☆NO72 ルツ (若草の上で)
これは、ルツ記をもとにした聖霊との物語です。
士師が治めていた時代、ユダには飢饉があり、それでベツレヘムのエリメレクという人が、妻のナオミと二人の息子と一緒にモアブの地に逃れることにしました。
しかしその後、彼は死んで二人の息子があとに残された。二人の息子はモアブの女を妻に迎えた。一人の名はオルパといい、もう一人の名はルツといった。
そして彼らは約十年間そこに住んだ。しかし、二人の息子も共に死んでナオミは二人の息子と夫とに先立たれてしまった。
そこで彼女はモアブの地から出て行き、二人の嫁も一緒にユダの地に帰ることにした。その途中、ナオミは二人に言った、
「母の家に帰りなさい。娘たちよ、どうして私と一緒に行くのですか。私の胎内にはまだ息子がいて、あなたがたの夫になるのを待っているのですか。
私は年をとっていて,夫を持つことができませんから。それなのに、いない夫を待って、私と一緒に行くのですか?
それはいけません。わたしをひどく悲しませるだけです。主の御手がわたしに下ったのですから。」それを聞いて、彼らは声をあげて泣いた。
そしてオルパは姑に口づけして、帰って行ったが、ルツは彼女にしがみついた。そしてルツは言った、
「わたしはあなたと共に行き、あなたが住まう所にわたしも住みます。あなたの民は私の民となり、あなたの神は私の神です。」
それで、彼女が自分と共に行くことを堅く決意しているのを知って、ナオミはこれ以上、彼女を説得するのをやめた。
そしてナオミはユダに向かって進み、嫁のルツも一緒に来た。そして彼らは大麦の収穫のはじめにベツレヘムに着いた。
さて、モアブ人のルツはナオミに言った。「落ち着いたので、どうか畑に行かせてください。落穂を拾い集めたいのです。」
ナオミは彼女に言った、「娘よ、行っておいで。」それで、ルツは畑の周りを行き来して、刈り入れのあとの落穂を拾った。
それは、はからずも、エリメレクの一族に属するボアズの所有する畑の一部だった。ボアズは彼女に言った、
「娘さん、よく聞きなさい。ほかの畑に落穂を拾いに行ったり、ここから出たりしないで、私の若い女たちのそばから離れないで、ここになさい。」
そこで彼女は彼に言った、「なぜわたしは、あなたから恵みを受け、あなたがわたしを知るようになったのですか、わたしはよそ者ですのに。」
ボアズは答えて言った、「夫の死後、あなたが義理の母にしたことを私は知っています。また、あなたが生まれ故郷を離れて、今まで知らなかった民のところへ来たことも。
主はあなたの働きに報い、あなたが信頼するようになったイスラエルの神、主から十分な報いが与えられるでしょう。」
さて、夕方になって、姑のナオミは彼女に言った。「娘よ、私はこの地であなたがよくなるように、安らぎを求めてはいけないでしょうか。
もし、それがあなたにとって良いことなら、わたしには考えがあります。あなたが今日出会った人はボアズと言い、独身で私たちの近親者の一人です。
しかし、彼の周りには若い娘がたくさんいます。だから、あなたは勇気を出さなければなりません。
ちょうど今夜、彼は脱穀場で大麦をふるい分けようとしています。あなたは体を洗って、油をぬり、そこに伏せなさい。
しかし,その人が食べたり飲んだりするまでは,その人に気づかれないようにしなさい。
また,彼が寝るとき、その寝る所を見届けてから入っていき、その足の所をまくってそこに寝なさい。
あなたがそうするとき,彼は次に何をすべきかを教えてくれます。心配はいりません。
男と女を造られた神は、すべてをご存じで、あなたを祝福してくださいます。」それでルツは言った。
「あなたが私に言うことは、すべて行います。」しかし、その夜は満月だったので、彼女は脱穀場に伏して、姑が命じたこと以上のことをした。
真夜中になると、男は胸騒ぎがして、身を起こした。すると見よ、身に何もまとわない女が彼の足もとに横たわっていた。
彼女は月の光に照らされて美しく輝いていた。彼は言った、「あなたは誰ですか?」
彼女は「私はあなたのはしためのルツです 。あなたは親類ですから、わたしの上にあなたの衣の裾を広げてください。」と答えた。
聖書はこの意味について、エゼキエル書16章8節で、
「今、わたしがあなたのそばを通り、あなたの時を見たとき、それは愛の時であり、わたしはあなたの上にわたしの衣の裾を広げ、あなたの裸を覆ったのである。
そうだ、わたしはあなたに誓い、あなたと契約を結ぶ。主なる神は言う、あなたはわたしのものとなった。」
このように、神はご自分の召使いであるルツの貧しい状態を見抜き、手を差し伸べたのである。そこで、ボアズは言った、
「主の祝福を受けた者よ。私の娘よ、恐れることはない。あなたの求めることをすべて叶えてあげよう。私の町民はみな、あなたが徳の高い女性であることを知っていますから。」
そして彼女は朝まで彼の足元に横たわっていた。 そして彼女は人が気付かないうちに起き上がった。
そして彼女は姑のところに来ると、ナオミが言った、「私の娘よ、どうでしたか?」 それでルツは、その男が自分にしたことをすべて話した。
そしてナオミは言った。「私の娘よ,この問題がどうなるかわかるまで,じっと座っていなさい。その人は今日のことを終えるまで、眠れないでしょうから。」
彼女が言ったように、ボアズは直ちにナオミの夫であったエリメレクのものを、イスラエルの民の掟に従ってすべて買い戻した。
そして、彼はルツを娶り、彼女はすばらしい夫を得た。そして、彼が彼女と寝たとき、主は彼女をみごもらせたので、彼女は男の子を産んだ。
彼はオベデであった。聖書には、サルモンにラハブによってボアズが生まれ、ボアズにルツによってオベデが生まれ、オベデにエッサイが生まれ、エッサイにダビデ王が生まれた、と書かれている。
そして、この物語で非常に重要なことは、ルツがモアブ人であったことです。
彼らはロトの長女とアブラハムの甥である彼自身との間に生まれた子の子孫であり、明らかに現代の常識では考えられない人たちです。
しかし、神は彼女の先祖の名を晴らす機会を与えられました。そしてルツは言った。
「あなたの民は私の民となり、あなたの神は私の神となる。」神は彼女の声を聞くと、彼女を凱旋の列に加えられた。しかし、ダビデの後モアブはイスラエルにそむいた。別の神々を崇拝したからである。
2022年7月 キャンバス 980ミリ×1240ミリ
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