ARGON18 HELIUMMt.富士ヒルクライム参戦




レース前日

富士は距離的にはさほど遠くないので、
新宿12:30発の特急かいじでゆったり出発。
大月で富士急のフジサン特急に乗り換えます。
大月駅のホームでは10名弱の輪行組がいました。

大月では止んでいた雨が、富士吉田に着くと再び降り始めました。
駅には2時半過ぎに到着しましたが、まずは富士急バスで宿へ。
幸運なことに最後部座席に荷物置き場があって、輪行袋を置くことができました。

今回の宿は山中湖の少し手前の梨ヶ原下車のオーベルジュ・ル・クロワートルです。
オーベルジュというのは宿泊施設のついたフレンチレストランで、
以前、伊豆でランチを食べに行ったことがありました。

オーベルジュ・ル・クロワートルはコンクリート打ち放しの本格的建物ながら、
客室は全6室と贅沢なつくりとなっています。
宿泊費もそれを反映してか23100円とオーベルジュとしては高めでしたが、
食事、特にディナーの内容を考えるとこれは安いです。
温泉地のちょっと洒落た旅館でもこれくらいは軽くオーバーしますし。

まずチェックイン時に、電話で伝えてあった早い朝食について相談。
たまたま当日宿泊していたのが自分らだけだったこともあってか、
朝5時過ぎからモーニングという無茶な注文に応じて頂けました。感謝。

部屋で一息ついてから近くのコンビニへ買い出しに行きましたが、
それだけでも結構濡れてしまい、おまけに気温8度と寒かったです。
結局雨は霧となってそのあともずっと続いていました。

エントランスロビーで自転車を組み立ててからディナー。これが本格的でした。
ふんだんに使われたフォアグラからトリュフ、新鮮なアワビ、
手長エビ、鯛、牛のホホ肉と素材からして贅沢な上、ソースもおいしい。
焼きたてのパンなど料理の温かさも嬉しい。
口直しのソルベ、チーズ、手づくりデザートと別にフルーツまで、量も十分です。
これだけのコースは東京でもおそらく16000円は下らないと思います。
連れとともに大変満足しました。



ALL SPORTSより。


レース当日

朝5時の朝食は寝ぼけていて、残念ながらよく覚えていません。
とにかく5:40頃、宿のご主人と連れに見送られ、いざ出発。
連れはあとから出て、富士急ハイランドのふじやま温泉で落ち合う予定。

空は前日から一転、予報通りに晴れ渡っていて、きれいな富士山が見えました。
ちょっと飛ばして6時過ぎに北麓公園着。
スタート会場の駐車場はローディで溢れかえっていました。
6:15締め切りの荷物を5合目に運ぶトラックにも無事間に合い、一息。

会場内のブースをぐるっと回ってみましたが、収穫は特になし。
BMCのSLC01が試乗できそうでしたが、レース前なのでやめておきます。
戻る途中でFCYCLEのrさん発見。
kさんもいらっしゃるとのことでしたが、見つかりませんでした。

Mt.富士ヒルクライムは距離24km、標高差1255m、平均勾配5.01%で
今回が5回目の開催となり、出走登録は4719名にのぼっています。
この日のために草津以降、週末は走り込むも、先週の試走では2時間9分13秒と
散々な結果に終わり、おまけに大会数日前には鼻風邪を引いてしまいました。

さて、会場ではパックンの司会でスクリーンにて開会式が始まりました。
今中、鶴見、片山、まこと、富永各氏もご登場。
が、結局実物を拝見できたのは5合目での今中社長だけでした。

スタートはゼッケンナンバーの若い順で8グループに分かれています。
事前申告した予想タイムの速いもの順になっているそうですが、自分は8番目。
いちばん最後のスタートでしたが、最初に飛ばして自滅するパターンが多い自分には
この位置がちょうど良かったかもしれません。

スタートしてしばらくは、スバルライン道いっぱいに使った集団走行です。
取っ付きの勾配は少しきつめなので、迷うことなくインナー-ローを使い、
ケイデンスを70以上キープするように心がけ、5分前スタートの集団に追いつきます。

幸い、足はよく回ってくれました。
レース直前にステムを反転させてハンドル位置を高くしたのも功を奏しました。
以前は下に吐いていた息が、前を向くことで余裕が生まれた感じ。
集団で走るとペースがつかみやすいのも、試走と違ったところでした。

