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【一般質問】 福祉避難所への受け入れ、事前に調整を
20177年2月議会、猪股の一般質問 『声と眼』529号 2017/4/3

  大規模な災害発生持の避難場所として、学校や公共施設など121か所を指定避難所や一時避難所に指定しています。
さらに障害者や高齢者など一般の避難所では安心して過ごせない方のために、その内の18か所を「福祉避難所」に指定しています。
避難者はまず一般の避難所に行ってから、その後に開設される福祉避難所に“振り分け”するシステムです。
しかし熊本地震などでは、身体の不自由な人がバリアフリーになっていない避難所に入るのをあきらめて自宅や車の中で過ごさざるをえませんでした。

 平時から、一般の避難所には行けないことがわかっている人もいます。また福祉避難所のすぐそばにすんでいる障害者を、わざわざ遠くの一般避難所へ行かせるのも現実的ではありません。
あらかじめ本人や家族の状況を把握した上で、介護者や施設とも協議して、個別に福祉避難所への受け入れを前提とした避難計画を作っていくよう提案しました。

 福祉部長は、『すべて一般の避難所に行ってから福祉避難所に振り分けるというのは現実的ではない。災害時要援護者台帳の整備を進め、個別の事情を考慮して福祉避難所との調整も図っていく』、また『福祉避難所として開設される前であっても、そこに避難してくる人も当然いるので、施設に対してそうした想定に基づいての訓練も呼びかけていきたい』と答弁しました。

【2月市議会】 手話言語条例を真に活かす取り組みを
2017/3/17

 2月定例市議会は3月17日に議案の討論、採決を行って閉会しました。
 猪股は、市長提出議案の「手話言語条例」に対して賛成討論を行い、特に、今後策定を進める「推進方針」に、ろう者の権利を真に活かす施策を展開していくよう求めました。

【議案第26号】 手話言語条例に対する賛成討論

猪股和雄

 2014年6月議会で手話言語法の制定を求める意見書の提出して全会一致で可決していただいた、その際には提案説明の責を担わせていただいた、また昨年2月議会で手話言語条例の制定を提案して、市長から推進するという答弁をいただいて、今回の条例制定に至ることができましたことを、心からうれしく思います。

 賛成するにあたって、手話言語条例の趣旨を今後に活かしていくという立場から、いくつかの条文上の課題を指摘しておく。
 第1は、第1条、第2条において、主語が市民あるいは市民全体となっているのですが、本来、手話の権利の主体はろう者であって、ろう者とろう者以外の者とが手話によって意志を伝え合うのですが、それがあいまいにされてしまってはなりません。
 何よりも、ろう者とろう者以外のものとが、意志を伝え合い、ともに生きる社会を作っていくのだということを根底に据える必要がある。
 今後、久喜市が、第6条に定める、手話への理解と普及、手話による情報取得の機会の保障、手話を使いやすくする環境の整備等の施策を進める過程で、その権利主体であるろう者の意志を最大限に尊重しふまえて取り組むよう求める。

 第2は、第5条、事業者の責務に、サービスの提供者の側面だけが書かれていて、雇用主である側面が捨象されてしまっていることです。手話を必要とする人が利用しやすいサービスを提供することと同時に、ろう者が働きやすい環境を整備するという責務を合わせて取り組んでいく必要がある。

 第3に、災害時の対応が触れられていないが、大災害時にこそ、障害者だけではない、高齢者やいわゆる災害弱者とされてきた人々の権利が最も軽視されやすい。
 推進方針でぜひ災害時の対応について触れる必要があること、さらに防災計画、災害時要援護者、要配慮者に対する対応として、手話についても取り入れていく必要がある。
 以上の課題を踏まえて、推進方針を早期に整備していくべきであることを要望して、賛成する。

【2月市議会】 「手話言語条例」が提出されました
 『声と眼』526号 2017/2/10

 市議会に「久喜市手話言語条例」が提出されました。
手話は聴覚障害者の言語であり、手話の使用は「権利」という認識に立って、手話への理解と普及を進めていく意義を定めています。
市はそのための施策を実施し、市民や事業者が協力する責務も規定しています。

 昨年の議会で私が「手話言語条例」の制定を提案し、聴覚障害者の皆さんを中心に障がい者施策推進協議会で検討が進められてきました。
県内ではこれまでに、朝霞市、三芳町、富士見市、埼玉県、三郷市、桶川市、ふじみ野市で制定されています。

【一般質問】 精神障害者の社会参加へ支援拡大を
 『声と眼』523号 2016/12/17

 精神障害者の自立と社会参加のために、市内では医療法人やNPOによって共同生活施設や地域活動支援センターなどが設置されています。
あんご工房(久喜東)は精神障害者の作業所として18年前に開設されました。
作業(内職的な仕事が多い)をしながら同時に仲間との接点・居場所として約20名が毎日通ってきています。
通所者の居住市から精神障害者自立支援事業の委託料と家賃の一部補助を受けていますが、常勤・非常勤スタッフのほとんどボランティア的な献身でようやく運営できているというのが実態です。

 精神障害者にとっては、病院デイケアや自宅での閉じこもり状態から社会へ出て行くステップとして大切な場所です。
ここに通いながら社会参加への意欲を高め、一般就労に移行していった人たちもたくさんいて、精神障害者にとってなくてはならない場所です。
今後も運営を継続していくために、市からの運営委託料・補助金の拡大を求めました。

 また知的障害者の施設は社会福祉法人やNPOによる施設の他、市が5か所の通所施設を設置、身体障害者にもふれあいセンターでデイサービスや機能訓練事業を行っています。
しかし精神障害者に対する公的な施設はまったくありません。
久喜市が精神障害者の自立と社会参加を促進するための施設の設置を検討していくよう求めました。

