なら簡単に値上げとはいくまい。★


2005年度一般会計予算案と前年比
『声と眼』285号 2005/2/7

2005年度 2004年度 増減比(%)
総 額 182億2400万 213億3000万 ▲14.6
収入 市税 101億4177万 102億9396万 ▲ 1.5
地方譲与税 4億6500万 2億1000万 +121.4
地方消費税交付金 5億6000万 5億1000万 + 9.8
自動車取得税交付金 1億8000万 1億5000万 + 20.0
地方特例交付金 3億7460万 3億7440万 + 0.1
地方交付税 9億5000万 13億5000万 ▲29.6
分担金・負担金 1億8894万 1億9689万 ▲ 4.0
使用料・手数料 2億3313万 2億4301万 ▲ 4.1
国庫支出金 14億3422万 15億1035万 ▲ 5.0
県支出金 5億8011万 6億3937万 ▲ 9.3
繰入金 5億3971万 9億2917万 ▲41.9
繰越金 4億0000万 3億0000万 + 33.3
諸収入 8億4426万 10億9353万 ▲22.8
市債 11億4860万 34億5670万 ▲66.8
支出 議会費 2億5117万 2億5817万 ▲ 2.7
総務費 25億0986万 27億8512万 ▲ 9.9
民生費 53億4894万 51億7663万 + 3.3
衛生費 16億1764万 17億4114万 ▲ 7.1
農林水産業費 4億5946万 4億6315万 ▲ 0.8
商工費 1億1789万 1億2764万 ▲ 7.6
土木費 26億0223万 34億2583万 ▲24.0
消防費 8億9889万 9億2136万 ▲ 2.4
教育費 19億9819万 23億4070万 ▲14.6
公債費 22億9964万 39億3402万 ▲41.5
(1億円以上の費目のみ、掲載しました。)

市の財政改革を進めるために
団体補助金や入札方式の改革を
12月議会一般質問 『声と眼』284号 2005/1/24

◆久喜市の補助金・助成金の多くは、市内団体の活動費や運営費に対して、毎年継続的に交付されています。市は『必要性・効果等を十分検討して厳選し、庚止、縮小、整理統合を図る』としていますが、実際には前年踏襲で既得権化しているのが実態です。−これに対して、これまでの交付団体や金額を前提にするのをやめて、すべての団体について新規に申請してもらい、ゼロベースから査定し直すべきです。また事務運営費に対する補助金から、団体の行う事業に対する補助に切り替えるよう提案しました。
 当局は、「可能なものは事業費補助に移行していく」と言っていますが、ゼロベース査定や公募方式については「研究していく」という答弁で、補助金改革には消極的な姿勢です。

◆久喜市の建設工事の入札で、03年度の平均落札率は98%ときわめて高くなっています。談合防止や入札方式の改革を進めた自治体では落札率は80%台にまで下がっていて、久喜で落札率80%で試算すると3億円以上も財政節減効果があることが明らかになりました。−談合防止対策としては、事前に入札参加業者名を公表しない、現在は工事説明のために指名業者を一堂に集めていますが、これをやめて連絡・説明、入札もすべてメールや郵便で行うなどの入札方式の改革を提案しました。【こうした入札改革を行った自治体では、落札率の大幅引き下げが実現しています。】
 当局は入札改革や落札率の引き下げには消極的な姿勢でしたが、08年度からは、県が進めている“電子入札”を実施していく考えを示しました。 一方、入札業者について、今後、企業の環境への取り組みや障害者雇用率なども考慮して指名していく方針も明らかにされました。

▼落札率は、工事等の予定価格に対する入札価格の比率。落札率が低いほど競争が横能しており、95%以上だと『談合の可能性が高い』と音われる。

★この他の私の一般質問で、市の公共施設の管理、および事業運営・許可権限などについても民間に委ねていく『指定管理者制度』を積極的に活用していくよう提言しました。★


特別職の費用弁償の廃止を求める
9月議会一般質問 『声と眼』277号 2004/9/27

 6月議会の一般質問で、特別職の「費用弁償」の廃止を求め、総務部長が「今後見直す方向で検討していく」と答弁していました。その後、当局は、「合併に関する事務レベルの協議の中でも、チームを設けて検討してきたが、具体的結論に至っていない」ということですが、そもそも事務レベルで結論の出せる問題ではなく、市長が「廃止」の方向性を打ち出すべきです。


