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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』586号
2020年2月17日


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【2月市議会】 小中学校1人1台のタブレット配置へ

 今年度の一般会計補正予算で、市内の全小中学校に情報通信ネットワークを整備するために工事費7億9800万円が計上されました。
2分の1の3億9930万円が国の補助金で、残りの全額を市債でまかない、これにより校内Wi-Fi環境は大きく改善されます。
久喜市では現在、各校49台の児童生徒用タブレットパソコンを配置していますが、学校現場からは実際に授業で使うには足りないという声が上がっていました。
小中学生全員への1人1台のパソコン(キーボード付きタブレット)配置は、今後5年間で進めていく予定です。

 学校ICT環境整備事業で、全国で2318億円の補助金が交付されることになっています。
しかしメンテナンスや更新費用など将来の自治体の財政負担がどうなるのかは不透明です。

【2月市議会】 運転免許証返納者にバス回数券を交付

 高齢者の運転免許証返納を促進するために、久喜市で4月から返納した人に市内バスの回数券6000円分を交付する制度が始まります。
私は2016年3月議会で『免許証返納を促進するために公共交通の無料パスやタクシー券を交付するよう』求め、その後、他の議員からも同様な提案がありました。
4年たってようやく実現することになりました。

 他市の免許返納促進政策は、熊谷市では運転経歴証明書を提示すれば市のバスが無料、行田市などではタクシー券を交付しています。
久喜市も1回限りのバス回数券だけでなく、高齢者が免許を返納しても安心して外出できる仕組みを検討すべきです。

 国では今年から、高齢運転者のサポカー(自動ブレーキなどの安全運転サポート車)購入に最大10万円の補助制度がスタートします。
これまで独自にサポカー補助を行ってきた自治体もありました。
久喜市も国の補助制度に上乗せするなどで積極的に高齢者の運転事故防止対策を進めるべきです。

【2月市議会】 高齢者等のタクシー代補助制度を開始

 市内では朝日バスと大和バスの他、公共交通機関としては、久喜地区の市内循環バス、鷲宮・栗橋と菖蒲地区のデマンド交通(くきまる)などを運行しています。
新年度から新たに交通弱者へのタクシー代補助制度がスタートすることになりました。

 利用登録できるのは75歳以上の高齢者と身体・知的・精神障害者です。
[市内⇔市外]の利用もできます。利用者負担額は、初乗り料金区間、1300円までの区間、2000円までの区間など5段階に分けて、それぞれ600円、700円、1000円などの定額とし、3000円以上の区間は市が1500円を補助して差額は自己負担になります。
市内の全部のタクシー会社が2台ずつを運行し、登録者は予約して利用します。日曜・祝日・年末年始はダメ、利用時間は9時~17時限定です。

 現在のデマンド交通よりも利用区域や運行台数、自由度が拡がりますが、運行台数が限られているので、先約があれば利用できません。
実証実験に対しても『何度も電話したが車が空いてなくて使えない』という苦情がありました。
また障害者割引や福祉タクシー券と合わせて使う場合、利用者負担金の計算が複雑でわかりにくいという声も出ています。

【2月市議会】 障害者施設《くりの木》を増築へ
『声と眼』586号 2020/2/14

 栗橋地区の障害者施設《くりの木》の増築のための設計費428万円が計上されました。
現在は約20名が軽作業やデイケアに通っていますが、市内の他の施設と比べて狭く、作業室も一つしかなくて、もっとゆったり過ごせるスペースが欲しいという声が上がっていました。

 保護者らが市長に、施設の改善を求める要望書を提出してねばり強く交渉してきて、昨年やっと増築方針が決まりました。
障害者用トイレの増設、部屋の配置や広さなど、保護者会と市との話し合いが続けられています。
工事は2021年度に実施されます。

