パグ パグ犬ゴマちゃんの野望の村 ペキニーズ
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第一話    現状


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ゴマ:俺は、どうして今ここにいるのだろう。何でこんな狭いところに追いやられているのだろう。俺が犬だからか、いや違う、つい最近までは、家中どこにいても良かったのにいまでは、家の裏と台所だけだ。何たる屈辱、この家の主たる俺様にこんな狭い空間だけが、行動範囲とは、許せん!!

実は、ゴマちゃんはここに追いやられたのには、原因がある。それは、和室では障子に穴を開け、ふすまを破り、畳をボロボロにし、洋間ではソファーとクッションにマーキングをしてしまったために、家の法律(母)の逆鱗に触れ台所と家の裏に移動させられたうえ、台所と廊下の部分に鉄格子が置かれ移動できなくなってしまい、寝床も和室から、裏の洗濯物を干すところに移動させられてしまったのである。

ゴマ:この状況を何とか打開し、再び洋間でクッションで遊ぶんだ。しかし、あの鉄格子をどうやって越えるかが問題だな。俺様のジャンプ力をもってしてもあれを越えることが出来ないし、体重をかけてみたがびくともしなかった。ぬぬぬ、この鉄格子は思ったよりも頑丈に出来ているようだ。

ゴマちゃんは予想以上の頑丈さに、しばらく考えこんでいた時であった。「ゴ〜〜〜ン、ゴ〜〜〜ン・・・・・ゴ〜〜〜ン」

ゴマ:うん!、もう夕方5時か、ついつい考え事をしているうちにこんな時間になってしまったか。しかし、いい作戦が思いつかないものだな

母  :ゴマちゃ〜〜ん、ご飯やで〜〜〜

ゴマ:おっ!、やっと夕食か なんだよまた、ドックフードかよ、たまにはもっと豪勢な料理を出せんのかよ

母  :ゴマ〜、ご飯いらへんのか?食べたないんか〜?

ゴマ:食べるよ、食べたらいいんだろう、まったくうるさいやつらだぜ人間というやつらは、それに俺様は人間より偉いんだぜ、命令すんなよな(怒)

数十秒後

ゴマ:ふう、食った、食った 相変わらずいつものドックフードの味だったぜ、さてと、飯も食ったしゆっくりと鉄格子を壊す作戦でも考えるか

だが、しばらくして、ゴマちゃんの体に異変が起こった。

ゴマ:この鉄格子を破る方法は・・・・・うっ!!、し、しまった。また人間どもが、ご飯の中に睡眠薬を入れやがったな・・・くそっ!・・せめて、寝床まではもってくれ・・・ううう、だ、だめだ・・・俺様の命もここまでか〜〜〜・・・おやすみ・・・ZZZzzz

こうして、ゴマちゃんは寝てしまったのだが、決して睡眠薬など餌には入っていない、単なる満腹感からくる睡魔であった。果たして、ゴマちゃんはあの鉄格子を突破できるのであろうか

次号に続く


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