7日目






この日は朝イチでウィーンの24時間フリーパスを購入。近くにあったパン屋で朝食。
と、その前に宿でウィーン・モーツァルト・オーケストラの予約をしたんでした。
前回は結局断ったこのコンサート。フィルムフェスティバルに期待できなくなったのでかわりに。

さてまずは連れ合いの希望で朝からやっているケッテンブリュッケンガッセののみの市へ。
骨董品から家具、雑貨、服飾品、食料品までいろんな店が既にたくさん開いています。
ざっと見て回りましたがぼくが期待した自転車関係はなし。
連れ合いは真鍮の小物に惹かれたようでしたが、予想をはるかに超えた額を提示されて終了。



次はぼくの希望でカールス教会へ。27年振りの対面です。楕円を多用したバロック建築の
力強さは健在でした。ただ中へ入ると天井のフレスコ画の修復のための足場がありました。
邪魔ですが、この足場は上ってフレスコ画を間近に見ることができます。





引き続きぼくの希望で前回宿泊したハースハウスへ。下階のガレリアを見るのが目的でしたが
入り口が見当たらない。なかに入るにはZARAの店舗を通らねばならず、
しかし2階も地下1階もZARAの店舗となっていて、吹き抜けのかけらも残っていませんでした。
ホラインは最期まで国内では不遇であったなあ。残念です。

次は連れ合いの希望でドロテウムという大規模なオークションハウスへ。
馬鹿でかいじゅうたんや年代物の家具、宝飾品などいろんなものが展示されていて、
記された値段も良心的、と思いきやこれは最低入札価格だそうな。
実際のオークションはこの日は開かれず、見ることはできませんでした。

国立オペラ座まで戻ってくると、11時から英語のガイドツアーがあるのでチケット購入。
40分ほどで舞台裏まで含めて館内をひと通り見ることができました。
舞台裏の機構のスケールの大きさには圧倒されました。





オペラ座を出て昼なので目の前にあるカフェ、ザッハーに入ります。ちょっとだけ並んだ。
ホイップクリームが乗ったアイスカフェーを頂きました。チップを1ユーロ。



さて次はクリムトを求めてセセッシオンへ。こちらも27年ぶりでしたがちょっとやつれたか?
ここのクリムト作品は地下2階の壁画のみ。他は企画展示室となっていて、
その割には入場料が高い。カードも使えなかったし。



ここらで午後1時をまわったので、ぼくが是非行きたかったアム・シュタインホーフ教会
へ向かいます。ウィーン西方にある精神療養センターにある、ワグナーの作品です。
ドクターカールレナーリングからバスで30分ほど。バス停の横が療養センターの門となっていて
そこから敷地奥にある教会まで階段を上っていきます。

と、見えてきました!金色のドームと青銅色。カラフルでポストモダンの建築のようです。
外壁の大理石に打たれた鋲も青銅色。郵便貯金局とは随分色使いが異なる。

この日は3時からガイドツアーがあるとのことでしたが、2時には着いてしまいました。
が、2:40くらいには玄関が放たれ、なかに入ることができました。



なかの印象はというと、そこには空間がありませんでした。それは意図的なのか?
教会建築の原則である上方からの光はなく、側面の大きなステンドグラスから採光しています。
天井はヴォールト状なのですが、ひどく緩やかな弧を描いていて緊張感がありません。



恐らくワグナーは空間を軽くしようとした。その宿題は約20年後にアスプルンドの
ストックホルム市立図書館にてようやく回答を得ることになったように思います。

3時からはツアーならぬドイツ語の講義が始まり、1時間抜けることができなくなりました。

バスで戻って、前日と同じく市庁舎前の屋台に立ち寄り、この日はここで夕食。
連れ合いは小魚のフライ、ぼくはビーフステーキとリンゴの入ったリキュールを頼みました。
連れ合いの行った方の屋台の店員の接客が悪かったらしく、おかんむり。

ここでいったんホテルに戻り、8:15開演のコンサートに備えます。
楽友協会に30分ほど前に着いたところ、客はいっぱいでそのほとんどが東洋人、
インド人、アラブ人など海外からの旅行客。まあ想像はしていましたがちょっとうんざり。

館内に入り長い列に並んでチケットを購入したあと、何人もの人に聞いて席を探すはめに。
結局、席は2階席の舞台裏でした。まあ一番安いチケットだったからね。
会場は黄金のホール。が、壁のマーブル状の模様は石ではなく塗装でした。

時間になりモーツァルトの格好をした楽団員が現れます。演奏は、まあ無難。
幕間前とラストには指揮者による観客への拍手の要請があり、これがネタ含みで面白く
観客が盛り上がった分、この時は楽団員も張り切ったような印象を受けました。







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