Brand New Day : The Remixes

   2000年発表作品
 
『Brand New Day』の楽曲に新しい息吹が吹き込まれる・・・

遡る事、『Ten Summoner's Tales』『Marcury Falling』当時のスティングの音楽を振り返ると、
「精神的な治療効果としての音楽(作曲活動)」という言葉を良く耳にしたものだ。
心の中に眠っている感情を呼び起こし、
過去の記憶にある喜びや痛みを掘り起こす事で音楽作品を作り上げていた向きがあった。
非常に個人的なテーマを取り上げていた事もあり自叙伝的な作風とも称されていた。
人間的にも音楽的にも成熟の域に達して、
これからも流れる様な流暢な音楽を作り続けるだろうと・・・。
そういった最中に発表された、
『Brand New Day』のサウンドには驚きと衝撃を受けたファンも多かった事だろう。
それまでの自分自身に問いかけているかの様な、どちらかというと内向的な作風などでは全く無く、
彼の意識が外へ外へと世界中の隅々までへと向かっているではないか!
多くのメディアも絶賛をし下記の様な賞賛のレビューを残している。

これはスティング流のワールド・ミュージック盤である。
非常にエキゾティックで中近東やアフリカをイメージさせるアラベスク調の作品、
ボサノバ・ナンバー、果てはカントリー〜ゴスペル・サウンドのサウンドまで取り入れている。
また憎たらしくも、フランス流のラッパーを入れ、お洒落でジャジーな曲までも聴かせてくれる。
一曲、一曲が違った魅力の輝きを放っており、まさにスティングの第2のステージである。


このアルバムはタイトル通りに
『Brand New Day』収録曲のリミックス・ヴァージョンを収録した物である。
ハイブリット・サウンドという言葉を掲げて
グローバル路線を鮮明に打ち出したスティングの新たな世界を、
著名なリミキサー達が更に手を加える事で楽曲にひと味違った魅力を与えている。
スティングの気力の充実ぶりを感じさせる作品に仕上がっており、
リミックス物に肯定的ではない方々にとっても魅力的な一枚と成るであろう。
日本からはコーネリアスこと小山田氏が「ブランド・ニューデイ」のリミックスを担当しており、
m-floのRISAが「パーフェクト・ラブ」で日本語ラップを披露しています。
また、奇才ビル・ラズウェルの手による
12分にも及ぶ「サウザンド・イヤーズ」のリミックスは圧巻です。
ある意味、リミックス音楽もハイブリット・サウンドって呼べるのかな?
とりあえず、お勧めしますよ!

収録曲

/ desert rose melidic club mix radio edit
   デザート・ローズ(メロディック・クラブ・ミックス・ラジオ・エディト)
/ brand new day cornelius mix
   ブラン・ニュー・デイ(コーネリアス・ミックス)
/ after the rain has fallen tin tin out mix
   アフター・ザ・レイン(ティン・ティン・アウト・ミックス)
/ a thousand years bill laswell mix
   サウザンド・イヤーズ(ビル・ラズウェル・ミックス)
/ brand new day murlyn mix
   ブラン・ニュー・デイ(マーリン・ミックス)
/ desert rose melocic club mix
   デザート・ローズ(メロディック・クラブ・ミックス)
/ perfect love ... gone wrong risa m-flo mix
   パーフェクト・ラブ(フューチャーリング:RISA from m-flo)
/ after the rain has fallen tin tin out edit
   アフター・ザ・レイン(ティン・ティン・アウト・ラジオ・エディット)
/ desert rose filter dub
   デザート・ローズ(フィルター・ダブ)

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