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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』292号
2005年5月30日
『声と眼』
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2005年 6月定例議会の日程
開会
27 9時 議会運営委員会
30 一般質問の通告締め切り(午後0時)
9時 本会議、議案提案、説明
9時 市政に対する一般質問(1日目)
(1)原、(2)須藤、(3)木村、(4)内田、(5)岸、(6)角田、(7)岡崎
10 9時 市政に対する一般質問(2日目)
(8)戸ヶ崎、(9)柿沼、(10)後上、(11)稲木、(12)鈴木、(13)石川
13 9時 市政に対する一般質問(3日目)
(14)星野、 (15)鈴木、(16)砂川、(17)猪股、(18)岡崎、(19)井上
16 9時 議案に対する質疑
20 9時 総務委員会
21 9時 建設文教委員会
22 9時 健康福祉委員会
30 9時 委員会審議の報告、討論、採決


議会改革の協議が進んでいます  

5月18日、第4回久喜市議会議会活性化検討委員会が開かれ、議会改革について協議しました。

一般質問の回数制限を撤廃

 これまで本会議では、一般質問はいくつもの項目をいっぺんに質問し、《質問→答弁→再質問→再答弁→再々質問→再々答弁》の最高3回まで。当局がおざなり答弁や、質問にまともに答えないマトはずれな答弁でも、終わりにして降壇しなければなりませんでした。一方、時間制限がないので、答弁がかみ合わない場合、議員が自分の考えを一方的に演説してしまうこともありました。
 私たちは、答弁が食い違っていれば何度でも質問できるように質問の回数制限をなくすよう主張してきました。今回ようやく、回数制限を撤廃し、時間制限を設けることで合意。−制限時間については、大地は『1年目60分、2年目50分、その後に見直す』、新政議員団は『45分』、公明党は『40分』などを主張しましたが、間を取って50分と決定、9月市議会から実施することになりました。(「50分」は答弁時間は含まず、議員の質問時間だけです。他市では答弁時間も含んでいる議会もありますが、当局が答弁を長々と引き延ばして、質問時間がなくなってしまうこともあるとか…)。
 これまで議会の傍聴者の感想文にも「答弁がおざなり」「まともに答えていない」という市民の批判が多く書かれていましたが、今後はこんなすれ違い答弁やはぐらかし(?)答弁は減って、議員と当局の真剣勝負のやりとりが期待されます。

討論、採決の順序変更を施行

 議会最終日には議案の討論・採決が行われます。討論の本来の意味は、議員が賛成や反対の理由を述べて、他の議員の賛同を求めるということです。しかし実際には討論を聞く前に各会派で賛否を決めていて、1議案ごとに討論してすぐに採決していました。−大地は、まず全議案について討論し、それを聞いてから各会派であらためて賛否を検討できるように少し時間をおくよう提案しました。−この方式は全国でも例がなく、6月議会で“施行”することになりました。

議員定数削減についても協議

 第5回(6月16日)の検討委員会では議員定数削減について協議されます。現行定数25に対し、大地は16を提案。他の会派からはまだ具体的な人数の話は出ていませんが、少なくとも20名は下回らないと、市民の理解は得られないでしょう。

★一般質問の回数制限がなくなれば、議員と当局のやりとりは一問一答に近くなっていきます。きちんと質問するためには、議員側もよく勉強しておかないと…。★


何のための市民懇談会か

 今年の市民懇談会は5月上旬に6会場で開かれましたが、市民の参加者は全部で313人。昨年は合併問題があったので特に多かったのですが、例年の600〜700人と比べても半分以下の参加できわめて低調でした。

【年度別・地区別の参加人数】
05年 04年 03年 02年 01年 00年
東地区 72 193 123 155 140 151
中央・南地区 48 151 102 125 107 91
江面地区 51 101 82 106 107 83
本町地区 38 132 105 118 122 100
太田地区 62 220 136 128 102 114
清久地区 42 115 97 104 93 94
全体合計 313 902 645 736 671 633


 各地区とも参加者は激減、本町地区はわずか38名! 市民懇談会は田中市政の目玉で始まったものですが、見直しが必要です。これまでも、参加者は区長の動員、発言は地域の苦情や陳情的なものが多く、開催の意義に対する疑問も指摘されていました。市政運営全体について懇談する場という位置付けも不明確なままで、これでは市民の関心が低いのもあたりまえです。
 私はふれあいセンターの懇談会に参加しましたが、開会あいさつで、「質問にはできるだけ市長がお答えします」と言っておきながら、実際には市長が答えたのは2回、懇談会の持ち方について「検討したい」というものだけ。市長の政治姿勢はまったく見えませんでした。−ほとんどの質問に担当の各部長が答えていましたが、その場できちんと答えられずに「後で調べて…」という答えも目立ちました。……4月に部長全員が変わって1か月しかたっていないため、まだ十分に担当の事務事業や懸案事項を把握できていなかったようです。例年は7月頃の開催だったのを、今年は市長選挙があるために時期を早めたのですが、十分説明もできないのでは何のための懇談会か……。

久喜市の人事行政に疑問…

 久喜市には外部派遣も含めて11名の“部長級”職員がいます。今年は全員がいっぺんに変わりました(04年、03年は異動なし、02年は全員異動と

極端です)。−今回の異動の実態(下記)を見ても、ほとんどが畑違いの部署への異動で、田中市長の人事の考え方はよくわかりません。

*部長全員交代…( )内は3月までの担当部署
総務部長(衛生組合事務局長)、
企画財政部長(健康福祉部長)、
市民経済部長(建設部長)、
健康福祉部長(秘書政策室長)、
建設部長(教育次長)、
水道部長(社会福祉協議会事務局長)、
議会事務局長(保健年金課長)、
教育次長(市民経済部長)、
消防組合消防長(総務部長)、
衛生組合事務局長(庶務課長)、
社協事務局長(議会事務局長)


