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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』426号
2011年 10月17日
『声と眼』
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久喜地区と宮代に「ごみ指定袋」、衛生組合議会で議論

 「衛生組合だより」10月号に、『指定袋によるごみの排出が決定』というお知らせが掲載されました。
旧久喜市と宮代町で、燃やせるごみと燃やせないごみに、有料の指定袋を義務付けるという内容です。
当局は「ごみ処理の有料化ではないので、議会の決定は必要ない。規則の改正(管理者=久喜市長の決定)だけで実施できる」としていますが、住民にとっては有料化と同じことです。

 合併前の久喜宮代衛生組合では、ごみは透明または半透明の袋(レジ袋も可)で出すことになっていましたが、旧菖蒲・栗橋・鷲宮ではもともと指定袋が決められていました。
合併に伴うごみ排出方法の統一で、この「指定袋方式」が旧久喜市と宮代町にも導入されることになります。

 衛生組合では有料の指定袋を義務付ければごみの量が減ると言っています。
しかし、燃やせるごみと燃やせないごみの量を住民1人1日あ当たりで比較すると、菖蒲地区では535g、栗橋・鷲宮地区では603gに対し、久喜・宮代地区では430gです。
これまで指定袋など使っていなくても久喜と宮代はすでに他地区より20〜30%も少ないのですから、今さら指定袋にしたからといってこれ以上の減量ができるというものでもありません。
実際、10年前から指定袋を使用してきた菖蒲や栗橋・鷲宮地区では、いったん減っても数年後にはまた増えていて、指定袋によってはごみを減らせないことははっきりしています。

これまで、菖蒲地区の1年間の袋購入費は1世帯平均で1581円、栗橋・鷲宮地区は1630円でした。久喜地区と宮代町でも指定袋になれば、衛生組合全体の1年間の指定袋負担総額は1億円を超えることになります。
袋の代金はすべて製造販売業者の収入で、衛生組合には1円も入りません。

 燃やせないごみも指定袋でということは、ラジカセや炊飯器などの小型家電、一斗缶もいちいち指定袋に入れるというばかげたことになります。

指定袋に反対」の請願は否決されてしまった

 これに対して、市民から「指定袋の導入に反対する請願」が提出されました。
10月17日の衛生組合議会で審議されましたが、賛成少数で不採択となりました。
(採決では内田議員が退席=棄権)

賛成 5人… 久喜市:猪股、木村〔共産〕  宮代町:金子、宮原、加藤〔共産〕
反対 7人… 久喜市:戸ヶ崎〔公明〕、鈴木(松)、鎌田、上條、梅田、大鹿〔5議員とも飛翔〕   宮代町:角野〔公明〕

ごみ指定袋導入に反対する請願

 旧久喜市及び宮代町は、他紙に先駆けごみの減量化・資源化に取り組み、燃やせるごみを最小限に減らす努力をし、リサイクルを推進し、最終処分場での埋め立て量を減らしてきました。

 旧久喜宮代衛生組合の取り組みは一定の効果を上げ、市民の理解と協力を得、全国的にも高い評価を得て、全国から視察に訪れる団体も多いことは、私たちの誇りでもありました。

 今回、久喜市の合併にともない家庭ごみの搬出方法を統一する目的で、全久喜市と宮代町に「ごみ指定袋」が導入されるもようですが、これまでのごみの減量化に反する指定袋の導入をやめていただきたくお願い申し上げます。

 現在指定袋を使っている地域におきまして、ごみ指定袋の中にレジ袋に入ったごみを入れている状態が多く見られます。
指定袋を使わず、レジ袋のままごみを出すことでごみが少なくなります。

久喜宮代衛生組合管内すべてで、ごみ指定袋導入をやめてください。

 なお、菖蒲清掃センターならびに八甫清掃センターにおいて、指定袋年間負担額が菖蒲地区1581円、八甫地区1630円となっています。

 全久喜市世帯数と宮代町世帯数を合計すると74600世帯を超えます。

 年間負担額を計算しますと合計で毎年1億円を超える額がごみの指定袋に消えることになり、ごみが増え、焼却灰が増え、最終処分の処分量が増えることを申し添えさせていただきます。

