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久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』259号 2003年11月25日 |
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03年度第2期分の各会派の7,8,9月の3か月分の報告書が10月末までに提出され、公開されています。政務調査費は1人月額2万円。使い途の報告書と領収書の写しの提出が義務付けられていて、すべての書類は議会事務局で閲覧できます。各会派の報告書の概要を掲載します。
★報告書の提出期限は月中だが、各会派ともとにかく提出が遅い。今回も、日、日、2会派は日だった。大地は5日までには提出している。★
12月市議会の主な議案
12月定例市議会が12月19日まで開かれます。
一般会計補正予算
◆中央3丁目の元あさひ銀行跡地(現在は土地開発公社が所有)の買収5億1375万円、
◆青葉台あけぼの幼稚園の空き教室を保育所に転用する事業補助金1000万円。定員0〜2歳児40名。3歳からは幼稚園に行くことになる。
男女共同参画を推進する条例
7月に、男女共同参画推進懇話会が条例に関する「提言書」を市長に提出。これをふまえて条例案が作られました。条例の『前文』では『男女が互いを認め合い、共にいきいきと個性と能力を発揮し、自らの意志によりあらゆる分野に参画でき、共に責任を分かち合う社会を実現することが重要』であり、『市、市民及び事業者が協働して、男女共同参画を実現した社会を目指すため、この条例を制定する』としています。
市職員の給与引き下げ条例
議員の報酬(一時金)引き下げ条例
下水道料金の値上げ
値上げ幅は、
基本料金 | 10m3まで | 600円 → 700円 |
10〜 20m3 | 1m3あたり | 70円 → 80円 |
20〜 30m3 | 80円 → 90円 | |
30〜 50m3 | 90円 → 100円 | |
50〜100m3 | 110円 → 130円 |
などとなっています(100m3以上は省略)。
来年4月からの値上げで、「改定率」は18.9%、一般家庭で水道を2か月で49m3使用した場合、下水道料金は、3320円→3810円
となり、490円、16.8%の値上げとなります。
幼保一体化事業
市立中央幼稚園の余裕教室で4月から保育事業を実施します。中央保育園の分園として設置され、4、5歳児のみ定員20人。
青毛地区に11月20日、マルエツがオープンしましたが、マルエツへの商品の搬入、買い物客の車が殺到するなどして周辺環境はメチャクチャの状態に陥っています。
▼大型車が1日に数10台も商品を搬入していますが、地元保育園の出入り口の目の前に搬入口が設置され、大型車が切り返しやバックを繰り返し、あげくの果ては大型車を敷地内に入れないで保育園前の道路上に駐車させたまま荷物を積みおろししていました。
▼買い物客の駐車場は幸手県道と裏の生活道路の両方に出入り口がありますが、警備員が買い物客を生活道路の方に誘導していたため、住宅地内は大混乱。
▼しかも駐車場がすぐに満車になってしまって、路上駐車していても警備員は“黙認”していました。怒った周辺住民が何度も苦情を言ってその場だけは注意するものの、苦情を言う住民がいなくなるとまた元の状態に戻ってしまいます。
荷物の搬入は荷さばき所にまっすぐ入ってまっすぐ出ていく。路上作業はしない。車の切り返しはしない。買い物客の車はできるだけ住宅地の中に入れない。県道側から出入りする。 |
これらは、事前にマルエツと周辺住民とで話し合って、生活環境を悪化させないための最低限の約束のはずでしたが、まったく約束を反故にするようなマルエツのやり方……。
店長は話し合いの席で『今後、皆さまとご近所付き合いをさせていただき…』などと言っていましたが、口先だけだった? “約束ごとを守る”というのは企業の信用に関わる最低のモラルです。ました食品を扱う企業なら“信用”はいちばん大切なことのはず。そんなことも守らない、マルエツの企業姿勢は信用できません。
休み時間に、従業員が周辺にたむろし、煙草の吸い殻を捨てたり、よその敷地に入り込んだり…。店長に苦情を言うと、『出入り業者の従業員もいるし、そんな細かいことまで見ていられない』という驚くべき返事が返ってきました。約束は無視、『申し訳ない』の言葉もなく、周辺の住民に迷惑をかけっぱなしで、地域で商売をやっていけると思っているのでしょうか。
