Visual 6.0 の基礎知識
  

update: 4/25/2009

Microsoft J++ の開発環境のレポートです。

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Contents

 J++6.0
 Jvm
 Jvm 未インストールによるエラー
 年表
 対応 OS
 Windows Vista へのインストール
 リンク

■ J++6.0
 Microsoft 社のJava 開発環境 J++1.1 では、Sun Microsystems 社などと、
統一仕様で構成されていたクラスライブラリを使用していたが、98年発売の
J++6.0 より Windows OS でしか利用できないWFC (Windows Foundation Class)が
導入された。便利な半面、ユーザーの囲い込みとなることより、
"Once write, Run anywhere" でJava 環境を作成してきた Sun Microsystems 社と
裁判になった。Java裁判は和解に至ったが、その後のInternet Explorer の
独占的普及に対する裁判を通じて、Microsoft社は2004年9月で
MS-JVM のサポートが認められなくなった。
既存のJava コードの C# 言語への移行、 JVM のアンインストール等の
措置を推奨している。MS-JVM のサポートは2007年12月31日に延長されたので、 次期OS Windows-Vista でも J#.Net の一部であるような既存の java アプリの上位OS互換は行われると思われるが、.Net Framework 環境での アプリ開発は C 言語系が良さそうである。 J++6.0 で追加された WFC はマルチメディア関連のクラスが多数含まれており、 Java1.2 搭載のSwing クラスより利用範囲は広いと考えられるが、 他のOSへの移植性は無く、プログラムの記述もWin32 API 的な難しさがある。

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■ JVM ( Java Virtual Machine )
JVMはプログラム実行のための環境である。各OS用に作成されており、
前もってインストールしておく。ブラウザから Java を起動することから、
ブラウザインストール時にJVMもインストールされていた。
Microsoft 社はJVM 開発を終了したが、以前のJVM がネットワーク上で
ダウンロード可能である。Sun Microsystems 社も Java1.2 以降の
Windows 用 JVM を配布しているが、Microsoft 社サポート外のため、
J# アプリに比べてパフォーマンス、信頼性の点で問題がある。

Microsoft JVM リリース一覧 (Microsoft 社より転載 )

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■ Jvm 未インストールによるエラー Jvmがインストールされていないマシンで次のような
エラーが出て、アプリを起動できない場合があります。

アプリケーションを開始できません。 -- Java 仮想マシンを
ロードできません。クラスが登録されていません。

前述のように、Microsoft社はJvmのサポート、配布を
終了しましたが、Windows用Jvmが無料で配布されています。
ダウンロードさせてもらいインストールしましょう。
Installations of Microsoft Virtual Machine ( WakuWaku さん )

ところでJvmに関するMSDNの資料を検討したところ、
Microsoft 社の Java系コンパイラと実行環境の関係は
次のように設計されていることがわかりました。
(MSDN: MSFTVM_Transition_Guide.pdf 他)
 

J++.Net Framework
Java バイナリJ# バイナリ
Jvm + wfc RL
 J# RL(ver1.1-2.0)
.Net FrameWork RL(ver1.1-3.0)
共通ランタイムライブラリ
Win32 API
(注)RL=ランタイムライブラリの略
J# → C# への移行がJava 実行環境に反映されています。
J#アプリがビルドしたマシン以外で動作するには、
ソースコードのパッケージ利用範囲、JDKの種類、実行マシンの
Java 実行環境の組合せに十分注意をはらう必要がありそうです。


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■ Java 年表
 
年    Java                MS-java                備考

2018 11.0                                        Open JDK
2014                                             Android Studio 1.0.0
2011  7.0                                        OracleJDK
2006  6.0
2006  5.0 beta (1.5)      vj#.NET 2005           .NET Framework2.0
2003                      vj#.NET 2003           .NET Framework1.1、IPv6
2002  1.4                 vj#.NET 2002           (〜JDK1.1.4)、アプレット非対応
2001                                             Eclipse 1.0
2000  1.3                        	
1998  1.2  (JAVA2)        vj++6.0                WFC
1997  1.1                 vj++1.1
1996  1.0                 (MS SDK java40 -> 1.02)
1995  Oak -> Java  , Microsoft とライセンス契約
Java@wikipedia