「費用弁償」は廃止すべきだ
6月議会一般質問 『声と眼』270号 2004/6/14

議員や非常勤特別職(審議会委員など)は、会議等に出席すると、報酬の他に「費用弁償」が支給されます。【久喜では、議員は1日2500円、教育委員、農業委員、その他の審議会委員は1日2000〜3000円】 ーこれは遠隔地で会議が開かれる場合などに旅費や食費、宿泊費、通信費などの実費を弁償するために支給されていたもので、現代ではその意義はまったく消滅しています。全国的には廃止の方向にあり、県内でも吉川市、日高市、上福岡市などで、費用弁償を全廃しました。
 久喜でも廃止していくよう主張しましたが、当局は「他市の状況を調査して、報酬と合わせて検討していく」という答弁でした。
 市民から見れば“費用弁償は第2の報酬…しかも非課税”です。早期に廃止すべきです。


4月から、水道料金大幅引き上げ
『声と眼』242号 2003/1/14

 19年ぶりの水道料金の大幅引き上げ(平均24%、一般家庭では30%以上!)が新政議員団、公明党、市政会と新政会の一部の賛成で可決されました。
 本会議で水道料金引き上げの議案に対して質問したのは猪股・石川・砂川・木村・後上・渋谷議員。最終日には猪股・石川・後上の3議員で『一般家庭用の水道料金の引き上げ幅を軽減』するための修正案を作成して提出しましたが否決。また共産党が出した6000名を超える『値上げ反対』の請願署名も否決されてしまいました。

合併がらみ、政治の都合による値上げ

 私は、@不況下でも政策的に続けてきた設備投資や巨額の借金の利子は料金に転嫁するべきでなく、一般会計から補填すべき。A当局は最初、水道審議会に4つの値上げ案を提示 → その中で、一般家庭の方の値上げ率が高く、企業が低い案を選定 → その後、企業関係者からの要求で、大口使用者の値上げ幅をさらに軽減しており、企業優遇で決定過程もきわめて不透明。B審議会で「近隣で久喜市の水道料金がいちばん低い。合併する場合、久喜に合わせると後が苦しくなる。その辺も考えて、合併前に大幅に引き上げる」という趣旨の発言もありました(8月、第4回審議会で岡崎議員)。ーこんな政治的都合による市民への負担の押しつけは許されないと主張しました。

★建設委員会で水道料金値上げを審議中に、原議員が「修正案を提出」を匂わせていましたが、結局、私たち以外に修正案は出ませんでした。★


水道料金の大幅値上げ案
『声と眼』240号 2002/12/2

 定例市議会が11月26日から開かれ、水道料金の大幅値上げ案が提案されました。
 久喜市では1974年以降、値上げせずに、消費税導入時には市議会などでの大議論の末、消費税転嫁分を含めても値上げにならないように“料金引き下げ”を行ってきました。しかし97年に単年度赤字、99年には累積赤字になり、02年度は2億円以上の赤字になると説明しています。
 当局が提案してきたのは、来年4月から平均24%もの大幅値上げ。もっとも当局のいう値上げ率は、口径13〜100oまでの平均使用水量で算定して低めに宣伝しているのですが、口径20oが多い一般家庭では、それよりもさらに大幅な値上げになります。また水道料金は2か月ごとの徴収で、金額にして1000円弱〜2000円くらい…。下水道料金と合わせ、市民にとってはかなりの負担感となります。

値上げ理由への大きな疑問

 疑問@ “赤字”になるのは早くから予測できたのに、設備投資も好況時のままに続けてきて水道事業会計の悪化を放置し続けたのはなぜか?
 疑問A 水道事業は独立採算性の企業会計ですが、老朽管の敷設替えや巨額の設備投資まですべて水道料金でまかなう制度でいいのか? 政策的な投資やそのための借金、利子などは一般会計=税金でまかなうべきではないのか?
 しかも累積した借金、特に10年ほど前の企業債の利率は5〜7%、中には8.5%などというものもあります。こんな異常に高い利息の支払いで“赤字”がふくらんできたのです。
 疑問B 不況で市民の収入が減り、所得が実質的に低下している今、この時期になぜ、こんな大幅値上げなのか? デフレで物価も下がっているのに、“公共料金だけは別”というのでしょうか?
 疑問C 久喜市で給水している水の75%は県のまずくて高い水(1m365円)を買っています。市の井戸水なら43円! 県水と井戸水を50%ずつにすれば5000万円以上も節約できる計算です。
 疑問D 市で供給している水、年1000万dの内、15%は途中で行方不明(漏水など)になっています。2億円もの水が“未収”になっている!?その分も水道料金に上乗せして
市民に負担させようというの?

