☆NO47、希望の祈り。(ダビデとマリヤの賛歌)。
これは、マリヤの話を基にした絵である。彼女が私にナザレの思い出を話してくれた時に、こんな話をしてくれた。
ある日、朝早く彼女は不思議な物音で目が覚めた。
それは、無数の御使いたちがハープを空で奏でているような音色だった。
後で彼女の母が、「それはガリラヤ湖の波の音よ。」と話してくれた。
ナザレからガリラヤ湖までは遠いいので、それはとても珍しい現象だったから、母はマリヤに、「お前は神の恵みを受けたのだね。」と言った。
私はこれを聞いた後、精霊の導きでマリヤとダビデが直接会っているという想いを止めることが出来なくなった。
というもの、私はマリヤが天使ガブリエルの訪問を受けた時、なぜ簡単に彼の言葉を受け入れたのか不思議に思っていたからである。
そこで、神に祈ると、詩篇33編が示された。
なるほど、これはダビデが荒れ狂うガリラヤ湖を前に、ハープで神を賛美している歌だ。
これとマリヤが神を賛美するマグニフィカートは合わせてみると実によく合う。
そして、私の疑問に対する答えをその中から見つけ出すことが出来た。
考えれば、二千年前に一人の少女の祈りが、我々の救いにつながっていると思うと、私は深く感動せずにはいられなかった。
私は全能の神を賛美した。
何故なら、二人の間には千年以上の年月が横たわっているのだから。
この賛美の中から、彼女の希望の祈りをくみ取って頂ければ幸いです。
それでは、是非、二人が時を同じくして神を賛美するのをお聞きください。
ダビデとマリヤの賛歌 (時を超えて)
ダビデ
主は天から目を注ぎ、人の子らを残らずご覧になる。
御住まいの所から、地に住むすべての者に目を注がれる。
マリヤ
わがたましいは主をあがめ、わが霊は、わが救い主なる神を喜びたたえます。
それは、力ある方が、私に大きなことをしてくださるからです。(注1)
主はこの卑しいはしために 目を留めてくださいました。
これから後、ほんとうに、どの時代の人々も、私をしあわせ者と思うでしょう。
ダビデ
正しい者たち。主にあって、喜び歌へ賛美は心の直ぐな人たちにふさわしい。
立琴をもって主に感謝せよ。十弦の琴をもって、ほめ歌を歌え。
新しい歌を主に向かって歌え。喜びの叫びとともに、巧みに弦をかき鳴らせ。
まことに、主のことばは正しく、そのわざはことごとく真実である。
主は正義と公正を愛される。地は主の恵みに満ちている。
主の言葉によって、天は造られた。天の万象もすべて、御口のいぶきによって。
主は海の水をせきのように集め、深い水を倉に収められる。
全地よ。主を恐れよ。世界に住む者よ。みな、主の前におののけ。
マリヤ
その御名は聖く、そのあわれみは、主を恐れかしこむ者に、代々にわたって及びます。
主は御腕をもって力強いわざをなし、心の思いの高ぶっている者を追い散らし、
権力のある者を王位から引き降ろされます。
低い者を高く引き上げ、飢えた者を良いもので満ち足らせ、
富む者を何も持たせないで追い返されます。(注2)
ダビデ
まことに、主が仰せられると、そのようになり、主が命じられると、それは堅く立つ。
主は国々のはかりごとを無効にし、国々の民の計画をむなしくされる。
主のはかりごとはとこしえに立ち、御心の計画は代々に至る。
幸いなことよ。主をおのれの神とする、その国は。
神が、ご自身のものとしてお選びになった、その民は。
マリヤ
主はそのあわれみをいつまでも忘れないで、
そのしもべイスラエルをお助けになります。(注3)
時を超えて、私たちの父祖たち、アブラハムとその子孫に永遠に語られたとおりです。
ダビデ
主よ、来てください。(注4)
マリヤ
しかり、主は、早くおいでになります。(注4)
ダビデとマリヤ
主の恵みがあなた方と共にありますように。アーメン! (注4)
注1 原文 力ある方が、私に大きなことをしてくださいました。
注2、原文 富む者を何も持たせないで追い返されました。
注3 原文 そのしもべイスラエルをお助けになりました。
注4 原文には無し。
(50号キャンバス1167ミリ×910ミリ)2019年1月
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