【9月市議会】 障害者施設の設備拡充を求める
 『声と眼』523号 2016/12/16

 市の障害者施設いちょうの木、あゆみの郷、ゆう・あいの管理運営は社会福祉法人啓和会に、けやきの木、くりの木は市社会福祉協議会に指定管理委託しています。
来年度からの5年間もこれまでと同じ事業者に引き続いて委託することになりました。

 けやきの木とくりの木は両方とも定員20名で、社会福祉協議会に指定管理委託していますが、知的障害者のみなさんが毎日を過ごす2つの施設には大きな格差があります。
けやきの木は作業訓練室が2部屋約110u(1人あたり5.2u)、食堂などの生活空間を含めると180u(同9u)、他に創作作業室が21uです。
くりの木は作業訓練室が1部屋約83u(1人あたり4u)、食堂などを含めても124u(同6u)、他に菓子作りの部屋が6uです。
通所者の保護者のみなさんからは、同じ久喜市の障害者施設でどうしてこんなに違うのか、くりの木の部屋の増設を求める要望書も提出されました。
また、障害者施設なのにトイレに手すりがない、一部が和式トイレになっているなど、設備の改修も必要です。

「障害児も地域の学校で」、インクルージョン教育の現状は?
2016/11/25

  毎年の市議会決算委員会で、久喜市に住んでいる子どもたちの中で、特別支援学校や、地域の小中学校の特別支援学級に在籍・通学している児童生徒がどれくらいいるのか、資料を提出してもらっています。

 (1)久喜市に住んでいる子どもたちの中で、特別支援学校に通っている児童生徒数
 年度 特別支援学校
小学部 
 特別支援学校
中学部 
 23 56  37 
 25 52  32 
 27 46  38 
 28 55  30 

 (2)地域の小中学校に在籍しているが、普通学級でなくて、特別支援学級に通っている子どもたち
 年度 小学校
知的 
小学校
情緒 
 中学校
知的 
 中学校
情緒 
 23 43 36 20 23
 25 56 44 20 14
 27 64 63 28 21
 28 68 77 32 21

 少子化で子どもの数は減っているのに、特別支援学校に通う子どもの数はほとんど変わっていません。
 また、小学校の特別支援学級に在籍する児童数はむしろ大きく増えているのはなぜでしょうか。
 どうやら障害児でも以前だったら地域の小中学校の普通学級に就学する児童も多かったのですが、最近では特別支援学校や特別支援学級などの「特別支援教育」に振り分けられる子どもの数(割合)が増加してきているようなのです。

 しかしこのような、障害のある子どもたちを「健常」の子どもたちと分けて、特別支援学校や特別支援学級に就学させるというのは、国際的標準とはかなり違っているのではないでしょうか。

障害児のインクルージョン教育とは何か

 「障害者のインクルージョン」という言葉が使われるようになったのは、1997年、スペインのサラマンカで開かれた「特別なニーズ教育に関する世界会議」においてでした。
 この会議では、学校がすべての子どもたち、とりわけ特別な教育的ニーズをもつ子どもたちに役立つことを可能にさせるため、「特別なニーズ教育における原則、政策、実践に関する声明ならびに行動の枠組み」、いわゆるサラマンカ宣言を採択しました。
 この宣言は、教育における「インクルージョン(inclusion)の原則」、「万人のための学校−−すべての人を含み、個人主義を尊重し、学習を支援し、個別のニーズに対応する施設に向けた活動の必要性の認識」を表明しました。
 この宣言は、「すべての子どもは教育への基本的権利を有することを前提に、特別な教育的ニーズを持つ者は、そのニーズを満たすことのできるこども中心の教育理論の内で、適応させるべき普通学級へのアクセスを持たなければならない」
 「個人の違いや困難にかかわらず、あらゆるこどもを包み込むことができるように教育システムを改善することに、最高の政策と財政上の優先権を与えること」
「あらゆるこどもを普通学級に学籍措置する包み込み教育の原理を法律あるいは政策の問題として、やむを得ない理由がない限り採用すること」
 「インクルージョン」とは、まさにこの「包み込み教育」のことを言います。

 かつては「インテグレーション」「統合教育」と言っていました。
 しかし、健常児と障害児とが別にいて「統合」するのではなくて、地域には十人十色いろいろな子どもたちがいるのだから、地域丸ごと「包み込む」「包括」するのがあたりまえであって、それを「インクルージョン=包括教育」と言ったのです。

 これがその後、障害者の権利条約における「インクルージョンの原則」へと引き継がれました。
 すなわち、障害者の権利条約 第24条 教育は、「障害のある人が成人教育や生涯学習も含めて、インクルージョン教育制度の下に良質な教育を受けられる公平な機会を与えられること。個人に必要とされる合理的配慮が提供されること。さらに障害のある人も教員に採用し、点字や手話の学習やそれらの利用できる機会を確保する。」と規定しています。

 しかし現実には、久喜市の子どもたちの中で特別支援教育に振り分けられる子どもの割合が増えてきていて、埼玉県でも特別支援学校が拡大されてきています。
 この日本で、また私たちの生活している地域で、この「インクルージョン=包括教育」が活かされていない、むしろ「インクルージョン=包括教育」よりも、「分離教育」の方向が強まっているのではないでしょうか。

教育委員会は「障害児は特別支援教育が基本」なのか

 各自治体の教育委員会には「就学支援委員会」が設置されていて、小学校就学前検診で「障害児」と認定された児童の就学先について、保護者の相談に当たっています。
 以前は「就学指導委員会」と言っていて、障害児の就学先をかなり強く「指導」していた時代もありました。