請願者 矢野裕美 他3050人
紹介議員 猪股和雄     

★宮代町議会では9月28日に「早急な導入に反対する意見書」を賛成7、反対6で採択しました。
衛生組合管理者=田中久喜市長はこれをも無視して「指定袋」を強行実施するのでしょうか。★


いのまた和雄の一般質問


道路照明のいっせい消灯は何のため

 東日本大震災以降、“電力不足”に対応して節電対策が取り組まれました。
久喜市では、青葉・栗原・青毛・東・吉羽、西側の市道1号線と北の主要道路10路線などの道路照明灯を消灯しましたが、地域全体が真っ暗になってしまい、住民からの苦情で消灯を取りやめた地区もありました。

 しかし本当にこれほどの道路照明灯の消灯が必要だったのかは疑問です。
電力不足対策が必要だったのは午後の電力使用量のピーク時だけでしたが、久喜市では実際には必要もない節電で、住民の安全にとって必要な照明を消してしまいました。
そこで必要な箇所については直ちに道路照明灯の消灯をやめるよう求めました。

 答弁によると、7月1日から全部で301灯を消灯しました。
しかしその後、交差点や横断歩道の付近、防犯灯を兼ねた道路照明灯など、消灯箇所の見直しを行い、9月の時点で消灯を続けているのは210灯ということでした。
当局は「防犯、通行の安全等、地域の要望があった箇所については再点灯していく」と答弁しました。

 実際には電力不足には関係ないのに、経費節約のために『15%節電』のかけ声に便乗して消灯してしまったのではないでしょうか。


ごみ指定袋導入の根拠はデタラメ

 久喜宮代衛生組合で計画している「指定袋方式」について、久喜市の見解をただしました。

 環境経済部長が「久喜宮代衛生組合に確認したところ」と前置きして答弁しましたが、衛生組合の処理世帯数の80%は久喜市民であり、管理者の田中久喜市長が決定しているのですから、こうした第三者的な答弁自体が当事者としての自覚を欠いたものと言わざるをえません。

 部長は「白色や色付きのレジ袋でのごみ出しが増えている。中身が見えないので分別されていない。草などが大量に出される。近隣市町のごみが久喜市内の集積所に投げ込まれているので、これらを防止するために指定袋にする」と答弁しました。
しかしこの答弁は、これまで旧久喜市と宮代町が指定袋など使わなくても分別を徹底し、大幅なごみ減量を実現してきた努力と実績を無視したものと言わざるをえません。
また指定袋にしたとしても、市外からのごみの投げ込みがなくなるとは考えられません。
これまでは分別が不十分なごみがあった場合、地域の住民が再分別して手持ちのレジ袋などを使って出し直していましたが、今後は自分で有料で買った指定袋を使って出し直せとでも言うのでしょうか。

 また部長からは、「住民1人あたりのごみの量が、久喜市と宮代町がやや多い」という答弁もありました。
これは本来は「ごみ」だけの量で比較するべきなのに、意図的に「ごみ+資源」の総量で比較して、旧久喜市と宮代町の排出量が多いと強弁するデタラメな説明です。
旧久喜市と宮代町は分別が徹底していて資源として出す量が多いので、「ごみ+資源」の1人1日あたりの排出量で菖蒲や栗橋、鷲宮地区を上回るのは当然です。
資源回収量が多いのは分別を徹底していることの表れであって、むしろ評価されるべきことです。

 生活系(家庭系)ごみの内訳
人口(人) 可燃+不燃ごみ(年間) 1人1日 資源収集(年間) ごみ+資源(年間)有害ごみ・粗大ごみも含む
1人1日
久喜宮代清掃センター 105,033 16,459トン 429g 9,861トン 26,603トン 694g
菖蒲清掃センター 20,841 4,067トン 535g 790トン 5,049トン 664g
八甫清掃センター(栗橋・鷲宮) 64,783 14,254トン 603g 1,760トン 16,290トン 689g


久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』425号
2011年 10月 3日
『声と眼』
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久喜の水道はなぜこんなに高いのか

