SILK再生計画




前輪のスポークが飛んで修理の仕方がわからなくてそのまま放置されていた自転車。
10年近くまたがっていなかったのですが、仕事の都合で使えそうな機会ができたので、
重い腰を上げて修理開始しました。

スポークはニップルが飛んでいただけだったので
東急ハンズでパーツ購入して修理完了。チューブラータイヤはたぶん
20年近く空気が抜けたまま放置していたので、ダメだろうなと思いながら空気を入れたら
なんとまだかろうじて生きていました。

で、久々に自転車にまたがってフレンド商会まで買い出しに。
オイルと防犯ワイヤー、バーテープを購入し、いろんな完成車を見学して
今流行のカラーコーディネートを探ります。最近の自転車情報が全然なかったので
ロードバイクのカタログとビギナー用のムックを買い込み勉強しました。

朽ちたブレーキレバーパッドは捨てて、ほつれたサドルは接着剤で補修する。
ハンドルバーは、ドロップのままにするかフラットバーにかえるか随分悩みましたが、
結局車体全体のバランスと、フラットバーにはいつでもかえられるということで
現状維持としました。バーテープは黒全盛の時代にあえて清潔感ある白のコルク。
また各部にオイルを塗布しました。

ここまで進めるとタイヤの朽ちた感じが気になってきて、よく見ると
トレッドはすり減り、細かな亀裂が走っている。さすがに使えないかと思い、
色について散々迷ったあげく前から使いたかった黄色いチューブラーを購入。
ついでにトークリップが路面に接触してうざかったので、ハーフクリップも購入しました。

さていざタイヤははめてみると、なんとケバくて見るに耐えない。とりあえずバーテープか
タイヤかどちらかを代えるか悩んだすえ、タイヤのサイド部分を黒く塗装することで妥協しました。
これでようやくとりあえずはまともに走れるようになりました。

が、リアホイルのリムが走っていて違和感を感じるほど縦方向に歪んでいました。
どうになからないか、サイクルベースあさひの掲示板で聞いたところ、交換した方がよいとの返事。
とりあえずネットで調べたサイクルショップタキザワにホイル組の見積もりを依頼しました。
この際、クリンチャータイヤにするということも考えましたが、
ショップで実物を見ると、子供用自転車のようでどうにも好きになれません。

同時に、あさひでブレーキレバーパッドを通販で購入しました。
本体は昔のグランコンペなのですが、今のダイアコンペ用のものしか出回っていません。
仕方なく使い回すことにしましたが、案の定取り付けてみると形状がかなり異なりました。
黒の色にこだわらなければ、長谷川自転車商会のオリジナル製品があるようでしたが、茶色はちょっと。

長谷川自転車商会は自宅から最も近いスポーツ自転車ショップでしたが
そのコアな雰囲気に二の足を踏んでいたうえ、2度訪問して2度ともお休み。
3度目でようやく潜入に成功。なつかしいものがたくさんあってわくわくしたが、
シルバーのフレームポンプはサイズが合わずに残念。(その後サイズの合うものが入荷し、購入)
リムについて相談しましたが、どうするかは保留となりました。

その前になるしまフレンドにも顔を出しています。サドルがどんくさくてどうにも気に入ってなかったので
手頃な価格のものを購入。ついでにサドルバッグも買いました。ハブ持ち込みでホイルを組んでもらえるか
聞いてみたらOKとのこと。工賃もタキザワとあまり変わらないようでした。
なるしまは品揃えがよく価格も手頃なので、これからも重宝しそうなショップです。
東急ハンズでスタンド式のエアポンプを購入したあと、直後になるしまでさらに安い製品を発見し軽くへんだこともあり。

このあたりからホイルの交換をまじめに考えるようになって、長谷川かなるしまかで
悩んだあげく、ネットで相談してなるしまに依頼することにしました。
ちなみにフレンド商会ではハブ持ち込みは受け付けてもらえませんでした。
リムはネットで調べた最も安いアンブロシオ。スポークはバテットがデフォルトだったので
今回も段付きで考えていましたが、納期がかかるということで14番のプレーンに。
あとで調べてロードバイクは15番が普通と知ってだいぶ後悔しました。

発注している間、STIや新型ブレーキを体験するのに廉価なロードバイクを買うというアイデアに取り付かれましたが、
ソラのコンポでも完成車で8万円することがわかり、急速に熱が引きました。またチネリのスーパーコルサを見て、
フレームを黒く塗装し、ラグメッキする案も出ましたが、これは実現してもだいぶ先に話になるでしょう。

