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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』591号
2020年5月25日


591号PDFファイル

 『声と眼』
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理科大跡地の活用、調査結果を公表

 東京理科大跡地校舎は、田中前市長のもとで生涯学習センター・子育て支援センターなどの複合施設として2020年にオープンする計画でした。
これに対して梅田市長が、活用計画の全面的見直しを打ち出しました。
市長の考え方は、民間活力の導入を柱として、市内4地区の保健センターの統合移転、子育て支援センター、生涯学習支援センターなどを組み合わせるというもの。
特に、専門学校への貸し出し、起業・創業を目指す事業者へのオフィス貸し出し(インキュベーションセンター)、市民レストランなどの収益事業を目玉としていました。
議会などからは懐疑的な意見が強く出されましたが、市長は昨年、民間コンサルタントに280万円で事業の実現可能性についての調査検討を委託していました。

 2月末に提出された調査報告書では、民間事業者の導入は「利用ニーズが低い」「現実的な施設利用とは考えづらい」「導入は困難」などと否定的な評価がほとんどです。
12事業者に対する参画意向調査では「参画したい」事業者はゼロ。
「条件次第では参画したい」という事業者もありましたが、これは事実上「施設利用料の減免・行政からの補助」など収益性を無視すれば可能性があるかも知れないということです。
結局、「民間の出店者確保は困難」「民間施設での独立採算は難しい」というのが結論です。

 この間、理科大旧校舎の老朽化がいっそう進んでしまっています。
現在の施設が使えるのかを含めて、今後の活用計画策定について、早急に方針を示すべきです。

生活保護の相談が増えている

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、生活不安が増しています。
市役所への生活保護の相談・申請件数は、1月は相談37件・申請16件、2月が相談41件・申請16件、3月は相談37件・申請17件と横ばいでしたが、4月には相談52件・申請20件と増加してきています。
一方、社会福祉協議会でも生活困窮者自立支援の相談窓口を開設しています。
こちらの相談件数も3月の56件から4月には250件へと急増し、緊急生活資金貸付けの申請が130件に達しました。
 緊急事態宣言が長引く中で経済活動はストップし、休業や失業が拡がっています。5月以降、さらに生活困窮や生活保護の相談・申請が急増していくことは確実です。

1人ぐらし75% 高齢・障害・傷病世帯77%

 久喜市の生活保護受給者は、昨年5月の1328世帯をピークに初めて減少傾向に転じ、今年3月は1316世帯(1775人)になっています。
生活保護受給世帯の内、約53%にあたる693世帯が高齢者世帯で、その86%はひとり暮らしです。生活保護受給世帯数が減少する一方で、ひとり暮らしの高齢者の受給者は年々増え続けていて、高齢者が年金だけで暮らしていけない状態に陥っていることがわかります。

久喜市の生活保護の相談、申請、開始
受給世帯数・人数の推移
1年間の合計件数 年度末の実数
年度 相談件数 申請件数 決定
保護開始
生活保護
世帯数
生活保護
人数
2019 479件 201件 154件 1316世帯 1775人
2018 568 242 191 1321 1819
2017 527 236 189 1275 1773
2016 513 239 186 1215 1710
2015 463 217 182 1167 1671
2014 488 214 181 1100 1655

 多くは高齢などで職についていませんが、受給世帯の内の13%は本人か家族が働いています。母子世帯では半数が働いていますが、それでも収入が保護基準以下しかないということになります。また生活保護世帯の77%にあたる1013世帯が高齢者・障害者・傷病者世帯です。働きたくても働けない市民が生活
保護に頼らざるをえないのが現実です。

2020年3月、生活保護世帯の内訳
  世帯数 高齢者世帯 障害者世帯 傷病者世帯  母子世帯 その他の世帯
単身世帯
   (働いている)
998世帯
(77世帯)
597世帯
(14世帯)
134世帯
(21世帯)
119世帯
(3世帯)
  148世帯
(39世帯)
 2人以上の世帯
   (働いている)
318世帯
(91世帯)
96世帯
(6世帯)
28世帯
(7世帯)
39世帯
(9世帯)
62世帯
(30世帯)
93世帯
(39世帯)
合計  1316世帯
(168世帯)