【2月市議会】 2020年度一般会計予算と前年比

歳入 (単位:千円)
2020年度 2019年度 増減 増減率
市税 230億6946万4 228億6150万5 2億0795万9 0.91%
地方譲与税 4億5222万2 3億9600万0 5622万2 14.20%
利子割交付金 1400万0 3100万0 ▲ 1700万0 ▲ 54.84%
配当割交付金 9500万0 1億0500万0 ▲ 1000万0 ▲ 9.52%
株式等譲渡所得割交付金 8000万0 1億1400万0 ▲ 3400万0 ▲ 29.82%
法人事業税交付金 1億5700万0 0 1億5700万0
地方消費税交付金 26億0000万0 26億8200万0 ▲ 8200万0 ▲ 3.06%
環境性能割交付金 6500万0 3200万0 3300万0 103.13%
地方特例交付金 1億5800万0 1億2700万0 3100万0 24.41%
地方交付税 42億4296万6 43億1808万3 ▲ 7511万7 ▲ 1.74%
交通安全対策特別交付金 2115万8 2210万9 ▲ 95万1 ▲ 4.30%
分担金及び負担金 2億8397万8 4億7006万7 ▲1億8608万9 ▲ 39.59%
使用料及び手数料 2億9855万8 3億3127万0 ▲ 3271万2 ▲ 9.87%
国庫支出金 89億1917万3 81億0435万9 8億1481万4 10.05%
県支出金 38億2694万9 34億2357万9 4億0337万0 11.78%
財産収入 1746万3 1668万0 78万3 4.69%
寄附金 1161万1 1211万1 ▲ 50万0 ▲ 4.13%
繰入金 23億0504万2 32億9645万7 ▲9億9141万5 ▲ 30.08%
繰越金 4億00000 4億0000万0 0 0.00%
諸収入 1億207816 11億4008万0 6773万6 5.94%
市債 59億56600 31億8820万0 27億6840万0 86.83%
自動車取得税交付金 0 8850万0 ▲ 8850万0
541億8200万0 511億6000万0 30億2200万0 5.91%
歳出
議会費 3億5268万3 3億5881万8 ▲ 613万5 ▲ 1.71%
総務費 52億9700万0 52億7135万4 2564万6 0.49%
民生費 228億9955万2 214億9100万4 14億0854万8 6.55%
衛生費 42億3036万5 40億4056万1 1億8980万4 4.70%
労働費 1243万9 1344万7 ▲ 100万8 ▲ 7.50%
農林水産業費 8億4387万9 7億1428万3 1億2959万6 18.14%
商工費 2億7707万2 4億9780万9 ▲2億2073万7 ▲ 44.34%
土木費 53億9219万2 61億1129万2 ▲7億1910万0 ▲ 11.77%
消防費 23億0799万3 26億7580万7 ▲3億6781万4 ▲ 13.75%
教育費 79億8158万8 44億8228万9 34億9929万9 78.07%
災害復旧費 4 4 0 0.00%
公債費 42億2824万4 47億2941万2 ▲5億0116万8 ▲ 10.60%
諸支出金 2億5898万9 6億7392万0 ▲4億1493万1 ▲ 61.57%
予備費 1億0000万0 1億0000万0 0 0.00%
541億8200万0 511億6000万0 30億2200万0 5.91%

★老朽化した公共施設の維持更新や統廃合を進める財源にあてるため、新規に「アセットマネジメント基金」の設置が提案された。
目的を明確にして必要な額を積み立てていくべきだろう。★

【2月市議会】 産婦人科誘致、保育園待機児童解消は

 梅田市長はまもなく1期目の折り返し点を迎えます。
以下は新年度予算で注目される事業ですが、多くの問題や課題も抱えています。

◆昨年から産婦人科医療機関の開業支援に6000万円の補助金を出す制度を作ったものの、応募はありませんでした。
新年度も同額の補助金を計上しましたが、助成制度を作っただけで誘致の見込みは立っていません。
◆青葉、栗橋地区等に新規保育園の開設を進めるために、私立保育所施設整備費補助金5億9588万円を計上しました。
昨年は応募がありませんでした。
40年以上前に建設された市立あおば保育園の民間移行をめざしていますが、このままでは老朽化が進むばかりです。
◆保育士人材確保を進めるために、保育士就労支援の補助金500万円。
1人10万円で50人分を計上していますが、2019年度は30人程度にとどまりました。
保育施設や保育士の大幅な拡充を進めていかなければ、待機児童の解消は見込めません。

