『桃太郎・鬼ヶ島異聞』
拍手お礼ストーリー
日本迷作劇場その2 桃太郎・鬼ヶ島異聞 前編
キャスト
桃太郎:小狼
キジ:エリオル
猿:山崎
犬:ケルベロス
鬼:さくら
?:?
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『今は昔、鬼ヶ島に邪悪な鬼ありけり。
この鬼、人を捕って喰ひたりといふ。
桃太郎、犬、猿、雉を率いて悪しき鬼を退治せりけり。
いとめでたし。』
今昔物語 参百五拾壱話 『桃太郎、鬼ヶ島の鬼を退治するのこと』
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「きゃあぁっ!しゃ、小狼くん?なに?なんなの〜!?」
「さくら・・・ゴメン。オレ、もう我慢できないんだ・・・」
というわけでやってきました鬼ヶ島。
そこではまさに桃太郎さんが悪い鬼を退治している真っ最中。
邪悪な鬼を押し倒して今、まさにトドメの一撃を加えんとしているところのようです。
絵面だけ見ると『若い男がいたいけな少女を押し倒してイケナイことをしている』ようにしか見えませんけどね。
「小狼くん?どうしてさくらにヒドイことするの?さくら、何にも悪いことしてないよ!」
「あぁ、さくら。それがいけないんだよ。お前のその無邪気さが、その無防備さがオレを狂わせるんだ。さくら!みんなお前がいけないんだ!」
おぉっと桃太郎さん、かなりヤバイ台詞を連発しています。
現実世界で口にしたら刑務所に直行です。
まあ、桃太郎さんがこんなになってしまったのも無理はないかもしれません。
桃太郎さんが言うようにこの鬼さん、あまりにも無防備すぎたのです。
これまで鬼ヶ島に一人で住んでいた鬼さん。
そのためか、人の目をあまりにも気にしなさすぎなんですよね。
桃太郎さんの前でもまるで見せつけるかのように胸や太股を晒してしまいます。
もちろん、本人はそんな自覚なしです。
それが却って「危うい色気」となって桃太郎さんを悩ませていたのです。
桃太郎さん、ここまで必死になって自分を抑えてきましたがついに我慢の限界がきてしまったのでしょうか。
ある夜、とうとう鬼さんを押し倒してしまいました。
「だ、だめぇっ!変なところ触らないでぇっ!もう、小狼くん!いくら小狼くんでもこれ以上は許さないよ!星の力を秘めし鍵よ、契約のもとさくらが・・・あれ?鍵が変わらない?」
「無駄だよさくら。今は魔法を使えないよ」
「どうしてぇぇぇ〜〜??」
「さっきのキビ団子・・・美味しかったか?あれにたっぷりと痺れ薬を入れておいたからな。しばらくは魔法は使えないし体も動かせないぞ」
桃太郎さん・・・
まさかそこまで外道に堕ちていたとは。
なぜ・・・なぜ変わった桃太郎!昔のお前はもっと目が澄んで・・・ってこともないか。
初登場時(第8話)は女の子から力づくでカードを奪おうとしてたし。
元からこんなもんか。
ビリビリィッ!
鬼さんの服を一気に引き千切ってしまう桃太郎さん。
あらわにされる鬼さんの無垢な体・・・
「いやぁ・・・やめてぇ・・・お願いだからヒドイことしないでぇ・・・」
さすがに無邪気な鬼さんもここまでされると、身の危険を感じ始めたようです。
女の子の防衛本能なのか、動きにくくなった手で必死になって胸と大事なところを隠そうとしています。
ですが、桃太郎さんはそんな抵抗を許してくれません。
がしぃっ!
鬼さんの両腕を頭の上に揃えて押さえつけてしまいました。
もう、桃太郎さんの視線から鬼さんの体を隠すものは何もありません。
「ひっくっ・・・なんでこんなヒドイことするの?ヒドイよ小狼くん・・・やめてよ・・・ひっくっ」
鬼さんに残された最後の抵抗は、穢れない瞳から流れ落ちる宝石のような涙と嗚咽の声のみ・・・
わずかでも人の心が残っていればここで躊躇するものなのですが桃太郎さん、完全な外道に堕ちているようです。
この最後の抵抗にも全く怯む様子を見せません。
それどころか、完全なるトドメの用意までしていたようです。
「さくら。オレが嫌いか?」
「え?」
「さくらがオレのことを嫌いなんだったら・・・イヤだって言うのなら・・・もう止める。そしてここを出て行くよ。もう二度とお前の前には現れない・・・」
「そんなのダメ!小狼くんがいなくなっちゃうのはイヤ!どこにも行かないで!さくらの傍にいて・・・」
「だったらいいよな?さくら。オレもさくらと一緒にいたい。だから、もっとさくらのことをよく知りたい。それだけなんだ、さくら・・・」
「小狼くんがいなくなるのはイヤ・・・小狼くんが・・・小狼くんが一緒にいてくれるんだったら・・・わたし・・・」
「いいんだな、さくら・・・。とっても可愛いよ・・・」
桃太郎さん、その聞き方はズルすぎですよ。
そんな言い方をされたら鬼さん、絶対にイヤとは言えません。
それがわかってて言ってますね?
なんという外道、いや鬼畜ぶりでしょうか。
もはやどっちが鬼だかわかりません。
「じゃあいくよ、さくら」
「あぁ・・・。こわいよ・・・小狼くん・・・」
「なるべく痛くないようにしてあげるからね、さくら・・・」
「小狼くん・・・あ・・・あぁぁ・・・・・・!」
・・・・・・
無惨。
孤島に咲いた花一輪、散る・・・
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さて。
ところ変わってこちらは都。
「ぐわははは〜〜〜おらおらぁ、もっと酒もってこんかい!ぐわははは〜〜〜」
鬼ヶ島から持ち帰ったお宝で成金になった犬、キジ、猿の三人は今日も豪勢な宴の真っ最中です。
「あははは〜。犬さん、今日もやってるね〜〜〜」
「まったく。しょうがないヤツだな」
そういう猿さん、キジさんも美女を侍らせてよろしくやってます。
ちなみに猿さんは同年代の少女、キジさんは年上のお姉さんを侍らせています。
二人の趣味がよくわかる組み合わせです。
「それにしても桃太郎さんは今頃、どうしてるかな〜。鬼さんとうまいことやってるのかな?」
「彼ですか。まあ、まだ無事でしょう」
「え?まだってどういうこと?何か危ないことでもあるの」
「お忘れですか?『鬼ヶ島の鬼が人を喰う』という噂を」
「あの話?でもあの鬼さん、人を食べるようには見えなかったけど」
「それはあれが『真の姿』ではないからですよ。あの鬼が『真の姿』になった時・・・ふふっ、生きていられますかね。彼は」
「それじゃあ、桃太郎さん危ないんじゃないの?助けに行かなくていいのかな」
「そこですけどね。あの鬼が『真の姿』になる条件は『エッチをすること』なんですよ。桃太郎さんはかなり奥手のようですし。もうしらばくは大丈夫だと思いますよ」
「(う〜ん、そうかな〜?李くんって結構ムッツリスケベな気がするんだけど・・・?)」
続く。
拍手お礼ストーリーの再掲です。