久喜市議会議員 いのまた和雄 市政報告『声と眼』257ー258号 2003年11月11日 |
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“合併の賛否”、住民投票条例を提案へ
まちづくりについて最終的に責任を負うのは市民です。合併問題についても、住民投票を実施すべきです。大地は「合併に関わる住民投票条例」案を12月議会に提案する方向で、条例の素案を作成しました。9月議会最終日に各会派の代表者に提示し、検討するよう求めました。
久喜市と鷲宮町の合併協議会の審議が進み、すでに合併は“既成事実化”していますが、私たちの住む自治体そのものの再編成であり、これまでの市の基本政策の変更も出てきますから、最終的には住民(市民)投票によって決定するのがあたりまえです。久喜市議会ではこれまでに数名の議員が一般質問などで住民投票の実施を求めていますが、市当局や市長は、住民(市民)投票の実施についていまだにはっきりした方針を打ち出していません。
新市の名前、庁舎の位置、財政と『新市建設計画』、税金や公共料金などの負担とサービスのあり方、新しい市の基本政策などについて、来年春ごろには具体像が明らかにされてきます。−議員の任期延長問題も。それらをはっきりと示した上で、最終的な合併の是非は住民の意志で決めるべきです。これまでに当局の示しているスケジュールでは、来年夏頃までに住民の意思を聞くことになっていて、住民投票を行うためには「住民投票条例」を制定しなければなりません。市民への事前周知をとるためには、12月議会か、遅くとも来年3月ごろまでには条例を制定しておく必要があります。
大地で作成した「条例案・素案」の骨子は次のとおりです。
久喜市が鷲宮町と合併することについての賛否を住民投票に付するための条例(案) ★市議会の合併議決の前に、住民投票を実施しなければならない。★投票日の7日前までに告示する。 ★鷲宮との合併に賛成の人は賛成欄に「○」、反対の人は反対欄に「○」を記入する。 ★市長は住民投票の結果を尊重しなければならない。 ★賛成・反対など住民の投票運動は自由とする。 ★合併に関する資料など住民への情報提供に努める。 【投票資格者については2案】 A案 久喜市議会議員選挙および久喜市長選挙の選挙権を有する者B案 @久喜市に住所を有する18歳以上の日本国籍を有する者で、3か月以上久喜市に居住している者と、A外国人登録法に基づく永住外国人で、3か月以上久喜市に居住している18歳以上の者で、選挙管理委員会に投票の登録を行った者 ◆投票資格者については2つの案を検討しています。A案は、通常の選挙と同じ有権者に限るもの。B案は、永住外国人も同じ“住民”として投票権者に含め、なおかつ18歳以上の市民にも投票してもらうというものです。 |
公文書から性別記載を削除へ
=性同一性障害者の人権を守る=
9月議会で、印鑑登録および証明条例が改正され、印鑑登録証明書から男・女の性別記載を削除することになりました。久喜市では8月に、行政文書の性別記載の見直しを行った結果、124件の行政文書で、性別記載は必要ないということがわかり、削除されることになって、この中には、F公共施設予約サービス登録、F障害者手当申請、F紙おむつ申請、F介護保険受給資格証明、F配食サービス関係の書類、F保育園入園申込、Fスポーツ団体登録、F入学準備金貸付申請など、「なぜこんなものにまで、『男・女』を記入しなくちゃいけないの?」というものもたくさんありました。
性別記載のある行政文書 | 361件 | |
性別記載を削除することになった | 124件 | |
削除しない | 237件 | |
削除しない理由 | 法で規定されている | 178件 |
性別の区分が必要 | 59件 |
こうした公文書の性別記載の見直し・削除は「性同一性障害」者に対する差別解消、人権を守るために、全国的に進められているもので、県内では新座市や草加市がすでに今年度から性別記載の大幅な見直しを実施しました。
久喜市では、性別記載を削除する文書の内、印鑑登録条例改正の他、規則や要綱の改正で削除するものが107件、市長決裁で削除するものが17件としています。
選挙投票所入場券、性別記載そのまま
他市では削除しているのに…
問題は、『削除しない』という結論になった237件の文書の中身です。−『書式が法律で規定されている』という178件については国の法律改正を待たなければなりませんが、残りの57件は久喜市行政が『事務遂行上、性別区分が必要』と判断したわけです。