ホイル組は1週間かかると言われ、実際はさらに2日かかり、GWには間に合いませんでした。
チューブラーは結局買い直して赤ストライプのものとしました。初めてゲージ付きのポンプでタイヤに空気を入れ、
8気圧の固さにびっくり。たぶん今までは4気圧くらいしか入っていなかったと思います。リムも変形する訳だ。
14番のスポークは案の定、ママチャリのようにごつかったですが、これでリムのふれがおさまるなら正解なのでしょう。
タイヤを新調するとフレームの傷が目立ったので、自動車用の塗装リペアセットで補修をしました。

最後に、ビンディングペダルもいいとネットで聞いていたので、急遽シューズとペダルも購入することに。
ペダルのクリートは最初、怖かったですが、慣れるとシュープレートと同じ感覚を味わえそうです。


その後、 東急ハンズでハブスパナを買いました。
とにかく見栄えを整えることから始めたSILKのリニューアルですが、
いよいよほんとに今後も乗り続けそうなので、再度重い腰を上げて駆動部のメンテナンスです。

SILKを買ってからチェーン以外の駆動部は一切いじっていません。
なんか壊してしまいそうで、びびっていたというのもありますし、
もうどうせ乗らないかもしれないし、という考えもあったと思います。
(ヘッドパーツは初期不良があってショップに交換を頼んだことがあります)

さて、所有27年にして初めて前後輪ハブとヘッドパーツをばらして清掃、グリスアップをしました!
雨天時の走行は数えるほどしかないものの、なかがどうなっているのか怖いものがありました。

まず、ハブ。スパナを入れるのに苦労しましたが、ロックナットは比較的容易に緩みました。
グリスは茶色のものが辛うじて残っていましたが、乾燥して硬化していました。
ベアリングがちらかったりばたばたしながらも、手持ちのモリブデングリスを注入して玉押し調整。
硬めがいいらしいですが、よくわかりません。とりあえず様子見。
途中ミスがあって一度玉押しをはずしたら、もうベアリングがばらけてきました。
粘着力が足りない感じが気になってネットで調べたら、今はデュラエースのグリスがデフォルトとのこと。
しまったなあと思いましたが、それは次回とし、とりあえずグリスを多めに足しておきました。

この感じではヘッドパーツのグリスもダメになっていると思い、
東急ハンズでヘッドスパナと大型モンキー、デュラエースグリスを購入しました。
ヘッドパーツのロックナットは固くてなかなか回らず、最終的には玉押しを押えながらはずれましたが、
途中までヘッドパーツのみに負荷をかけてしまい、フォークにダメージがなかったかちょっと心配です。

ヘッドの方のグリスは、ワンの下にあたるせいか、ハブに比べるといい状態で残っていました。
こちらはベアリングではなく、リテーナー。上下が途中でわからなくなり焦りました。
こちらも玉押しの締め付けがよくわかりませんでしたが、ハブに比べると許容範囲は広そうです。
デュラエースのグリスを使ってみましたが、思ったよりも普通でした。そんなに高価でもないし。

で、とりあえず夕方、駒沢公園コースをぐるっとまわってみました。
途中、歩道に乗り上げたりしてみましたが、ハブ、ヘッドとも今のところガタは出ていないです。


その後、フレンド商会へ行ってブレーキケーブル及びアウターを購入。
当初、金属のコマをつなげたようなゴージャスなアウターにもひかれましたが、
悩んだ末、透明のチューブにシルバーの繊維が透けて見えるものに決定。

さて、いよいよ最後のBBオーバーホールですが、フレンド商会で断られ、
BIKE&HIKEにメールするも返答なし。なるしまに頼むと時間かかりそうだし。
信頼できそうなところを捜していたのですが、ふと見た雑誌にバイクのメンテナンスのみOK
という広告を見つけ、さっそく電話したところすぐにやってもらえるとのこと。
ショップの名はポジティーボ。ぐぐった感じでも評判はかなりいい。

で、作業のほうはどうだったかというと、まさに職人、プロで正確かつ無駄がない。
トルクレンチやカニ目工具が出た段階で、自分でやるのは断念しました。
むしろトータルで店長の永井さんにお願いしたい気持ちが強くなったほどです。
作業は30-40分で終了。帰りにペダルを踏んでいると気持ち軽い感じがしました。

シフトワイヤーを張り替え、新たにペットボトル用ケージを購入して、SILK再生計画はついに終了しました。
最後に今回のメンテナンスで大変だった作業を2つ紹介します。

・Wレバーにワイヤーの頭が食い込んでいて外れない!
 ワイヤーを根元からぶった切って、逆からキリを差し込んでたたき続けること小一時間。
 なんとかはずれたものの、レバーは傷だらけです。壊れなかっただけいいか…

・リム接着面一面にチューブラーのフリップのかすがこびりついていた!
 一瞬錆びているのかと思ったほど茶褐色に。マイナスドライバーで根気強くそぎ落とすも、
 手の痛みは数日残りました。結局リム本体に歪みが判明し交換することに…

(2006.04.12-05.26)

再生完了のSILK




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