日露戦争に関連する著書。 ![]() 葉山の別荘調査をしていると日露戦争に関わった明治の元勲達がよく登場してくる。 著名な人だけでも、桂太郎然り、小村寿太郎然り、高橋是清然り、山本権兵衛、金子堅 太郎、井上毅、粟野慎一郎などなどキラ星のような著名人が葉山に別荘を建て、この地 で日露戦争遂行前後の日本の国策を練っていた。また、司馬遼太郎の「坂の上の雲」が テレビで放映もされ、横須賀には旗艦三笠が係留されていて往時を偲ぶことが出来る。 葉山を訪れる来訪客に別荘群を案内すると、必ず日露戦争の一端に触れざるを得ない。 あれやこれやで日露戦争に関する著書をいくつか読んで一応の知識見識を持つことが出 来ている。何故日露戦争は起きたのか、回避できなかったのか、この時の複雑な世界情 勢、とりわけ強国ロシアを睨んだ英仏独の思惑と対立、欧米帝国主義と植民地侵略、日 英同盟の背景、中立国アメリカの動向を探る日露の熾烈な外交策謀、起死回生の戦費 調達と日本の財政、帝政ロシアの内部崩壊の画策・工作、戦後処理とポーツマス条約、 日比谷焼き討ち事件等の後遺症とマスコミの反応等は、巷間よく知られている乃木希典、 東郷平八郎将軍による陸戦・海戦の史実に負けず劣らずの知識欲をそそられる。むしろ こちらのほうが歴史の奥深い裏側がのぞかれて興味が尽きない。 この類の著書は膨大で知識を得るための効果的な著書の選別はとても至難だが、1昨 年来読んだ次の著書は、戦争前後の歴史的背景や戦争そのものを包括的に、そしてあ る部分を詳細に理解するには充分な文献だと思えた。 書籍一覧
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