4.2.1.3 理論作業量                目次(第4章)へ
  

 理論作業量(theoretical field capacity)は,機械化作業能率の基礎となるもので,直進作業のみを行うときの作業能率であり,つぎの式で求められる.

 

  Ct = ( W * V ) / 10                eq. 4.13

ここで,Ct:理論作業量(ha/h)  V:機械の理論作業速度(km/h)

   W:機械の理論作業幅(m)

 理論作業速度は,作業精度をおとさぬ限度における最大作業速度と定義されているが,実際に求めることは困難であるので表4.1のような基準になる数値を用いることにする.また,理論作業幅の定義も表4.1に示した.

 したがって,圃場面積(A)の理論圃場作業時間(to)は,次式で求められる.

   to = A / Ct

      = ( 10*A ) / (W * V)            eq. 4.14

 通常,実際の作業幅(w)は,作業の重複により理論作業幅(W)より小さいので,有効作業量は理論作業量より小さくその割合(Et)は,次式で示される.

   Et = Ce / Ct

     = to / tA              eq. 4.15

これは,作業の重複と速度の低下による作業量の減少の程度を示すものであり,通常0.8〜1.0である.

 

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