初めての電気自動車i-MiEV

by Futaro

☆☆
2023年4月、2月に三回目の車検を通して、足掛け5年が経過しました。気になるバッテリーはご覧の通りです。
購入時、2018年11月で、130キロありましたから、実に立派な数字で、実際でもエアコン無で120キロは余裕ではしれます。
昨年、私も気になっていた日産サクラとEKクロスが発売されましたが、i-mive から乗り換えるつもりは全くありません。
その理由は、この車が今や軽では、一部のスポーツタイプ以外にないRR(リヤエンジン、後輪駆動)だからです。直なハンドリングは実に魅力で、軽規格リミットの64馬力と190ニュートンのトルクはサクラとEKクロスも同じですから、特に航続距離を気にしなければ、断然、こちらのほうが魅力的です。
電気料金が多少上がっても、この先、しばらくは乗り続けるつもりです。

購入時の記事

☆☆
横からのフォルム、まさに流線型。ボディの端にタイヤがあり、ホイールベースは2550ミリもある。
☆☆
前から、ラジエーターがないので、電気自動車のイメージが良く出ていると思う。中央の空気取り入れ口はエアコン用か。フロントガラスが広くて視界はいい。
☆☆
後ろは、何か一昔前の馬車のような感じがして、腰高の感があるが、重いバッテリーが床下のあるので意外と安定している。



