Last Modified : 11 APRIL 2004
From Dulcinea's diary Part.4 "March for the Dulcet Wind".
いつものようにドルシネアでログインすると、いつもと違う音楽と風景に迎えられた。オアシスの町、ラバオ。昨夜はここでログアウトしたのだった。
改めてラバオをぶらつく。丁度やってきていた赤魔道士タルタルの友人・Rmさんにばったり出会った。居慣れない場所で見慣れた人に出会うのは、少し不思議な気分だ。ゴブリンのお店からメロンを買い込んでおく。このラバオは「クゾッツ地方」というリージョンに属しているが、このクゾッツが今週のコンクエストで落ちそうなのである。落ちて獣人支配になると、この地方の特産品が物産店で手に入らなくなる。今、メロンパイを作っている私としては、メロンを手に入れられなくなるのは困るのである。
一通りラバオを見て回った。レベルの低いドルシネアでは、ラバオ周辺で出来ることは余りない。そろそろ普段の生活に帰ることにする。……名残惜しい。この美しいオアシスの町には、恐らくもう来ることはないだろう。バストゥークからチョコボで来られればいいのだが、あいにく途中の「コロロカの洞門」はダンジョン扱いでチョコボは進入できない。ドルシネア単身で来るには、少々値の張る隠密行動用のアイテムが幾つも必要となる。調理の素材やクリスタルを調達するのに必要な資金を稼ぐのだって大変なのに、釣りくらいしかする事のないこの町に、大金を掛けて死の危険を乗り越えてまで来ることもない。
ラバオに駐在する「ノーマッド・モーグリ」に話し掛けると、通常モグハウス内で行うジョブチェンジを野外で行うことが出来る。ラバオから安全に帰還するには、黒魔道士の移動魔法・デジョンを使う以外にないので、ここでジョブチェンジする必要がある訳だ。黒魔道士で着るミスラの初期装備に着替えて、キッと身構えてジョブチェンジ! じょい〜んという効果音と共に、黒魔道士のドルシネアが素っ裸で現れた。
ぎゃあ!と悲鳴を上げ、慌てて初期装備を着直す。素っ裸が周りの冒険者に見られてしまう! だから身構えていた。これだからノーマッド・モーグリのジョブチェンジはしたくないのだ。どういう条件があるのかは知らないが、ジョブチェンジ後に服を着ているか素っ裸になるかの二つの状態に別れる。いつもは裸になっても自分一人だけのモグハウスなのでいいのだが……いや、それでもすぐに服を着せるが……ノーマッド・モーグリの場合は外で着替えなければならないのだ。更衣室くらい用意しておけ!と強く思う。
オアシスの町をぐるりと見回し、最後に目に焼き付けてからデジョンを唱えた。さらばパラダイス。画面暗転の後、ドルシネアは見慣れた故郷の町、ウィンダスの地を踏みしめていた。
ウィンダスでは久し振りにクエストを解いて過ごした。ようやく終わらせた「伝説の大作戦」という名のクエストでは、最後の酷い落ちに随分笑わせてもらった。こういうお笑いのネタはやっぱりタルタル向きだ。ヒュームやエルヴァーンたちでこのクエストをやっても、いまいちはまらないのだろうなと思う。デフォルメされた外見でオーバーアクションが似合う、タルタルやミスラのいるウィンダスならではなのだろう。
それにしても……競売所を前にため息を付く。炎のクリスタルが遂に一ダース3,000ギル台に突入だ。ここのところ相場の上昇が続いていたが、とうとうここまで上がってしまった。調理のスキル上げをしていると一ダース程度では到底足りない。何ダースも必要になる。一体幾ら掛かるというのだ? たかが調理だぞ、なんで火を焚くのにこんなに費用が掛かるのだ? どういう世界なんだ、ヴァナ・ディール! 「かまどに火をつけて」という名のクエストがあるが、こっちとしては「かまどに火をつけて!(要望)」とか「かまどに火をつけてぇ!(願望)」という感じである。心の叫びである。
翌日、取りあえずサンドリアに向けてチョコボを走らせる。ウィンダスよりもサンドリアの方が物価の安い傾向がある。チョコボの上で、炎のクリスタルを得るための計画を練る。メリファト山地のトカゲを狩れば、炎クリと共に双子石のピアスを回収して資金に回せるだろう。しかしユグホトの岩屋でオークを狩れば、炎クリの他にお金も装備も、クエストアイテムも宝箱も得られる可能性がある。加えて狩りの合間に採掘を行うこともできる……ユグホトの方が随分美味しいか。
サンドリアの競売所では、あいにく炎クリを買うことは出来なかった。取りあえず主食のステーキの素材を購入。つるはしを持ってオークの砦を目指した。
Rpさんと別れた直後に、ノートリアスモンスターのオークに出くわしたりした。彼には残念ながら外れアイテムしか出して貰えなかった。サンドリアの鍛冶ギルドに戻ってブラスインゴットを作る。これにも炎クリを使い、スキルが低いため失敗が続く。ちょっと胃が痛くなる思いだが、スキルが順調に上がってくれたのは幸いだ。そして再び、ユグホトを目指す。
採掘とオーク狩りの合間に、宝箱の出現場所をきっちりチェックする。先程来たときも一つ開けて1,360ギルをゲットしていたのだが、今回も出現時間を記録して確実にゲットした。三つ開けた宝箱全てでギルが出て、それぞれ1,360ギル、1,280ギル、1,160ギルである。悪くない稼ぎだ。しかも採掘で金鉱を掘り出した。これは高く売れますよ!
ほくほく気分でサンドリアに帰る。レンタルハウスの前にいた寝バザーを覗くと、バザーコメントに「ロランベリーフェア」と記されていた。品揃えはロランベリーパイ数個に加えて「新雪のロランベリー」の姿が。後者はあの「雪山のロランベリー」のハイクオリティ品である。ロランベリーパイ自体まだドルシネアには作られない、高い調理スキルを必要とする物。この方は調理を随分頑張っているのだなと思う。そして「ロランベリーフェア」を催すなんて、調理を楽しんでいるのだなと思う。
ロランベリーパイを買い、その場でパクリと食べる。そのドル猫の行動は、寝バザーの方のログにも残った筈だ。寝バザーだからリアルタイムでは見ていないだろうが、後でドルシネアの言葉を見るかもしれない。そしてTellで「私も作りたいです」と伝えてレンタルハウスに入った。
レンタルハウスで金庫の整理をしていると、ドルシネアにTellが届いた。
「うお 離席していました^^;」
「お買いあげありがとうございます〜〜!」
先程のバザーの方からだ。どうやらドル猫の言葉は無駄にならなかったらしい。「パイ美味しかったです^^」と伝えると、「ありがとう〜^^」と返事が。
気分が良くなり、サブキャラのヘブンスコープで調理の素材を集める。ドルシネアに送り、改めてドル猫でログイン。作ったヤグードドリンクとメロンパイをRpさんに送って、この日は就寝した。