久喜市は文化会館をつぶす気か

 総合文化会館は、毎年4回の落語、年6本のコンサートや子ども向けのショーなどを「自主事業」で実施してきましたが、今年は2回の落語だけを残して他は何もやらないことに決めてしまいました。プラネタリウムも休館(小学校の授業の学習投影は続けるというが、事実上の廃止)です。つまり文化会館は民間や企業への貸ホール、貸会議室の仕事だけをやるということです。また宣伝費をカットして、催し物案内の『友の会だより』も廃止。老朽化している施設の改修もしない。−ということは、高い使用料を払って会議室などを借りる人はほとんどいませんから、かえって維持管理費や補修費で赤字だけが累積していきます。久喜市当局は文化会館を政策的につぶす方針を固めたようです。経営努力もせずに、このままでいいのでしょうか。


「九条の会・久喜」を作ろう

“憲法9条を守り、生かし、世界に輝かせよう”。
 昨年、井上ひさし、大江健三郎、三木睦子さんらの呼びかけで、全国で「九条の会」が作られています。久喜でも8月上旬に発足する計画で4月から準備会を開いてきました。すでに賛同者は党派を超えて100人に達しています。みなさんも「九条の会・久喜」に入りませんか。
 これまでの準備会で、▲8月上旬に発足する、▲久喜市内に在住、在勤、在学する人は誰でも入れる、▲会員名簿は九条の会の活動以外には使用しない、▲賛同費は入会するときに 1 口500円とすることなどが話し合われました。


★今年は市長選挙の年。8月21日告示、28日投票です。今のところ現職の田中暄二市長と、後上民子市議が立候補表明しています。★



久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』291号
2005年5月16日
『声と眼』
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権威主義、人間の格付けとしての勲章・褒章制度

 前号に《藍綬褒章を断った》記事を掲載しました。その後、今回の私の藍綬褒章選考の過程を調べてみて、いろいろと変なことがわかりました。
 勲章・褒章および文化勲章は、天皇の名において“国家に対する功労者”を表彰するものです。戦前の軍人への金鵄勲章(戦後は廃止)、中曽根氏の大勲位菊花大綬章や、男性だけの旭日章、女性だけの宝冠章、瑞宝章(それぞれ勲一等〜八等)などの勲章と、褒章には紅綬褒章、緑綬褒章、黄綬褒章、紫綬褒章、藍綬褒章があり、毎年春秋2回(4月29日、11月3日)に授与されます。
 戦後、文化勲章以外は廃止されましたが、1964年に復活しました。最上位の叙勲者は天皇が直接に授与、下位になると内閣総理大臣や各大臣、褒章は都道府県知事から伝達され、その後、日を改めて天皇陛下に拝謁を許されます。こうした序列にも権威主義と人間を格付けする思想が露わです。

“受諾の意志”を事前に確認!?
ー藍綬褒章、選考から内示までー

 内閣府賞勲局で、各省庁が推薦した受賞対象者名簿に基づいて、1年前から選考が始まります。
 今回の場合、
◆昨年5月に、埼玉県から市に『藍綬褒章潜在候補者に関する調査』の照会文書が来て、“地方自治功労者”として議員在職25年以上の基準に該当する“候補者”の名簿を提出。
◆7月2日、埼玉県市町村課から『平成17年春の
褒章候補者猪股和雄氏に係る審査書類の提出について』という書類が久喜市に届きました。この中に“受章の意志”という項目があって、事前に、受章が決まった場合に受けるかどうかを確認した上で、受章すると返事した人=欲しいと言った人だけに授与する仕組みです。ー県からの文書には『あくまで潜在候補者調査としての意思の確認であり、受章の期待を持たせないように留意してください』という“注意事項”もありました。
 同日、議会事務局職員から私に「藍綬褒章の候補者になっている。受章が決まった場合に受けますか?」と問い合わせがありました。私は「決まりもしない内に、受けるかどうかを確かめるなんて失礼ではないか。『そんな話には答えない』と埼玉県に返事してください」と返答しました。
◆私はこの段階ではまだ“候補者”として残ったようで、その後、7月に『褒章候補者猪股和雄に係る審査書類』(経歴、功績、刑罰等調書、戸籍抄本などの個人情報)、9月に『受章候補者に係る内申書類』(功績調書、履歴書等)が、当事者の私にはいっさい知らせずに県に提出されました。
◆3月2日、埼玉県から久喜市にFAXで、『平成17年度春の褒章の内示について』が届きました。“受諾の意志”と、5月6日の伝達式、27日の天皇拝謁の出欠を、4日の正午までに回答せよというのです。しかも『今回は内示ですので発令日(4月29日)まで、本人及び栄典担当者以外には内密にしてください』との注意書きもありました。

私はなぜ受章を断ったか


 私はこの段階で「受けません」と返事しました。
◆私は天皇の臣下ではないので、天皇から褒章をもらういわれはありません。また、天皇を頂点としたいっさいの身分制的権威を認めません。
◆人間は勲章などによって評価されるのでなく、何を為したかこそが大切だと思うのです。


ー秩父事件120周年記念映画ー

草の乱

神山征二朗監督 緒方直人・藤谷美紀
数千人の市民が参加して作った民衆の映画
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7月2日(土)午後・夜、3日(日)午前・午後上映
久喜総合文化会館 大ホール


★「草の乱」の前売り券。一般 1300円、シニア・障害者・子ども 1000円。前売券は猪股も扱っています。→ TEL 090ー3547ー1240★




久喜市の政策審議機関と、その委員構成(2005年4月現在)



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