たとえば、選挙の投票所入場券の性別記載については、今回の総選挙では東京や神奈川などで10市以上が性別記載を削除しました。久喜市選挙管理委員会では『県内の市町村で統一様式を使っているため削除できない』としているのですが、同じ県内の草加市は統一地方選から、新座市は知事選から削除に踏み切っているのですから、この理由は明らかにウソ!! 議会で追及すると、選挙管理委員会は草加市などの例も知っていたことを認めた上で、『さらに検討する』と答弁しました。
また、◆ホームヘルプサービス申請、◆ガイドヘルパー派遣対象者登録、◆ガイドヘルパーの登録申請、◆日常生活用具給付の申請など、他市では「削除」となったものが久喜では「削除しない」という結論になっています。これらについては、健康福祉委員会の審議で、部長が『人権問題であり、可能な限りの見直しを行っていく。もう一度見直しをしていきたい』と約束しました。
さらには、◆戸籍や除籍の附票の交付申請、◆職員採用試験の応募申請、◆就学通知などは、他市で「削除」となったのに、久喜では検討項目にも入っていませんでした。
本来なら、“差別を生まない、人権を守る”ためには、単に文書の性別記載を削除できるかどうかだけの検討ではなく、行政の事務手続き自体を見直して変更するべきです。しかし久喜市の場合、従来のやり方のままで記載欄を削除するかどうかを検討するという消極的な姿勢…。さらに全般的な積極的見直しを求めていきます。
「性同一性障害」は、生物学的な性と自己意識とが一致しない障害で、男性3万人に1人、女性10万人に1人と言われています。性適合手術も適正な治療法として認知され実施されていますが、本人の自己の性意識、外見と戸籍上の性別が異なったりして、社会的な差別と偏見にさらされているのが実状です。国会では今年7月に、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が議員立法で全会一致で可決成立し、条件付きながら戸籍上の性別変更も認められることになりました。 そこで今、全国的の自治体で、公文書などからの性別記載の削除が進んでいます。特に選挙の際には、入場券に記載されている性別と外見が異なるためにトラブルが起きることもあり、投票所入場券への性別記載の削除が焦点のひとつになっています。 |
★ある議員は委員会審議で「市民の中でごく少数の人のために、条例改正する必要はないのではないか」と発言。議員がこんな人権感覚でいいの?★
9月定例市議会 3
サイクルアンドバスライドの具体策
市内の自動車通行量を少しでも減らすために、停留所まで自転車で来てバスに乗り換える=サイクル・アンド・バスライドを推進しています。今年3月にはモニターを募集して“実験”を行いましたが、場所の設定が不適切で実験は“失敗”…。今年度は11月に、4か所で再実験を行うそうです。これまで私が提案してきた、市役所や運動公園、ふれあいセンターも、自転車置き場に指定してバスへの乗り換えを推進するとのこと。
私は、こうした“実験”とは別に、市が栗原の朝日バス車庫付近に駐輪場を設置して、栗原や青葉地区住民が自由に自転車を置けるようにすべきだと主張してきました。現在でも車庫裏の市道に自転車を置いて(いつも50台くらい)、朝日バスに乗り換えて行く市民が多いのですが、市は「違法な放置自転車」とみなして『自転車放置禁止』の看板まで出しているため、仕方なく家族の車で駅まで送ってもらう人もいます。発想を転換して、市が自転車置き場を設置すれば、多くの人がサイクル・アンド・バスライドを実行し、駅前への車の乗り入れも減るのではないでしょうか。
市内循環バスの運行改善を早急に
市内循環バスが2月にリニューアル、運行を開始してからの利用状況と、さらに今後の、市民本位の改善方針についてただしました。
現在、4台のバスで7コース・1日65便を運行していて、2〜7月の延べ利用者数は約66600人、毎月1万〜12000人、1日平均では370人とのこと。−1コース平均53人、1便平均5〜6人ということになりますが、利用されやすい時間帯の運行本数を増やしたり運行時間を見直すことによって、もっと利用しやすくできるはずです。
◆久喜駅西口⇔東口を乗り継ぐ際に、乗り換え時間が2分しかなかったり、西口到着の2分前に東口発のバスが発車してしまうなど、きわめて使いにくい時刻表になっている便もかなりあります。
たとえば、江面方面からふれあいセンターへ行くのに、西口⇒東口の2路線の連絡=乗り継ぎ時間を改善すれば利用しやすくなります。
