5年落ち電気自動車i-MiEVの実走距離と動力性能

by Futaro

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日本で初めての量産型の電気自動車i-mive 2018年に全長が3480mmになって、軽自動車から登録車に変更になったほかは、大きなモデルチェンジもなく10年も現役である。
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自宅に着いた時はあと2キロの表示。実際はもう少し走れるだろう。
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少し前、はやり渡良瀬に行って充電したら、翌日はこんな凄い数字がでてしまった。直近のドライブパターンが反映されるので、近場のチョイ乗りではせいぜい130キロ台。

 昨年11月に納車されて約半年たちました。普段の足として買い物や、ちょっとしたドライブなど大変使い勝手がよく、満足しています。
最近ではEVというとやたら航続距離が話題になりますが、i-miveは最初から日常的な使い勝手を重視して造られた、日本で最初の量産型電気自動車です。最近その良さが見直されてきたようで、昨年10月に私が埼玉の中古車屋さんで伺った話によると、一昨年まで全国に数百台あった中古車が急激に減り始めているとのことでした。
私はすでに買う気でいたので、速攻、16KHのXタイプを購入しましたが、現在ネットでみるとこのタイプは現在極端に在庫がすくなくなっていて、本当にいい時期に購入できたと、ほっとしています。
というのも、冒頭に口絵にも書きましたが、軽自動車規格のi-miveはすでに生産終了していて、欲しくとも中古車しか手にはいらないからです。新車価格は300万もしますから、ちょっとこのサイズとして割高でしょう。月間の販売台数は三ケタですから三菱さんも、経営難の中よく頑張ってくれていると思います。〈いい物は長く売っていこうという企業理念はあの不祥事続きの会社とは思えないほど立派です。)
 さて、前置きはこのくらいで、さっそく本題に入りたいと思います。
ネットでの書き込みにあるように冬場の航続距離は二割程落ちました。原因はヒートポンプエアコンで、モーターが熱源にならないEVの宿命です。
春めいてきたのでエアコンなしでもいけるので、今回は菜の花が満開の渡良瀬遊水地経由で走行距離を測ってみました。
スタート時のメーター表示は137キロでしたので、半分の60キロを目安にしてまずは、ルート50号を桐生市あたりまで行き、ルート122号で引き返しました。
ドライブモードはDで、きびきびした走行パターンでした。(わたしはEVのダイレクトな加速がすきなのでエコモードは殆ど使いません)途中殆ど渋滞もなく、渡良瀬川手前で1キロ程の渋滞に巻き込まれた以外はいたって快適なドライブでした。
途中バッテリー残が60キロになった時点で、自宅までの距離をナビで出して見たら50キロでしたので、これならギリギリセーフで行けそうなので、途中充電をせずに直行することにしました。
結果的に自宅に着いた時の残は2キロとぎりぎりでした。実走メーターは127,7でした。ユーチューブの動画をみると残量ゼロでも数キロは走れるようなので、(心臓には悪いですが)130キロプラスαというのが実走距離でしょう。(充電スポットまで残量がなかったら、当然エコモードになります。)
i-miveXのバッテリーは16Khしかないので、流石に新型日産リーフ40kWhのようには走れませんが軽自動車という使い勝手の良さを加味すれば、この距離で充分です。(航続距離を伸ばそうとすれば当然車体が大きく重くなってしまいますから)
実際半年乗ってみて、規格は軽自動車ですが、運転性能に関して言えば、普通車と同様の動力性能があります。
その辺り、すこし具体的に書いてみようと思いますが、私は素人なので、あくまでカタログ値を参考にしたものです。
一クラス上の理由として、、馬力こそ、軽規格いっぱいの64馬力ですが、トルクは1800ccクラスと同等の16.3kgf.m もあります。その点では登録車となってもなんら不思議ではありません。
このトルクがモーターの立ち上がりから一気に出るのが、EVならではの力強さの秘訣です。
この数値は1メートルの棒の先に16,3キロの重りをつけ、それを回せるだけの力があるということです。これがモーターの持つ力で、これがギヤを介してタイヤにどう伝わるかみてみます。
まず、減速ギヤ比が7.065ですので、単純にこれを掛けますと、115,1595キログラムとなります。(回転が遅くなる分トルクは増します。)
モーターにはガソリンエンジンのようなトルクカーブはありませんから、これが直線的に続くと考えていいと思います。
そして、これがドライブシャフトに直接伝わる力で、トルクは115,1595kgf.m となりますが、タイヤの直径は57センチなので、支点から1メートルが基準のkgf.mの数値を実際のタイヤにかかる力に換算するには数式として、
2÷0.57x115,1595=404kgf.mになります。
実際にタイヤのかかる力は約404キロというかなりの力となります。
これは単純に考えれば自重1100キロの車を400キロの重さで引っ張っているのと同じな訳です。この力がモーターの立ち上がりから出ますから、アクセルベタ踏みして回転をあげると一瞬、車体が浮き上がるくらいかなりのスピードがでます。
EVの動力性能を簡単に試そうとしたら、高速より、かなりの山道(登山道といっていいくらいの坂道)を走ってみると、そのトルク(実際にタイヤを回転させる力)の大きさに驚くと思います。
EVの最大の欠点は、エネルギーの供給源であるバッテリーの劣化ですが、5年落ちで三万キロを超えた個体としては、まずまずの性能が得られているので、(新車時のカタログデータは164キロなので、中古車の実走距離130キロは新車時の約80%)経費の桁違いの安さ(ガソリン車の約1/3の電費)と相まって、非常に満足しています。
気になる1kw(我が家では26円)あたりの電費は8.13kmですから、100キロ走って320円とお財布にも優しい車です。
2019年4月13日。 ☆

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