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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』340号
2007年 8月 27日
『声と眼』
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2007年 9月定例議会の日程
開会
20 9時 代表者会議
20 10時半 圏央道対策特別委員会
27 9時 議会運営委員会
28 一般質問の通告締め切り(午後3時)
9時 本会議開会、議案提案、説明
9時 市政に対する一般質問(1日目)
(1)、(2)(3)(4)(5)(6)
9時 市政に対する一般質問(2日目)
(7)(8)(9)(10)、(11)(12)
10 9時 市政に対する一般質問(3日目)
(13)(14)、 (15)、(16)、(17)、(18)
12 9時 議案に対する質疑
14 9時 総務委員会
18 9時 建設文教委員会
19 9時 健康福祉委員会
20 9時 市民経済委員会
28 9時 委員会審議の報告、討論、採決



選挙開票事務ランキング

 7月に行われた参議院議員選挙の開票時間「全国ランキング」が公表されました。

 全国951市の開票時間で最短は長野県小諸市の1時間39分、埼玉県内では蓮田市が2時間17分(9位)、加須市が2時間31分(20位)。久喜市は4時間50分かかって549位、県内では30番目でした。
 また、開票事務に当たった職員が1分間に平均何票を開票したかという“効率性ランキング”も発表されました。
1976市区町村中、全国1位は群馬県みどり市で5.24票、県内では蕨市が4.55票、蓮田市が3.80票でした。
久喜市は職員1人1分間に1.96票を開票した計算で、全国476位、県内90市町村の中で51番目。
久喜市の選挙開票事務は平均よりも時間がかかり、効率も悪かったということになります。蓮田などの2倍の時間(効率性は半分)がかかっているのはなぜでしょうか。

 久喜市の選挙事務も、開票事務の円滑化・効率化にもっと改善する余地がありそうです。


市議会活性化特別委員会を設置へ

 9月議会に、議員提案で「久喜市議会活性化対策特別委員会」を設置する条例を提出します。
 4月の改選後に各会派に対して、任意の協議機関として「活性化検討委員会」を設置するよう呼びかけたのですが、一部の会派が反対して見送られていました。
これ以上、議会改革の検討を先送りさせないために、正式の特別委員会として設置するよう提案することにしました。大地と新政議員団、共産党の3会派で提案します。

 課題としては、市民に開かれた市議会の推進、IT技術の進展への対応などが考えられます。


★今年、久喜市議会が埼玉県4区市議会議長会の会長(順番制)を務めていて、議長会主催で毎年開いてきた議員ゴルフ大会を、やっと「今年は休止」を決定することができた。★


沖縄の夏 @南部戦跡

 8月に沖縄南部戦跡のいくつかを訪ねました。

 もともとのひめゆりの塔は驚くほど小さく、陸軍野戦病院第3外科壕のあった洞窟の上に立てられていました。しかしひめゆりの少女たちの多くは、この壕の中で亡くなったのではありません。
軍に徴用され働かされたあげくに、自分たちを守ってくれると信じていたであろう軍から一方的な「解散命令」で壕を追い出され、砲弾の下を逃げまどいさまよった果てに殺されていったのです。
軍から渡された手榴弾で「自決」した人もいたといいます。
これなどは日本軍に殺されたに等しいと言わざるをえません。


 ひめゆりの塔の南、国道から少し入ったところに魂魄の塔があります。
大きな土まんじゅうのような塚の上に「魂魄」と刻まれた小さな石が乗っているだけです。
もともと軍民、敵味方を問わず戦場にさらされた骨を拾い集めて埋めた、墓であり納骨堂であったといいます。荒野に散った骨を積み上げてできたこの塚に、沖縄の戦後の原点があるように思いました。


 それは摩文仁の丘の「平和の礎」につながっています。
ここには沖縄住民の犠牲者、韓国・朝鮮人ら外国人の犠牲者、日本軍と米軍の戦死者、沖縄におけるすべての戦争犠牲者24万余人、1人1人の名が刻まれているのです。

地方交付税交付金、久喜市はゼロ

 2007年度の地方交付税交付金の交付額が公表されました。
地方交付税は、一地方自治体の収入が、一定水準の行政サービスを実現するための必要額に対して不足しているときに、国が不足額を交付する制度です。
−税などの財源が「豊か」で自前の財源で財政運営が可能な自治体は交付税を受けられなくなります。
「財政力指数」が大きいほど財政力が強いということになり、[1]を超えると不交付団体になります。

