千葉館山・洲崎沖のイサキ釣り。   13,06,23

   またまた釣りの話題で恐縮だがひとつご勘弁を。
  鬱陶しい梅雨空が続き、先週木曜日に行く予定だった家内との箱根行きも天候が悪くて
  中止となった。面倒な浮世を隠遁した悠々自適の世捨て人には「晴耕雨読」が絵になる
  が、凡人にはせいぜい「晴釣雨碁」がいいところだ。だがこう雨続きでは囲碁の勉強も
  1人ではそう連日は続かない。

   梅雨時のじめじめ続きで無聊をかこっていたが、ようやく晴れ間の見えた先週月曜日
  に1人でアジ釣りに行ってきた。大漁で足腰を動かし過ぎたためか釣りの最中に突然腰
  痛が起こり四苦八苦した。持病の椎間板ヘルニアの再発のようだ。痛みが治まらず歩
  くのはおろか立っているのも足の上げ下げもままならない。帰宅後、矢も楯も堪らず以
  前通った逗子の整骨院に駆け込みそれから1週間毎日マッサージを受けてきた。

   ようやく小康状態になった土曜日、会社(子会社)の釣り同好会恒例の千葉1泊釣り
  親睦会があり、これに何とか間に合って参加することが出来た。初日はフェリーで千葉
  の金谷に渡り、館山の船宿に1泊して小宴会。翌日早朝4時半出船で11時までイサキ
  釣りをした。

   釣り場の洲崎沖は房総半島の最南端、太平洋に面した外房と内房の中間地点にあ
  って、魚種豊富な釣り場のメッカとして釣り人達の人気が高い。知る人ぞ知る垂涎の釣
  り場である。

   釣り座は公平を期してくじ引きで決めることになっている。よりによって船の先端のミヨ
  シが私の釣り座に決まった。この席は揺れの大きな場所で斜めに座る格好になるので
  腰の負担が重い。台風一過といってもまだ外房は波が高く、釣りの姿勢に無理がかかり、
  遂には釣りを始めて初めての船酔いと吐き気を経験した。腰も不気味な腰痛の予兆が
  感じられ、終了時間が来るのを今か今かと待つ何とも苦しい釣りになった。

   しかしさすがは外房の釣り。釣果は良型のイサキを23匹。8人の仲間で6番目の釣果
  に終わり、トップは55匹だったからダブルスコアの差をつけられたが、30センチ前後の
  立派なイサキ揃いに大満足した。


   

   こんなイサキはスーパーではほとんどお目にかかれないし、仮にお目にかかっても
  下世話な話だが1匹1000円はするだろう。午前11時半に納竿し昼食ラーメンを食べ、
  今が旬の「房州びわ」を土産に買って午後2時のフェリーで久里浜に帰ってきたが、
  フェリー内では釣りの話題で持ちきりになった。

   これがまた楽しいひと時で、こんな席になると釣りの名人がついつい門外不出の
  釣りの秘訣を打ち明けてくれる。打ち明けてしまえばもう秘伝でもなんでもない。後は
  全員の知るところになってしまうので、知らず知らずに仲間たちの釣りの技が上達し
  ていくという仕掛けになっている。

   この同好会も平均年齢は60歳を超えてしまい、会社に嘱託として在籍している人は
  2人だけ、新人の入会も期待できず、会社の同好会の体をなしていないのが現状だ
  との話だった。ここにも高齢化現象が現れていてさびしい。そういえば葉山の釣友会
  も同様に会員の高齢化と新入会員不足を嘆いていた。
  私もこの同好会にゲスト参加しているがいつまで参加できることやら・・・。

   翌日娘に電話したら孫と一緒に魚を取りに来て、塩焼きと刺身、湯引きしたイサキ
  の皮、甘辛く煮たイサキの卵と腹子を持ち帰った。4歳の孫すずは酒の肴になるツマ
  ミが大好物で、先々が頼もしい。きっと呑兵衛のいい飲み友達になってくれそうだ。