【2月市議会】 太東中、三箇小のトイレ やっと洋式化

◆三箇小学校のトイレ改修(9012万円)、太東中学校のトイレ洋式化と校舎大規模改造工事(3億5525万円)を実施します。
小中学校6校でトイレ洋式化率が20%以下です。
◆南中学校の老朽化したプール改修を行わず、プール指導は全面的に民間スイミングスクールに委託します(211万円)。
他の学校のプール指導も民間委託を進めるべきでしょう。
◆江面1・2小の統廃合を進め、2021年に“江面小学校”が開校します。
現在の江面第1小学校の校舎等の大規模改造工事(7299万円)を行います。
◆江面小学校の学童保育施設の移転・改修工事に2455万円。来年4月開所の計画です。
◆新学校給食センター建設工事費25億6404万円。
2019~21年度の3年継続事業でセンター整備費合計は46億6022万円の見込みです。

【2月市議会】 久喜駅周辺整備の公約はどうなる

◆梅田市長の公約だった久喜駅西口周辺の再開発やバスターミナル整備などの検討をコンサルタントに委託する費用1150万円を計上。
◆東鷲宮駅東西連絡地下通路のバリアフリー化事業、西口にエレベータやエスカレーター設置 6億4152万円。
◆危険な空き家等の対策計画策定事業 633万円。
◆久喜駅東口大通りの延伸部分の路盤整備に 1億552万円。
しかし青葉けやき通りに接続して通行できるのはまだまだ先の予定です。
◆青毛下早見線を北に延伸して東鷲宮方面と接続する計画で、設計委託費1692万円が計上されました。

【2月市議会】  地球温暖化対策の予算は減額された

◆再生可能エネルギーや省エネ機器などの新エネルギー導入補助金の新年度予算は1400万円で、昨年より100万円の減額となってしまいました。
久喜市が地球温暖化対策に取り組む姿勢が問われています。






久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』585号
2020年2月3日


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2月定例市議会の日程


年1回の休日議会 継続か廃止か

   久喜市議会では市民が本会議を傍聴しやすいように、2009年から年1回の“休日議会”を開いてきました。
毎年2月議会で、施政方針に対する代表質問を日曜日や祝日などに開催していて、数十人の傍聴者があります。
 しかし最大会派の新政から『休日議会廃止』の提案があって、市議会会派代表者会議で協議が行われました。
“廃止”の理由は『インターネット中継をやっているのだから休日議会は必要ない。休日議会をなくせば職員の時間外勤務手当を減らせる』などというものです。
しかし休日議会に出席するのはほとんど管理職なので時間外手当は発生しません。
管理職以外の職員の多くも代休などで対応していて時間外手当は少なくすんでいます。
またインターネット中継で発言者の顔だけを見るのと、実際に本会議場に来て議会全体のようすを見るのとはまったく違いますし、インターネットをできない人もいます。

 市民の政治を進める会や他の会派は休日議会の継続を求めていて、これまでのところ会派間の話し合いはまとまっていません。
そこで来年度以降も継続するか廃止するかを検討するため、まず今年2月24日の休日議会(代表質問)に来た傍聴者の意見を聞くため、アンケートを行うことになりました。


市議会の委員会審議もライブ中継へ

   本会議のインターネット中継は2012年からスタートし、パソコンやスマホからでも見ることができます。
本会議開催当日にはライブ中継で、さらに数日後には中継録画を編集して配信していて、会議日や発言者を検索して見ることもできます。

 市議会ICT推進委員会では、これをさらに拡げて常任委員会の会議もインターネット中継で見られるようにしようと計画中です。
2月議会の委員会で実際にビデオカメラを設置しての“実験”を行って、6月議会からの委員会中継開始を目指しています。


 私たちは政務活動費を何に使ったか

久喜市議会では会派ごとに1人1か月3万円の政務活動費が4半期ごとに交付されています。市民の政治を進める会(猪股・川辺・田中)の第3期=10~12月分の使途報告です。

市民の政治を進める会の使途報告
第3期(10~12月)分

★市民の政治を進める会の支出の領収書等は猪股のホームページから見ることができます。市議会の全会派の支出明細と領収書等は、昨年9月分までが市議会のホームページに掲載されています。★


