3日目






この日は午後からペンギンパレードを見るツアーに参加申し込みをしていましたが、
動物園ではまだ見ていないパートも多かった。が、時間にゆとりを持たせるために結局パス。

朝食はビュッフェでしたが結果的にはこの旅で最も豪勢なものとなりました。
オーストラリアでは何を食べても美味しい。ただ値段は張ります。

タクシーを呼んでもらい駅まで。再びメトロに乗ってサザンクロス駅へ。その先のパーラメント駅で下車。
ホテルの位置が曖昧だったので買い物がてら現地のセブン-イレブンに入り道を聞くもこれが誤情報。
ぐるーっとまわって結局駅の近くにあったホテルにようやく到着。


いわゆる都市型のブティックホテルでしたが思ったよりも随分狭く、間口はドトールの店幅と同じくらい。
部屋も思ったとおりに狭く、開口部はガラスブロックが嵌めこまれた縦のスリットしかありません。
使い勝手も悪く、洗面では洗顔はおろか、棚が邪魔をして歯磨きも困難な有り様。

ただ、お菓子の差し入れがあったり、ミニバーはワインも含めて飲み放題などサービスは良く、
テイクアウト制の朝食などの問題面を上回るだけのいい印象は残りました。
チェックインの時間には早かったので荷物を預けて再び街へ。

まずは水戸芸術館とリンクしたことでも知られるフェデレーションスクエアへ。
リベスキンド風な歪んだ建物で、中央にガラスのアトリウムが挟まれています。
2階に上るとフリンダースストリート駅とつながった広場へ、
1階からは3層に渡る美術展示スペースであるイアンポッター・センターへアクセスできます。


後者ではアボリジニ美術から現代アートまで幅広い膨大な展示を無料で見ることができます。
実際は体力的に見切ることはできませんでしたが。その後昼食をとりに移動。
ホープタウン・ティールームズというクラシックな店目当てでしたが残念ながら閉まっていました。


仕方なくフェデレーションスクエア方面に戻り、2階の広場の一角にあるカフェに入りパンケーキをオーダー。
行列ができていましたが客の回転は速かった。時間に余裕ができたのでスワントン・ストリートを北上。
いくつかの土産物店をひやかします。メルボルンセントラルは閉まっていました。

1時半頃ホテルに戻りチェックイン。荷物を整理してロビーに下りていくと予定より少し早くツアーガイドさんが。
Go Go Toursという会社に申し込みましたが、ガイドさんが運転や手続きなどすべてひとりでこなしていました。
日本語ガイドのツアーはこの日参加者9名。南部のフィリップ島へ野生のフェアリーペンギンの帰巣を見に行きます。

ただそれまでは時間があるので、途中で動物園やレストラン、海洋センターなどをまわります。
動物園ではカンガルーやワラビー、コアラ、エミューなどと遭遇。まさに求めていたものですが残念だったのは雨。
この時期の雨は異常気象らしいですが、このツアーのあいだだけ運悪くあたってしまいました。

それでも毛並みのきれいなワラビーに直接手から餌をあげられたのは幸せでした。
カンガルーはそれほど人馴れしていませんでしたが、動物園では見られない集団での跳躍が見られました。


レストランでは地元料理の定番であるフィシュ&チップスとデザートを頼みました。
前者は白身魚のまるごとのフライとファストフード店によくあるポテトの取り合わせ。美味なり。


さてようやくペンギンパレードのビジターセンターに着くとすごい人だかり。
可愛らしいペンギンの姿を見たいという人は世界中にいるようです。日本人だけではない。
しかしここに来てまた強い雨。仕方なしにポンチョとウレタン製の座敷を購入します。

ペンギンの帰巣は前日は21:10くらいに始まったらしいですが、人が多いのでとにかく行ってみます。
特別料金を支払ったペンギンプラスの客は手前の別の観覧席へ誘導され、
展望台は階段状になっていて、雨のせいか人はまだまばら。ガイドさんのレクチャー通りに2段目に座ります。

この段階でまだ8時前。とにかく座って待つ作戦。ポンチョのお陰で思ったより冷えなかったのが幸いでした。
しかし本来禁止されているはずの立ち見客が2段目にも侵入してきて、仕方なくぼくらも立ちます。

と、横にいた全身ずぶ濡れの西欧人が1段目から家族を呼び寄せ始めました。連れ合いの目の前に。
ぼくがNoと制止したところすごい勢いで英語をまくしたて、抗議されました。なんだよ、これ?
英語では勝てないので、それが紳士のすることかとシンプルに2回反論したところでひとまず終戦。
その人にも父親の威厳というものがあったのかもしれませんがみっともないことになってしまいました。

ペンギンはその後まもなく姿を現し始め、集団で海から岩場へ上がり、砂浜をよちよちと駆け上ってきます。
恐らくトータルでは100羽以上は確認できたか。小さいのだけれど近くで見ると眼光は鋭い。
2羽が寄り添ったり、喧嘩したり、ひなに追いかけられたりいろんなシーンが見られました。やあ満足。
帰りのボードウォーク上でもペンギンは見られお腹いっぱいになってビジターセンターに戻ります。


暖かな屋内に入ってほっとしたあと、ホットチョコレートを頂き持参したマフィンにかぶりつきます。
売店をひと通りチェックしたところで集合時間になりツアーは終了。あとは帰って寝るだけですが
帰着したのは12時近くになっていました。もう何もせずに倒れこむように眠りにつきました。
ペンギンも毎日大変だけど、人間も片道140km近くのとんぼ返り。よくやるわ。





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