【基本料金】
現在→値上げ案
口径13o 700円 → 780円
 20o 1000円 → 1100円
25o 3800円 → 4200円
30o 6400円 → 7200円
40o 12500円 → 14000円
50o 22800円 → 25000円
75o以上 59300円 → 66000円
【使用水量料金】
現在→値上げ案
10m3以下 35円 → 60円/1m3
10〜 20m3 85円 → 120円/1m3
20〜 30m3 125円 → 160円/1m3
30〜 50m3 170円 → 200円/1m3
50〜 100m3 190円 → 220円/1m3
100〜 500m3 210円 → 240円/1m3
500〜1000m3 220円 → 250円/1m3
1000m3以上 230円 → 260円/1m3

実際の値上げの影響額は

口径20oの一般家庭の水道料金がいくらになるか。実際の料金を計算するとー。

使用水量 現在→値上げ後 値上げ率
20m3 2200円 → 2900円 31.8%
30m3 3450円 → 4500円 30.4%
40m3 5150円 → 6500円 26.2%
50m3 6850円 → 8500円 24.1%

★水道料金の値上げ問題などの議案は、5日の本会議(議案質疑)、日の建設委員会、日の本会議最終日に審議されます。★


01年度会計決算にミス。修正提案へ
『声と眼』239号 2002/11/18

 01年度の各会計決算は9月議会からの継続審議になって、10月中に4回の決算特別委員会を開きました。しかし、介護保険特別会計決算で保険料の滞納繰越分の一部を計上していなかったというミスが見つかり、12月議会初日に改めて修正提案をした後で審議することになりました。当局も、また決算を監査した監査委員の責任も重大です。


外郭団体の職員は独自採用が基本
3月議会一般質問 『声と眼』228号 2002/5/7

 久喜市から外郭団体に対して、久喜宮代衛生組合に3人、社会福祉協議会に3人を派遣しています。衛生組合や社協はそれぞれ独自にも職員採用を進めてきていますが、いまだに管理職は市からの派遣組が占め、衛生組合などは設立後40年も経つのにプロパー職員は課長にはなれません。また、文化スポーツ振興事業団(文化会館や総合運動公園の管理)は常勤職員8人全員が市からの派遣で、設立後15年経つのに独自職員は1人も採用していません(臨時職員のみ)。
 社協や文化スポ事業団は、本来は行政から独立した法人として“民間”的性格を持たせるために外郭団体として設立したはずです。また、衛生組合は久喜市や宮代町から独立した別個の自治体として、ごみやし尿処理などの専門的な仕事をしています。管理職だけ市や町から派遣して2〜3年で替わってしまうのでは業務の継続性からも問題です。すでに内部の職員も育っており、管理職もまかせていくべきです。いずれも、計画的に市からの職員派遣を減らし、プロパー職員で運営できる体制に移行させていくべきです。
 当局も、『それぞれの団体ともプロパー職員で運営していくのが基本であり、今後、職員を採用し養成していく。段階的に派遣職員を引き上げていく』考えを明らかにしました。 


補助金の見直しを本気で進めるべき
3月議会一般質問 『声と眼』226号 2002/4/1

 市は行革の一貫として補助金の見直しを進めていますが、新年度予算編成においては「廃止7件、削減3件、継続105件、新規5件」など、ほとんどが同額で継続していることが明らかにされました。各課で補助金交付団体等から実績報告書を提出させ、帳簿や領収書も添付させて精査した結果だというのですが、本当にそうなっているのかどうか疑問…。
 久喜市の補助金交付要綱を調査すると、◆当該団体が『その目的を達成するために実施する会議及び事業に要する経費』となっていて、会議費や運営費など何にでも使える規定だったり、◆『会員相互の親睦を図るための事業』の規定は親睦会に補助? 実際には前年と同額か少し減額…というような決め方をしているようです。
 本来の補助金は団体の運営費でなく、事業を行うために必要な経費に対しての補助金であるべきで、補助対象となる具体的な事業とその経費を算定して申請書を提出してもらった上で市が審査するやり方に改めていくよう求めました。
【宮代町では今年から、補助金の既得権化を防ぐために、申請方式に改めたそうです。】


