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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』456号
2013年 6月24日
『声と眼』
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小中学校を「3学期制で統一」へ

 市内の小中学校では久喜地区が2学期制、それ以外の地区は3学期制を実施しています。
合併前の久喜市では、通知表の回数や始業式、終業式を減らして授業時数を増やし、先生方の負担を減らすことを目的に2学期制を導入しました。
しかし2学期制は日本の季節や生活リズムに合っていない、学期の途中に長期休みが入ることによって子どもの学習の継続が途切れてしまう、評価の回数が少ないので子どもの学習の意欲付けが弱くなる、市内小中学校の統一的行事の際に支障となりかねないなどの問題点が指摘されています。
特に評価(通知票)の回数が少ないので受験に不利になるのではないかとも言われてきました。

 教育委員会では、市内の各地区の学期制を統一するために一昨年から「学期制検討委員会」を設置して協議してきていましたが、6月5日に「意見書」が提出されました。

 意見書では「久喜市の学期制については3学期制を実施することが望ましい」と明記され、今後、教育委員会は久喜地区の2学期制を3学期制に移行させていくことになります。
3学期制が望ましいと判断した理由は、「確かな学力を育むためには、学習状況の評価の区切りを短くし、長期休業ごとに、児童生徒に評価を伝えて、学習に対する目的意識を持たせ、学習意欲を高めることがより有効である」「市内保護者アンケートにおいても、長期休業前に区切りがつくことや評価の回数が多いこと、日本の季節感に合っている等の理由から、
3学期制を望む意見が2学期制を望む意見を上回ている」などとしています。

休み減らして授業日数を増やすの?

 意見書には「2学期制の利点も取り入れた新しい3学期制」という文句が書き込まれました。
ただしその具体的な中身は説明されていません。
これまで久喜地区以外ではずっと3学期制を実施していますが、必要な授業時数も確保できていて、児童生徒の学習にも問題は出ていません。また意見書では、授業時数を増やすために長期休業の短縮、開校記念日や県民の日に授業を実施、土曜日の授業実施なども提案されています。
授業時数を増やして学校にゆとりをもたらす(?)というのですが、休みを減らして授業日数を増やすのが「新しい3学期制」なのでしょうか。

 学期制検討委員会は2年間をかけて「3学期制での統一」というあたりまえの結論に到達したのですから、教育委員会は久喜地区の2学期制を速やかに3学期制に戻すことが必要です。
授業時数の確保、先生方が子どもと向き合う時間の確保、評価のあり方の検討などは、各学校の現場での創意工夫と努力にゆだねるべきです。

刈谷、結城、久喜で災害時相互応援協定

 久喜市はこれまで結城市と災害時相互応援協定を締結していましたが、今年6月にはさらに愛知県刈谷市との間でも「相互応援協定」に調印しました。
結城市が刈谷市と協定を結んでいるので、久喜もそれに加えてもらったものです。
災害時には、食料・飲料水・生活必需物資や資機材の提供、被災者の救出・医療・防疫・施設の応急復旧に必要な資機材・物資の提供、応急対策や復旧に必要な職員の派遣などを行うことになります。

野辺地町と友好都市提携を提案

 6月定例市議会に、青森県野辺地町と「友好都市」の提携をする議案が提案されました。
野辺地町は青森県の下北半島の付け根にある人口1万4550人の町です。
合併前から菖蒲町と友好都市を結んで菖蒲産業祭などに参加してきており、久喜市民まつりにも野辺地特産のホタテが出品されているので、市民にもおなじみになっています。

★6月議会でも、本会議中にたびたび携帯電話の着信音が鳴り響いています。会議中は電源を切るのが常識なのに、最低限のマナーも守れない議員が『道徳教育の強化を』なんて語ってもねえ…。★

猪股市議の一般質問

【一般質問】 子どもたちを放射能から守るために
申請に基づいて給食の変更も認める

 小中学校の保護者から学校給食食材料の放射能に対する不安の声があがっています。
できるだけ放射能汚染を避けるために、汚染の心配のある食材料を使わないことや、汚染の恐れのある食材料を食べさせないように求める声も出ています。

 久喜市では、子どもたちのアレルギーがある場合に、保護者からの申請に応じて弁当の持参や牛乳の停止などの対応を行っています。
それと同様に、放射能汚染の不安に対しても、保護者からの申請に基づいて給食内容の変更を認めており、今年度は小中学校でのべ17人、保育園でも1人の児童生徒に、牛乳の停止などの対応を認めています。