今月の初めに、我が家にとって初めての電気自動車である三菱のi-MiEV(アイ、ミーブ)が納車されたので、そのインプレッションを書いてみます。
今回の購入は全くの衝動買いです。どの位、衝動買いかというと、9月に日産キューブを車検に出したばかりでした。それが先月(10月)にたまさかユーチューブで、i-MiEVの動画が見たのがきっかけですっかりこの車にハマってしまったのです。
もうこれは、一目惚れとしか言いようがないほどの重症でした。
キューブが日産ですから、次に買うのは電気自動車だとしたら、当然リーフという選択肢だったのですが、我が家の駐車場が狭くて普通車しか入らないので、ほぼ諦めていました。
ところが、i-MiEVは軽自動車ですから全く問題なし。しかも、ユーチューブの動画には欧米からの投稿が結構多くて、これにもびっくり。大柄の外人が乗れるのなら内部の広さも問題なしだろう、とすっかり気にいってしまいました。
カタログを見ると、室内高はなんと、以前乗っていた日産のラルゴと同じ1250ミリもあり、これなら余裕です。それと、後部座席を倒すと荷室の全長は1250ミリ、幅は950ミリあるので丁度50号が乗るサイズなのでこれまた好都合でした。
それでも、キューブは後2年は乗れるので、冷やかし半分でネット検索すると、大宮のカーセブンに3台あるので見に行ってしまいました。〈車の衝動買いのパターンですね。)
その時、一番確認したかったのは、満充電の航続距離です。リーフはその点、問題があって、4,5年落ちだと、極端に航続距離が落ちているので、要注意とネットの書き込みに有りました。
i-MiEVの航続距離はカタログでは160キロとあるので、まあ80%の130キロあれば、合格かなというつもりでした。
調べるとi-MiEVにも種類があって、後から10KWのタイプもありますが、こちらは航続距離がかなり短く、確かに50万円からあるのですが、航続距離が90キロしかなくパスしました。
本命の16kwタイプは二台あって、一台が80万円代、もう一台が103万円で、しかも来年2月までの車検付で、3台の中では一番値段が高いのですが、航続距離が130キロという表示があったので、これに決めました。
やはり、少し遠出するには100キロ以上は欲しいところです。(後でわかるが、これが正解だった。)
装備はカーナビとヒートポンプエアコン(初期型は温水ヒーターで、これはバッテリー消費が多すぎて使えないとネットの書き込みがありました。)それにシートヒーター(これが省エネでお勧めだそうです)ヘッドライトもLEDの省エネ型で、4年落ちで31000キロも魅力でした。
しかも、駆動輪はFFではなく、リアドライブで、タイヤも前後太さが異なるF1仕様とこれは以前乗っていたラルゴと同じで、軽にもかかわらずかなり走りに拘った造りが気にいりました。
私は18歳で免許を取って以来、国産車ばかり8台乗り継いできました。内訳は、ホンダが3台、いすず一台、トヨタ一台、日産三台で、兄貴が初期のマツダファミリアに乗っていて、カミサンがスズキとスバルに乗っていたので、三菱以外の全ての車に乗った訳です。
何故、三菱に乗らなかったかというと、理由はスタイルが嫌いでした。どうもよく言えば武骨、悪く言えばダサい、かっこ悪い。このイメージは子供の時からあって、三菱500(コンパクトカー)とか、高級車のデモネア(確かそんな名前だったかな)なんて、醜いとしかいいようがない風貌でした。
まあ、その後、ランサーとか、ミラージュあたりは、まあましかな、という印象でしたが、身銭を切って乗りたい車ではなかったです。
だいたい当時から、会社のイメージも嫌いで、三菱グループの社員だけ買ってくれれば、商売がなりたっていけるような、そんなメーカーだと思っていました。
このi-MiEVも以前何度か見かけたことがありますが、その時も、正直言って、ちょっと変わった馬車みたいな車くらいにしか思っていませんでした。
正直、この車が時代の先端を行く、しかも、日産リーフより先にでた日本で最初の量産型電気自動車だと知りませんでした。
まあ、いろいろどうでもいいことを書き連ねましたが、一番の決め手はガソリン換算でリッター5,60キロというその経済性でした。