新年度一般会計予算 203億600万円
『声と眼』224号 2002/2/25

予算額 前年比増減 増減率
議会費 2億7002万 +383万 1.4%
総務費 26億4542万 ▲3億2870万 ▲11.1%
民生費 44億14万 +1億1272万 2.6%
衛生費 19億3763万 +2億476万 11.8%
労働費 8092万 +90万 1.1%
農林費 4億4761万 ▲3978万 ▲8.2%
商工費 1億3957万 +178万 1.3%
土木費 48億114万 +4億5898万 10.6%
消防費 9億5634万 +5288万 5.9%
教育費 24億4527万 ▲3億8226万 ▲13.5%
公債費 21億598万 ▲6576万 ▲3.0%
合計 203億600万 +600万 0.0%

新年度予算の主な新規事業
『声と眼』224号 2002/2/25

【環境】
◆ふれあいセンターと緑風館に太陽光発電システムを設置、
◆偕楽荘に生ごみ堆肥化装置設置、
◆旧偕楽荘跡地公園設計、
◆フェロモントラップによる害虫駆除
【健康福祉】
障害者対象にパソコン講習会、
◆けやきの木の運営を啓和寮に委託、
◆老人福祉センター大規模改修、
◆あおば保育園にクーラー設置、
◆障害児の学童保育に補助金
【教育】
◆久喜小の体育館改築へ設計、校舎は耐力度調査、
◆緊急雇用創出(景気対策)で臨時教員や生徒指導員の配置、
◆青葉小と江一小にビオトープ設置
【農業】
◆「ふるさとの食材を子どもたちへ」支援事業、
◆有機100倍運動推進支援事業、
◆学校給食用に生産した減農薬野菜の内、規格外のものを直売する事業も実施
【自治・分権】
◆市の例規集(条例・規則・要綱など)や、市議会の会議録をインターネットホームページで検索、閲覧できるシステム、
◆自治体の憲法としての自治基本条例の調査研究、

★議員の政務調査費支給制度=4月から、議員1人月額2万円の「政務調査費」を会派に支給[年額600万円]。


公共事業の入札方式の改革を提言
9月議会一般質問 『声と眼』218号 2001/10/29

 日本の公共事業には談合入札が蔓延しているといわれます。これは公正取引に反する違法行為ですし、高値で落札されることが多く、税金のむだ使いにもなっています。久喜でも談合情報が寄せられたことはありますが、実態はつかめていません。そこで入札方式の改革を提案しました。
 久喜ではこれまで、談合情報があった場合の対応マニュアルを定めるとともに、入札指名業者名の公表、入札結果の公表、入札会場の公開など、主に入札の透明性を高める方向で対策をとってきました。
 しかし、久喜市の公共工事の落札率(予定価格と落札価格の比)は98年度96.7%、
99年度97.0%、2000年度96.3%ときわめて高い実態になっています。【『落札率が95%以上であれば談合が蔓延していると極めて高い確率で推定できる』とする調査結果もあります。現に、入札方式の改革を進めた横須賀市や座間市などは改革前の落札率95%以上から改革後は80%台へと急激に落札率が下がる成果をあげています。】
 久喜では今後、一部の公共事業について、“抽選型指名競争入札”方式を導入する予定。これは指名した業者の中で、入札当日に抽選で何社かをはずすというもので、事前の談合を無意味にしてしまうもの。試験的に取り入れてみて、ようすを見ながらさらに検討していくと答弁しています。
 私は、【@指名業者名も業者数も事前には公表しない。入札実施後に公表する。A指名した業者を一堂に集めての説明会は開かない。工事内容等の資料、質問、確認等はすべて郵送】という新しい方式を提案しました。指名した業者同士がお互いにわからない、入札当日まで顔を合わせないようにすることで、談合の機会を防止することができるとされ、全国的にこの方式を取り入れる自治体が増えています。いくつかの改革方式を組み合わせていくことも必要です。


新年度一般会計予算ちょうど203億円
『声と眼』204号 2001/2/26

予 算 額 前年比増減 増減率
議会費 2億6620万 +986万 +3.8%
総務費 29億7413万 +1億4314万 +5.1%
民生費 42億8742万 I11億6530万 -21.4%
衛生費 17億3287万 I3730万 -2.1%
労働費 8002万 I2120万 -20.9%
農林費 4億8740万 I1864万 -3.7%
商工費 1億3779万 +539万 +4.1%
土木費 43億4215万 I3986万 -0.9%
消防費 9億0347万 I1057万 -1.2%
教育費 28億2753万 +4億6745万 +19.8%
公債費 21億7174万 I760万 -0.3%
合 計 203億 I6億6400万 -3.2%