 久喜市で、2016年度に新たに小学校に入学した児童に対して、どのような「就学支援」「相談」が行われたでしょうか。
 まず新たな就学児童の中で、障害児53名が「審議対象者」になり、その内の15名は「特別支援学校が適当である」と判断されました。
 さらに22名は地域(市立)の小学校の中の特別支援学級が適当であると判断され、通常学級が適当と判断されたのは16名に過ぎませんでした。

 その後、この判断にもとづいて、教育委員会が保護者と「就学相談」を行い、結果的に、「特別支援学校」に12名、地域の小学校の特別支援学級に18名、通常学級には23名が就学することに「決定」しました。

 つまり、教育委員会設置された就学支援委員会は、障害児と認定された53人の内の7割・37名について、「インクルージョン=包括教育」ではなく、「特別支援学校や特別支援学級などでの分離教育」が適当であると判断したのです。

 その後、保護者と「就学相談」を行って、保護者の意向に従って、特別支援教育を受けることに決定したのは30名に減って、当初の16名に7名を加えた23名が地域の普通学級に就学することに決定したというわけです。

審議対象者  就学支援委員会の判断
通常学級 特別支援学級 特別支援学校
53 16 22 15
審議対象者  実際の就学先
通常学級 特別支援学級 特別支援学校
53 23 18 12

 この経過から見えてくることは、教育委員会(就学支援委員会)は、就学前検診で「障害児」と診断されたら、その時点で大多数である7割もの子どもを、包括教育でなく分離教育に振り分けてしまうということです。
 この「判断」の基準は「その子どもの発達のためには、特別支援教育のもとで、その子のための個別の特別な教育指導が必要である」というのが大義名分になっています。
 しかし、こうした大義名分を掲げて、健常の子どもたちと分けて教育した方が、障害を持つ子どもたちのためになるという考え方そのものが、インクルージョンとは無縁な「分離」の思想ではないでしょうか。

   私が参加している「障害者の教育権を実現する会」は規約でこう規定しています。

 「私たちは、制度としての障害者分離、政策としての障害者分離が、そのまま差別以外のなにものでもないと考えます。それは教育の分野でもおなじです。そこから、すべての障害児にはその障害の種類や程度にかかわりなく学区の小・中学校に就学する権利があると考えます。と同時に、障害児一人一人の個別的な条件にもとづいて、必要な配慮と教材保障などを不可欠のこととして要求するものです。いまや、地域校での統合教育が、たんなる合言葉としていわれるだけでは不十分であって、そのなかみが具体的に保障されなければならないと考えるからです。いわゆるインクルージョンを、私たちは右のように理解します。」
【参照⇒障害者の教育権を実現する会へのリンク】

障害者の権利条約(外務省訳) 抜粋

  第24条 教育
1 締約国は、教育についての障害者の権利を認める。締約国は、この権利を差別なしに、かつ、機会の均等を基礎として実現するため、障害者を包容するあらゆる段階の教育制度及び生涯学習を確保する。当該教育制度及び生涯学習は、次のことを目的とする。
(a) 人間の潜在能力並びに尊厳及び自己の価値についての意識を十分に発達させ、並びに人権、基本的自由及び人間の多様性の尊重を強化すること。
(b) 障害者が、その人格、才能及び創造力並びに精神的及び身体的な能力をその可能な最大限度まで発達させること。
(c) 障害者が自由な社会に効果的に参加することを可能とすること。
2 締約国は、1の権利の実現に当たり、次のことを確保する。
(a) 障害者が障害に基づいて一般的な教育制度から排除されないこと及び障害のある児童が障害に基づいて無償のかつ義務的な初等教育から又は中等教育から排除されないこと。
(b) 障害者が、他の者との平等を基礎として、自己の生活する地域社会において、障害者を包容し、質が高く、かつ、無償の初等教育を享受することができること及び中等教育を享受することができること。

(c) 個人に必要とされる合理的配慮が提供されること。
(d) 障害者が、その効果的な教育を容易にするために必要な支援を一般的な教育制度の下で受けること。
(e) 学問的及び社会的な発達を最大にする環境において、完全な包容という目標に合致する効果的で個別化された支援措置がとられること。

 2 (a) 障害者が障害に基づいて一般的な教育制度から排除されないこと
 これは障害児も「一般的な教育制度から排除されない」ということですから、地域の普通の小中学校に就学することを意味すると解釈されます。
 しかし不思議なことに、この条文にはもう一つの訳文があって、「文科省訳」では、この部分が、「教育制度一般から排除されないこと」となっているのです。
 これだと教育制度一般というのは、地域の普通学校や特別支援学校も含む、すべての学校制度ですから、特別支援学校に就学させても『教育制度一般から排除してはいない』ということになってしまいます。
 文科省がわざわざこのような訳文(誤訳ともいわれる)を公表しているのは、文科省としては特別支援学校による分離教育を継続したいという意図があるのではないかと指摘されています。

【一般質問】 手話言語条例の制定へ検討開始
2016年6月議会 猪股の一般質問 『声と眼』514号 2016/7/8

 私は2月議会で「久喜市手話言語条例」の制定を提案し、今年度中に検討を進めることになりました。
6月議会の一般質問で、当事者団体との協議経過と今後の進め方を明らかにするよう求めました。

