• ☆あら、先生!☆

  • ☆NO51、あら!先生!(心臓が止まりそうだったわ)
    これはマリヤの物語に基づいた絵です。今マリヤは妊娠しています。そして、それはすべて、神の御心にかなったことでした。
    しかし、彼女の村人は彼女を受け入れませんでした。なぜなら、マリヤは許嫁のヨセフと一緒にならないうちに、身ごもっていることが分かったからです。
    彼らは思いました。「これは姦淫の罪です。」モーセの律法に従って、姦淫の罪は死刑になるのが当時の決まりでした。
    さて過越の祭りが来てほとんどの村人はエルサレムに行っていました。
    彼女の両親も彼らに加わりました。なぜなら、ユダヤ人はエルサレムに行くことでモーセの弟子であることを証するからです。
    しかし、身重のマリヤは村に残りました。それで、彼女の両親は彼女のためにたくさんの食べ物を用意しました。彼女は自分で毎日の水の準備をするだけでした。
    村の真ん中に井戸がありました。彼女の母親は、彼女が井戸に行く途中で誰にも会わないようにと言いました。
    それで、彼女は昼頃に水くみに行きました。このエピソードは私にヨハネの第4章のエピソードを思い出させます。
    イエスは正午に水を汲むために来た女性が問題を抱えていたことを知っていました。
    さて、村には幾人か残りました。彼らは老人と子供達と年取ったラビでした。このラビはエルサレムに行くには年をとりすぎていました。
    しかし、彼はモーセの弟子であることに大きな誇りを持っていました。タルムードは彼の絶対的な権威でした。
    だから、誰でもタルムードに従わない時には彼はいつも腹を立てていました。
    そして彼はマリヤの妊娠を知っていました。しかし、彼はその重要な問題について沈黙していました。なぜなら、彼女の父親は村の有力者だったからです。
    マリヤは家に身を隠して2週間経ちました。彼女の隠れ家の生活も終わりに近づいてきた頃、いつものように、正午に彼女は頭に水がめを乗せて、水を汲みに行きました。
    天気は最高でした。すべてが生き生きとしていて、虫が出て、蝶々が舞い、花が咲いていました。しかし、次の瞬間マリヤの世界は凍ってしまいました。
    その男は突然木の影から現れました。マリヤは心臓がのどから飛び出るくらいびっくりしました。しかし、彼女の口からは普段通りの言葉が出てきました。
    「あら、こんにちは、先生。」彼女は「この言葉以外あの時は、頭に浮かばなかったのよ。」と、はにかみながら私に言いました。
    それで、私は心配して彼女に「次に何が起こったのですか?」と尋ねると彼女はこう言った。
    ラビは彼女を睨みつけて「なんてことだ!お嬢さん、ずっと前に何かあったに違いありません。」と言い、さらに彼女に、「マリヤ、ヨセフと何があったのですか?」と聞くので、
    彼女はヨセフの父親が、「この結婚話は、なかったことにしてもらいたい。」と手紙を書いてよこしたので、彼女は「彼とはもう何の関係もない。」と答えました。
    そのいきさつはこうです。マリヤの父、ヨアキムはマリヤが妊娠しているのを知って、秘かに親書を持たせた人を遣って、ヨセフの父ヤコブにその理由を尋ねました。
    ところが、ヤコブはこう書いてよこしました。「ヨセフはわたしと一緒にずっと働いていたので、マリヤに会えるはずがない。
    わたしはマリヤを宝だと思っていたが、その宝は、ヨアキム、やはりマリヤの言う通り、あなたのものだった。
    神の前でマリヤの潔白が証明されるまで、この婚約は解消させてくれたまえ。神のご加護があらんことを。」
    その手紙は彼女の父親をひどく怒らせ、彼女の母親を悲しませました。すると先生は険しい表情で言いました。
    「マリア、あなたは明らかに神に対して罪を犯しました。だから、この重要な問題について話さなければならなりません。ご両親はすぐに戻られるでしょう。お嬢さん、神のご加護を。」
    それで、マリヤは、天使ガブリエルが来て告げたあの日、自分の身に起こったことをすべて話した。しかし、ラビはマリヤの話を聞く耳を持ちませんでした。
     約30年後、イエスは律法学者やパリサイ人にこう言いました「偽善者たち!イザヤはあなた方について、こう預言しています。
     この民は口先で私を敬うが、その心は私から遠く離れている。彼らが私を拝んでも、むだなことである。人間の教えを、教えとして教えるだけだから。」
    そして、イエスが今来たなら、イエスは彼らにこう言うでしょう。
    「神は、父や母を呪う者は死刑にせよと命じられた。しかし、もし、あなたがたが神の小羊から利益を受けたなら、それは、あなた方を罪から贖ったのである。
    それなのに、小羊の母であるマリヤを敬わないというのですか? それなら、あなたがたの伝統によって、神の贈り物は何の効果もないものとなったのです。」
    この絵は、マリヤが故郷のナザレを離れなければならなかった理由を表しています。

    (キャンバス。983ミリ×1240ミリ)2019年7月 ☆

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