新年度予算の主な新規事業・施策
『声と眼』204号 2001/2/26

【環境】
◆市民が合併処理浄化槽を設置する際の補助金(41万円×10件予定)、
◆廃油から粉せっけん製造器購入 62万、
◆総合運動公園基本設計の見直し 1248万
【健康・福祉】
◆産後1か月世帯にホームヘルパー派遣 77万、
◆のぞみ園の改修 3200万、
◆太田小に学童保育施設建設 3000万、
◆児童福祉審議会を設置、
◆障害者に自動車燃料代助成(福祉タクシーと選択、660円×30回×110件) 218万、
◆障害者生活ホームへの補助金(2か所) 1334万、
◆いちょうの木エアコン設置 138万、
F基本健康審査・各種ガン検診は自己負担制を導入
【教育】
◆幼児教育懇話会を新設、
◆中学生社会体験チャレンジ、職場・福祉体験 51万、
◆南中学校体育館を改修 5億4610万、太陽光発電装置 1500万、
◆久喜小体育館耐力度調査、
◆小中学校の給食施設改修 1800万 →02年度に給食食器を強化磁器に変更、
◆6月から全小学校インターネット接続 1890万、
◆インターネットによる市立図書館の蔵書検索システム 693万、
◆全市民を対象にしたパソコン講習会 2244万
【国際】
◆5カ国語による生活ガイドマップ、
◆外国人向け広報くき、久喜市マップ
【農業・観光】
◆減農薬減化学肥料の農業推進 250万、
◆西口大通りの集中ボックスに提灯山車のデザイン
【分権・協同】
◆事務事業評価システムの導入 595万、
◆女性議会(子ども議会と隔年)
◆市議会会議録検索システム 523万、
◆市議会委員会の会議録を作成 383万、
◆市の条例・規則などをCD-ROM化 1350万、
◆市庁舎・出先機関をLANで結ぶ 2億1880万
【市制施行30周年記念事業】
◆記念式典とアトラクション(9月29・30日) 900万、
◆市内の山車や神輿、ササラなどをいっせいに繰り出す 584万、
◆児童福祉講演会、
◆子ども自然観察教室、
◆プラネタリウム無料開放、
◆久喜ゆかりの「山月記」上演などを計画しています。


1999年度の久喜市一般会計・特別会計決算
『声と眼』194号 2000/9/11

◆各会計決算は、決算特別委員会を設置して、12月議会までの継続審査となります。

歳 入 歳 出 繰 越 金
一般会計 224億7139万 216億7662万 6億6071万
国民健康保険会計 38億 425万 35億5800万 2億4624万
下水道会計 38億1891万 37億1785万 3733万
老人保健会計 36億8832万 36億 451万 8381万
農業集落排水事業会計 7億5948万 7億1244万 2719万

 * 会計処理上、歳入−歳出の金額は繰越金の額に一致しない。

水道事業会計 収入  19億2215万 支出  24億1629万
* 不足額は過年度分留保資金、各種積立金などをあてて補填。

1999年度一般会計決算(主な費目のみを掲げました)

歳入 歳出
当初予算 決 算 当初予算 決 算
市 税 111億5693万 113億7724万 議 会 費 2億6427万 2億4863万
地方消費税交付金 6億 5億9018万 総 務 費 25億4351万 24億6018万
地方交付税 18億 25億7118万 民 生 費 42億9723万 44億5127万
分担金負担金 2億7539万 2億5526万 衛 生 費 17億4329万 17億6248万
使用料手数料 2億4448万 2億6389万 労 働 費 9779万 9909万
国庫支出金 10億5918万 16億9582万 農林水産業費 6億 311万 5億6479万
県支出金 5億4763万 6億9362万 商 工 費 1億3603万 4億5751万
繰 入 金 10億1883万 2億6543万 土 木 費 40億5607万 49億 951万
繰 越 金 1億 12億8421万 消 防 費 9億1441万 9億1441万
諸 収 入 8億 619万 8億3428万 教 育 費 31億 835万 29億9114万
市 債 15億 720万 17億8990万 公 債 費 21億3418万 21億7131万
歳 入 計 199億8900万 224億7139万 歳 出 計 199億8900万 216億7662万

