『わんこしゃおらん・その4』



「わん、わん!」

う、うぅ〜〜ん。
あ、小狼くん?
やだ、わたしまた寝ちゃってたの?
だめだなあ。
あんなに気をつけてたのに。
起こしてくれてありがと。

う〜〜ん、頭がまだぼ〜〜っとしてるなあ。
またあの夢を見てたんだ。
でも、変だな。
いつもは夢の中身をはっきり覚えてるんだけど。
今日はよく覚えてないや。
なんでかな?
なんかなにかとっても大事なことを忘れてる気がするんだけど。

うわっ、もうこんな時間だ。
急いでご飯の用意をしなくちゃ。

「わぅ! わぅ、わぅ!」

はいはい。
ちょっと待っててね。
すぐに小狼くんのご飯も用意するから。
いい子いい子。
小狼くんはとってもいい子ですね〜〜。

「わぅ」

ん?
あ、あれ?
小狼くん?
ひょっとして今、笑った?
なんか笑ったように見えたんだけど。
気のせい?
でもなんか。
今の笑い方、どっかでみたような気もするんだけど。
う〜〜ん?
気のせい、かな?

「わん!」

END


しゃおらんいぬでした。
動物化というとさくらの方が犬か猫化されて小狼が飼い主というパターンが多いのですが、あえて逆パターンにいってみました。
小狼サイドに続きます。

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