いのまた和雄トップページへ | 『声と眼』のページへ | 『声と眼』総目次へ | 市民活動のページへ | メッセージのページ |
久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』290号 2005年4月25日 |
『声と眼』 バックナンバー |
---|
2004年度久喜市議会 本会議、全議員の質問・討論の回数等の調査 |
議会での発言が議員の仕事…
▼【一般質問】は議員自身の考え方に基づく意見や、市民の声を要求・主張して政策を実現させ、【議案に対する質疑】は市長から提案された議案を調査、問題点をただし、政策を変更させたり、検討課題を明らかにさせるもの。【討論】で議案に対する評価、賛否の理由を述べます。
▼久喜では一般質問はワリと活発ですが、議案の質疑・討論が極端に少なく、本会議で議案質疑しない議員は、委員会でもあまり発言していません。
▼議会は行政に対するチェック機関ですから、議案審議と討論は議員の最も大事な仕事の一つであるはずなのですが…。
−2月定例市議会−
一般会計予算案に反対しました
久喜市の市立保育園はみな30〜40年前の建築で、2004年に策定した『保育園整備計画』では、全園の建物を2010年度までに改築する計画になっています。ひまわり保育園は昨年度に改築設計を行い、05年度には改築工事に着手、06年度完成予定で、子育て支援センターを併設、病後時保育なども実施して、次世代育成支援行動計画の中心的施設に位置づけられていました。さらに引き続いて、すみれ、あおば、さくら、中央保育園の改築を進めることになっていて、12月に開かれた次世代育成支援行動計画協議会や児童福祉審議会、保護者らにも説明していました。
また、南中学校の校舎も老朽化しているため、震災対策として耐力度調査した結果、全面改築が必要と判断されました。昨年の11月議会で教育委員会が、05年度に調査設計、06年度に工事着手、07年度完成と説明していました。
市の財政運営・計画行政の欠陥!?
ところが1月に発表された新年度の一般会計予算では、これらの事業のいずれも予算化されませんでした。代表質問や一般質問、議案質疑、委員会審議などでも大きな問題になりましたが、当局は『財源不足で見送った。計画通り進めようとすると06年度にひまわり保育園と南中学校の改築が重なるので財源の確保ができない。あらためて改築計画を見直す』と説明しました。昨年11月の段階ではもう新年度の財政状況はわかっていたはずで、その時点では改築すると行っていたのに、わずか1か月後に“両方とも中止”の結論を出したわけです。今後については『18年度以降のできるだけ早い時期に進める』というだけで、見通しも示すことができないというのは、市の財政計画の立て方に欠陥があるのではないでしょうか。
しかも市民や保護者に対して、改築に着手することを説明=約束したのに、中止については、予算案の公表まで市民にまったく説明していません。2月市議会の市長の施政方針演説でも全く触れられませんでした。−当局に都合の悪いことであっても、まず最優先に市民に対する説明責任を果たすのが、政治の最低限のモラルです。
市民参画、説明責任の欠如
当局は予算編成にあたって『当初、10億円の財源不足が見込まれた。行財政改革の緊急措置で4億円余の支出削減を行ったが、なお財源不足なので見送らざるを得ない』と説明しています。しかし、10月には新年度予算編成へ向けた行財政改革の緊急方針を出しながら、その具体策をまとめ、実施に移したのは今年になってからでした。他市では昨年中に市長らの報酬カットなどの緊急対策に取りかかっているのに、久喜市の行政の甘い体質も問題です。−田中市政はこの困難な状況において、▼市民参画での政策決定、▼市民への説明責任という政治の責任を果たさず、政策の優先順位の選択を誤ったと言わざるをえません。
政府の財政危機のツケ回し
