1.2 生物と環境       目次

1.2.1 生物

1.2.1.1 人工生命

 

 人工生命(artificial lifeAL)は,生命現象を人工的システムによって実現するものの総称である.人工生命という言葉から思い浮かべるのは,ハード的な人工心臓や人工骨などを材料にして生物を創り出そうという科学技術であろうが,近年ソフト的な人工生命の研究が脚光を浴びてきている.

 ハード的には,マイクロマシンで生物体を人工的に構成することまで広い範囲の研究が進んでいる.ソフト的には,生命の本質を情報科学的な側面から研究するものや生物が生きていくときの集団生態学的な解析を行うもの,あるいはコンピュータグラフィックス(CG)による生物体の表現の分野などがある.[1]

 

演習問題 1.2.1.1 参照

 ●ソフトウェア 人工生命のシミュレーション life_640.exe 

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[1] 星野 力:人工生命の夢と悩み,裳華房,1994