市の預金、金融機関を入札で決定
『声と眼』188号 2000/5/15

 久喜市は昨年から、会計室で扱う歳計現金や基金の預け入れ金融機関を入札方式で決めています。3月31日には9つの基金をランク別に市内10金融機関の入札で、それぞれ最も高利率の金融機関に決定。南彩農協19億(利率0.6%)、3800万(0.5%)、東海銀行1億8000万(0.24%)、あさひ銀行9000万(0.18%)栃木銀行1700万(0.25%)といったぐあい(いずれも3か月間の運用)。
 また市債の縁故債(市中金融機関引受)は、やはり入札で最も利率の低い金融機関から借り入れ(市債の引受)ています。今年4月発行分(4件、2億4000万)で、栃銀1件、住友生命3件。利率は2.20〜2.22%でした。
 ゼロ金利時代に、少しでも市に有利な財政運営の模索ということです。


市の監査機能の充実を進める
一般質問99年3月市議会
1999/3/15 No.163 

 市では2名の監査委員(内1名は議員)が置かれています。これまで議会などで、食料費や補助金負担金の支出などについて疑問や不透明さが指摘されてきましたが、監査では問題点の指摘や意見は出されていませんでした。一昨年、法律で、監査の独立性や専門性を確保するために、外部の専門家が独自の監査を実施する“外部監査制度”が新設され、久喜市でもこの制度を検討するよう提案。
★当局も監査委員もこの制度を「たいへん有意義なものと評価している」との見解を表明し、今後、検討していくと答弁しました。


1999新年度予算から
『声と眼』 1999/3/1 No.162 

 主な新規事業は、
◆環境国際基準の認証基準である《ISO14001》を市役所で取得へ、258万。
◆本町小と青毛小にビオトープを整備。
◆久喜中体育館の改築に6億円。本町小校舎大規模改造工事も。
◆老朽化の著しいさくら保育園の園舎改築。障害児通園施設のぞみ園の改築は調査費を計上→来年改築へ。
◆福祉タクシー券の枚数増。年間24枚⇒30枚へ。
◆介護保険課を新設。
◆市民農園がオープン。減農薬による菜園教室や収穫祭の実施も。
◆市立図書館の駐車場を30台⇒52台分へ拡張。
◆中央公民館の自転車置き場を40台⇒64台分へ増設。東公民館も20台⇒40台分へ。
◆久喜市総合振興計画および女性計画の改定へ。
◆市のシンボルマークを制定。
◆東口駅前広場を改修。トイレを移転し、東口階段脇にエレベーターとエスカレーターを設置。西口は来年実現へ。
◆市役所に公衆用FAXを設置。
◆公共施設自動予約システム、証明書の自動交付システムは4月から実施。


1998年度一般会計の主な項目と前年度に対する増減
『声と眼』 1999/3/1 No.162 

予 額 額 98年比増減 (%)
総 額 199億8900万 ▲9900万 ▲0.5
収入 市税 111億5693万 ▲3億6122万 ▲3.1
地方譲与税 1億9000万 +500万 +2.7
利子割交付金 7500万 0 0
地方消費税交付金 6億 +5000万 +9.1
自動車取得税交付金 1億8500万 ▲4000万 ▲17.8
地方特例交付金 3億8500万 +3億8500万 皆増
地方交付税 18億 +2億 +12.5
分担金・負担金 2億7539万 +1701万 +6.6
使用料・手数料 2億4448万 +804万 +3.4
国庫支出金 10億5918万 +3057万 +3.0
県支出金 5億4763万 ▲1億1036万 ▲16.8
繰入金 10億1883万 +2億1784万 +27.2
繰越金 1億 0 0
諸収入 8億 619万 ▲4億7134万 ▲36.9
市債 15億 720万 ▲2400万 ▲1.6
支出 議会費 2億6427万 ▲2906万 ▲9.9
総務費 25億4351万 +1億2003万 +5.0
民生費 42億9723万 +2億6234万 +6.5
衛生費 17億4329万 +7189万 +4.3
労働費 9779万 ▲79万 ▲0.8
農林水産業費 6億 311万 +3290万 +5.8
商工費 1億3603万 ▲1054万 ▲7.2
土木費 40億5607万 ▲9億9661万 ▲19.7
消防費 9億1441万 ▲25万 ▲0.0
教育費 31億 835万 +3億4865万 +12.6
公債費 21億3418万 +1億 944万 +5.4