ユーチューブの投稿が本当かどうか、これはもう自分で確かめるしかない、そう思っての決断でした。
 10月に契約してから二週間後の11月3日にカーセブンまで引き取りに行きました。
初めてハンドルを握って走り出した感覚は、あれ、これ惰性で走っているの?というくらい全く音がしません。とにかく静かです。
それでいて、アクセルを踏み込めばグンと加速してくれます。微かにモーター音がして、いってみれば道路を走っている新幹線のような感じです。
この日は、初乗りで、以前バードウオッチングでよく行った渡良瀬遊水地に行ってみました。
混んだ道路でも僅かにアクセルを踏み込むだけなので実に楽です。それ以上にストレスがないのは、この静けさのせいでしょうか。
軽自動車は昔、ホンダのNシリーズに乗ったことがありますが、その時はバイクのような甲高いエンジン音が容赦なく車内に響いていました。当時車というのは、エンジン音も魅力の一つでしたが、それに比べるとこの電気自動車は全く異次元の乗り物と言えます。
運転していると軽であることをわすれてしまうくらいで、車高もあって、見晴らしもいいのは、かつてのラルゴを彷彿とさせる乗り心地です。
静けさが高級車の要素だとすれば、まさにこの車は高級車といっていいでしょう。もっとも、新車価格は300万近くしますから、普通の軽自動車とはあきらかにちがう乗り心地です。
渡良瀬遊水地について、道の駅で天ぷらそばを食べ、遊水地内の道路で、ネットでも話題になっているモーター加速を試してみましたが、アクセルを踏み込むとクイーンというモーター音と共に、素晴らしい加速であっというまに80キロに到達していました。最高速は120キロ程度だそうですが、街中の追い越しに不自由はしないでしょう。
まあ、そんな調子でスイスイと走っていると、航続距離がどんどんと減っていって、自宅に着いた時は20キロ台になっていました。
やはり、満充電で100キロ以上は必要でした。まだ充電器も自宅にないし、カードも来ていないので、仕方なく町役場の無料充電器をお借りしました。
 1週間程して、三菱から充電カードが送られてきたので、早速川越三菱で充電して、秩父に行ってきました。
山道を選んだのは、EV特有の回生ブレーキの実力を試すためでした。
回生ブレーキというのは字の如くエネルギーを生み出すブレーキのことです。モーターは電気を流せばエネルギーを生み出しますが、逆に外からのエネルギーで回してやると発電機になるのです。
これは、小学生でも分かる原理で私も子供の頃から知っていました。そういえば、わたしが初めて乗った自動車の遊園地の電気自動車でした。10円をいれるとゴツンと言う感じで動き出すおもちゃを大きくしたような乗り物でした。
まさか、生きているうちにこれの本物の自動車に乗れるとは、もしかしたら、わたしの衝動買いの源はこの子供時代の体験にあるのかもしれません。まあ、三つ子の魂100まで、という諺があるくらいだから、このヒョウタンから駒のような衝動買いも納得できます。
三菱の急速充電は30分150円という実にお得な値段で、これで80%まで充電できます。この時の航続距離は約120キロでした。
このメーター表示の航続距離がどういう意味合いで表示されるのか、ちょっと調べてみました。
カタログによると、バッテリー容量は16kwhです。交流電力消費率は118wh/kmとあるので、これは1km走るのに118w消費すると理解すれば、この条件下での航続距離が算出できます。
16000割る118は、135.59kmですから、カタログにある164キロという数値よりかなり少ない数値です。
この誤差の原因に、おそらくこの回生ブレーキの分が加算されているだろうと私は思いました。
実際、60キロ位で走行中にブレーキを踏むと、モーターが瞬時に発電機になって急速に電力がバッテリーにチャージされている表示がでます。
坂道でも同様で、アクセルを離したとたんにチャージされます。つまり上りはかなり電力を消費しますが、下りではその分が再びバッテリーに戻されるという、なんともありがたい仕組みがEVには備わっているわけです。
川越から254号線を北上し、小川町経由で、定峰峠を越えて秩父入りをすることにしました。
このルートはかつて風景写真を撮っていた時に、長野からの帰り道で頻繁に利用したルートです。