693世帯
(20世帯)
52.7%
162世帯
(28世帯)
12.3%
158世帯
(12世帯)
12.0%
62世帯
(30世帯)
4.7%
241世帯
(78世帯)
18.3% 

★久喜市議会の最大会派・新政久喜が分裂して、新会派・政策の会くきができた。
6月8日の定例議会初日に議長選挙が行われ、委員会などの新人事も決まるが、果たしてどうなるか。★


2019年度の市長交際費は少し減った

  2019年度の市長交際費支出は119万9550円で、18年度から9万円(7%)の削減となりました。
支出額は県内7位ですが、人口比で考えるともう少し減らしてもいいのではないでしょうか(久喜市の人口は県内11番目です)。

 前市長時代には支出額は県内2~3位で、人口120万人のさいたま市よりも多かったこともありました。議会でも再三にわたって削減するよう求めてきて、少しずつ削減が進んできました。
この間、市長が市民団体等の会合に出席した場合に基本的に“祝金”は出さない、飲食付きの会合で市長があいさつだけで退席する場合には事前に飲食の準備を辞退する、弔事に際して香典と生花を出す範囲を狭めたなどの改善が進められてきました。

 県内の市で、市長交際費の支出基準を最も厳格にしているのは所沢市(人口34万人)で、市内の各種団体の会合に祝金は出さない、飲食を伴う場合には会費を市長が自己負担する、葬式等の慶弔費も公費からは支出していません。
草加市(25万人)、上尾市(23万人)なども、交際費支出はできるだけ抑制しており、その成果がはっきり現れています。

人口 2019年度 前年比増減 2018年度
1 川口市 60万 【非公表】 3,921,900
2 熊谷市 20万 1,642,050 +55,850 1,586,200
3 さいたま市 130万 1,362,600 ▲152,300 1,514,900
4 加須市 11万 1,319,140 +47,536 1,271,604
5 春日部市 23万 1,313,602 ▲330,218 1,643,820
6 新座市 16万 *1,271,200 ▲27,000 1,298,200
7 久喜市 15万 1,199,550 ▲90,300 1,289,850
8 入間市 15万 1,160,070 ▲43,030 1,203,100
9 本庄市 8万 1,113,617 ▲127,817 1,241,434
10 鴻巣市 12万 *1,045,000 ▲88,674 1,133,674
11 越谷市 34万 1,013,060 ▲297,260 1,310,320
12 幸手市 5万 998,146 ▲302,174 1,300,320
13 桶川市 7万 922,542 +70,646 851,896
14 深谷市 14万 918,240 +34,020 884,220
15 秩父市 6万 902,267 +5,735 896,532
16 戸田市 14万 893,376 ▲278,562 1,171,938
17 蕨市 7万 849,238 ▲90,846 940,084
18 川越市 35万 834,000 ▲69,858 903,858
19 狭山市 15万 809,984 +52,200 757,784
20 朝霞市 14万 797,170 ▲19,390 816,560
21 富士見市 11万 795,727 ▲15,158 810,885
22 羽生市 5万 786,400 ▲27,300 813,700
23 ふじみ野市 11万 747,286 +47,600 699,686
24 志木市 7万 743,940 +152,080 591,860
25 日高市 5万 743,120 ▲57,640 800,760
26 白岡市 5万 741,000 +125,800 615,200
27 三郷市 14万 726,500 ▲176,840 903,340
28 上尾市 23万 723,700 ▲478,764 1,202,464
29 蓮田市 6万 703,960 +27,800 676,160
30 東松山市 9万 696,289 ▲215,854 912,143
31 北本市 6万 695,276 +11,339 683,937
32 草加市 25万 685,900 ▲129,916 815,816
33 和光市 8万 661,900 +36,600 625,300
34 坂戸市 10万 661,256 ▲28,682 689,938
35 八潮市 9万 651,240 ▲64,360 715,600
36 飯能市 8万 590,434 ▲142,822 733,256
37 鶴ヶ島市 7万 496,000 ▲1,600 497,600
38 吉川市 7万 439,419 ▲219,843 659,262
39 行田市 8万 398,166 ▲228,628 626,794
40 所沢市 34万 221,820 +75,586 146,234
※この表は、秘書課に調査してもらった県内比較を元にして、猪股が作成しました。
 川口市は、県内で飛び抜けて市長交際費の支出が大きいのですが、交際費の支出内訳を公表していません。
*新座市は現在のところ、12月分までしか公表されていないので、昨年1~12月分の支出額を掲載しました。
*鴻巣市は今年1月分までしか公表されていないので、昨年2月~今年1月分の支出額を掲載しました。
※久喜市の毎月の支出の細かい内容は、市のホームページに掲載されています。