 しかし1月にアレルギー対応について保護者に配布した文書には、「放射能の不安」を理由とした場合も内容の変更を認めることは書かれていません。
それでも実際には、保護者から「放射能の不安」を理由とした変更の申請が出されれば“アレルギーに準じて”対応してきています。

 そこで今後は、保護者に対して「食材料の放射能の不安」を理由とした申請も認めることをきちんと知らせていくように求めました。
教育委員会では今後、保護者に配布する献立表などで「放射能の不安」を理由とした変更も認めていることをお知らせする、来年度は1月に配布する文書で保護者に周知していくと答弁しました。

プール清掃の際の配慮を求める

 プールシーズンに備えて5月末ごろから学校プールの清掃が行われますが、昨年からたまった水や汚泥の放射能汚染も心配されています。
保護者からは清掃の際に子どもたちにできるだけ被ばくをさせないための配慮を求める声も出ています。
教育委員会では、清掃の方法は学校長の判断で決めるように指導していますが、今年は
◆すべて大人だけで清掃した学校が1校、
◆たまった水を流した後の汚泥除去などの大まかな清掃を教職員やPTAがやった後で、仕上げを子どもたちにさせた学校が14校、
◆最初から子どもたちにやらせた学校が13校あったことが明らかにされました。

 教育委員会は清掃の前に、プールの水面や汚泥から1pの空間放射線量を測定して、いずれの学校も除染基準である1マイクロシーベルト以下だったので安全を確認したと言っています。
しかし清掃の際には汚泥や水に直接触れるわけですから、本来なら空間放射線量ではなくて、汚泥やたまった水自体に放射性物資が入っているかどうか検査するべきです。
近隣自治体では三郷市や吉川市は清掃前と後の水を放射性物質検査を行っています。
久喜市の教育委員会でも来年はこうした検査を行うよう求めました。

【一般質問】 横断歩道上に「点字ブロック」=エスコートゾーンの増設を

 視覚障害者の安全な歩行のために、歩道上には点字ブロックの設置が進められてきましたが、交差点などの横断歩道部分には、車の通行の支障になるなどの理由で点字ブロックは設置されていませんでした。
視覚障害者は慣れない場所だと方向を間違えて交差点の対角線を渡ってしまったりすることもあります。
そこで車道の横断歩道部分に設置する点字ブロック(エスコートゾーンと言う)が開発され、県内でも設置が広がっています。
久喜市内では県立久喜図書館前の1か所しか設置されていませんが、市内の視覚障害者が多く利用する道路や公共施設付近などに増設していくよう求めました。
市では今後、当事者や障害者団体の希望を聞きながら設置を進めていく考えです。

「放射能から子どもたちを守る会・久喜」の集まり

『何となく心配…、でもどうしてよいかわからない』って考え込んでないで、
まず集まって情報交換から始めませんか。
1人ひとりの思いを出し合いましょう。
ご自由にご参加ください。

  ◆6月27日(木) 午前10時〜
  ◆ふれあいセンター久喜2階・ボランティア室


次回:7月24日(水) 午前10時〜

          問い合わせ 090-3547-1240(猪股)

★6月議会の一般質問は33人中の26人でした。★
飛翔/井上、鈴木、鈴木、盛永、梅田、青木、松村、並木、宮ア、大谷
政策会議/春山、石川、内田、富澤、園部、猪股
公明党/齋藤、岡崎、戸ヶ崎、 矢崎、足立(5人全員)
共産党/ 木村、杉野、石田、渡辺
無会派/ 田村

久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』455号
2013年 6月 3日
『声と眼』
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【6月市議会】 一般会計補正予算など17議案


 5日から定例市議会が始まります。一般会計補正予算のおもな事業は−。

◆学校図書館の蔵書の管理をデータベース化し、貸し出しをカードで行うための費用6332万円。これまではデータベースもなかったんですね…。
◆鷲宮団地で、高齢者家庭訪問、健康チェック、運動プログラム、配食サービス等の健康長寿事業550万円。
ほぼ全額を埼玉県が負担して各市で実施するモデル事業です。
鷲宮団地は2259世帯の内一人暮らし高齢者世帯が477世帯、人口3964人の内で65歳以上の住民が1216人(高齢化率30.7%)を占めています。
久喜市全体の高齢化率23.3%と比べても高齢化が進んでいます。
久喜市の将来をみすえて事業を進めていく必要があります。