落合橋から車は気持ちいいほどグイグイと上って行きます。EVの気持ちよさはエンジン車のオートマとは比較にならない程なめらかな加速でしょう。キューブはベルト駆動の無段変速機でしたが、一度EVに乗ってしまうともう後戻りはできないくらいにEVの加速感はすばらしいの一語に尽きます。
車体が小さいこともあって、取り回しはラルゴ以上にきびきびしているし、峠道もパワー不足はまったく感じないまま一気に上りました。
ただ、バッテリー消費は大きくて120キロあった航続距離が峠に着いた時は22キロ程になっていました。やはり、130キロ位は最低でも必要だったようです。
目的地の荒川道の駅まではなんとか到達できる距離を残していますが、これから下りなので、どの程度電力を回生できるのかが、今回のドライブの主な目的です。
下りは回生ブレーキの効率のいいBレンジにしました。かなり強力なモーターブレーキがかかるようで、かなりの急坂でもまったくフットブレーキを必用としません。
なだらかな坂ではかえってアクセルを踏まなければならないほどなので、こういう場合はDレンジにしました。つまり下りでは頻繁にDとBレンジを使い分ける必要がありました。
こういう時に、三菱のメルセデスのようなギザギザのシフトレンジは都合がよく、慣れれば見なくともシフト位置が分かるのはハンドル操作がいそがしい山道では重宝します。
その結果、目的地の荒川道の駅に着いた時は、20キロ近く走ったにも関わらず、航続距離が35キロに増えていました。
数値だけみれば、峠の上で残り22キロだった航続距離が坂道を下った回生エネルギーのせいで逆に35キロに増えていたというガソリン車では絶対に有りえない不思議なことがEVで有りえる訳です。
これなら、単純計算で136キロのバッテリー容量が、車が走るエネルギーを効率よく回収することによって30キロあまり増えるという結果がでても不思議ではありません。
つまり、EVでは、ガソリン車では熱として捨てられていたエネルギーが動力として再利用できるという利点があるわけです。
ただ、今回は道の駅で一つ想定外のことがありまして、ここで満充電して帰ろうと思っていたのですが、ここのあったのは普通充電器でして、昼飯を食べている小一時間程度では20キロ程度の充電しか出来ないので、サポートセンターに急遽電話して、近くの三菱デイーラーを捜してもらいました。
都合よく市内の140号線沿いに一件あったので、そこで急速充電して再び、定峰峠越えで帰路につきました。
途中、プリウスが後ろに居たのですが、BレンジとDレンジを使い分けにぶっちぎりで、峠を下っていきました。
プリウス乗りは多分エコ運転者なので、どうして前の車はあんなにぶっとばすのかと不思議がっていたかもしれません。
かつて、キューブに乗っていたとき、同じ峠道で、前をいくミニクーパーがあまりにも遅いので、道幅のある直線で思いっきり追い抜いた思い出のあるところです。
結構、わたしも10年くらい前にラルゴに乗っていた時は、峠道で、飛ばしたことがあります。やはり、車の運転がたのしいのはこうした峠道ですね。
ところで、肝心の燃費というか、電費ですが、トリップメーターを見忘れたので、概算ですが、総距離は約150キロ位で、秩父と川越の三菱で30分の急速充電をして合計300円かかりました。
これをガソリンに換算すれば約2リットル程度で、150キロ走行ですから、ガソリン換算でリッター75キロという電費になります。
やはり、EVはガソリンよりかなり割安です。しかし、これは、どこで充電するかでかなり変わってきます。
三菱が一番安くて30分150円、これで80%充電できます。一般の道の駅とかコンビニでは360円ですから、ここで充電すると電費は半分に落ちます。
家充電では1kwh21円とすれば、16kwを満充電するのに、336円かかり、それでも一般急速充電より少しお得です。
まあ、一日の日帰り旅行なら、外で一回充電するとして、ガソリン車の1/3から1/5程度の費用で済むと思います。どのみち、1時間程度の休憩はするわけですから、充電場所さえ確保できれば、EVは噂通りにかなり経済的な乗り物と言えますし、第一あの静けさとなめらかな乗り心地はもうガソリン車には戻れないほど魅力的です。
2018年11月9日