新型コロナ感染症対策の緊急要望

 5月18日に、市民の政治を進める会(猪股・川辺・田中)、無会派の田村議員の連名で、市長と教育長に「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急要望書」(13項目)を提出しました。
4月21日、30日に続き、3回目の要望書です。

 市長に対しては、
●新型コロナの影響で失業・失職・収入が大幅に減少した方を、市で臨時職員として緊急に雇用する。
●久喜市でひとり親家庭の児童扶養手当受給世帯に1人3万円給付を行うこととしたが、対象を住民税非課税世帯に拡大して追加給付を行うこと。
●水道料金の基本料金の免除。
●新型コロナ感染症拡大を「災害」と位置づけて、感染者に対する見舞金を支給すること、等を提言しました。
 教育長に対しては、
●今年度の学校給食費の免除。
●小中学校のオンライン学習・オンラインホームルームを拡充し、タブレット端末を追加購入して児童生徒への貸与を拡大すること、等を求めました。

久喜市内にPCR検査センターの誘致を

 埼玉県内で地区医師会の協力を得て、発熱外来・PCR検査センターの設置が進んでいます。
すでに、さいたま市、越谷、川口、川越、春日部、草加など11市に開設され、5月中にさらに10か所以上が決まっています。
しかし久喜周辺の南埼・北葛地域ではいまだに見通しも明らかにされていません。
久喜市で用地や資金を提供して、市内への開設を働きかけるよう求めました。

★市内へのPCRセンターの誘致について、市の健康子ども未来部長は『県と医師会で協議している』とまるで他人事(ひとごと)のよう。
久喜市内での開設を求めたこともなく、働きかける考えもないらしい。★







久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』590号
2020年5月11日


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6月定例市議会の日程
2020年 6月
1 9:00 委員会 議会運営委員会 傍聴できます
8 9:00 【本会議】  開会、議案の上程、提案理由の説明 傍聴できます
12 9:00 【本会議】  一般質問(1) 傍聴できます
15 9:00 【本会議】  一般質問(2) 傍聴できます
16 9:00 久喜宮代衛生組合議会 臨時議会 傍聴できます
17 9:00 【本会議】  一般質問(3) 傍聴できます
18 9:00 【本会議】  一般質問(4) 傍聴できます
22 9:00 【本会議】  議案質疑 傍聴できます
23 9:00 委員会 総務財政市民常任委員会 傍聴できます
24 9:00 委員会 福祉健康常任委員会 傍聴できます
25 9:00 委員会 建設上下水道常任委員会 傍聴できます
26 9:00 委員会 教育環境常任委員会 傍聴できます
30 9:00 【本会議】  委員会の審査報告、討論、採決 傍聴できます

【新型コロナ感染症対策】 市民一律10万円給付金、子育て支援金

 5月1日、新型コロナウイルス感染症対策の緊急対策事業のための、久喜市一般会計補正予算が市長の専決処分で決定されました。
15万3000人の市民に一律10万円の特別給付金は総額で153億140万円です。
オンラインの申請は5月1日からスタートして7日以降に振り込み、郵送の申請書は5月15日に発送されて18日以降に受付開始、市民の銀行口座への給付金振り込みは21日以降に開始される予定です。

 給付が個人でなく世帯ごととされているので、DVの被害者などで「世帯主」と別に暮らしている場合に、受け取れなくなってしまう怖れがあります。
実際に住んでいる住所が住民票と違う場合は、申請書が郵送される前に住んでいる市に届け出れば、子どもなどの同伴者の分も合わせて受け取ることができます。
久喜市にも4月中に数件の届け出がされています。
しかし届け出期間が短かったため届け出が間に合わず、DVなどで逃げている被害者の手元には届かないケースもあると危惧されています。