 市議会で来年4月からの水道料金の値上げが可決されることが確実となりました。【4日に採決】

 合併前は、特に旧栗橋町の水道料金が飛び抜けて高く、他の3市町も県内で高い方に位置していました。
合併による“規模の効果”で少しは引き下げられるのではないかと期待されていましたが、逆に、今回の料金改定で久喜・菖蒲・鷲宮地区で値上げになるばかりか、栗橋地区でも使用水量の少ない世帯ではかえって高くなります。

 値上げの最大の理由は将来へ向けた設備投資と借金返済です。
2012〜21年の10年間の配水管や浄水場設備更新、新規設備建設などの設備投資計画は総額で137億円にものぼります。
また2011年度末の企業債=借金残高は46億円ですが、10年間で30億円を一挙に返済して、21年度末には17億円と3分の1以下にまで減らす計画です。
結局、10年間の水道料金収入330億円の半分以上は設備投資と過去の借金返済に充てられることになります。

 2011年度末の現金残高=累積黒字見込みが27億円もあって、今後これほど巨額の設備投資を続けてもなお、余剰金による繰越額は2021年度末には28億円に増える見通しです。
年間財政規模が37〜38億円程度の久喜市の水道事業会計で、今後10年間の設備投資の規模や借金返済計画、内部留保の見積もりはあまりにも過大です。
これほどに大幅な“儲け”を生む過大な値上げを行って、その余剰金を市民のために使わないで“埋蔵金”をため込むような財政運営は容認できません。

平成21年度の水道料金の一覧表
13mm管 20mm管
高い順 1か月*20m3 2か月*40m3 高い順 1か月*20m3 2か月*40m3
1 皆野・長瀞 3507 7014 1 寄居町 7917 15834
栗橋 3171 6342 2 皆野・長瀞 4557 9114
2 さいたま市 3139 6278 3 加須市 3921 7842
3 桶川・北本 3076 6152 4 白岡町 3556 7112
4 神川町 3040 6080 5 越生町 3465 6930
鷲宮 2992 5984 6 ときがわ町 3412 6824
5 寄居町 2987 5974 7 さいたま市 3339 6678
6 越生町 2940 5880 8 久喜市 3234 6468
7 鴻巣市 2919 5838 栗橋 3171 6342
8 上尾市 2845 5690 9 秩父市 3150 6300
8 久喜市 2845 5690 10 桶川・北本 3139 6278
10 伊奈町 2835 5670 11 横瀬町 3045 6090
10 横瀬町 2835 5670 旧久喜市 3045 6090
12 ときがわ町 2803 5606 12 神川町 3040 6080
菖蒲 2783 5566 鷲宮 2992 5984
13 加須市 2729 5458 菖蒲 2982 5964
旧久喜市 2709 5418 13 鴻巣市 2919 5838
14 秩父市 2677 5354 14 八潮市 2887 5774
14 杉戸町 2677 5354 15 上尾市 2845 5690
14 越谷・松伏 2677 5354 16 伊奈町 2835 5670
17 白岡町 2676 5352 17 杉戸町 2730 5460
18 行田市 2646 5292 18 行田市 2719 5438
19 蓮田市 2575 5150 19 坂戸・鶴ヶ島 2719 5438
20 春日部市 2562 5124 20 川口市 2698 5396
21 坂戸・鶴ヶ島 2541 5082 21 越谷・松伏 2677 5354
22 幸手市 2520 5040 22 蓮田市 2630 5260
23 熊谷市 2467 4934 23 幸手市 2625 5250
24 八潮市 2415 4830 23 小鹿野町 2625 5250
25 小川町 2373 4746 25 春日部市 2562 5124
26 草加市 2362 4724 26 熊谷市 2520 5040
26 蕨市 2362 4724 26 志木市 2520 5040
26 吉川市 2362 4724 28 鳩ヶ谷市 2436 4872
26 宮代町 2362 4724 29 小川町 2425 4850
30 羽生市 2310 4620 30 吉見町 2415 4830
30 入間市 2310 4620 31 日高市 2410 4820
30 滑川町 2310 4620 32 宮代町 2404 4808
33 深谷市 2268 4536 33 草加市 2362 4724
34 吉見町 2257 4514 33 蕨市 2362 4724
35 小鹿野町 2257 4514 33 吉川市 2362 4724
36 鳩ヶ谷市 2215 4430 36 入間市 2362 4724
37 志木市 2184 4368 37 深谷市 2336 4672
38 鳩山町 2184 4368 38 羽生市 2310 4620
39 川口市 2163 4326 38 滑川町 2310 4620
40 狭山市 2152 4304 38 狭山市 2310 4620
40 富士見市 2152 4304 41 鳩山町 2289 4578
42 日高市 2100 4200 42 新座市 2257 4514
43 毛呂山町 2068 4136 43 毛呂山町 2247 4494
44 川越市 2047 4094 44 富士見市 2226 4452
44 新座市 2047 4094 44 所沢市 2226 4452
44 三郷市 2047 4094 46 朝霞市 2205 4410
47 所沢市 2037 4074 47 川越市 2184 4368
48 美里町 1960 3920 48 飯能市 2152 4304
49 朝霞市 1942 3884 49 本庄市 2142 4284
50 嵐山町 1890 3780 50 三郷市 2047 4094
51 川島町 1876 3752 51 美里町 2040 4080
52 ふじみ野市 1850 3700 52 ふじみ野市 2000 4000
53 飯能市 1837 3674 53 戸田市 1963 3926
53 東松山市 1837 3674 54 川島町 1936 3872
53 三芳町 1837 3674 55 和光市 1897 3794
56 本庄市 1816 3632 56 嵐山町 1890 3780
57 上里町 1764 3528 56 三芳町 1890 3780
58 和光市 1747 3494 58 東松山市 1837 3674
59 戸田市 1669 3338 59 上里町 1806 3612
平均 2369 4738 平均 2629 5258