☆☆
今日は朝から充電器の工事をしてもらい、昼過ぎにはやっと200ボルトのコンセントがつきました。
☆☆
普通充電なので7時間程かかりますが、家充電はやはり便利。
☆☆
山道では左右に振られるので、コンソールを兼ねた肘掛を作りました。
☆☆
中に小物が入ります。キューブで使っていた小型ごみ箱も後ろにつけることができてゴミ問題も解決。


2018年11月16日


2018年12月8日、二本木峠越えの秩父行と、EVに向いたドライバーとは?。


☆☆
峠に至る山道は、ご覧の通り、車一台がやっと通れる幅しかない。カーブで対向車が来ると思うとスピードは出せない。
☆☆
二本木峠、もう紅葉は終わってしまったがハイカーには人気があるかも、キャンプ場や羊牧場もある。
☆☆
マップ。
☆☆
上りの途中から東方面を見る。以前ここで朝日を撮ったことがある。上ってくる途中、耳が痛くなるほど高低差が激しい。


今日で納車からほぼ一か月が経ちました。1000キロ程走りました。
やはり、初めての電気自動車ということで、走っているだけでも楽しい。いわば愛車との新婚時代のようなものです。
とにかく、車は乗ってみないことには分からないことだらけ。特にEVは、バッテリー劣化がスマフォと同様にとらえられているので、 食わず嫌いの人がたくさんいます。我が家でも、カミサンがその一人で、私がEVを買うといったら、バカじゃないの?と一喝されました。
なんでも、代車で借りたノートEパワーについて、日産の人が、まだまだバッテリー性能に問題がありますから、と暗にEVを否定するようなことを言ったらしい。
まあ、日産のEパワーは、航続距離の長いプリウスに対抗して出した自信作で、バカ売れしているので、EVのリーフよりこちらをお勧めするのも、当然かと思われます。
しかし、なんについても、両方のいいとこどりは、裏返せば中途半端な妥協策であり、トヨタ、ホンダも世界の流れが一気にEVに傾いた時、売れる車がない、という現実に気づいてないようです。
と、専門家のような口をたたけるのも、一消費者にすぎないからで、やっぱり経営者になれば決算で黒字をださねば、株主総会でたたかれるので、これは致し方ない。
しかし、本格EVを作れない会社は将来確実に淘汰されます。これは、かつてフィルムカメラから、デジタルカメラの移り変わりを、この目で見ていますから、間違いありません。
当時、デジタルカメラは高いばかりで画素もあらく、まったくフィルムの敵ではありませんでした。しかし、デジタルに乗り遅れたミノルタ(私はミノルタ派でした、今やソニー)、コンタックス(京セラ)、はカメラ業界から消滅。富士写真は路線を変えて何とかやっていますが、コダックは消えました。
時代の流れとは、こんなものです。
  前置きは、このくらいで、今日のドライブは、前回同様秩父ですが、小川町から秩父に下るには、定峰峠の手前に二本木峠というコースもあります。
但し、このコースは車一台やっとの細い急坂で、対向車はあまりこないものの(殆ど地元の生活道路)あまりにも細すぎて、スピードはせいぜい40キロ止まり。ヘヤピンでは20キロ位に落とさないと曲がれません。
かつては、前回書いたように、ここをラルゴで駆け抜けた訳ですが、馬力こそ64馬力しかないアイ、ミーブがグイグイと上ってくれたのには驚きです。
ラルゴのトルクは25キロ、対するアイ、ミーブは16、3キロ。車重は300キロ程軽いので、運動性能は互角といった感じです。
最も、ハンドルを切った時の回頭性は、エンジンがフロントミッドシップのラルゴの方が良くて、独楽のようにくるくる気持ちよく回ってくれました。
それでも、キューブのように重いエンジンとミッションがフロントに無いので、ハンドルのレスポンスは良く、上り下り共に、アンダーでもオーバーでもなく、狙った通りに曲がってくれます。
エンジン音が全くないので、軽自動車という感覚は全く無く、全く新しい車という感覚です。
今回も峠から、下りでどの位、走行距離が伸びたかというと、55キロから、小川町まで下って来たときは84キロまで延びていました。
EVになって顕著に感じられるのが、この車がエネルギーを蓄えるという感覚です。
ガソリン車では、下っているときもそれなりにガソリンを消費してしまいますが、EVだと電気を消費するどころか、モーターが発電機になって電気をバッテリーに蓄えてくれます。
そのエネルギー源は、車の持っている位置エネルギーです。つまり、ダムの水が下流に流れ落ちるエネルギーで発電機を回すのと同じことがEVの中で起こっているわけで、これは内燃機関では絶対にできない究極のエコです。
今回のドライブで、驚いたのは土曜日とあってか、サイクリング車が多かったこと。いくら変速機付とはいえ、ペダルをこいでこの急坂を何キロも上ってくるのには、正直驚きました。
もっとも、私も若いころは箱根越えを三度もしたことがありますから、上り詰めた後の下り坂の爽快さは十分知っています。当時の国道1号線は交通量も多く、今ならとても危険で絶対に出来ません。
充電は、秩父の三菱で一回だけで済みました。このお店で、充電マップをもらいました。確か、充電カードの会員には無料で送付されてくるはずなのですが、今もって送られてきません。
お店にの人にそれとなく訊いたら、これでよかったらどうぞ、と言ってくれたので、もらってきました。
やはり、EVには充電スポット情報は不可欠です。今回も120キロ余りを走って、電気代は300円程ですから、うまく使えばこんな経済的な乗り物はないです。
ただし、短い経験ですが、EVは全ての人にはお勧めできません。
たとえば、以前の私のように、一日に300キロ以上走る人には絶対に無理です。充電スポットが必ずしも行きたい所にあるとは限りませんし、仮にあったとしても、殆どのスポットには一台分の充電器しかありません。
ガイドブックには全国で12000か所以上と謳っていますが、中には普通充電器も含まれています。私が思うに、普通充電器は満充電まで8時間かかるので、とても出先では使えません。
私は、充電スポットは三菱ディーラーをメインに捜しています。その理由は二つあって、一つは料金が安い。30分150円で、一般の急速充電器の半分以下です。それと、もうひとつ、これは、三菱のアイ、ミーブユーザーの特権ですが、三菱の出しているEVはこれと、商業バンのミニキャブとSUVのアウトランダーの三種類しかないのです。
しかも、アイ、ミーブは昨年12月に軽自動車から普通自動車に規格変更されました。車格は同じで、軽自動車の税制優遇がなくなりました。(北米仕様の安全基準ということですが、全長を僅か9センチ伸ばしただけなので、まったく、不可解です。)
おそらく、其の後の売れ行きは芳しくない筈です。(軽規格の世界販売数は約25000台。欧米で人気があるものの、日本での人気はイマイチ。あの車格で300万円はちょっと、あと50万だして、リーフを買うのでは。)
そして、アウトランダーは、発電用のエンジンがあるので、必ずしも充電スポットで充電する必要はなく、バッテリーが切れでも、ガソリンスタンドで給油すればいいのです。また、リーフは日産なら定額ですが、他店ではおそらくこの特典は得られないと思いますので、まず三菱には来ないでしょう。
つまり、三菱ディーラーは先客がいる可能性が一番低いと思われるからです。
こういった、気配りもEVに乗っていると、必然的に身についてくるようで、充電スポットを捜しながら、さらに、地図上で目的地の高低差なども考慮しつつ、いろいろ計画を練るのもガソリン車では、絶対に味わえない、EVならでは楽しみではないでしょうか。
こういった、楽しみが味わえるのは、まず、目的地まで時間に余裕をもって行けること。走行距離がせいぜい一日200キロ未満であることなど、が最低でもEV乗りになる条件かと今のところ思っています。
最後になりましたが、絶対にEVを買うべきだと思うユーザーは、日常的に決まったルートで運転する人。たとえば、通勤で往復せいぜい50キロ未満で、自宅に充電器がつけられるのなら、絶対にお得です。

ホームへ戻る