この地方自治体の財政危機をもたらしたものは小泉内閣の“三位一体改革”による、国の財政危機の地方へのつけ回しで、地方交付税や補助金の削減が地方財政を直撃しています。これまで地方自治体に地方債(借金)を大幅に発行させて、それを地方交付税で補填すると言ってきたのに、その約束は反故にされています。
国に頼らずに地方自治体の財政を立て直すためにこそ、情報公開と市民参画で大胆な行財政改革を進めることが求められています。
“藍綬褒章”を断りました 3月2日、久喜市から『埼玉県の市町村課(内閣府賞勲局)から、春の褒章で、猪股議員に藍綬褒章の受章の“内示”があった。受諾の意志と、5月の天皇拝謁に出席するかどうか』と問い合わせがあり、私は『受諾の意志はない』と回答した。 |
★驚いたことに、3月7日、今井宏衆議院議員から、受章のお祝いの電子郵便が届いた。まだ「内示」のはずなのに、国会議員には個人情報が流されているらしい。★
市議会活性化へ、議会改革の議論
市議会各会派は、議会活性化検討委員会を設置することで合意し、3月28日には各会派の議会改革案を持ち寄っての協議が始まりました。
各会派から出された議会改革への提言はそれぞれ、大地32項目、新政議員団9項目、公明党5項目、共産党24項目、市政会3項目、みらい9項目。次回は4月18日、5月18日(いずれも朝9時から)。半年くらいで結論を出す予定です。
質問回数の制限撤廃など 大地が提言した検討事項の主なもの |
久喜で「九条の会」を作りませんか |
議員の費用弁償支給を全廃
2月定例市議会で、猪股、石川、砂川、鈴木で『議員の費用弁償の支給を廃止』する条例改正案を議員提案し全員一致で可決されました。
議員が本会議、委員会等の会議に出席すると1日2500円の費用弁償=日当が支給されており、これまでも、非課税の第2報酬であり、廃止するよう求めてきました。−ところが今議会で、審議会委員など非常勤特別職の費用弁償の廃止が市長から提案されたので、この際、議員の費用弁償もいっしょ廃止するため、議員提案しました。
委員会審議では、新政議員団や公明党議員から、内容でなく、「なぜ一部で提出したのか」という質疑がしつこく繰り返されました。
★議員の費用弁償廃止の案に「なぜ一部議員で出したのか」とー。逆に私の方から『なぜ最初から全会派が提出者に加わってくれなかったのか』と問いたい。★
2月定例市議会 2
ふれあいセンターに市職員は必要か
ふれあいセンターには市職員が3名、臨時職員2名が配置されています。私は以前から、職員の配置をやめて、社協などに管理委託するよう主張してきました。−当局は「住民票や戸籍の写し、印鑑証明の交付などの事務があるので市の職員の配置が必要」と言っていますが、ふれあいセンターの事務は会議室の貸し出し手続きや管理運営がほとんどです。委託や指定管理者制度=民間事業者に運営をまかせた方が効率的です。戸籍や住民票の交付はほとんど自動交付機で行っており、どうしても必要なら、本庁から職員1人を毎日交代で派遣すればすむ話です。−当局は「さらに検討が必要」としていますが、委託や指定管理者制度への移行を積極的に検討するよう求めました。
文化会館に民間営業手法の導入を
総合文化会館は、今年度からプラネタリウムの一般投影を中止。当局は今後、会館自体の『休館』や『閉鎖』も含めて検討するとしています。−確かに、大ホールなどの貸し出しや利用者数、自主事業の集客状況は低迷しており、維持管理費に毎年1億円、老朽化で大規模な改修も必要になっていますが、すぐに“閉館”というのは短絡的です。まずお役所仕事的な体質をなくし、人の集まるイベントの企画や営業活動によって、収益事業を積極的に展開していくべきです。現在は文化スポーツ振興事業団(市の全額出資の外郭団体)に管理運営を委託していますが、これを指定管理者制度に移行させ、市の職員の派遣をやめて、完全に独立させる。民間の事業運営手法を大幅に取り入れることなどを提言しました。
ご意見や情報はこちらへ tomoni@eagle.ocn.ne.jp |
トップ |