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■ J++6.0 の OS 対応 Windows OS 対応表 (Microsoft 社より転載 )

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■ Windows Vista へのインストール 前述の Windows OS 対応表では、Vista は非対応となっています。 今回、Vista マシンの購入に伴い Vista へのインストールに チャレンジしました。 OS 環境 Windows ME (DOS/V)--> Vista home premium (DOS/V) インストールメディア Microsoft Visual J++6.0 スタンダードエディション CD-ROM @ CD-ROM フォルダを開き、 Setup.exe を起動    "このプログラムは互換性の問題のためブロックされています。" のメッセージがでて失敗しました。 互換性が有りそうなので、旧マシンのJava関係フォルダを全て   新マシンにコピーして起動を確認しました。  ( common, VJ98, MSDN98 のフォルダがあります。) A 基本コマンドの動作試験 念のため、Common/Common/IDE/IDE98/Redist/MSJAVX86.EXE(MS-JVM) を インストール後に、VJ98/jvc.exe コマンドをDOS-Prompt より起動したら あっさり動きました。コンパイラとしては、OKです。 B フォームエディタの起動   統合開発環境が利用したいのですが、Common/Common/IDE/IDE98/DEVENV.EXE は 起動しません。 C コピーフォルダ内の再セットアップ機能   VJ98/Setup/1041/SETUP.EXE という再セットアップ用と思われる Setup.exe を  起動すると、インストールオプションがでてきます。再インストールを選択すると、  インストールメディアを F:ドライブから読み取ると指示があります。  F:ドライブはUSB機器用ですが、2GBの USB フラッシュメモリがたまたま ありましたので、J++6.0 の CD-ROM ファイルをこれに全てコピーして準備の後、  Setup.exe を起動すると、インストールは F: ドライブより読み取りを行い  続行されました。ちなみに失敗すると以下のメッセージがでます。    " Visual J++ 6.0 セットアップは正常に終了しませんでした。" D システムファイルのコピー  インストールメーターが 99 % ほど進んだところで、次のシステム  ファイルが登録できないのが理由でインストールが終了します。   C:\Windows\SYSTEM\msvbvm60.dll   C:\Windows\SYSTEM32\COMCTL.SRG   C:\Windows\SYSTEM32\MSCOMCTL.SRG   C:\Windows\SYSTEM32\VSDBFLEX.SRG これらは旧マシンの system, system32 フォルダに有りましたので、 前もって新マシンの各フォルダにコピーの後、再度インストールに挑戦です。 最後に次のエラーが出ましたが、無視するとインストールが 成功か失敗か不明のまま終わりました。    ”F:\VJ98\Vtudio6.cab から Java パッケージを     インストールできませんでした。アクセスを拒否されました。”    ”F:\VJ98\wfcforms.cab から Java パッケージを     インストールできませんでした。アクセスを拒否されました。” F 統合開発環境の動作テスト 前出の DEVENV.ENV をクリックすると、無事にGUI エディタが起動します。 アプリのウィンドウズカラーが薄いせいか、機能がフル利用できない 雰囲気が漂っていますがビルドも無事通り、ドキュメントフォルダ内の Visual Studio Projects フォルダ内に .exe ファイルが作成されていました。 結論として、CD-ROM から直接のインストールは拒否されますが、 インストール時に指示されるドライブに VJ++6.0 をフォルダコピーして、エラーの出た System ファイルの移植を丁寧に続けていけば、他の OS 環境でもどうにか動きそうです。

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■ リンク - MSDN Visual J# ホームページ

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調査レポート作成 :tmlbworks (間違いもあるかもしれません...)