ミニベロ単独初ツーリング




実に20年ぶりの峠攻めでした。
もともとはFCYCLEメンバーの方による同日の計画で、雨天中止になったものの
天気予報が好転したので単独でまわったものです。(結局この天気予報ははずれます)

ルートは中央本線富士見駅-大阿原湿原-入笠山-芝平峠-千代田湖-杖突峠-中央本線茅野駅。
元のプランには入笠山登山や諏訪湖巡りが入っていましたが、割愛しました。
標高差900m程度。急坂が多くまさにヒルクライムプランです。

スーパーあずさで小淵沢乗り換え。ここで名物の2重の駅弁を購入。天気は曇り。
地図を持ってこないという暴挙をおかしたので(携帯電話も)、駅前から早速迷子状態。
地元の人に道をきいて、さて入笠山への激坂へ。

若干のアップダウンがあってから、それはいきなり始まりました。
ギアは最初からインナー-ロー(27インチで42T×34T相当)。それでも辛くて、蛇行して登る。
1回目の休憩のあとは足ができたのか辛さは減りましたが、この坂延々と続きます。
途中、右側に分岐があるあたりから少し角度にメリハリが出てきますが、
林道に入れば尾根という予想もはずれ、ガスが出て視界不良ななか急坂を黙々と登ります。

途中でロードのひとにあっさり抜かされますが、このひとがのちに降りてきてしまいました。
オフロードバイクも引き返してきていて、通行止めだったら嫌だなと思っていたら、
どうやらこれは雨のせいだったようで、ガスがやむとぽつぽつと落ちてきました。

ちょっと木陰で雨宿りして時間を見ると、もう出発して2時間近くにたっていて昼。
で、持ってきた弁当を開いて道ばたで昼食。この弁当が激うま!
「元気甲斐」というもので、東京と京都の料亭がつくっているそうです。

昼食を終え数百メートル進むと、ようやく大阿原湿原。
きれいな景色が広がっていましたが、雨のなかを散策する気になれません。
しかしここから入笠山までの林道は晴れていればとても気持ちがいいものだったでしょう。
何もない小道を登っていた不安感も、ここでようやく解消されました。

雨は本降りにはならないものの、最後まで断続的に続きました。(なんと東京まで!)

気持ち的に余裕があったのはマナスル山荘の分岐まで。
たぶん左に進めばずっと舗装路だったのでしょうが、ショートカットになる右側のダートを選んでしまう。
もうこのころは路面も完全にウエット。で、どうやらこの道、MTB用にわざわざ未舗装にしているようで
その急勾配の下りはミニベロではかなりきつく、転倒しなかったのが奇跡のようでした。

それが終わる頃は精神的にも疲れきって、以降の記憶はあまりありません。
とにかく極端に急な上り、下りが繰り返され、雨のなかの下りで
効かないキャンチのブレーキをかけているのもしんどい。
あとで見ると後ろのブレーキシューはドロドロに溶け出してしまっていました。
芝平峠は知らない間に通過。分岐があった記憶もありません。
金沢峠の千代田湖に着いて残り14キロとの表示を見たときは、ようやく安堵感が湧いてきました。

しかしこの直後、ゴルフコースに接した道で最後の激坂が待っていました。
足はもう乳酸たまりまくっていて、休んでも疲れが取れない。
もうあかん、という時に唐突に国道152号杖突峠に出ました。おわったー。ようやく、終わったー。

杖突峠には展望台があって、雨のなか奇跡的に八ヶ岳と諏訪湖が見えました。
当初は諏訪湖まで足を延ばすつもりでしたが、案外距離がありそうなのと、
上から見てあまり魅力を感じなかったので、茅野から帰ることに決定。
ここでミニベロのブレーキ調整等していると、雨はだんだん強くなり、急いで茅野まで降りました。

ようやく楽しめる下りに出会うも、雨を丸ごとかぶってしまって靴のなかまでびしょぬれ。
コンビニでタオルを買い、茅野駅に付随する市民館のピロティで、身体、服、自転車を念入りに拭き
輪行袋にいれ、古谷さん設計の市民館をちょっと見学していたら、当初予定の
茅野16:31発のスーパーあずさに乗れ、帰宅後予約していた夕食にもなんとか間に合いました。

夕食から帰ってミニベロを見たら早くもチェーンにサビが!
あわててオイルを吹きましたが、まあ、トラブルもなくよく走ってくれました。

今回のルートで教訓があるとしたら、まず気候のいい晴れた日に行くこと。
自転車はロードでOKですが、脚力の差が顕著に出ます。
一日に走るエネルギーとしては、自分にはいっぱいいっぱいでした。
これは何かの試練?と思うほど。

(2006.10.02)

雨の大阿原湿原。




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