いのまた和雄の一般質問


市の公共施設に太陽光発電の設置を

 久喜市ではこれまで、久喜小学校、緑風館、ふれあいセンター、本町3丁目の道路脇、市役所車庫棟など9つの公共施設に太陽光発電システムを設置してきました。昨年度の発電量は11万2900kW、売電実績は1万4938kWで38万1144円でした。

 これらの中で西公民館、総合体育館など4施設は売電していませんが、休館日などもあるのにすべて施設で使っているというのは不可解です。
一方、南中は17年度まではわずかながら売電していたのに、現在では東電と売電契約を結んでいません。
菖蒲給食センターは発電メーターも設置してなくて、いったい何のために太陽光発電システムを設置しているのかわかりません。
−市で毎年発行している『久喜市の環境』には「太陽光発電システムを設置した」と書かれていますが、その活用や効果については触れられていません。
せっかく税金を使って設置してきたのに、これでは久喜市の環境政策は“環境に配慮している”というポーズだけと批判されても仕方ありません。

 今後は公共施設に設置した太陽光発電システムによる発電量や売電量をきちんと把握して、久喜市が地球温暖化防止やCO2削減のためにどのように貢献してきたのか、市が正当に評価して市民に報告するよう求めました。

 また太陽熱温水器は太陽光発電よりもエネルギー効率がいいと言われていますが、公共施設ではふれあいセンター、偕楽荘、ひまわり保育園の3か所に設置されています。
雨水貯留施設は、ふれあいセンター、偕楽荘、西公民館、東公民館、久喜北小、南中の6施設に設置され、トイレの排水や庭木や芝生への散水に利用しています。

 こうした太陽光発電システム、太陽熱温水器、雨水貯留施設などを、今後は市のすべての公共施設に計画的に設置していくよう提案しました。

 市は「現在策定中の久喜市環境保全率先実行計画の中で積極的な導入を盛り込みたい」と答弁しました。
さらに市長が「基本的な考え方として、新規の公共施設にはすべて設置していく。既存の公共施設は財政的なバランスを見ながら順次設置していきたい」という見解を明らかにしました。


