全会一致で「自衛隊派遣反対」意見書
12月4日、久喜市議会本会議で、「イラクへの自衛隊派遣の中止と国連中心の平和的な復興支援を求める意見書」を全会一致で可決しました。
提出は、猪股(大地)、賛成議員は、後上(みらい)、岸(市政会)、木村(共産党)、角田(公明党)、鈴木(新政)で、全会派が名を連ねました。
最初は意見書の可決が危ぶまれていましたが、新政議員団も『アメリカの言うなりの派遣は賛成できない』という主張で一致。原案に対して、「現時点では」「性急な」を挿入することで、全会派の合意が成立。また、年内にも自衛隊派兵が強行されるかもしれないという状況の中で、1日も早く久喜市議会の意志を政府に送ろうという点でも、各会派が一致。最終日を待たず、議案質疑が行われた4日に、予定を早めて上程、審議、採決することができました。
政府は9日、自衛隊派兵の「基本計画」を閣議決定、発表しました。全国の自治体が一刻も早く、少しでも多く、「自衛隊の派遣反対」の意見書を政府に送って、国民の声で派遣中止に追い込むことができれば、と思います。
全国各地で、市町村議会が開会中。−これまでに意見書が可決されたのは、北海道で赤平市など5市町、岩手県議会、福島・郡山市、茨城・藤代町、埼玉・熊谷市、東京・北区議会、京都・宇治市、園部町、兵庫・緑町、愛媛・菊間町、美荘町、新潟・新潟市、中条町、福岡・筑紫野市、佐賀・巌木町、沖縄・南風原町などで、さらに増加中です。
戦闘の続くイラクへの自衛隊派遣の中止と 国連中心の平和的な復興支援を求める意見書 本文はこちら |
★これから年末にかけて、全国の自治体議会が閉会時期を迎えますから、「イラク派兵中止」の意見書採択は大幅に増えると見られています。★
12月定例市議会 1
選挙の入場券からも性別記載を削除
久喜市は“性同一性障害者”の人権を守るために、124件の公文書で、性別記載を大幅に削除しました。しかし他市では「削除可」とされた文書が、久喜では「不可」とされたり、検討対象になっていなかったものもありました。そこで、福祉手当や特別障害者手当の申請書、入浴サービスやホームヘルプサービス申請書などの福祉関係の書類から性別欄を削除し、職員採用応募の履歴書などにも性別記載を不要とすることになりました。さらに今後も引き続き検討していって、可能な限り削除していく方針を明らかにしました。
最大の問題だった、選挙投票所入場券は、県内でも草加市や新座市がすでに削除ずみ。全国で削除の動きが広がっています。久喜市はこれまで「削除できない」と言ってきましたが、9月議会で強く見直しを要求。検討した結果、今後、入場券の「男・女」記載はなくすことになりました。
住基ネットは税金の無駄遣い
8月から、住民基本台帳ネットワークが本格稼働しましたが、実際の利用状況を明らかにさせました。それによると、8月から11月までで、 以下のような具合です
住基カードの交付申請 | 61件 |
(写真付き) | 59件 |
(写真なし) | 2件 |
住民票の広域交付 | 17件 |
転出入手続きに住基ネットを利用 | 0件 |
住基ネットの宣伝文句は、『全国どこでも住民票が取れて便利』『転出で役所に行くのが1回ですむ』などというものでした。システム構築に久喜市でも2000万円もかかったのに、結果は、“身分証明書替わり”に住基カードを作った人がわずか60人【自己負担500円】。ほとんど利用されていない(利用価値がない)、税金の無駄遣いです。
それもあたりまえで、他市で取れる住民票は本籍地や戸籍筆頭者名が入らないので、免許証の更新にも使えません。転出したら、また手数料を払ってカードを作り直さなければならないなど、不便なだけ。また住基カードは身分証明書替わりに持ち歩いていて紛失したりして悪用されると危険ですから、しまっておいた方が無難です。
こうした問題点について、市民課では「利用者に説明している」というのですが、その“説明”なるものはまったく理解困難なしろもの。もっとわかりやすく市民に知らせるよう求めました。
合併で、新たな借金を増やすべきでない
政府は市町村合併促進のために“合併特例債”の発行など大幅な財政優遇制度を設けています。合併特例債は、合併に伴って「特に必要と認められる」公共事業・公共施設の建設のために認められる地方債(借金)の特別枠で、久喜・幸手・鷲宮の場合、対象事業費総額は480億円、その95%が地方債発行枠=456億円、その70%=319億円が地方交付税で補填されることになっています。
いわば「ハコモノを作るための借金を大盤振る舞い」ということですが、実際に480億円の公共事業をやれば、24億円は自前で税金から支出、さらに137億円が借金で残ります。【2002年度末の久喜市の市債残高は211億円。市民1人あたりでは29万円の借金です。】
幸手の合併推進論議の中で、“2市1町での合併特例債480億円”という金額の大きさが強調されていましたが、借金をあてにした合併は、かえって将来の財政破綻を招きかねません。
私は、合併するにしても、新たな公共事業はできるだけ抑制して、新たな借金となる合併特例債はできるだけ使用しないよう求めました。
当局は「安易なハコモノは好ましくない。どうしても必要な事業で、財政的に裏付けされたものを作っていく。“使わないとソン”とか“使うのが当然”という考え方はしない。新たな借金となり償還しなくてはならず、大きなツケを残すことになるので、十分留意して、必要な事業かどうかを厳選して検討していく」と答弁しました。
★定例市議会は19日で閉会ですが、その後、24日の臨時議会で「久喜・幸手・鷲宮の合併協議会の設置」の議案が出る見込み。
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