 答弁によると、
(1)4月に聴覚障害者協会と手話サークルに今年度中の制定をめざしていく方針を説明し、
(2)6月に、検討組織の立ち上げや協議の進め方、今後のスケジュールを協議した。
(3)7月以降、条例の内容の検討会を月1回程度のペースで開催していく。
検討会メンバーは聴覚障害者協会、手話サークル、社会福祉協議会、民生児童委員、教育委員会等を予定している。
(4)10月頃に素案の作成、11月頃にパブリックコメントを実施した上で、
(5)来年2月市議会に条例案を提案する計画です。

【6月市議会】 中小企業・小規模企業振興条例に
障害者雇用の促進を規定するよう求める
2016/7/2

 6月定例市議会は7月1日に議案の討論、採決を行って閉会しました。
 猪股は、市長提出議案の「中小企業・小規模企業振興基本条例検討委員会を設置する」議案に対して賛成討論を行い、特に、今後策定を進める「振興基本条例」に、障害者雇用音速新を明記するよう求めました。

【議案第72号】 中小企業・小規模企業振興基本条例検討委員会条例
賛成討論

猪股和雄

 この条例は中小企業・小規模企業振興条例の検討委員会を設置する議案であり、振興基本条例の内容については、この場で審査することではないと考えておりましたので、特に質疑をしていません。
 しかし、委員会の審議で、当局から、1つだけどうしても看過できない答弁がありましたので、この討論の場で指摘しておく。
 それは、委員の、障害者雇用の促進について、条例の中でどう検討されるかという質疑に対して、商工観光課長が、大企業には法定の障害者雇用率が定められていて企業の義務であるが、中小企業や小規模企業には、障害者雇用はできないかのような認識でいたようだ。
 障害者雇用は「ある程度大きな企業さんに担っていただくべきなのかなというふうに考えております」と答弁した。
 あまりにもひどい答弁なので、休憩中に取り消してもらうように求め、その後、改めて、
「大企業にかかわらず、小規模、中規模企業についても障がい者雇用については担っていただきたいというふうに考えております」と訂正していただいた。

 「障害者の雇用の促進等に関する法律」は、第5条で、すべての事業主に対して、障害者雇用を促進する努力義務、そして37条で、身体障害者、知的障害者を雇用する努力義務を課している。
 中小企業は製造業は300人以下をさしますが、50人以上の企業は法定雇用率2%の障害者雇用義務が適用される。
そしてさらに、100人以上の中小企業にも、法定雇用率未達成の場合には、障害者雇用納付金制度が適用される。
 現に、市内の中小企業でも、障害者を積極的に雇用している企業はある。
 また就労支援センターでも、久喜特別支援学校でも、いっしょうけんめい職場開拓をして障害者雇用を進めている。
 商工行政および労働行政の担当課が、障害者雇用は大企業で担ってもらって、中小企業や小規模企業は障害者雇用はできないなどという認識でいたとしたら、とんでもない大間違いだ。
あるいは、障害者雇用は福祉部の障害者福祉課の仕事だとでも勘違いをしていたのではないか。
 障害者雇用に対する認識を、福祉部だけでなく、環境経済部商工課だけでもなく、久喜市の各部署全体で改め、徹底していただきたい、久喜市全体で障害者雇用を推進する体制を作っていただきたい。

 中小企業・小規模企業振興条例の中に、障害者雇用の推進と、中小企業であっても、障害者雇用の法的義務、あるいは努力義務があるのだということを、条例に盛り込んでいただきたいことを、強く求めます。

【一般質問】 「手話言語条例」を制定へ
2016年2月議会 猪股の一般質問 2016/3/10

 久喜市議会では昨年9月市議会で、手話言語法の制定を求める意見書を可決して国に送付しました。
その後、全国の全自治体議会でも同様の意見書が可決されています。
各自治体での手話言語条例の制定も進んでいて、埼玉では昨年、朝霞市、富士見市、三芳町で制定され、現在開かれている県議会でも可決される見通しです。

 「手話言語条例」は、聴覚障害者・ろう者の言語としての手話の意義を認め、手話によって意思疎通を行う権利を保障するとともに、手話を使いやすい環境を作っていく、市民の閧ノこれを尊重・広めていくために、自治体の役割を定めるものです。
すでに制定した市町では、当事者を含めた検討機関を設置したり、シンポジウムなど市民の関心を高める取り組みも同時に行ってきています。

 私は2月28日に行われた代表質問で手話言語条例の制定の意義について市長の見解を求めました。
市長が「条例を制定することにたいへん意義があると考えている」と答えたのを受けて、今回の一般質問で新年度中に制定を進めること、何よりも当事者の意見を聞きながら検討していくよう求めました。
市長は「28年度中に制定していく」「聴覚障害者団体や手話サークルの皆さんと協議し、検討していく」と制定へ向けて取り組むことを約束しました。



手話通訳者が本会議場に入りました

 4日に行われた一般質問には20人以上の聴覚障害者団体の人たちが傍聴に訪れました。
傍聴者の求めによって市議会が手話通訳者の派遣を要請し、本会議場の演壇の脇で手話通訳を行いました。
【久喜市議会では、傍聴者の申請に応じて市議会の責任で手話通訳者を配置することになっています。】

【一般質問】 東鷲宮駅東口広場に、エスコートゾーンを設置へ
2015年11月議会 猪股の一般質問 2015/12/9

 “エスコートゾーン”は、視覚障害者が安心して道路を横断できるように横断歩道上に設置する点字ブロックです。
 市内では、県立久喜図書館前の他、2012年に久喜駅東口からふれあいセンターまでの路線に3か所設置されました。
 障害者団体からは市内の各地区にエスコートゾーンを増設するように要望が出されていますが、市では県に設置を要望するだけでまったく設置が進んできませんでした。
 一般質問で、県の予算付けが進まない場合には、市の財政で設置するように求め、ようやく最優先箇所として、東鷲宮駅の東口広場に2か所設置する計画で予算付けを行う方向であることが明らかにされました。

