初めてのユーザー車検〈さらば、ガソリンエンジン)

by Futaro

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ヘッドライトがロービームとハイビームと独立している。上がロービームでLEDでこれだけでも充分明るい。
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ワイパーは一つしかなく、ウオッシャー液のノズルがアームについている。
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ボンネットの中。中央にみえるのはアクセサリー用の12ボルトバッテリー。エアコンのコンプレッサーが右手に見える。エンジンがないのでスカスカである。
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バンパー下に排気パイプがないのが、唯一EVである証し。車検の時は排ガス検査の棒をお尻に突っ込まれなくて済むのが何より気持ちよかった。


三菱アイミーブの車検が2月18日に切れるので、今回は初めてユーザー車検に行ってきました。
そもそも、今回自分で車検を取ってみようと思った理由は、この車を昨年11月に買ってからまだ二か月しかたっていないからです。
車の保証書も三か月あるので、来月の三日までなら、不具合があれば保証期間内なので無料で直してもらえます。納車の際、一通りの検査はしてあるので、まあ、大丈夫かな、という軽い気持ちでした。
事前にユーチューブでユーザー車検の動画をいくつか見ると、どれも楽勝の雰囲気で、素人がいきなり行っても大丈夫そうな雰囲気でした。
なにしろ、費用が安い。買った中古車屋さんから案内ハガキが来ましたが、諸費用込で52000円程かかります。
私はこれまで、八台ほど国産車を乗り継いできましたが、流石に車検を自分で通したことはありません。話には聞いていましたが、自分には無理だと頭から思っていましたが、今回、エンジンがないEVということもあって試しに行ってみました。
車検は期限切れの一か月前から受けられますので、保証期間内の今月にしました。
用意する書類は、自動車税の納税証明書。これは、車検証を地元の役場にもっていけばその場で継続用の証明書を出してくれます。(無料)
現在の車検証。それと整備記録簿。私は買った自動車屋さんのものがありましたので、それを持っていきましたが、無でもいいようです。(後整備でもOKですが、車検証に記録簿無と記載されます。)
後、自賠責の証書。これはたいがい車検証と一緒になっています。それと印鑑です。(これは三文判でよい)
それと、車検場に行くには予約が必要です。継続審査なら道府県のどこでも受けれます。インターネットで軽自動車協会車検予約、と検索すると予約サイトが出てきますので、メールアドレスとパスワード(自分で作る)を入力して自分のアカウントを作成します。
その後、都合のいい日を予約します。一日が4回に分かれていて、午前の二回目が良いとサイトにでていました。
理由は、もし一項目でも不合格になっても、午前中なら近くのテスター屋さんで調整してもらって、その日のうちに再検査できます。
日が違うと、別途検査料がかかってしまいます。
私は二回目を予約して10時頃に行ってみました。意外と空いていました。そこで指定された申込み用紙三枚に台車番号やナンバーを書き入れます。
来ているのは、さすがに会社ロゴのはいったつなぎを着た業者っぽい人たちが多いですが、ふつうのおばさんや、若い女性も何人かいました。
窓口の対応も丁寧でした。必用書類を提出して、ここで重量税5000円(軽自動車は安い、しかもEV割引あり)と自賠責24か月分25070円、それに検査手数料1400円を払って手続きは完了です。
窓口のお姉さんに、初めてなんです、というと初心者マークの札をダッシュボードに置くように言われました。つまり、初心者も結構いるようです。
外に出るとすでの駐車場は検査待ちも長い行列です。サイトでは一時間程、と言ってましたが、この時間は殆ど待ち時間です。
いよいよ検査場が近づいてくると、係の人が来て、ウインカーやヘッドライト、ワイパーとウオッシャー液、ハザードランプ、ブレーキランプ等、目に見える検査をします。
私の場合、後ろのドアを開けてくれ、というので何を見るのかと思ったら、アイミーブだけは、ボンネットの中ではなく後ろのボディーカバーを外して台車番号を確認してました。
私も念のため、ボンネットを開けて調べたのですが、見つからないわけです。結局、ボンネットは開けずじまいで、ブレーキオイルの点検は無でした。
それと、検査場ではリフトで持ち上げた際にホイールのナットの締め具合を見るので、ホイールカバーは外しておきます。
最初の検査は、排気管に検査器具を差し込んでの、排気検査ですが、EVには当然エンジンがないのでこれは省略です。
何か言われるかとおもっていたら、表示板に車体番号が表示されただけで、EVと分かるようになっているようです。
これは、ちょっと得した気分。あと、ドラムの上にのって40キロまで速度を上げてパッシングライトで合図するのですが、これが結構難しい。車が止まっているので、速度感覚がなく、メーターだけ見るのですが、二回目で合格。
次が結構落ちる確率の高い後軸検査。上向きライトが対向車に眩しくないように検査するのですが、けっこう不合格の確立が高いようで、私の二台前も駄目のようでした。
今回、私もこの後軸検査は、車屋さんでもやっていないので心配でしたが、難なくパスしました。
アイミーブは下向き用とハイビームと二種類のライトが別々にあります。私も夜一度もドライブしてなかったので、驚きました。
最後にリフトで下回りを検査して、無事終了。検査そのものは10分かそこらでしょう。
10時に会場について、終わったのが12時頃でしたから、二時間程かかりましたが、半分は書類書きと待ち時間です。
費用は全部で、31470円。その場で車検証とステッカーを交付してくれます。
浮いた費用は二万円程ですから、二時間の工賃としては非常に割高です。
ちなみに、9月に日産キューブをディーラー車検に出したときは、整備代に8万程かかりました。
諸経費も普通車ですからたしか6万円以上だったとおもいます。合計15万程で、下取り価格は115000円ですから、35000円の赤字で、カミサンから怒鳴られるのも道理です。
整備代が高かった理由は、走行7万キロ程でオイル漏れがあったためです。とりあえず、これでは車検は通らないと言われて、応急処置でオイルに添加剤をいれてもらいましたが、これが二万円近くかかりました。
内燃機関であるかぎり、摩擦を軽減する大量のオイルと排熱を冷やす冷却水は必須です。それと点火プラグの不具合と、過去の車のトラブルはほとんどがこれに起因するものでした。
今回は、さらば、ガソリンエンジンと、潔くこの20世紀の遺物に別れを告げ、これが、EVに買い替える理由の一つになりました。
モーターには、先に言った、オイルや冷却水、点火プラグといったメンテナンスは一切ありません。定期点検も不要です。
皮肉なことにこのEVの便利さが、各自動車メーカーのEVへの取り組みの遅さになっているようです。
つまり、ディーラーは車を売ってそれでおしまいではなく、その後、整備と車検で必ず利益があがるようになっているのです。
自動車産業は部品メーカーの裾野が広いですから、日産と三菱以外は、なかなか本腰を入れにくいのが現実のようです。
馬車から自動車、蒸気機関車から電車と、大きく産業構造が変わる時には、必ず反対勢力が生まれるものですが、EVの流れは世界的にみてますます加速していくことは、間違いないでしょう。


2019年1月25日 ☆

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