PIC ライタの製作

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電源不要の PIC ライタを製作
 いままで秋月電子で調達した PIC ライタを使ってきたが、フラッシュタイプの PIC である PIC12F629 と PIC12F675 を使うにはファームウェアの VERSION UP が必要になる。そこで VERSION UP KIT の購入を考えていたところ、フリーのライタソフト IC-Prog とライタ PIC-Programmer 2 で書き込みできることがわかった。しかも今まで以上に多い種類の PIC をサポートしている。ライタは PC のシリアルポートに接続して外部電源なしで書き込みができる。部品も驚くほど少ない。 25 ピンのシリアルポート使用を前提とした回路図だが、ピン接続を変更するだけで 9 ピンのシリアルポートでも使うことができる。ライタソフトの IC-Prog は日本語に対応していないが、必要ならここで日本語化パッチを入手することもできる。ということでライタを作ることにした。

 特別な部品は必要ないが、新たに用意したのは D-SUB 9 ピンのメスコネクタと 8.2V と 5.1V のツェナーダイオードだけ。回路図はいろいろなところに掲載されているが、わかりやすく 25 ピンと 9 ピンのピン番号の対比を書き込んでみた。ピン番号はコネクタに刻印されているのですぐわかる。


今回組み立てた回路

 当初ユニバーサル基板での組み立てを考えていたが、 PIC ライタの製作記事を探してるときに、偶然 PIC ライタの基板を無料で提供してくれるサイトを見つけた。 1 枚だけ残っていた基板を幸運にもゲット。何の苦労もなく PIC ライタを組み立てることができた。提供してもらった FENG3 さんの HP に超小型の PIC ライタの製作記事が載っている。 40 ピンの PIC まで書き込めるように作られていたが、主に 8 ピンを使うことと、せいぜい 18 ピンの PIC16F84A ぐらいまでしか使わないので 18 ピンのソケットで代用した。 18 ピンのソケットは PIC の挿抜を楽にするため、使わないピンは取り去った。昔の部品を使っているのでコンデンサと抵抗が大きいが、基板には十分なスペースが残った。


製作した PIC ライタ

 手元に古い Libletto 30 があり、そのまま放っておいてはもったいないので IC-Prog をインストールしてみた。画面のサイズがちょうどいい。手持ちの部品で組み立てたライタは 100 円ライタサイズ。早速 Libletto 30 につないでテストしてみた。設定によってはなんとか PIC12C509A への書き込みはできるものの PIC16F84A への書き込みはできない。シリアルポートの出力が弱いようだ。普段 PIC の書き込みに使っている Let's Note では問題なく動作する。なんとか Libletto 30 でも利用できるようになるといいが、とりあえず Let's Note で使うことにした。


秋月ライタ(左)との比較

 ライタは電源不要なのですっきり。秋月のライタと比べていかに小さいかがわかる。しかもライタソフトの IC-Prog はとても使いやすい。 PIC12C509A と PIC16F84A への書き込みテストを行ったあと PIC12F629 と PIC12F675 の工場出荷時に書き込まれている BANDGAP value と OSCCAL value を読み出してみた。これで当面秋月の PIC ライタは出番がなくなりそうだ。
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2003/07/16