 さらに久喜駅の東口および西口広場も最優先箇所として位置づけて設置を計画するよう求めました。
 県内の主要駅周辺でエスコートゾーンが設置されていないのは久喜駅ぐらいですから、積極的に進めるべきです。

【一般質問】 障害児者のショートステイ利用拡大を
2015年6月議会 猪股の一般質問 『声と眼』494号 2015/7/9

 障害児者の入所施設やグループホームの設置、在宅の人のためのデイサービスやデイケア、日中生活介護、就労支援などのサービスが拡充してきています。
その一方で、在宅の障害児者の短期入所(ショートステイ)に対するニーズが増えています。
これはふだん介護・介助している家族などが病気や用事で何日間か出かけなければならなくなった時などに短期間だけ預かってもらえるサービスです。

 昨年、市内の障害者のべ40人が18の施設を利用していますが、1か所を除いてすべて市外の事業所です。
障害児は市内の施設はありません。また受け入れ可能な施設も、施設入所待ちの長期の利用者が多く利用しているのが実態です。
市は「ショートステイの提供事業者と受け入れ枠の拡大が課題であると認識している。入所施設の新規設置は困難なので、グループホームやショートステイ併設型のグループホームの整備を促進していきたい」と答弁しました。

【一般質問】 視覚障害者のバリアフリー、エスコートゾーンの拡大を
2015年6月議会 猪股の一般質問 『声と眼』493号 2015/6/19

 視覚障害者がまちの中を安心して歩けるように、点字ブロックの設置が広がっています。しかし実は交差点の横断歩道がいちばん危ないのです。最近は横断歩道の中に「エスコートゾーン」と呼ばれる特殊な点字ブロックが敷設されてきています。県内でも主要駅の駅前広場などには普通に設置されていますが、久喜市内の各駅周辺にはまったくありません。
 市内では県立図書館前と久喜駅東口からふれあいセンターへ向かう道路の3か所に設置されているだけ。障害者団体から市に設置の要望書も提出されていますが、市では所管の埼玉県警察に取り次いだだけで、いっこうに進んでいません。そこで2月議会に引き続いて、必要な交差点には久喜市が設置を進めるよう提案しました。
 市の答弁によると、視覚障害者団体から市内各駅周辺を中心に9か所の優先箇所を含む25か所の設置要望があります。基本的には警察に要望するが、優先性の高い地点は、改めて庁内で協議し調整していく考えを明らかにしました。県による設置が進まない場合、久喜市の判断で設置していくべきです。

【一般質問】 視覚障害者誘導標示の拡大を
2015年2月議会 猪股の一般質問 『声と眼』489号 2015/3/27

 視覚障害者が道路を安全に歩けるように点字ブロックの設置が進められてきました。
最近では、最も危険な横断歩道上にも、視覚障害者誘導標示(「エスコートゾーン」といいます)が敷設されてきて、主要駅や公共施設の周辺には整備されていますが、久喜市内ではまだほとんどありません。
議会でも要望してきて、ふれあいセンター付近などに4か所設置され、市ではさらに設置箇所を拡大していくと言っていますが、いっこうに進んでいません。

 昨年には障害者団体から具体的な設置箇所の要望も出され、市から県警に要望書を送っていますが進展はありません。
今回、私の一般質問通告が出て、県警に問い合わせてみたら、今年度はまったく設置の見込みがないことがわかりました。
障害者団体の切実な要望書を受け取りっぱなしにして途中経過の報告もしない、これではあまりにも無責任です。

 久喜駅東口および西口の大通り、久喜駅から市役所までの経路、その他の市内各駅の周辺、久喜総合病院や済生会栗橋病院周辺にも設置していくべきです。
県がやってくれるのを待っているだけではなく、市が積極的に設置を進めるよう強く求めました。

【一般質問】 障害者を市の臨時職員に雇用し、一般就労へつなげる取り組みを
2014年11月議会 猪股の一般質問 『声と眼』485号 2015/1/11

 千葉県内の各市(チャレンジドオフィス)、埼玉県庁(チームぴかぴか)、さいたま市(ステップアップオフィス)など、障害者を臨時職員として雇用して一般就労につなげる取り組みが広がっています。
久喜市でも知的障害者や精神障害者を市の臨時職員に雇用して、市の各課の業務に従事させながら仕事のスキルを上げ、一般就労につなげる仕組みを作るように提案しました。

 9月議会に引き続いて質問しましたが、10月には障害福祉課で千葉県内の事業を現地視察し、また庁内各課に、障害者に行ってもらう業務がどれくらいあるかを照会して15課から32業務の回答があったとのことです。
障害者の採用や支援体制、継続的な業務の確保などの検討すべき課題があるので、障害者や特別支援学校の関係者の意向を確認し、関係機関と連携を図って検討していきたいと答弁しました。

 今後、障害者の就労を積極的に推進する立場に立って、前向きに検討を進めるように求めました。

【11月市議会】 すべての投票所のバリアフリー化を
『声と眼』484号 2014/12/23

 今回の総選挙で、久喜市内に全部で40か所の投票所が設置されました。
今ではほとんどの公共施設がバリアフリーになっているのがあたりまえですが、40か所の内の10か所はいまだにスロープがありません。
地区別では、久喜地区は投票所18か所中4か所、菖蒲地区7か所中1か所、栗橋地区7か所中3か所、鷲宮地区8か所中2か所がスロープなしでした。
これらの投票所には選挙のたびに外付けのスロープを運び込んで取り付けています(久喜地区の1か所はそれもできない)が、体の不自由な人からは「不安定で怖い」という声もあるようです。
それらの投票所は小中学校の体育館や農村センターなどの公共施設に設置されています。
計画的にスロープの設置などバリアフリー化を進めるよう求めました。

