イワシメバル。    18,03,08

   このところ春の陽気と真冬の寒さが繰り返す不安定な天候が続いている。
  一足早く父の命日の墓参に行った1昨日は、春の陽気で北鎌倉は賑わっていたが、
  一転して昨日からは春の嵐が吹き荒れている。三寒四温とはよく言ったものだ。

   天気の合間を縫って釣り仲間と示し合わせて、4人で久しぶりにメバル釣りに出か
  けた。餌にシコイワシを使うメバル釣りは調べてみたらなんと4年ぶりだった。

   メバル釣りといっても色々な釣り方がある。夏の夜メバル釣りは餌の青イソメを
  ちょん切らずに長いまま針に引っ掛けて釣るやり方で、夏の夜の風物詩だが、不思
  議なことにイソメをちょん切って針に付けたら絶対にメバルは食いつかないという習
  性をもっている。

   またモエビを餌にする釣り方もある。能登の七尾湾でメバル釣りをしたときはサビ
  キで赤メバルをたくさん釣ったが、数は釣れても釣りの楽しさはなかった。

   なんといってもメバル釣りの醍醐味はイワシメバルに尽きる。イワシメバルという
  メバルがいる訳ではない。餌に生きたシコイワシを使うからイワシメバルと呼んでい
  るだけで、魚種は黒メバルである。黒メバルの引き込みは強烈で、突然竿が強烈に
  しなる。

   今年は餌のシコイワシが入手困難で、代用にモエビを使う船宿があるが、生きた
  シコイワシが断然食いがいい。少し小さいがようやくお目当てのシコイワシが手に入
  ったと船宿から連絡があって勇躍出かけたという訳である。

   仕掛けは長さ2,75m、幹糸1,5号、ハリス0,8号、2本バリ。竿が3mなのでこの長
  さでも支障はない。海中に投入した餌のシコイワシがメバルの気配を感じて逃げ回る。
  竿先でそれを敏感に感じられる。逃げ回るイワシにメバルがぱくりと食いつき一気に
  海中に引き込む。3mの胴調子の柔らかいメバル専用竿がぎゅんぎゅんしなる。

   仕掛けのハリスは0,8号と細いので、糸が切られないように竿の弾力を利用しなが
  ら慎重に巻き上げる。食い込みといい竿の強烈なしなりといい、これがイワシメバル
  釣りのたまらない醍醐味だ。


   

   今日の釣果は粒ぞろいの大物が多く、28センチを筆頭にメバルが15匹、20センチ
  クラスのカサゴを6匹という大満足の釣果だった。仲間の3人も同様にたくさん釣って
  満足げだった。

   メバルはやはり煮つけに限る。28センチクラスの大物メバル2匹を煮つけにして逗子
  の96翁ご夫妻に差し入れ、同じく大物4匹とカサゴ数匹を娘家族が持ち帰り、家内の
  友人に数匹を進呈しても、まだ我が家の冷蔵庫には若干のメバルとカサゴが残って
  いる。

   

   船宿の船長から採れたての立派なワカメをビニール袋一杯にいただいた。これを
  茹でて、メカブを細かく叩き、ネギとミソを絡めてねばねばにすると私の大好物のメカ
  ブ納豆になる。納豆代わりに熱いご飯にかけてもいいし、そのまま酒のつまみにして
  も海の香りがして最高である。

   今月はこれからあと2回釣りの予定がある。東京湾のタイ釣りとアジ釣りで、それぞれ
  葉山の釣友会と会社時代の釣り同好会のイベントだが、どちらも最長老になっている
  ので、足手まといにならないように気を付けながら参加することにしている。
 
   今回のメバル釣りの為、予定がダブって新横浜の碁会所の「天狗会」は欠席になっ
  た。おそらく碁仇達が私の不参加を悔しがっているに違いない。何せ私が連勝続きな
  ので、腕に覚えの天狗たちがリベンジを期しているはずである。