 埼玉県は1769億円で、昨年度比マイナス360億円(1.6%減)で7年連続のマイナス。

 久喜市も毎年減り続け、2006年度は交付額が約3億円でしたが、07年度に初めて財政力指数が[1.004]となり交付税額がゼロ、不交付団体になりました。
−不交付団体は昨年は川越市、川口市、所沢市、狭山市、戸田市、入間市、朝霞市、和光市、八潮市、さいたま市、今年は久喜市、鶴ヶ島市、上尾市が加わって、40市中14市になっています。

県内で交付額が多かった市(前年比増減)
@秩父市 54億6657万円 (+7717万、1.4%増)
A春日部市 52億5791万円 (▲10億9393万,17.2%減)
B深谷市 42億6270万円 (▲4億0285万、8.6%減)
C鴻巣市 36億1260万円 (▲1億4965万、4.0%減)
D行田市 28億4284万円 (▲1億7537万、5.8%減)

 昨年より交付額が増えたのは、熊谷市25億7576万円(+約6億円、30.9%増)と秩父市だけでした。
 交付税額が多かったのが、いずれも合併した市だったので、一部の議員らが『3年前に合併していれば不交付団体にならなかった』と言いふらしています。
しかし合併した市の実態は−
◆春日部市は、庄和町と合併前の04年の交付税合算額は73億3984万円でしたが、合併後は減り続け、07年度は52億5791万円、合併前と比較するとマイナス20億8193万円、28%減となりました。

◆深谷市は、岡部、花園、川本町と合併する前の05年の合算額は72億4709万でしたが、07年には42億6270万となり、合併前に比べてマイナス29億8439万円、41%もの減となりました。

◆鴻巣市は、川里、吹上と合併前の04年の合算額は40億4322万円でしたが、07年は約36億万円、合併前よりもマイナス4億円、11%減です。


◆行田市は、南河原村と合併前の04年度の合算額は37億6064万円だったのが、合併後の05年から減り続け、07年は27億4284万円。合併前に比較してマイナス10億1780万円、27%減です。

◆さいたま市の場合、01年度の浦和、大宮、与野の合算額が約28億円でしたが、04年の交付税額は約11億円に激減。さらに04年、岩槻との合併前の交付税合算額は33億4914万円でしたが、07年は14億5291万円、マイナス19億円、56%の激減です。

◆合併後に交付額が増えたのは秩父市だけですが、これは合併効果ではなく、秩父市が合併前も後も財政力がきわめて弱く、交付税が多く配分される仕組みになっているためです。−秩父市の財政力指数は、04年度は0.559、07年度が0.647で、合併後も県内最低は変わりません。

 秩父市を除いて、合併した市のどこも地方交付税交付額は大幅に減額されているのが現実です。

「桜宮市」は1年で財政破綻!?

 04年度の久喜、幸手、鷲宮の地方交付税合算額は43億5139万円でした。
07年度の交付税額は久喜市はゼロ、幸手市が12億9984万、鷲宮町が10億8442万です。
−合併した場合には、もとの市町の合算額が交付されるので、「桜宮市」には今年の3市町の交付税合算額23億8424万円が交付されていた計算になります。
久喜市分はゼロは変わらず、合併前に比べて3市町でマイナス19億6715万円、45%減となっていたわけです。
−3年前の合併騒ぎの時に市では、合併すれば地方交付税が「桜宮市」に毎年60億円も交付されるという財政計画を作って宣伝していたのに、実際には23億円しか交付されなかったとすれば、もしあの時に合併していたら「桜宮市」の財政は破綻していました。

 合併に伴う事業の市債(借金)を発行して、その返済分の70%が交付額に上乗せされる制度がありますが、それでも実際に合併した市のほとんどは交付税額が激減しています。
この合併特例債は事実上、自治体の借金として残ってしまうため、実際には使えない制度だからです。

 『合併していれば交付税が増えた』『不交付団体にならなかった』かのような発言は、国の財政状況や交付税の仕組みを知らない間違いであり、市民に対する詭弁・ウソに他なりません。

★財政力指数1を超えたということは「久喜市の財政が豊か」ということ? 実は国が地方交付税の算定の仕組みそのものを操作して、交付額をムリヤリ減らそうとしているのだが…。★


久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』339号
2007年 8月 1日
『声と眼』
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政見放送に手話通訳を認めるべき