【一般質問】 障害者を市の臨時職員に雇用を
2014年9月議会 猪股の一般質問 『声と眼』480号 2014/10/10

 千葉県内で県庁はじめ各市で障害者の就労を支援する「チャレンジドオフィス」が広がっています。
行政が障害者を短期的臨時職員として雇用し、庁内の各課から委託された印刷製本や資料整理、配布物の仕分けなどの業務を通して実務経験を積み、スキルアップを図って一般就労につなげるという仕組です。
8月に会派で視察した柏市では、3人の知的障害者や精神障害者が毎日出勤して、市のサポートスタッフ(再任用職員)といっしょに作業を行っていました。
半年間の雇用期間中の休日などに企業訪問しながら就労の成果もあげ、副産物として市職員の時間外勤務も減らすことができたそうです。

 久喜市でも障害者支援の施設や事業所の活動や就労支援センターへの委託事業で、就労支援の取り組みを進めており、一定の成果も上がっていますが、さらに多様な取り組みで障害者の就労を進めるべきです。
とくにこの「チャレンジドオフィス」は、行政の中に障害者が携わることのできる業務がたくさんあるので、市役所が障害者を臨時職員として雇用して受け入れることに意義があります。

 福祉部長が「必要があれば視察なども行いながら、久喜市で導入できるのか、場所、サポートスタッフ、継続的な業務があるかなどの課題を調査研究していきたい」と答弁しました。

★埼玉県庁でも障害者を臨時職員として雇用して一般就労につなげる「チームぴかぴか」という取り組みを行っている。今週中に会派で視察に行くことにしている。★ 

【9月市議会】 重度障害者の医療費支給をカット
『声と眼』480号 2014/10/7

 現在、久喜市重度心身障害者医療費支給条例で医療費の自己負担分を市から支給しています(県が2分の1補助)。
条例の支給基準の一部が変更されて、
(1)新たに精神障害者1級の方の通院分が対象となります。
(2)一方で、65歳以上で新たに重度障害者となった方は支給対象としないことにされました。
久喜市では65歳以上で毎年260人以上が重度障害者となって公費負担が年々膨らんでいくので、市の財政負担を削減したいというのがその理由です。

 埼玉県が65歳以上の新規の重度障害者に対する2分の1の補助を取りやめるので、久喜市もそれに便乗してやめてしまおうというのですが、私たちはせめて従来通りに市の負担分(2分の1)だけでも支給を継続するように主張しました。
2013年度の支給総額は3億6000万円(市負担は1億8000万円)で、仮に65歳以上の方の市の負担分だけを継続した場合、5年後の市の支出額は1000万円程度の増額ですむはずです。
65歳以上でも今年まで支給してきて、来年以降も64歳までに障害者と認定されれば支給されるのに、障害者となった年齢で差別する!?
 こんな露骨な福祉切り捨ては容認できません。

★久喜市は県に対して、重度障害者医療費の補助金カットを見直してほしいと要望書を出している。
その久喜市がみずから重度障害者医療費の支給を削減してしまうという自己矛盾!★

《《埼玉県への要望書の記事を10月10日に追加しました。》

久喜市が埼玉県に提出した要望書
 ⇒ PDFファイルはこちらでご覧ください

東鷲宮駅の東西連絡地下道バリアフリー化工事の設計
2014/9/3

  9月2日の本会議終了後に、議員全員協議会が開かれ、東鷲宮駅のバリアフリー化の計画が明らかにされました。

 東鷲宮駅は上下線ホームが縦に配置されるという特殊な構造で、改札口が西側にしかありません。
 東側から改札へ行くには地下道を通らなければなりませんが、これまでは階段しかなく、非常に不便でした。
 そこで久喜市では、今年度、東西連絡地下道をバリアフリー化する工事を実施するため、当初予算で2億7400万円の予算を計上し、今後、工事に入る予定です。
 全員協議会に、バリアフリー化の概要が示されました。
 
東側の階段の前にエレベーターを設置する
 
西側には、現在の階段に斜路を併設
エスカレーターとエレベータを設置し、いずれも改札への通路と同じ平面に降りられるようにする

 

手話言語法の制定を求める意見書が採択されました
 『声と眼』477号 2014/8/4

 6月26日、市議会本会議で「手話言語法の制定を求める意見書」を提案しました。
久喜市聴覚障害者協会と手話サークルの皆さんの要請を受け、全会派の共同提案です。
提出者を代表して私が提案説明に立ちました。
冒頭の「猪股です」と最後の「議員の皆さんのご賛同をいただきますようよろしくお願いします」の部分だけ手話を使いました。
議員が議場で手話を使ったのは初めてなので、緊張しました。

 手話は聴覚障害者(ろう者)にとってコミュニケーションに欠くことのできない“言語”です。障害者の権利条約や障害者基本法にも「手話は言語である」と規定されていますが、まだまだろう学校なども含めて社会一般に、音声言語と同等に認知されているとは言えません。
そこで、手話は言語であることを社会的に啓発するとともに、聴覚障害児・者が手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使えることを保障する法整備を求めるものです。

