【練馬区内に現存する古文書の代表例】

●相原好吉家文書(練馬区田柄・区登録文化財)

 江戸時代、上練馬村の組頭や村内にあった盛岡・南部侯抱地の管理を勤めたと伝えられる旧家相原家、に所蔵されていた文書群。宝暦8年(1758)「武州豊嶋郡上練馬村丑御名寄書抜帳」ほか江戸時代の書付、記録類10点が現存する。

●金乗院御朱印状(金乗院〈練馬区錦〉所蔵・区指定文化財)

 徳川将軍が金乗院の寺領として年貢などの免除を保証した文書。慶安2年(1649)3代将軍家光発行のものから万延元年(1860)14代家茂まで、9点が御朱印箱に納められている。

 北条氏康印判状は、氏康が永禄5年(1562)4月、禅居菴(当時の道場寺の住職)に宛てて段銭や懸銭の賦課を免除するむねを申し渡した免許状。日付の上に押してある印章の印文「禄寿応穏」は、「禄(冨)と寿(生命)とはおだやかなるべし」という意味の早雲愛唱の座右銘「虎の印判」といわれているもので、ここからこの印判状は「寅朱印」とも呼ばれる。また、この文書は練馬区内に現存する区内関係の唯一の中世文書である。

●北条氏康印判状(道場寺〈練馬区石神井台〉所蔵・区指定文化財)