 参議院選挙で各候補者の政見放送が放映され、私は比例区の政党、埼玉県選挙区や東京選挙区の各候補者の政見放送の一部を見ました。ところが。政党の政見放送はほとんど手話通訳者が付いているのがあたりまえになっているのですが、選挙区の候補者では手話通訳が付いていません。
 私も応援に行った東京の川田龍平さんは話の最後に「川田龍平です。よろしくお願いします。がんばります」と自分で手話をやっていて“さすが”と思いましたが、なぜ最初から手話通訳者を付けることができなかったのでしょうか。
 県選管によると、総務省の「政見放送実施規程」で、政党の政見放送には手話通訳者を認めることになっているが、選挙区の候補者についてはその規定がないので手話通訳者は認められていないということです。−その理由は、手話通訳者を付ける候補者と付けない候補者がいると不公平になるからというのです。しかし手話通訳者を付けるか付けないかは、各候補者の姿勢の問題であって、不公平になるといけないから全員付けさせないというのは、バリアフリーに逆行しています。


選挙公報の点字版もあります

 選挙公報は、政党や各候補者が作成した原稿をそのまま印刷して全戸配布されていてます。その『点字版』も作成されていますが、「選挙公報」という名前でなくて、「点字毎日号外」という形で「参議院比例代表選出議員選挙のお知らせ/完全点訳版」「参議院埼玉県選出議員選挙のお知らせ/完全点訳版」を作成し、「彩の国だより・点字版」を郵送・購読している視覚障害者あてに県選管から郵送しています。3年前の参院選から全文点訳が作成されるようになりました。ただし郵送件数は県内で450人だけ!? 必要な人全員には送られていません。希望の取り方に問題あり!
 久喜では01年の市長選、03年の市議会議員選挙から、候補者の氏名や住所、党派、略歴などの「候補者名簿」を点訳して視覚障害者に配布していますが、本来は健常者が見るのと同じ「選挙公報」の全文点訳を配布するべきです。


ある軍国教師の日記−民衆が戦争を支えた
2007年3月25日出版 2200円 高文研
“銃後の日本”−人口5000人の一田舎町の久喜町で、人々の暮らしと思いはどうだったか。人々はいかにしてあの戦争にのめり込んでいったか。
日々の暮らしの中で、自ら積極的に戦争協力に参加し、いかに“あの戦争”を支えたか。

 浅見真吉先生は戦前、戦後を通して50有余年、久喜高等女学校(久喜高校)の国語教師として教鞭を執った。先生が昭和2年から書き綴った日記から、日本が対中国全面戦争に突入した廬溝橋事件から敗戦までの8年間の記述を読み解く。
−南京陥落祝賀提灯行列、日米開戦の感激、出征兵士の見送り、戦時下の女学生たち、工場と化した学校。戦時下の物価高や暮らしの不自由の中でも、教師という地方の一知識人としての聖戦完遂の覚悟。
−戦争末期には大本営発表に対する疑念、戦死者の帰還、空襲警報で御真影を護って右往左往、玉音放送に呆然。そして、「負けても静かな方がいい」と語る隣のおばさん。−これは町の人々、教師と生徒、家族、戦争と民衆のドキュメンタリーである。

 編者の津田道夫は浅見先生の三男。久喜市本町在住。評論家、障害者の教育権を実現する会。
九条の会・久喜の共同代表を務めています。

★浅見真吉先生は昭和40年代まで久喜高校の教壇に立っておられたそうだ。先生を慕う教え子は今でも市内にたくさんいらっしゃるという。★


久喜市議会、政務調査費の使途

 市議会の各会派に、議員1人あたり月2万円の政務調査費が支給されています。改選前の各会派に4月分が支給されていました。その報告書です。選挙準備で忙しかったためか支出が少なく、ほとんどの会派で残金を市に返還しました。
 さいたま市では政務調査費の使途が不透明で市民の批判を浴びたため、今後は第三者機関の監査を受けることになったそうです。税金から監査委託料を支払うとか…。議会が自ら姿勢をただせばいいはずなんですが…。−久喜市議会では報告書、領収書なども、だれでも議会事務局で閲覧できます。各会派の収支は以下の通りです。

政務調査費、2007年度4月(久喜市議会の改選前)