 この意見書は、最終日の7月8日に全員賛成で採択されて、国会と政府に送付されました。

手話通訳者が議場に入りました

 久喜市議会では、聴覚障害者が議会を傍聴する際に、希望に応じて手話通訳者を置くことを規則で定めています。
市の手話通訳者派遣事業(社協に委託)を使って派遣してもらい、費用は市議会が負担することになっています。

 合併前の市議会では1度だけ手話通訳者を依頼したことがありました。
その時には手話通訳者は傍聴席に立ってしてもらいましたが、久喜市議会の本会議場の傍聴席は傾斜が急で危ないのと、聴覚障害者は議場の演壇と傍聴席の手話通訳者の両方を見なければならないので、見づらいという意見もありました。
その反省から、合併後の協議で、手話通訳者は本会議場の演壇の横に立ってもらうことにし、今回、初めて議場に手話通訳者が入りました。

 6月26日には、事前に聴覚障害者協会の皆さんと相談した上で、この意見書議案の提案説明のところだけ、手話通訳者に入ってもらいました。
実際には、聴覚障害者の皆さんはその前から傍聴席に入っていたのですが、この意見書の提案の前の議事進行は手話通訳者が付かなかったので、傍聴の聴覚障害者には理解することができませんでした。

 そこで7月8日の本会議では、聴覚障害者の皆さんが傍聴席に入る時間に合わせて手話通訳者に議場に入ってもらいました。

 【一般質問】 横断歩道上に視覚障害者誘導設備を
2014年6月議会 猪股和雄の一般質問 『声と眼』475号 2014/6/24

 車道の横断歩道上に視覚障害者用の誘導設備(「エスコートゾーン」といいます)の設置が増えています。
以前は県立図書館前にしか設置されていませんでしたが、昨年の議会で要望して、市が視覚障害者団体と協議して、久喜駅東口からふれあいセンターまでに3か所の交差点の横断歩道に設置されました。
今後さらに当事者との協議を進めて設置場所を増やしていくように求めました。市は視覚障害者団体とともに現地調査を踏まえて、駅や病院周辺などに設置を拡大していく考えを明らかにしました。

 市内各駅の周辺、久喜駅東口および西口の大通り、久喜駅から市役所までの経路、久喜総合病院や済生会栗橋病院周辺にも設置していくべきです。

「手話言語法制定を求める意見書」の提出が決まりました
2014/6/2

 全日本ろうあ連盟で「手話言語法」の制定を求める運動を全国展開しています。
 そのために、各地域の聴覚障害者団体が中心になって、市議会等で、「手話言語法制定を求める意見書」を採択して国会に送るよう、働きかけを強めています。
 久喜市でも、5月23日、久喜市聴覚障害者協会や市内の手話サークルの皆さんが市議会の各会派に対して、意見書採択を求める申し入れを行いました。
 各会派の代表者で協議した結果、6月議会初日に「手話言語法制定を求める意見書」を全会派の共同提案で提出することで合意しました。
 下記のような文案も決まりました。

  「手話言語法制定を求める意見書」
全会派で合意した文案

 聴覚障害者(ろう者)が使用している手話とは、音声ではなく手や指、体などの動きや顔の表情を使う独自の語彙や文法体系を持つ言語であります。
 聴覚障害者(ろう者)にとって手話は、聞こえる人たちの音声言語と同様に、大切な情報獲得とコミュニケーション手段として大切に守られてきた言語であります。
 しかしながら、長い間、聴覚障害特別支援学校(ろう学校)では手話は禁止され、社会からは手話を使うことで差別を受けてきました。
 国際社会においては2006(平成18)年12月に採択された国連の障害者権利条約には、「手話は言語である」ことが明記されています。
 日本政府は、障害者権利条約の批准に向けて国内法の整備を進め、2011(平成23)年8月に成立した「改正障害者基本法」には、全て障害者は、可能な限り言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定めてあり、同法第22条では、国・地方公共団体に対して情報保障施策を義務づけております。
 さらに、2013(平成25)年1月20日に障害者権利条約を批准し、締約国として努力していくことを明言しました。
 よって、政府と国会が下記事項を講ずるよう強く求めるものです。

1.手話が音声言語と対等な言語であることを国民に広める。
2.聴覚障害児・者が手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使えることを保障する。
3.手話を言語として普及し研究することのできる環境整備を進める。
 以上を目的とした「手話言語法」を制定すること。

 地方自治法第99条の規程により意見書を提出いたします。

久喜市議会

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣
文部科学大臣
法務大臣    あて


 審議会で視覚障害の委員にも読める資料を
2014年2月議会 猪股和雄の一般質問 『声と眼』471号 2014/3/22 

 市の政策に多様な立場の意見を反映するために、障害者施策推進協議会などに視覚障害の委員が選任されています。
ところが会議で墨字(活字)の資料しか配付されなかったりします。
全盲の委員に対しては、資料を点訳や音訳などで“読める”形にして渡すのがあたりまえなのに、こんな情報格差は許されません。
−昨年制定された「障害者差別解消法」では社会的障壁を除去するために、障害者に対して行政が合理的配慮をすることが義務づけられており、直ちに改善すべきです。
市は今後、「可能な限り資料を音訳や点訳して対応する」と答弁しました。

【一般質問】 車道の横断歩道に点字誘導表示を
2014年2月議会 猪股和雄の一般質問 『声と眼』470号 2014/3/8 

 従来の点字ブロックは歩道部分にしか敷設されませんでしたが、最近では車道の横断歩道に敷設する新型の誘導ブロック(「エスコートゾーン」と呼ばれています)が開発されています。昨年の市議会の一般質問で久喜市内への設置を進めるよう求めました。<br>
その後、視覚障害者団体からも要望が提出され、今年2月までに東口大通りや幸手県道の横断歩道に設置されました。<br>
今後さらに、視覚障害当事者(団体)の意見を聞きながら、西口広場や大通りなどに設置を進めるよう求めました。
 