 国による子育て世帯への臨時特別給付金は、4月分の児童手当の受給者1万7884人に、児童1人につき1万円が支給されます。
総額で1億7884万円です。

収入減の世帯などに、久喜市独自の支援策

(1)ひとり親家庭の内、児童扶養手当受給世帯(対象児童約1400人)に対して1人3万円を給付することを決定し、補正予算に4230万円を計上しました。
振り込みは6月になりそうです。
(2)住民票の写しや税証明等の各種証明書を申請する場合、郵送で行う場合は手数料を免除します。
市役所の窓口で申請した場合は免除にはなりません。
(3)小学校の休校が続いているため、学童保育は午前中から開所しています。
学童保育に通所する児童の昼食を希望する場合は弁当を提供し、1食500円の内、所得に応じて一部または全額を市で補助します。
(4)市営住宅入居者で、コロナ感染拡大の影響で収入が減少している世帯などの家賃を、全額または1/2減免します。

新型コロナ対策 久喜で使える生活支援制度

●収入が著しく減少した場合、市県民税・法人市民税・固定資産税の徴収を猶予します。
●感染して死亡・重篤な傷病や収入が著しく減少した場合、国民健康保険税の2/10~全額を減免、介護保険料は全額または8/10が減免されます。
●給与を得ていた国保加入者が、感染して働けなくなった場合に傷病手当が支給されます。
●上下水道料金の支払いが困難になった場合、徴収猶予制度があります。
(電気・ガス・通信費なども)。
●生活資金緊急貸付け制度。保証人不要・無利子。
限度額10万円または失業者には15万円。
併用もでき、3か月継続で最大80万円まで貸付けます。返済免除制度もあります。
【相談・申請⇒社会福祉協議会】
●住居確保給付金。収入減少して住居を失う恐れがある場合、一定期間の家賃相当額を給付します。
(貸与ではありません)。
【相談窓口⇒社会福祉協議会】
●解雇や雇い止め等で住居を失った方に、埼玉県が県営住宅を提供(低廉な使用料で)しています。


★市民の皆さんへの情報提供はお休みにはできないので、『声と眼』の配布を続けています。
本号の「久喜市独自の支援策」などは、すべて5月7日現在のものです。
大胆な追加支援策を求めています。★

【新型コロナ感染症対策】 新型コロナ感染症対策基金を新設

 久喜市は「医療従事者の支援、中小企業の支援、生活困窮者への支援」に充てる基金を作ることを決定しました。
今後、市民の皆さんに寄付を呼びかけていく予定です。
市の一般会計からも積立金を繰り出すのか、基金の規模や具体的な使途、配分方法などはまだ明らかにされていません。

 基金条例は市長の専決処分で新設されましたが、新たな基金の設置であれば、議会で説明してきちんと審議した上で進めるべきではないでしょうか。

【新型コロナ感染症対策】 市民一律10万円給付金、子育て支援金

 5月1日、新型コロナウイルス感染症対策の緊急対策事業のための、久喜市一般会計補正予算が市長の専決処分で決定されました。
15万3000人の市民に一律10万円の特別給付金は総額で153億140万円です。
オンラインの申請は5月1日からスタートして7日以降に振り込み、郵送の申請書は5月15日に発送されて18日以降に受付開始、市民の銀行口座への給付金振り込みは21日以降に開始される予定です。

 給付が個人でなく世帯ごととされているので、DVの被害者などで「世帯主」と別に暮らしている場合に、受け取れなくなってしまう怖れがあります。
実際に住んでいる住所が住民票と違う場合は、申請書が郵送される前に住んでいる市に届け出れば、子どもなどの同伴者の分も合わせて受け取ることができます。
久喜市にも4月中に数件の届け出がされています。
しかし届け出期間が短かったため届け出が間に合わず、DVなどで逃げている被害者の手元には届かないケースもあると危惧されています。