2合目あたりあたりまでは特にトラブルもなくじっくりのぼる。
最後尾スタートだったせいか、パンク等メカトラブルで停まっているひとが目立ちました。
路面状態からするとなかなか考えづらいのですが。

2合目を過ぎると緩斜面で、先週の教訓からフロントをアウターに入れて速度を上げます。
ちょうど同じくらいの速度の方がいたので、ちゃっかり引いてもらいました。
前車を見ての走行は、勾配の変化を気にしないで済む点も良いです。

気にするという点では、今回は心拍モニターはつけませんでした。
また、タイムも見ないようにして、とにかくケイデンスキープに集中しました。
軽量化という点から、GPSもつけていません。

樹海台駐車場では休んでいるひともいましたが、もちろんパス。
こまめに給水するも、500mlボトル1本で5合目まで持ちました。
失敗したのはエナジーゼリーで、補給食として一応持って行ったのですが、
蓋をあらかじめ開けておくのを忘れてしまい、走行中に飲むことができませんでした。
もっとも、これは5合目でジュースと合わせて飲んだら戻しそうになったので
とらなくて正解だったのかもしれません。

4合目あたりでまた勾配がきつくなってくると、精神的に辛くなってきました。
もう終わりだろうと思った先にまた坂が出るのがしんどい。
ペーサーを見失い、スピードがじりじり下がっていくのがわかります。
しかしここでどっさり抜かれては草津の二の舞なので、なんとかふんばります。

しんどくなると前週と同じく、尻の筋肉が痛みました。
ギアを上げてダンシングなどいろいろやってみて、
これは一度腰を浮かせて筋肉全体に力を入れると緩和されるようだとわかりました。

ようやく左手に最後のトイレが見えて、そこからは緩斜面。
で、最後にまた坂で上りきってゴール。
ここら辺からは記憶があったので、とにかく踏むだけ踏みました。
しかし最後の500mはやっぱりきつかった。

ゴールして初めてタイムチェック。1時間53分17秒。
2007年の全体のタイム平均が1時間49分46秒、
2006年のカテゴリ別のタイム平均は1時間47分56秒なので、決して速くはないですが
先週よりは16分縮まり、箸にも棒にもかからないような記録ではないので嬉しかったです。
(翌日の夜に順位がわかり、微妙な感じともなりましたが…)

しばらくは自転車を押して荷物受け取り場まで。
5合目も晴れ渡っていて、麓の湖まで見えました。気候は寒くもなくて気持ちいい。
なんだかすぐにおりるのがもったいなくて、1時間弱くらい5合目に滞在し、
写真を撮ったり飲み物を補給したりしていました。

下山はまたグループごとに分かれ、先導車に続いていくかたちなので
楽しめないかなと予想していましたが、ほとんどフリーの状態で速度が出せました。
タイヤのエア圧を上げていたのと、ブレーキに備えて後輪荷重にすることで
やや前輪がクイックになっていましたが、気持ちよく下れました。

スタート地点まで戻って、ゼッケンに付いている計測チップを渡し、
無料でいただけるうどんを求めてさまよい、地面に座ってかき込む。
時間を見るともう昼近いので、会場をあとにして富士急ハイランドまで下ります。

待ち合わせのふじやま温泉はスパ施設なのですが、入場料が2000円もします。
レースの汗を流すつもりで行ったのですが、時間も押していたので中止し、
連れのリクエストのほうとうを食べに行きました。

ハイランドの近くには意外と店がなくて、だいぶ歩きましたが、
ようやく入った店のほうとうはかぼちゃスープでイノシシ鍋という
なかなかおいしそうなものでした。ただ2000円弱と結構値段も張りました。

ハイランドからは昨日の宿のご主人のアドバイスに従い、
京王バスで中央高速で新宿まで向かうことにしました。
1700円と運賃が安いのと、時間も節約されるので便利なのですが
ネックは座席下の狭いトランクに輪行袋を入れること。
縦にすると入らないし、倒れる危険性あり。
かといって横にするほどのスペースもないので、仕方なく斜めに入れることに。
ホイールを下面にすると痛めるので、後輪だけは車内に持ち込みました。
結果的に自転車は無事でしたが、また使うかというと考えてしまいます。

新宿には4時過ぎに余裕を保って到着しました。
連れが宿をいたく気に入っているので、来年も出走するかな?


ゴール地点の富士山5合目。


(08/06/02 h.taki)




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