今回、設置されたのは3か所

・東口大通り、セブンイレブン前(左の写真)
・市立図書館通りと青毛下早見線の交差点
・幸手県道と青毛下早見線の交差点

【一般質問】 「障害者差別解消法」を生かすために
2013年11月議会 猪股和雄の一般質問 『声と眼』467号  2014/1/14

 昨年、「障害を理由とする差別の解消に関する法律」が成立しました。
地方自治体にも公共施設等の構造や施設設備の改善、障害者の社会的障壁の除去に向けての必要かつ合理的配慮の実施、職員対応要領の策定、相談および紛争防止体制の確立、障害者差別解消支援地域協議会の設立等の課題が課せられています。
国は今年度中に「差別解消の推進に関する基本方針」を策定する予定で、施行までの3年間で、国民や事業者への周知や、自治体での完全実施へ向けた準備を進めなければなりません。

 久喜市でも、障害者に対する社会的障壁の除去や「必要かつ合理的な配慮」の進め方について研究していくこと、障害者にとって市内のすべての公共施設等が使いやすくなっているかどうかを点検し、バリアフリー化や施設設備の改善の計画を立てていくことが求められています。
また特に法律の附則で「この法律の施行前においても、…職員対応要領を定め、これを公表することができる」と規定しているので、この策定作業にも早急に進めるよう求めました。

 市は、国が今年度中に定めることになっている基本方針に基づいて、職員対応要領の策定、相談および支援対応窓口の設置、差別解消に関わる施策の推進、公共施設等の改善などを進める考えを明らかにしました。
全国的にはこれまでに、障害者の権利条例などを独自に策定してきた自治体もあります。
そうした自治体では法律の内容を先取りして障害者差別解消の施策を進めてきています。
久喜市も法律の施行前であっても、新年度から積極的に取り組みをスタートさせるよう求めました。

 公共施設の構造や施設設備の改善については、特に学校施設の根本的な見直しが求められています。
久喜市は公共施設の耐震改修を2015年度までに完了する計画ですが、その設計にあたってバリアフリー化が十分に考慮されているとは言えません。

 たとえば、青葉小学校では職員室が2階にあって、障害を持った児童や保護者が容易に行くこともできません。
これから設計に取りかかり、来年度に改修工事を行う予定ですが、エレベーターの設置は必須要件と言えます。
こうした施設の見直しも進めるよう提言しました。


【一般質問】 横断歩道上に「点字ブロック」=エスコートゾーンの増設を
2013年6月議会、猪股の一般質問 『声と眼』456号 2013/6/21

 視覚障害者の安全な歩行のために、歩道上には点字ブロックの設置が進められてきましたが、交差点などの横断歩道部分には、車の通行の支障になるなどの理由で点字ブロックは設置されていませんでした。
視覚障害者は慣れない場所だと方向を間違えて交差点の対角線を渡ってしまったりすることもあります。
そこで車道の横断歩道部分に設置する点字ブロック(エスコートゾーンと言う)が開発され、県内でも設置が広がっています。
久喜市内では県立久喜図書館前の1か所しか設置されていませんが、市内の視覚障害者が多く利用する道路や公共施設付近などに増設していくよう求めました。
市では今後、当事者や障害者団体の希望を聞きながら設置を進めていく考えです。
エスコートゾーン(車道上に設置された点字ブロックといった方がわかりやすい)は、市内では県立久喜図書館前の横断歩道に1か所だけ、設置されている。

点字ブロックの設置、先進施策に取り組むよう求める
【2月市議会】 道路のバリアフリー基準を定める条例に賛成討論

2013/2/25

 3月19日、2月議会の最終日の本会議で、議案35号「移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める条例」に賛成討論を行いました。


 この条例は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備、すなわち、地方分権を推進する分権一括法が制定されて、それにもとづいて、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」が改正されたことに基づくものです。

 これまでは、「移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める省令」で定められていた、移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準について、各地方自治体が条例で定めることができるようになりました。

 したがって、高齢者、障害者等の移動等の道路のバリアフリー化を、各地方自治体が積極的に自治体の考え方で、つまり久喜市の政策で道路のバリアフリーに関わる条例を充実させ、進めていくことができるようになったのであって、道路のバリアフリーに関わる地方自治の、大きな一歩という意味を持ちます。

 これまで国の基準になかったものも、自治体が必要であると考えれば、言わば上乗せ、横出しという形で付け加えて条例化できることになったわけで、そこにこそ分権一括法の眼目があると考えられます。

 したがって、国の参酌すべき基準は省令で示されているが、単にその条文通りの条例を定めて、省令を久喜市に適用するという規定だけでなくて、たとえば、千葉市や佐倉市、札幌市、京丹後市などでは、参酌すべき基準以上の独自の基準を定めたり、または、規則や指針で、独自基準を定めている自治体もあります。

 私は、本会議の議案質疑で、視覚障害者誘導用ブロックの設置について質疑し、問題提起と要望を行いました。

 もちろんこれらの規定について、全国一律であるべきとする考え方もあるが、こうした道路のバリアフリーをいっそう推進し充実させる施策や設備を積極的に進めることについて、久喜市が独自に基準を設けて設置していっても、参酌すべき基準を犯したり、法令の違反にあたるものではなく、支障はないと考えます。

 今後、この久喜市の条例を、そのバリアフリーという条例そのものの趣旨をいっそう充実させていく方向で、研究、検討するよう要望して賛成します。