青葉けやき通りの剪定を実施

 青葉けやき通りは、住宅側の枝落としはやってきましたが、上の方の枝は40年以上も剪定していなかったため、高さ20m以上にも伸び放題です。
近隣住民にとっては毎年の落ち葉が悩みの種で、老木化で枯れ枝が落ちたり、強風の時などは倒木の危険もあります。
屋根の落ち葉が溜まってトイを腐らせたりしますが、最近では高齢化で清掃も行き届かない住宅もあります。

 街路樹は自然林ではありませんから、適切な管理が欠かせません。
住民は30年も前から落ち葉対策や毎年の剪定を求めてきましたが、市は財政や景観保護を口実に、ときどき宅地側の枝を落とすだけでほとんど剪定してきませんでした。

 昨年の一般質問で適切な管理を求めたのに対して、ようやく今年度に剪定の費用が予算化されました。
当初は夏頃には剪定にかかるという話でしたが、いまだに開始されないので、いつ頃からどのように剪定を進めるのかを質問しました。
市の答弁によると、大型のクレーンや高所作業車も使って、高さを2階建ての住宅の屋根の高さまで切りつめる計画です。
葉が落ちた後の10月ごろから開始して、260本のけやき並木の剪定に、2か月くらいはかかるそうです。予算は1900万円を計上しています。
毎年計画的に管理していれば、こんなにはかからなかったのではないでしょうか。

街路樹の適切な管理を求める

 青毛ピースロードの街路樹はハナミズキやカエデが植えられていますが、20本近くが枯れてしまっています。
枯木を放置しないで適切な管理をするように求めました。

 中央公民館の通りでは、秋のいっせいの落ち葉による近所への迷惑を少しでも減らすように、常緑樹のクスノキを植えています。
また1種類だけでは害虫が発生しやすいと言われているので、複数の樹種にしています。街路樹の管理にあたってはこうした配慮をするように求めました。


★久喜宮代衛生組合で来年から、ごみ収集に「指定袋」を導入しようとしています。
袋の購入代金は衛生組合の収入ではなく、製造販売業者に入るだけです。
「指定袋」に反対する請願が17日の衛生組合議会で審議されます。★


久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』424号
2011年 9月 12日
『声と眼』
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使用水量少ない世帯に大きい値上げ

 9月議会に提案された水道料金の値上げ案が実施されると、各地区ごとの家庭の水道料金負担にどれくらいの影響があるかを比較してみました。

◆久喜地区では全世帯で5〜10数%の値上げで、使用水量の少ない世帯ほど値上げ率が高い、
◆菖蒲地区では10?以下の世帯は値下げになるが、それ以上ではほとんどの世帯で10〜最高27%の値上げで、20?前後の値上げ率が最も大きい、
◆栗橋地区は使用水量10〜20?の世帯で値上げ率が最高57%となり、それ以外では少し値下げになる世帯が多い、
◆鷲宮地区では使用水量が20?以下の少ない世帯で最高2〜2.5倍の値上げ、13mm管で使用水量が多くなると若干の値下げです。

少人数世帯などに配慮すべき

 今回の値上げ案は、使用水量の少ない世帯ほど値上げ幅・値上げ率が大きくなり、使用水量が多くなればなるほど値上げ幅が少ないか、逆に値下げになるような料金設定になっています。
本来、水は最大の生活必需品ですから、低所得世帯や一人暮らしなど使用水量が少ない世帯の値上げが小さくなるような配慮をするべきです。
逆に、水を多く使う世帯や企業に対しては値上げ幅(率)を大きくすることで節水にも役立つはずですが、そうした政策的な配慮はしなかったようです。
しかも10年間の設備投資費用をまかなうための長期的な収支で算定したために、値上げ幅がふくらみました。これも、3年くらいの短期〜中期的な収支バランスで検討すれば値上げ幅を小さくできたのですが…。