【6月市議会】 久喜市教育振興基本計画を提案

 「久喜市教育振興基本計画」が提案されました。
昨年6月から市民参加の策定委員会に諮問して審議してきました。
基本目標に、(1)人間形成の基礎を培う幼児教育の充実、(2)「総合的な人間力」を育成する学校教育の充実、(3)信頼される学校づくり、(4)人権を尊重した教育の推進、(5)豊かな生き方を築く生涯学習の推進、(6)歴史・文化の継承と活用、(7)生涯にわたるスポーツ・レクリエーション活動の充実を掲げました。
各施策で、2017年までの5年間の目標数値を設定して、市民参画、定期的な点検・評価を実施していくとしています。

学校給食のアレルギー対応は274人

 市の教育委員会では、1月ごろに保護者に対して「食物アレルギー等に対する学校給食の対応について」という通知を配布し、児童・生徒がアレルギー等を理由として学校給食の提供についての“配慮”や内容の変更が必要な場合は2月までに申請書を提出することになっています。

 久喜市で対応しているアレルギー対策は、
◆詳細献立の配布、
◆牛乳の停止、
◆牛乳のみ提供する、
◆給食の停止(一部または全部弁当持参)ですが、
その他、◆パンとデザートについては乳製品や卵を使用しない代替食品を提供しています。

 今年度、保護者からの申請で、給食の変更を対応しているのは小学校20校、中学校10校で、詳細献立の配布89人、弁当持参7人、一部弁当持参41人、牛乳のみ提供2人、牛乳の停止81人、パン代替食20人、デザート代替食34人です(のべ人数)。

 他の食材料についても代替食を調理して提供すべきですが、まだそこまでは対応できていません。

放射能を理由にした変更は16人

 福島第1原発の事故で放射性物質が東日本を中心に拡散し、食品による子どもたちの内部被ばくが危惧されています。
市では、学校給食や保育園の給食の食材料の産地を公表、毎日、市内各地区の3〜9品目の食材の放射性物質検査を実施、その結果を市のホームページに公開しています。
さらに丸ごと一食分の検査も実施しています。

 さらに市では、食材料への放射性物質の影響を心配する保護者に対しては、アレルギーの対応に準じて給食内容の変更の申請を受けています。
市内で今年度、放射能を理由として給食内容の変更をしているのは、小中学校合わせて9校で、詳細献立の配布が1人、給食の停止(弁当持参)1人、牛乳の停止が15人となっています。

 教育委員会では、「放射能を理由とした変更」は、申請があれば認めてきていますが、積極的には知らせていません。
保護者に配布する通知に、放射能の心配を理由とした給食変更も、アレルギー対応と同様に認めることを明記するべきです。

学校の放射線量の推移に注意が必要


 久喜市では、小中学校や幼稚園、保育園、通学路や公共施設などで定期的に放射線量の測定を続けています。
2011年の原発事故後は1μSv/h(マイクロシーベルト毎時)に近い施設も多かったのですが、最近はほとんどの測定地点で 0.1μSv/h以下に下がって安定しています。

 また一昨年には小中学校などでは校舎や体育館の雨どいの下などで相次いで“ホットスポット”が見つかり、5校で除染作業も行いました。
昨年春の測定でも3校で 0.8を超えて「要観察」とされました。
その後はやや低減傾向にありましたが、今年2月の測定で昨年秋よりも上がってきている地点が出ていることがわかりました。

 一昨年の事故直後に放出され関東一円に拡散した放射性物質は、同じところにとどまっているわけではありません。
地表面から細かい土や粉塵といっしょに風などによって舞い上がって再び降り注いだり雨で流されて、移動し続けていると言われます。
今のところ、放射線量は一昨年に比べれば低いので除染対象にはなっていませんが、今後も引き続き測定を続けていく必要があります。
各小中学校のホットスポットの測定値(各学校における最高値)
単位 マイクロシーベルト/時
(1) 2011年11月 (2) 2012年3月 (3) 2012年7〜8月 (4) 2013年2月



