5日目






最後のヘルシンキでの1日半は行ってみて考えようと思っていました。
ロイヤル・ラインというフェリーで灯台のある島へ行くというツアーが有り、
ムーミンの話の舞台らしいですが、まる1日ががりでさして見るものもないのでパス。

結局、ヘルシンキの北西郊外にあるアアルトのアトリエと自邸を見に行くことに。
アトリエのツアーが11時半からなので、9時半頃にホテルを出て、トラムに乗ります。
チケットは行きは自販機が使えましたが、帰りはキオスクで販売を拒否られ、運転手から購入。

少し迷いましたが、10時半過ぎに無事にアトリエ到着。するとなかから人が出てきて、
ツアー開始まで時間を潰せるカフェなどを教えてもらいました。結局海のほとりの
ベンチで時間をつぶしました。あとはアトリエの外回りを見て回ったり。



ツアーには日本人もいて10数人の規模でした。ガイドは英語。このアトリエについてだけの
ものではなく、アアルトの作品全般の解説が入りました。基礎知識がないと辛いかも。
1階の食堂から2階の所員とアアルトのアトリエへとまわります。

傾いた白い門形が連続するアトリエが気持ち良い空間でした。セイナッツァロの図書館と似てる。
気持ちの良さは部屋の幅からきているようです。結構なスパンで飛ばしていますが、
中央でさりげなく支柱を立てています。この処理はうまい。



一方アアルトのアトリエの方は壁面がカーブして天井がせり上がっていくダイナミックなものを
予想していましたが、静的なものになってしまっているのが意外。なぜか類似した平面の
キアズマの吹抜ホールのような動きが生まれていない。採光方法が問題なのか。

アトリエのツアーが終わると引き続き自邸のツアーにも参加できるスケジュールになっています。
両方見ると割引があってひとり30ユーロでした。こちらも先に外回りを見てからツアーへの
参加という順番になります。13時から。

自邸の方はアトリエの20年前に建てられ、アアルトのキャリアのなかでも初期に属する。
外部は木と白く塗装されたレンガの部分がオーバーラップしていて、やや複雑な様相を呈する。



なかに入ってみると暖かな質感に包まれる感じ。アアルトによる家具や照明もその役を担っている。
ただプランや構造的にはどうということもなく、通路が少ないくらいで作品性は高くない。



14時前に自邸を出て、トラム駅近くの売店でシナモンロールを買って食べます。
連れ合いの要望で、イヴァナ・ヘルシンキという店に寄ってからホテルに戻ります。

時間が余ったのでホテル内を探索。屋上階にバーのようなものがあり、そのテラスからは
ヘルシンキのスカイラインを一望出来ました。いや絶景なり。



夕食はフィンランド料理のラヴィントン・コスモスを考えていたのですが、行ってみると
何と休業中。少し迷いましたが、翌日行くつもりだったカハヴィラ・スオミまで歩くことに。

この店はかもめ食堂という映画のロケ地としてよく知られています。実際訪れてみると
次から次へと日本人客が到着し、あっという間に満席に。まだ18時位でしたが。

店員さんには日本人の方がいて日本語が通じます。ミートボールとトナカイの肉をシェアして
あとはフリードリンクであるローアルコールのやや甘いビールなどを飲みます。
最初に会計するというシステムで、サラダバーやパンも無料となっています。







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