【13mm管】
使用水量  新料金  旧久喜市 旧菖蒲町 旧栗橋町 旧鷲宮町
現在の料金 値上げ額 値上げ率 現在の料金 値上げ額 値上げ率 現在の料金 値上げ率 値上げ率 現在の料金 値上げ率 値上げ率
0立方m 1910円 1638円 272円 16.6% 2690円 ▲780円 ▲29.0% 2310円 ▲400円 ▲17.3% 1260円 650円 51.6%
5立方m 2225  1953  272  13.9% 2690  ▲465  ▲17.3% 2310  ▲85  ▲3.7% 1260  965  76.6%
10立法m 2540  2268  272  12.0% 2690  ▲150  ▲5.6% 2310  230  10.0% 1260  1280  101.6%
15立法m 2855  2583  272  10.5% 2690  165  6.1% 2310  545  23.6% 1942  913  47.0%
20立法m 3170  2898  272  9.4% 2690  480  17.8% 2982  188  6.3% 2624  546  20.8%
25立法m 3800  3528  272  7.7% 3409  391  11.5% 3822  ▲22  ▲0.6% 3464  336  9.7%
30立法m 4430  4158  272  6.5% 4128  302  7.3% 4662  ▲232  ▲5.0% 4304  126  2.9%
35立法m 5060  4788  272  5.7% 4847  213  4.4% 5502  ▲442  ▲8.0% 5144  ▲84  ▲1.6%
40立法m 5690  5418  272  5.0% 5567  123  2.2% 6342  ▲652  ▲10.3% 5984  ▲294  ▲4.9%
45立法m 6635  6258  377  6.0% 6365  270  4.2% 7392  ▲757  ▲10.2% 6877  ▲242  ▲3.5%
50立法m 7580  7098  482  6.8% 7163  417  5.8% 8442  ▲862  ▲10.2% 7770  ▲190  ▲2.4%
55立法m 8525  7938  587  7.4% 7961  564  7.1% 9492  ▲967  ▲10.2% 8662  ▲137  ▲1.6%
60立法m 9470  8778  692  7.9% 8759  711  8.1% 10542  ▲1072  ▲10.2% 9554  ▲84  ▲0.9%


【20mm管】
使用水量 新料金 旧久喜市 旧菖蒲町 旧栗橋町 旧鷲宮町
現在の料金 値上げ額 値上げ率 現在の料金 値上げ額 値上げ率 現在の料金 値上げ額 値上げ率 現在の料金 値上げ額 値上げ率
0立法m 2688円 2310円 378円 16.4% 3087円 ▲399円 ▲12.9% 2310円 378円 16.4% 1260円 1428円 113.3%
5立法m 3003  2625  378  14.4% 3087  ▲84  ▲2.7% 2310  693  30.0% 1260  1743  138.3%
10立法m 3318  2940  378  12.9% 3087  231  7.5% 2310  1008  43.6% 1260  2058  163.3%
15立法m 3633  3255  378  11.6% 3087  546  17.7% 2310  1323  57.3% 1942  1691  87.1%
20立法m 3948  3570  378  10.6% 3087  861  27.9% 2982  966  32.4% 2624  1324  50.5%
25立法m 4578  4200  378  9.0% 3806  772  20.3% 3822  756  19.8% 3464  1114  32.2%
30立法m 5208  4830  378  7.8% 4525  683  15.1% 4662  546  11.7% 4304  904  21.0%
35立法m 5838  5460  378  6.9% 5244  594  11.3% 5502  336  6.1% 5144  694  13.5%
40立法m 6468  6090  378  6.2% 5964  504  8.5% 6342  126  2.0% 5984  484  8.1%
45立法m 7413  6930  483  7.0% 6762  651  9.6% 7392  21  0.3% 6877  536  7.8%
50立法m 8358  7770  588  7.6% 7560  798  10.6% 8442  ▲84  ▲1.0% 7770  588  7.6%
55立法m 9303  8610  693  8.0% 8358  945  11.3% 9492  ▲189  ▲2.0% 8662  641  7.4%
60立法m 10248  9450  798  8.4% 9156  1092  11.9% 10542  ▲294  ▲2.8% 9554  694  7.3%


★一般家庭の水道管の口径はほとんどが13ミリか20ミリで、使用水量は40立方メートル前後が多いので、料金値上げの比較表はそれらの部分だけを掲載しました。★


いのまた和雄の一般質問


給食食材の放射性物質検査を

 市では市役所の他、学校や保育園、公園などで毎月継続的に空間放射線量を測定を実施、プールの水や水道水の検査もしています。
7月には市内16か所の土壌中の放射性物質検査も行いました。