久喜小学校 0.82 0.257 0.252  ↑ 0.336
太田小学校 0.497 0.157 0.155  0.316
江面第一小学校 0.424 0.289 0.177 ↑ 0.314
江面第二小学校 0.511 0.165 0.144 0.19
清久小学校 0.197 0.19 0.155 0.187
本町小学校 0.569 0.462 0.376 0.322
青葉小学校 1.582 0.658 0.369 0.431
平成23年12月19日、雨どい下3か所除染実施済み。除染後1.582μSv/h→0.146μSv/h
青毛小学校 0.795 (要観察) 0.802 0.312 0.403
久喜東小学校 (要観察) 0.900 0.143 0.112 ↑ 0.282
2011年12月28日(2回目1.014μSv/h)、雨どい下1か所除染実施済み。除染後1.014μSv/h→0.097μSv/h
久喜北小学校 0.431 0.184 0.298 0.334
久喜中学校 0.347 0.59 0.340 0.425
久喜南中学校 0.312 0.35 0.207 0.196
久喜東中学校 0.215 0.106 0.283 0.342
太東中学校 0.587 0.183 0.206 ↑ 0.319
中央幼稚園 0.16 0.138 0.252 0.258



菖蒲小学校 0.645 0.595 0.262 ↑ 0.364
小林小学校 0.409 0.267 0.367 0.366
三箇小学校 0.497 0.407 0.287 0.369
栢間小学校 (要観察) 0.991 0.603 0.236 0.303
2011年12月28日(2回目1.013μSv/h)、雨どい下1か所除染実施済み。除染後1.013μSv/h→0.210μSv/h
菖蒲東小学校 0.59 0.57 0.335 0.425
菖蒲中学校 0.364 0.379 0.122 ↑ 0.367
菖蒲南中学校 0.934(要観察) 0.149 0.274 ↑ 0.44
2011年12月28日(2回目1.025μSv/h)、雨どい下1か所除染実施済み。除染後1.025μSv/h→0.169μSv/h



栗橋西小学校 0.379 0.588 0.19 ↑ 0.425
栗橋南小学校 0.77 0.768 0.365 0.221
栗橋小学校 0.648 (要観察) 0.825 0.365 0.387
栗橋東中学校 0.789 0.681 0.395 ↑ 0.577
栗橋西中学校 1.582 0.488 0.173 ↑ 0.356
2011年12月29日から平成24年1月7日、体育館周辺除染実施済み。除染後0.077μSv/h〜0.171μSv/h
栗橋幼稚園 0.126 0.038 0.038 0.048



鷲宮小学校 0.551 0.703 0.327 0.264
桜田小学校 1.013 0.563 0.378 0.449
2011年12月19日、雨どい下2か所除染実施済み。除染後1.013μSv/h→0.149μSv/h
上内小学校 0.498 0.508 0.319 0.4
砂原小学校 0.51 0.354 0.229 0.203
東鷲宮小学校 0.554 0.63 0.13 ↑ 0.32
鷲宮中学校 0.625 (要観察) 0.804 0.292 0.322
鷲宮東中学校 0.122 0.083 0.147 ↑ 0.442
鷲宮西中学校 0.189 0.375 0.119 ↑ 0.412

東電は損害賠償請求に応じるべきだ
『声と眼』455号 2013/6/2

 久喜市は、福島第1原発の事故で放射線量の測定や学校給食の検査など、昨年7月までに市が放射能対策で支出した費用1140万円を、東京電力に損害賠償請求しています。
これに対して東電は、賠償金額を一方的に65万円と算定し、今年4月に市に入金されました。
これは市の学校給食の放射性物質検査に要した費用だけにすぎません。

 市では引き続き全額を賠償請求をしていく方針です。さらに昨年以降、これまでに支出した費用についても早急に請求していくべきです。
 
市の請求額 東電の賠償
放射線量測定 322万2266円
放射性物質検査費用 235万3470円 65万5612円
除染費用 15万0480円
その他 568万1246円
合 計 1140万7462円 65万5612円

★久喜市が昨年7月までに放射能対策に支出した総額は2504万8225円。国からの復興対策交付金などで補填された1364万763円を差し引いた金額が1140万7462円である。★

「放射能から子どもたちを守る会・久喜」の集まり

『何となく心配…、でもどうしてよいかわからない』って考え込んでないで、
まず集まって情報交換から始めませんか。
1人ひとりの思いを出し合いましょう。
ご自由にご参加ください。

  ◆6月27日(木) 午前10時〜
  ◆ふれあいセンター久喜2階・ボランティア室


次回:7月24日(水) 午前10時〜

          問い合わせ 090-3547-1240(猪股)
 【5月の例会から】

◇学校プール汚泥の放射能の心配や、いきなり子どもたちに清掃させてだいじょうぶか、
まず先生方や大人がやるべきではないのかなどの意見が出されました。


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