特別職の期末手当引き上げの根拠は

  昨年の11月定例市議会で、市長や議員の期末手当の支給割合が0.05か月分引き上げられて年間4.5か月分に増額となりました。
年間期末手当支給額の合計は、市長が約516万(5万7420円増)、議員が約221万円(2万4600円増)になります。
これは職員の勤勉手当が引き上げられたので、特別職の期末手当も連動して同じ割合で支給することにしたものです。

 一昨年までは市長と議会の判断だけで引き上げを決めていましたが、私は『職員の勤勉手当の引き上げを特別職にそのまま適用するのではなく、特別職報酬審議会の意見を聞くよう』と求めてきました。
そこで昨年は市長が特別職報酬審議会の招集を決めて、10月に審議会が開かれました。
審議会では、委員から『ほとんどの市で職員と同じように引き上げているので、久喜市も同じでよい』という意見が出て、0.05か月分の引き上げが容認されました。

 しかし職員と特別職の期末手当の支給割合が『ほとんどの市で同じ』というのは間違いです。
県内40市の期末手当の支給割合を比較すると、職員と特別職が同じなのは28市で、約3分の1の市では特別職の支給割合が職員よりも低くなっています。
審議会委員に対しては正確な資料を提供して、公平な審議を求めるべきです。


市職員、議員、市長(三役)の期末手当支給割合(月数)
(年間支給割合 「4.5」は、4.5か月分という意味です)
赤数字は市職員の支給割合と連動していない

○は特別職報酬審議会を開催した市
※は期末手当の引き上げに対する意見を聞いた市
2018年度の
期末手当支給割合
2019年度(改定後)の
期末手当支給割合
一般職 議員 市長 一般職 議員 市長 審議会開催
さいたま市 4.45 3.3 3.35 4.5 3.4 3.4 ○※
川越市 4.45 4.45 4.45 4.5 ○※
熊谷市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5 ○※
川口市 4.45 3.7 3 4.5 3.7 3
行田市 4.45 4.05 4.25 4.5 4.1 4.3
秩父市 4.45 4.4 4.4 4.5 4.45 4.45
所沢市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
飯能市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
加須市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
本庄市 4.45 4.4 4.4 4.5 4.45 4.45
東松山市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
春日部市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
狭山市 4.45 4.2 4.2 4.5 4.25 4.25
羽生市 4.45 4.35 4.35 4.5 4.4 4.4
鴻巣市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
深谷市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
上尾市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
草加市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5 ○※
越谷市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
蕨市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
戸田市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
入間市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
朝霞市 4.45 3.75 4.45 4.5 3.75 4.5
志木市 4.45 4.35 4.35 4.5 4.4 4.4
和光市 4.45 3.3 4.3 4.5 3.3 4.3
新座市 4.45 3.35 3.35 4.5 3.4 3.4
桶川市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
久喜市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5 ○※
北本市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
八潮市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
富士見市 4.45 4.1 3.9 4.5 非公表 非公表 ○※
三郷市 4.45 4.35 4.45 4.5 4.5 4.5
蓮田市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
坂戸市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
幸手市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
鶴ヶ島市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
日高市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
吉川市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5 ○※
ふじみ野市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5
白岡市 4.45 4.45 4.45 4.5 4.5 4.5

★表の数字は期末手当の年間支給割合(月数)を示している。
*は職員と特別職の支給月数が連動していない。○は審議会を開催し、※は期末手当についても意見を聞いている。★


埼玉レインボーパレードに参加

1月25日に川越で、LGBTなどの性的マイノリティの権利や、あらゆる差別の解消を訴える「さいたまレインボープライド2020」が開催され、私も参加しました。朝9時過ぎには、会場のウェスタ川越の広場に思い思いの格好をした人々が集まってきて、埼玉で初めてのレインボーパレードに出発しました。手に手に性の多様性を表現した虹色の旗を振り、『自分らしくありのままに生きよう』『ハッピープライド』と呼びかけながら、川越駅西口までを1時間くらいをかけて往復しました。参加者は300人くらいだったでしょうか。埼玉で初めてのパレードで、報道のカメラがずらりと並び、歩道からもたくさんの拍手が寄せられました。