藤沢周平もの。         08,07,31

  ここ数年、藤沢周平がよく読まれているようだ。テレビや映画でも人気の作家だ。何故もてはやされて
  きたのか、頂点に立つ権力者の英雄振りは題材にせず、下級武士や農民の心情、哀歓を丁寧に描い
  ているのが、現代の読者の共感を呼ぶためらしい。猛烈社員とかが流行語になった英雄崇拝の勇まし
  い時代からの移り変わりなのであろうか。雪国山形に生まれ、若くして胸を病んで教員、記者生活を
  棒に振った暗い過去が、下級武士や貧農などの底辺の生活者の細やかな心の襞を描ききる力になっ
  たのであろうか。ともあれ藤沢周平の膨大な髷物の中から私の読んだ本、読みかけ等の著書を池波
  正太郎並に列挙する事から始めたい。久し振り、2年ぶりの読書通信である。

      蔵書その1、      蔵書その2、
   1、風の果て(上)    27、神隠し
   2、風の果て(下)    28、時雨のあと
   3、海鳴り(上)    29、闇の穴
   4、海鳴り(下)    30、本所しぐれ物語
   5、雪明り    31、霧の朝
   6、人間の檻(獄医立花登手控え)    32、たそがれ清兵衛
   7、春秋の檻(獄医立花登手控え)
   8、愛憎の檻(獄医立花登手控え)  追加(10,08,12)
   9、風雪の檻(獄医立花登手控え)    33、時雨みち
   10、父と呼べ    34、逆軍の旗
   11、又蔵の火    35、はしり雨
   12、冬の潮    36、竹光始末
   13、喜多川歌麿女絵草紙    37、孤剣
   14、用心棒日月抄    38、刺客
   15、凶刃ー用心棒日月抄    39、凶刃
   16、孤剣ー用心棒日月抄    40、漆黒の霧の中で
   17、刺客ー用心棒日月抄    41、ささやく河
   18、霧の果て(神谷玄次郎捕物控え)    42、密謀(上)
   19、長門守の陰謀    43、密謀(下)
   20、蝉しぐれ    44、冤罪
   21、三屋清左衛門残日録    45、龍を見た男
   22、麦屋町昼下がり    46、消えた女
   23、よろず屋平四郎活人剣(上)    47、闇の傀儡師(上)
   24、よろず屋平四郎活人剣(下)    48、闇の傀儡師(下)
   25、隠し剣孤影抄    49、一茶
   26、隠し剣秋風抄    50、暗殺の年輪