◆現在の循環バスは昼休み時間帯はほとんど運行していませんから、各公共施設(市役所、運動公園、中央公民館、保健センターなど)で、午前中の会合が終わって帰ろうとしても、12時頃に発車するバスはありません。逆に午後の会合に循環バスで行こうとしても、各施設に午後1時くらいに到着するバスがありません。これでは循環バスを利用したくても使えません。こうした運行時刻を利用者本位に見直していけば、利用者はもっと増えるのではないでしょうか。
循環バス検討懇話会が6月から開催されています。私は当然、運行本数や乗り継ぎ時間も含めて、来年4月頃には改善できるものと思っていたのですがが、当局は「1年間くらいは問題点を抽出していく。国交省との調整や細かい事務もあるのでいつまでとは言えない」と改善の見通しすら明らかにしませんでした。今後、市民・利用者アンケートを行うことだけは約束しました。
また、一部のバスの行き先表示が見にくい【青地に黒の文字など】ので、改善を求めました。
★循環バスの見直し時期すらも示せない! 利用者本位の早急な改善よりも役所の都合を優先する、官僚主義的な行政姿勢にはあきれるばかり…。★
合併後のごみ処理行政のプログラムを
久喜市と鷲宮町の合併で、久喜宮代衛生組合のごみ処理行政はどうなるのか、▼組織は解散か存続か、▼ごみ半減、燃やさないごみ処理への転換、家庭の生ごみの全量堆肥化を、鷲宮地区にも広げていくのかなど、今後のごみ処理行政について方針をただしました。宮代町や春日部グループ、また鷲宮町との協議など問題が複雑にからみあうため、市長も方向性を示すこともできず、今のところ、まったく先行き不透明の状態です。
◆久喜宮代衛生組合の解散方針の明確化、◆久喜市内の生ごみ堆肥化事業の促進、◆久喜・鷲宮全域での生ごみ堆肥化・ごみ半減の合意形成、◆新設炉の建設位置を早急に検討…当面、鷲宮栗橋の焼却炉を利用させてもらうことができないか?◆久喜鷲宮新市の独自のごみ処理行政への段階的な移行、具体的なプログラムを早急に策定しなければなりません。
“利便性”のために、ケータイ会社を 税金で支援する必要があるか
9月市議会で、公明党が「携帯電話の利便性の向上と料金引き下げを求める意見書」を提出しました。−内容は、『携帯電話を別の会社に買い換えても電話番号はそのまま引き継げる“番号ポータビリティ(持ち運び)制度”の導入と、そのために携帯電話会社に国が財政援助(税制上の支援措置)を行うように』というもので、これによって「サービス向上とよりいっそうの競争促進」を図ることができるというのです。
一見、便利になっていいようですが、よくよく調べてみると…。@携帯会社を変えても番号を引き継げるシステムを導入するための費用は数千億円かかる。A試算では、携帯会社を変更する利用者は20〜30%、その中の『どうしても番号を変えたくない』というさらに一部の利用者の利便性と携帯電話会社の利益のために、税金から支援する必要があるのか。B新システムの導入費用の一部を、税金から支援=国民全体で負担するというのは、大多数の国民にとって不公平。受益者負担にすべき。C現在のままでも携帯各社間の競争で、さまざまな付加機能やサービス向上がなされていて、この上、民間会社に税金で支援する必要はない。D番号を変えずに携帯会社を移れることになれば、競争力の強い事業者に集中してかえって寡占化を強めることになるのではないか、などの問題点があることがわかりました。
また、▼携帯会社の検討では、会社を変える際に、利用者の手数料負担と毎月の通話料に一定額を上乗せする方式が考えられていて、▼電話会社の設備投資負担の一部を政府が財政支援しても、なお利用者の負担は数千円になるという試算もあります。▼こうした手数料などの負担をしてでも、番号を変えずに会社を変更したいと思う利用者は、全体の何割くらいになるのでしょうか。
さらに大きな問題点は、この新システムの導入は大量消費促進政策だということです。番号を変えずにすむのだから、“ちょっと前のはどんどん捨てて、新機能のケータイにもっと気軽に乗り換えよう”と買い換えをあおる…。今、大量消費社会の反省が進んでいるのに、『利便性』の名の下にケータイを使い捨てにさせるような政策はあやまり。しかも企業努力ならともかく、税金で企業活動を支援する必要はありません。
この意見書に、大地と共産党が反対しました。他の会派の議員は、こうした問題点を考慮した上で“賛成”したのでしょうか。
★公明党が全国的に「携帯電話の番号ポータビリティ」の署名運動を繰り広げたらしい。国も財政難だというのに、こんなことに税金を使おうというの?★
ご意見や情報はこちらへ tomoni@eagle.ocn.ne.jp |
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