6月定例市議会   いのまた和雄の一般質問

総合病院の計画、きちんと説明を

 4月に久喜新病院建設基本構想が公表されましたが、市民が安心してかかれる病院になるのかどうか、内容を明らかにしながら進めるべきです。

 基本構想では、診療科目は14となっています。昨年の事業計画書にあった産婦人科、小児科がなくなった理由としては、大宮に周産期センターが計画されている、久喜は小児医療体制が整っている、小児科や産婦人科の医師の確保が困難などと説明しています。また呼吸器科、消化器科、循環器科はこれまでは内科に含むと思われていましたが独立した診療科目になりました。今後、医師や看護師の確保に全力をあげるとしています。

 要員計画によると医師数が28名で、昨年の計画書の30名から2名減となりました。28名の内訳は内科1,呼吸器科1,消化器科1,循環器科3,外科3,整形外科2,脳神経外科3,泌尿器科3,婦人科1,眼科1,耳鼻咽喉科1,リハビリテーション科1,放射線科1,麻酔科1,救急診療部3名で、この他に非常勤医師も配置する計画です。救急診療は非常勤医師も含めて当直医師3名の24時間体制で対応するということです。

 現実に200床規模では経営的に成り立たないのではないかと危惧されることについては、計画では現在の幸手総合病院と同じ192床ですが、埼玉県の地域医療計画の見直しの中で300床への増を認められるように取り組んでいくとしています。なお、建物は300床にも対応できるとしています。

 建設に要する費用120億円の内訳は、用地費・周辺整備費を合わせて17億5000万円、本体工事費62億9000万円、医療機器36億5000万円(機器購入26億、システムに8億など)、事務費3億5000万円です。−これの財源は、JAの自己資金104億円(内、借入金98億)、久喜市からの補助金16億円(2007〜10年の4年分)を充てます。

 すでに用地買収はほぼ完了していて、建築工事は今年10月に契約し、11月着工の予定です。

★6月議会で、総合病院、医療問題について一般質問をした議員は、木村(共産)、井上(改進)、矢野(大地)、松村(無会派)、猪股(大地)の5人。★


久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』338号
2007年 7月 2日
『声と眼』
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6月議会が閉会しました

定例議会は15日に「ひまわり保育園改築の工事契約」が追加提案され、最終日の28日に審議、可決して閉会しました。

6月定例議会、全議案と各会派の賛否



クラスター爆弾を禁止しよう

 6月議会に、クラスター爆弾の禁止条約促進を求める意見書を提出しました。意見書案は猪股が作成して提案。賛成署名議員は大地の矢野、川辺、新政議員団の荒井、共産党の渡辺、改進の岸で、28日に全会一致で可決されました。

クラスター爆弾禁止条約促進を求める意見書



6月定例市議会   いのまた和雄の一般質問

入札改革、久喜市の姿勢が問われる

 公共事業の官製談合が全国で頻発しています。総務省や埼玉県も、指名競争入札が談合の温床になっていたことの反省に立って、「一般競争入札を原則」とし、今年度から1000万円以上の工事は一般競争入札で、すべての市町村に導入する方針を打ち出しました。蓮田市では今年から段階的に一般競争入札を導入する計画を発表しています。
 久喜市では最近3年間の公共事業の落札率(落札額/予定価格)は98%を上回っており、“談合がきわめて疑われる”状態です。−これまでの議会答弁では「一般競争入札は事務が繁雑になる」
と入札改革に消極的で、今回も「実態調査をして10月頃までに方針を決めていく」という態度でしたが、久喜市がそんなに甘い姿勢でいることは許されません。何度も質問してようやく最後になって、「2009年度を目途に一般競争入札を導入していきたい」と答弁しました。今後の取り組みを注視していく必要があります。

基本健康診査の受診者数が大きく減少

 保健センターの基本健康診査は、以前は[誕生月の前後3か月間・予約なし]で受診できていましたが、昨年から[5月から2月まで・いつでも受診可・予約制]に変更になりました。しかしその結果、昨年の受信者数は前年より1081人・13%も減ってしまいました。健康増進法で、自治体は受診促進をはかる責務が規定されています。PRや申し込み、受診方法の改善を求めました。


市議会議員選挙で、各候補者の公費負担額

選挙カーの経費やポスター印刷代は税金から負担されます。最高額は約65万、猪股は33万円でした。
猪股のガソリン代は3689円で、自己負担しました。

市議会議員選挙各候補者の公費負担額の一覧

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