『淫戯編・3』



泣きじゃくるさくらを見下ろしながら、小狼はこみ上げる笑みを抑えるのに苦労していた。

本当にこの娘は素晴らしい。
予想通り、いや、予想以上の反応を見せてくれる。
必死で耐える表情も、あえぎ声も、指に絡みつく肉の感触も、全てが最高だった。
その上、最後の最後にこんな盛大な粗相をぶちまけてくれるとは!
こんな素敵な娘には、こちらもそれ相応の対応をしてやらねばなるまい。

小狼は今日のスケジュールのあれこれを思い出す。
たしか午前中は雨宮グループの会長と南海油田開発の打ち合わせ、その後は通産大臣との会見、昼は日本の大道寺財閥令嬢との会食、その後は・・・

全部キャンセルだ。
もっと大事な仕事ができてしまった。
出来の悪いメイドを躾けるという、とても大切な仕事だ。
手間と時間のかかる面倒な仕事だがしかたがない。
これも李家当主たる自分に課せられた重大な義務だ。

まずは『雷』で高価な絨毯を汚したことへの罰を与えてやろう。
この絨毯は清代の貴重品だ。並みの罰で済ませるわけにはいかない。特別にキツイオシオキが必要だ。
その後は、ご主人様の前で粗相をする際の作法を仕込んでやろう。
これには『水』が最適かな。『凍』も一緒に使ってやると効果的か。
あんまり冷やしてばかりじゃ可愛そうだな。
その後は『火』で温めてやろう。
体中をゆっくりと時間をかけて温めてやろう。
特に大事なところは念入りに暖めてやるとしよう。
その後は・・・
それから・・・

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さくらの新しい一日が始まる。
『雷』で撃たれ、『水』で責められ、『火』で炙られ、『剣』で刻まれる。
泣いても叫んでも誰にもその声は届かない。
誰も助けてくれない。
小狼専用愛玩人形・さくらの1日が始まる・・・

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