赤外線送受信機 NO.3

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テスト用赤外線送信機の製作
 調達した赤外受光素子は 3 端子。電源の 2 本と出力のみとシンプル。受信した変調赤外光のなかから変調部分を除去して出力される。これだけで送信機内部で作り出されているシリアルパルスと同じパルスが負論理出力で得られる。受信したシリアルパルスの中からスロットルとラダーに使用するための信号を取り出さなければならない。このデコーダを PIC で作ることになる。画像で大きなほうの赤外受光素子は定格電圧が 5V 、小さなほうは 0-6V となっている。

 できるだけ軽量に仕上げたいので、できれば 1 個の PIC にデコーダとマグネットアクチュエータドライバを盛り込みたい。つまり 1 チャンネル分のマグネットアクチュエータドライバと 1 チャンネル分のスロットル出力を組み込む。スロットル出力は別のスピードコントローラを介して動力用モータを駆動することになる。マグネットアクチュエータドライバ内蔵赤外線 2 チャンネル受信機ということになる。

 今回実験するにあたってテスト用赤外線送信機を先に作る必要がある。早速 JR の 7 チャンネル送信機を改造することにした。少々古いがちゃんと使えるものである。中の高周波を受け持つ基板を外して、そこに赤外線ドライバ基板を取り付ける方向で検討した。幸い回路を調べたら PIC をドライブできる 5V も出ていた。 7 チャンネルのシリアル信号とニカド 8 セルの 9.6V 電源もあるので問題なし。

 赤外発光ダイオードは使わなくなったドアホン CCD モニタから取り外して使った。 6 個の赤外発光ダイオードがついている。テストではとりあえずアンテナ取り付け穴から配線を出せばいい。実装時には秋月電子通商から調達した赤外投光器のキットパーツを使うつもりだ。

 送信機のシリアルパルスに変調をかけるプログラムは、簡単だが念のため紫外線消去のできる PIC に書き込んでテストしてから PIC12C509A に書き込んだ。PIC は 5V で駆動し、赤外発光ダイオードは 9.6V で駆動する。駆動電流は 6 個のダイオードを直列にして 40mA ほどである。目に見えない光なのでどの程度の発光強度なのか見当がつかない。ドアホン CCD モニタについている状態で 40mA ほどの電流が流れていたのでそれに合わせた。

 あとで気が付いたが、赤外発光ダイオードは常時点灯ではなくパルス点灯になる。送信機に組み込むために別に調達した赤外発光ダイオードのデータシートを見たら、パルス点灯の場合はもっと多い電流で駆動してもよさそうである。そこで、できるだけ強力な赤外光が得られるように、電流制限抵抗を変更して 100mA ほどの電流が流れるようにした。

 テスト用に改造した赤外線送信機ができた。テスト用なのでアンテナの穴から部品が送信機の外に出ているのが見える。


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2002/09/10