『淫戯編・1』


(※この先は完全に「男性視点」のR18指定でかなりエグイ表現があります。
苦手な方と18歳未満の方はご遠慮ください)



















チュンチュン・・・・・・

小鳥たちの鳴き声が空を舞う早朝。
穏やかな朝陽に照らされたその部屋は、差し込む陽の光にふさわしい落ち着いたものであるかのように見えた。
部屋の中にいるのは一組の少年と少女だ。
少年の方はどうやらこの邸の主らしい。
優雅な椅子に腰掛け、高価そうなティーカップで紅茶を口に運んでいる。
少女の方は彼に仕えるメイドのようだ。
フリルのついた可愛いメイド服がよく似合う。
時折、無言で差し出されるカップにこれも黙ってお茶を注いでいる。

若い当主とそれに仕えるメイド。
それは、上流階級の家庭であるならばそれほど珍しくはない朝の光景・・・のはずである。

しかし、仔細に観察していると少し不自然な点があることに気がつく。
まずは少女の呼吸だ。
簡単な給仕をしているだけにしては息遣いが荒すぎる。
表情も硬い。
まるで内からこみ上げる何かに耐えているかのような表情だし、時々その口元から

「・・・んむぅ・・・」

と悩ましげな吐息が洩れる。
もう一つ不自然なのは少年の右手だ。
掌を上にしてテーブルの上に置かれたそれは、先ほどから不思議な動きを見せている。
人差し指と中指だけを宙に向けて突き上げ、何かを掻き回すような仕草を繰り返している。
さらによく観察すると、少年の指の動きと少女の吐息には何か関連があるらしいことがわかる。
少年の指の動きが激しさを増すと少女の息遣いは荒くなり、その体にビクビクと震えが走る。
その様は、まるで少年の指と少女の体の何処かが、目に見えぬ力で結び付けられているかのようだ・・・

NEXT・・・


戻る