 国による子育て世帯への臨時特別給付金は、4月分の児童手当の受給者1万7884人に、児童1人につき1万円が支給されます。
総額で1億7884万円です。

収入減の世帯などに、久喜市独自の支援策

(1)ひとり親家庭の内、児童扶養手当受給世帯(対象児童約1400人)に対して1人3万円を給付することを決定し、補正予算に4230万円を計上しました。
振り込みは6月になりそうです。
(2)住民票の写しや税証明等の各種証明書を申請する場合、郵送で行う場合は手数料を免除します。
市役所の窓口で申請した場合は免除にはなりません。
(3)小学校の休校が続いているため、学童保育は午前中から開所しています。
学童保育に通所する児童の昼食を希望する場合は弁当を提供し、1食500円の内、所得に応じて一部または全額を市で補助します。
(4)市営住宅入居者で、コロナ感染拡大の影響で収入が減少している世帯などの家賃を、全額または1/2減免します。

新型コロナ対策 久喜で使える生活支援制度

●収入が著しく減少した場合、市県民税・法人市民税・固定資産税の徴収を猶予します。
●感染して死亡・重篤な傷病や収入が著しく減少した場合、国民健康保険税の2/10~全額を減免、介護保険料は全額または8/10が減免されます。
●給与を得ていた国保加入者が、感染して働けなくなった場合に傷病手当が支給されます。
●上下水道料金の支払いが困難になった場合、徴収猶予制度があります。
(電気・ガス・通信費なども)。
●生活資金緊急貸付け制度。保証人不要・無利子。
限度額10万円または失業者には15万円。
併用もでき、3か月継続で最大80万円まで貸付けます。返済免除制度もあります。
【相談・申請⇒社会福祉協議会】
●住居確保給付金。収入減少して住居を失う恐れがある場合、一定期間の家賃相当額を給付します。
(貸与ではありません)。
【相談窓口⇒社会福祉協議会】
●解雇や雇い止め等で住居を失った方に、埼玉県が県営住宅を提供(低廉な使用料で)しています。

小中学校のオンライン学習の取り組み

 3月から始まった小中学校の臨時休校は5月末まで3か月間に及ぼうとしています。
子どもたちを家庭や地域で孤立させないために、各小中学校では宿題や課題を届けたり、ユーチューブを使った授業の動画配信、オンラインを活用した双方向での朝の会や授業に試行錯誤で取り組みを始めています。

 太田小学校では4月28日から、各クラスごとにWeb会議システムZOOMを使った朝の会を開きました。
学校と各家庭をオンラインで結び、教室のモニター画面にクラスの児童の顔が映し出され、先生から『がんばりたいことは何ですか』の問いかけに、子どもたちが1人1人答えていました。
4月に入ってから2回目の取り組みで、子どもたちにとってクラスの顔合わせは、入学式(始業式)以来3回目になります。
学校や家庭のモニター上で先生や友だちと顔を見ながらの会話は声も弾んで聞こえました。

 課題は、
◆教師のICTスキルにも格差があって、必ずしもスムーズにはいっていません。
校内のチームプレーが不可欠です。
◆学校の設備の関係で、全部のクラスがいっぺんにオンライン授業を展開できる条件はありません。
設備やシステムの拡充が必要です。
◆各家庭の機器もパソコンや保護者のスマホなどさまざまで、インターネット環境がない家もあります。
クラスで2~3人が参加できなかったり、声だけという児童もあります。先生が電話でフォローしたりもしていますが、子どもたちには平等な機会を保障していく必要があります。
ある学校では、家庭で参加できない児童に学校に来てもらって、パソコン室で参加させています。

 市内ではこれまでも、多くの小中学校で教師が作成した授業の動画をユーチューブで配信してきました。
栢間小学校、久喜小学校などいくつかの学校で双方向のオンライン授業を短時間から始めている学校もあります。
太東中学校では連休明けから本格的なオンライン授業をスタートさせる計画です。

 これらの取り組みによって子どもたちの教育を受ける権利(憲法26条)、教育の機会均等の原則(教育基本法4条)が保障されなければなりません。

★教育委員会は全校でオンライン授業を推進するため、、家庭にネット環境のない児童生徒に貸与するために、インターネット接続のできるパソコン(タブレット)を緊急に200台購入する方針です。★