そこで、学校の校庭や保育園の園庭の土壌の放射性物質検査を、今後も定期的に実施するよう求めました。
市では「定期的に検査していく考えはない」としながらも、「適当な時期に再度実施する」と答えました。
さらに継続的に検査していくよう強く求めたところ、当面、年内に1回、土壌検査を実施すると答弁しました。

 学校や保育園の給食の食材にも放射性物質が含まれている可能性があります。
これまで食材の産地を公表するよう求め、市のホームページに公表されるようになりましたが、さらに食材の放射性物質検査も実施するよう要求しました。
教育部長と福祉部長が「国や県で検査して、市場には安全な食材が流通している。市で検査する考えはない」と答弁しました。
検査しない理由として「結果が出るまで食材を使えなくなる(と給食の調理ができない)」というマトはずれな発言もありました。
関東各県でも県内でも所沢や戸田市など多くの市で、独自に食材の放射性物質検査に取り組んでいます。
国や県を信頼しているから市でやる必要はないという久喜市の姿勢は楽観的すぎます。
その後で福祉部長が「できればやりたいというスタンスである」と答え、市長が「検査体制をどうするか、放射性物質が検出された場合にどう対応するかの問題もある。今後、検討していく」と答弁したものの、やるとは言いませんでした。久喜市が独自に給食食材の放射性物質検査を実施して安全性を確認していくことが、保護者や子どもたちの安心と信頼を得ることにつながります。市民の信頼に応える道を、市長が決断するべきです。

 検査体制は、消費者庁が自治体に放射性物質検査機器を貸し出したり購入補助の制度も作っているので、これらの制度を活用するよう求めました。

放射線量が高くなった場合の対応は

 これまで学校の除草作業などで、子どもたちが放射能にさらされる機会をできるだけ少なくするように配慮を求めてきました。
教育委員会は、各学校に子どもたちの除草作業の時間短縮、場所の限定、刈った草は大人が移動するなどの配慮を指示してきたことを明らかにしました。

 今後、市内で高い放射線量が検出された場合に子どもたちの屋外での活動をどうするかが重大な問題です。
川口市では《0.31μSv/h(マイクロシーベルト毎時)を超えた場合に校庭を使う時間を3時間以内にする》などの方針を決めています。
吉川市など多くの市で独自の基準を作っており、久喜市もそうした基準を検討すべきです。教育部長と福祉部長が『年間1ミリシーベルト以下をめざし、超えた場合には屋外活動を制限する』『0.31μSv/hをメヤスとする』などと答弁していて、久喜市の対応方針は明確になっていません。方針を明確にして、学校や保育園、保護者にも周知するべきです。


おもいやり駐車場制度がスタート

 公共施設やスーパーなどで、車いすのマークが付いている駐車場に健常者の車が置かれていて、障害者が利用したくても空いていないことがよくあります。
市議会で2年前から障害者用駐車場の「利用証」を発行する制度の導入を提案してきました。
10月から、ようやく「おもいやり駐車場制度」としてスタートすることになりました。

 公共施設の駐車場50か所の他、民間の駐車場についても、市が駐車場管理者と協定を結んで「おもいやり駐車場」として登録します。
当面、市では病院や銀行、商業施設など47か所をピックアップし、さらに個人商店などについても拡大していく方針です。
対象となる人は障害者、要介護2〜5の人、妊産婦(妊娠7か月〜出産後3か月)で、9月20日以降に市に申請すればその場で「利用証」が交付されます。
障害者用駐車場を利用する場合は「利用証」を車の窓に掲げ、それ以外の車の駐車は禁止となります。
県内ではすでに川口市で2年前から実施されていますが、今後、周辺自治体にも拡大していくことが期待されます。


★一般質問で行政当局に対して、相も変わらず「これ、どうなってますか。教えてください」と聞くだけの質問が多いのは残念です。本来は現状を踏まえて政策提案をする場であるはずですなのが…。★


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