ミニベロ高速巡航の旅




来年3月に廃線になる予定の鹿島鉄道が自転車まるごと持ち込み可ということで、
途中、その乗車(石岡-鉾田)を含んだ、守谷-霞ヶ浦東回り-取手というFCYCLEのランでした。

ぼくは上野駅まで自走して常磐線フレッシュひたちで優雅に輪行、石岡から合流しました。
石岡に現れたのは予想を越えた総勢10名の参加者、これに2名追加されます。
鹿島鉄道は1両編成のディーゼル車なのでこれ、乗れるのか?と先に乗車して待っていましたが
JR駅員さんの誘導が2転3転したらしく、ばたばたと4名乗車したところで締め切り。
7名の参加者を置いて出発してしまいました。次の列車は1時間後…。

列車はそこそこ混んでいて、カメラを持ったいわゆる「てっちゃん」もちらほら。
車窓から外を見ると、田んぼのあぜ道にもてっちゃんがいて、
世田谷線の旧車両が引退したときの光景を思い出しました。

たしかになくなるのは寂しいですが、途中駅にも鉾田にもなにもない。
需要がないのかな。終点まで1080円と割高だし。
しかし途中、霞ヶ浦や一面の田園風景が見え、素朴な駅舎、単線ののんびりモードは
一回体験してみてもいいかもしれません。

鉾田で後続を待ち、1時半頃スタート。まずは北浦沿いの小道を走ります。
北浦は湖というより大きな河という感じでしたが、水鳥が多いのが楽しい。
ところどころに棒のようなものが刺さっているのも雰囲気が出ていてよかったです。

途中から北浦をはなれ、しばらく走って湖を大きな橋で渡ります。
このあとちょっと上りがあって、他がほとんど平坦地だっただけにしんどかった。

コンビニ休憩を入れて、しばらく走ったところで観光地、潮来でしたがそのまま通過。
地図もスピードメーターも持っていなかった自分にはよくわかりませんでしたが、
日没時刻を考えるとかなり厳しいスケジュールだったようで、オプションなし、とにかく走る。
潮来で1名引き返し、佐原で2名離脱、利根川CRに入り、だんだんペースが上がります。

自転車は空気抵抗のロスがとても大きいので、集団で走るときは
トレインといって縦一列になって前走者にぴったりくっついて走ります。
だいたい自転車1台分くらいの間隔であれば、スリップストリームに入ってだいぶ楽になりますが
ここからいったんちぎれると、追いつくのはかなりたいへんです。

トレインによる高速巡航は前から好きで、また体験できて楽しかったです。
単独では絶対にあんなペースでは走れません。

利根川河川敷ではたくさんの牛が草をはんでいました。白黒のホルスタイン。
あんなところで放牧を見れるとは思いませんでしたが、写真を撮る余裕はなし。

夕日に向かってひたすらペダルをこぎつづけましたが、日はあっという間に傾き沈んでしまいました。
あたりが暗闇に包まれる直前に、布佐離脱組5名と暗闇突入組4名に分かれました。
ぼくは後者を選びましたが、サイクリングロードは照明がなくほとんどなにも見えなくなっていく。

さすがにまずいかと思ったところでようやく橋に到着し、川から離れ取手方面の車道に出ました。
その後はだんだんと明かりが多くなって、ようやく取手駅到着。6時くらいだったか。
やれやれ、おつかれさまでしたと言うと、他の3名はまだ20キロほど走るとのこと。
守谷から走ってきた方はここまで140キロ走ったそうで、ほんとに頭下がります。すごいね。

ぼくが取手で夕食をとる旨伝えると、付き合っていただき4人で駅前のトンカツ屋へ。
前倒しの打ち上げでしょうか。トンカツはボリュームがあっておいしかったです。

引き続き走る3人を見送って駅で自転車をばらして輪行。
余力がなく千代田線でぐるりと回って自宅最寄り駅まで帰ってきました。
帰宅したのは10時ころ。皆さん大変だったろうな。おつかれさまでした。

今回は輪行用にショルダーベルトをつけたのですが、疲れ方が全然違います。
握力だけだと自転車は重すぎますね。

(2006.10.10)

単線の鹿島鉄道。




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